「研修講師から見た研修施設の利用について」

参加型セミナーのポイント

社会経済生産性本部さんからのご依頼で
「生産性新聞」に、寄稿させて頂きました。
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テーマは
「研修講師から見た研修施設の利用について」です。


以下は、記事の元となった原稿です。
(新聞本紙は「です・ます調」に変えてあります。)
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「研修講師から見た研修施設の利用について」
 筆者は、参加型セミナーコンサルタントとして、
参加型研修(参加者同士の話し合いを中心とした研修スタイル)の
企画運営を専門とした活動をしている。
本稿においては、参加型研修講師の目から見た研修施設の利用について、
ハード(設備)とソフト(サービス)の両面から述べたい。
 参加者が学びやすい環境を提供することが、参加型研修講師の使命である。
そのためには、研修実施会場のハード(設備)面は非常に重要な要素となる。
参加型研修を実施する際に、使いやすい研修施設は、
ハード面において、次のような特徴を備えている。
1)空調・換気のよさ: 
 窓の開閉や温度調節が容易で、参加者に不快感を与えない。
 参加者同士の話し合いが多い参加型研修においては、
 休憩時間中に窓やドアをあけることで、換気や気分転換を図ることが多い。
2)調光の容易さ・プロジェクター画面の見易さ: 
 参加者の視覚に負担感を与えない。スライドに集中してほしいときは暗めに、
 個人で書き込む作業や話し合いをするときは明るめになど、
 参加型研修においては、調光も重要な要素となる。
3)机・椅子の移動しやすさ: 
 参加型研修の場合、机や椅子の移動が発生しやすい。
 スクール(教室)形式だけでなく、グループで島を作ったり、
 椅子だけで円形に座ったりもする。その際は、参加者の力を借りながら
 移動をすることが多いので、やはり動かしやすい机・椅子が望まれる。
4)壁面の利用可: 
 参加型研修においては、参加者の意見をフリップチャート(模造紙)に
 書き出すことが多い。その模造紙は、学習の過程を示す資料として、
 常に参加者の目に入る位置に示しておきたい。
 そこで、壁面に模造紙を貼ったり、マグネットでつけられるような
 施設であると使いやすい。
(以上の特徴は、あくまで「参加型研修」を実施する際のもので
 あることを強調したい。
 「講義型研修」を実施する際には、例えば、机や椅子の移動、
 壁面の利用などは必要なく、ホテルのような重厚な雰囲気の方が
 講師、参加者共に望まれるケースも多い。)
 次に、研修施設におけるソフト(サービス)面について触れたい。
 終日研修の場合、現行のサービスの一つとして、
 休憩時間にコーヒーやお茶が提供される場合がある。
 しかし、参加者の立場で考えると、最もコーヒー等が飲みたくなるのは、
 食後眠くなってくる時間帯である。逆に休憩時間中は、部屋の外に出て
 気分転換や業務連絡に費やしたいと考える参加者が多い。
 研修講師としては、例えば、昼食後に部屋の後ろにセルフサービスの
 コーヒーやお茶菓子などが用意され、研修時間中に参加者が自由に
 飲めるような状態を作り、休憩時間中に、コップの片付けなどをして頂けると助かる。
 また、現時点で実施している研修施設は無いと思われるが、
 参加者の「手慰み」用のおもちゃなどがあるとありがたい。
 参加型研修においては、参加者同士の話し合いを促進する
 ツールの一つとして、Koosh Ball(ゴム製のボール)、
 スポンジ素材や木製のおもちゃなどが、参加者に配られることが多い。
 何か手でさわっていると、脳が活性化されやすく、
 人の話も集中して聞け、自身も話がしやすいからだ。
 現在は、講師が自分でそういったツールを持ちこんでいるが、
 研修施設に常備されていてもよいかもしれない。
 
 以上、参加型研修講師の目から見た研修施設の利用について、
 ハード面とソフト面から述べてきた。
 現在、採用競争の激化と離職率の増加により、各企業での
 若手社員の確保が課題となってきている。
 そのような状況の中、企業内教育担当者は、若年層への教育に
 今後更に注力することが予想される。
 その対象者となる1980年代生まれの若手社員に対して、
 座学・講義型研修のみでは、集中力を持続させることは難しい。
 (これは日本だけの現象ではなく、筆者が参加したアメリカの
 ASTD2007においても同じような問題が提起されていた。)
 若手社員の積極的、能動的参加が促進される参加型研修に
 対するニーズは、今後益々強くなるであろう。
 研修施設には参加型研修への更なる対応も期待したい。
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(ご担当のHさん、ありがとうございました!)

投稿者:関根雅泰

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