« 第六号 「何故、研修内容を実践しないのか?」  | メイン | 第四号 「質の高い面談を実現するには?(2)」 »

第五号 「営業スキル研修を選ぶ際のポイント」

 
皆さん、こんにちは。関根です。

さて、「成果につながる営業教育」第五号のテーマは
「営業スキル研修を選ぶ際のポイント」です。

前号で「質の高い面談」を実現するためのポイントを整理してきました。今回は「質の高い面談」を実現させるという目的で導入される「営業スキル研修」で、間違った研修を選ばないようにするためのポイントを確認していきます。

一般的に「営業スキル研修」では、お客さんと会ってから何を話すか、セールストークに焦点が当てられています。お客さんの警戒心を解くラポール(rapport)の技術、質問技法、魅力的なプレゼンスキル、クロージング話法、など。

大概の営業スキル研修では、お客さんとの面談場面や営業プロセスに応じてアプローチ、ニーズ把握、プレゼン、クロージングなど、いくつかの段階ごとにスキルや技法といったものを学ばせていきます。

正直、どの会社の営業スキル研修もほとんど大差ありません。それでも、参加者からの評価が低い研修や、あまり効果的ではない研修も確かに存在します。そこで、そのような営業スキル研修を選ばないようにするポイントを整理してみます。ここでは新人営業ではなく、中堅以上を対象にした研修に絞ります。

中堅以上向けの営業スキル研修で、「こうやりなさい」と言っても受け入れられません。「そんなこと知っているし、実際に今現場で営業やっているのは俺たちだ。何も知らない奴らが偉そうな事言うな」と。

それでは、中堅以上の営業担当者の営業スキルを高め、質の高い面談を実現させる為には、どんな研修を実施したら良いのでしょうか?

彼らが「良かった。役に立ちそうだ」という研修には、下記の3つの要素が含まれています。

1.今までの営業経験が整理できた。
2.他の営業が何をやっているのか、情報共有が出来た。
3.何か新しいことが学べた。

そこで、彼らに対しては、彼らが今まで現場でやってきたこと整理でき、また他の営業との情報共有ができる。そして何か新しいことが学べる営業スキル研修が望ましい、といえます。


1.営業経験を整理できるものを。

営業スキル研修で多くあるのが、「こういう場面ではこう言いなさい」と訳も分からず反復練習させるものです。企画側や講師側としては、進行が楽ですし、一応参加者がしゃべれるようになるので、評判の良いものもあります。

ただ、現在は「良い商品・サービス」があって、それを説明出来れば売れる、という時代ではありません。今の営業には「考えること」が求められています。今目の前にいるお客さんの問題は何か?何が原因なのか?当社の商品で本当に解決できるのか?何故なのか?等「考えること」が、今の営業には強く求められます。

営業に考えさせ、そして営業経験を整理させるには、「何故?」を考えさせると効果的です。今まで自分がやってきた事が「何故」上手くいったのか?逆に「何故」失敗したのか?

「何故」という理由が分かれば、営業は2つのことが出来るようになります。「再現できる」「指導できる」。「再現性」は優秀な営業の特徴でもありますが、「何故上手くいくのか」その理由を理解することにより、現場でも「意識」して使い、成功パターンを繰り返すことが出来ます。

また、後輩や部下の報告を受けた時や、同行したときに「何故上手くいったのか、あるいは失敗したのか」を説明することができますから、後輩、部下に対する指導・育成も出来るようになります。


2.情報共有できるものを。

せっかく高い交通費や、現場の営業を数日離れて営業研修をやる訳ですから、集まってこそ出来るものをする必要があります。特に今では「e-Learningで出来ないのか?集合させる意味は?」とうるさく言われる時代ですから、集合研修でしか出来ないことが求められます。

では、集合研修でしか出来ないこととは何なのか?いくつかありますが、ここでは営業同士の情報共有の場として考えます。

ただ、営業研修において注意しなければならないのが、情報共有という名前を借りた雑談中心のディスカッションです。研修が終わってから話せば良いような内容を研修中に話してしまう。

また、営業の情報共有とは言っても、通常営業は自分がどんなことをしているのかをあまりおおっぴらにしようとはしません。自分が売れれば良い、別に他の人間にやり方を教えても得にならない、と言った具合に。

そこで、情報共有のテーマとして営業が話したく、また他の人の意見が聞きたくなるようなものを選ぶ。また雑談にならないよう講師あるいはガイド役が進行を見ながら、話し合ってもらう。

例えば、「新規開拓先で不信感を示すお客さま」というテーマで、自分の例を話し合ってもらう。ただ、いきなり話し合えといっても難しいので、まず「不信感を示すお客さま」の例をビデオで観察してもらう。それに照らし合わせて、自分の経験を個人作業で書き出してもらう。それからグループで何分間か話し合う。といった具合に、話しやすいテーマで、話し合い易いよう段階を踏んで考えてもらい、進捗状況に応じて時間調整を講師の方で行うことが効果的です。


3.新しいことが学べるものを。

新しいことと言っても、何か今まで無かったようなスキルとか、顧客を絶対獲得できる必勝理論とか、そういったものである必要はありません。今まで見てきた経験の整理や情報共有でも、十分新しいことを学ばせることは出来ます。今までの見方とは違った見方を知る。自分が考えなかったような事を考えてやっている営業がいる。そのことを発見するだけでも、新しいことが学べたと言えます。


中堅以上向けの営業研修では、講師の側が一方的に「営業とはこうあるべきだ!」と語り、訳も分からずスキルを反復練習させるのではなく、営業が「何故?」という理由を考えることができるようにする。自分の活動を振り返り経験を整理でき、そして他の営業と経験を共有できる。これらを満たす「営業スキル研修」を選ぶことが、「質の高い面談」を実現させるために必要だといえます。

ところで、皆さんの会社の営業スキル研修では、営業に「何故?」を考えさせていますか?
実のある「情報共有」をさせていますか?
何か新しいことを学ばせていますか?

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://learn-well.com/xbitmtop/mt-tb.cgi/155

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)