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2007年06月14日

ASTD2007に参加してきました!

●ASTD2007に参加してきました!


07年6月3日〜6日にかけて、アトランタで開催された

ASTD2007(研修業界の国際会議)に参加してきました。


目的は、大きく2つありました。

1.情報発信用ネタの収集(ブログ、セミナー、営業活動)

2.将来への投資(ASTD参加そのもの、海外提携先の発掘)

情報収集という観点では、ASTDの全体に参加するというよりも、

テーマを絞って、参加してきました。


私が興味を持っていたのは、次の2テーマです。


1)参加型研修の運営

 ・研修を更にカラフルに楽しく学べるものにするには?


2)若手社員への対応

 ・アメリカの状況は?日本と比較してどうか?


この2つに対応していたASTDの主要テーマは、

・Designing and Delivering Learning(学習の設計と運営)でした。


そこで、この分野に関するセッションに主に参加してきました。

「参加型セミナー」に関するセッションを、このブログでご紹介していきます。

(ASTD全体の報告についてご興味のある方は、「せきねまさひろブログ」をご参照下さい。)

「新たに台頭してくる世代に対する研修のあり方」

●Are You Ready to Train the Emerging Generations?

「新たに台頭してくる世代に対する研修のあり方」


M.Cormetta-Brown, Cormetta-Brown Associates
June 6, 2007 13:15-14:45

若者への研修の仕方に関するセッションです。

ASTD参加者にとって、このテーマは興味深いもののようです。
こちらの会場も満員でした。

セッションは、グループディスカッションや体験ワークが中心の
参加型です。


以下に、私の理解の範囲で、印象に残った点をお伝えします。

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○Introduction


・The U.S. Bureau of Statistics reports that
over 45% of today's workforce is under the age of forty.

アメリカの労働人口の45%以上が、40歳以下である。

・40歳以下の若手世代が、教わる研修のトレーナーの多くは、
 彼らの親の世代の人間である。

・7万人いるASTDメンバーのうち、70%以上が40歳より上であり、
 そのうち50歳以上は、35%になる。

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○Who are the 4 Generations in the workplace today?


1)Millennials 新世紀世代 (Generation Y とも呼ばれる)

・1980−2000年生まれ

・楽観主義、市民活動、ネットを通じたつながり、達成感、自信


2)Generaion Xers X世代

・1960−1980年生まれ

・自己信頼、現実主義者、ワークライフバランス、楽しさ、テクノロジー


3)Baby Boomers ベビーブーマー

・1940−1960年生まれ 多くのASTDトレーナーが、この年代

・チームワーク、個人の満足、仕事=自己存在価値、平等、理想主義


4)WWII Generation 第二次世界大戦世代 (Veterans とも呼ばれる)

・1940年より前の生まれ

・リーダーシップに対する畏敬、遅れた褒章、法律と秩序、市民としての義務、献身


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○Who are the Emerging Generations?

 誰が「新たな世代」なのか?


・若手のGeneration X 世代と、新世紀世代である。

 1970年代後半〜1990年代前半生まれ

 このあたりの若手世代が、職場で働く「新世代」になる。


・これら「若手の学習者」のニーズは次のようなものである。

 Younger Learner Needs

1)Pick up the pace
2)Increase Interaction
3)Link to the learner
4)Offer options
5)Make learining fun

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○5 Training Needs of Emerging Generations


1)Pace: Pick up the Pace to Hold Attention

・ペースを早くする
・レクチャーをしすぎない
・同じ情報を違った方法で示す
・マルチメディアを使う

2)Interaction: Increase Interaction to Engage Learners

・ゲームやアクティビティーを増やす
・彼らにやらせる
・「発見」させる (←気づきの提供)

3)Link: Link to the Learner to make it Meaningful

・彼らの文化を理解する
・彼らにわかる例え話を使う
・テクノロジーを使う
・分からなければ、彼らの手助けを借りる。ごまかさない

4)Options: Offer Options for Nonlinear Learning

・学習者に選択権を与える
・カスタマイズする

5)Fun: Make it Fun to keep them learning

・楽しくさせる
・インセンティブを与える
・仕事以外のテーマを与える
・リラックスした雰囲気を提供する


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○コメント

・セッションの途中に、自分がやっている研修がどのくらい「若手世代」の
 興味関心をひくものになっているかチェックするアセスメントがあった。

 私がやっている参加型研修は、若手世代には受ける内容になっているようだ。


・今回のASTDで私が参加したセッションにおいては、若手世代の問題点を、
 「研修運営」の観点から見るものが多かった。

 研修に集中できない、興味をもたない、すぐ飽きる、・・・

 講師として前に立つことが多いASTDメンバーを対象にしたものだから、
 そういった観点が多くなるのだろう。


・私自身は、アメリカにおいて、若手世代に関してどんな課題があるのか、
 これから更に勉強する必要がある。

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「研修をポップなものにするには?」

●「Hip Hop ADDIE:How to Make Training POP」

  「研修をポップなものにするには?」

   Lenn Millbower, Offbeat Training  June 4th 16:00-17:30

このセッションには、期待していた点と不安な点がありました。

「ヒップホップ?・・・なんか踊りでもやらされるのか?」

300名ほど入れる会場は、満席状態です。

私も立ち見でした。


会場には、ノリがいい音楽が流れています。

待ち時間すら楽しいものにしようという講師側の姿勢が見えます。


いよいよセッションが始まりました。

以下に、私の理解の範囲で、印象に残った点をお伝えします。

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○Content and Fun 内容と楽しさ


・Content or Fun 内容 または 楽しさ になりがち

 楽しい研修には内容がない。内容がある研修は楽しくない。

・Content and Fun 内容と楽しさの両立は可能。

・Train & Entertain at the same time


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○Learning Objectives このセッションの学習目標


・インストラクショナルデザインの基本である「ADDIE」に
 不足している点を理解する。

・ADDIEに付加すべき「5つのステップ」を理解する。

・Show Biz technique の研修への適用を探る。

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○21st Century Learners 21世紀の学習者


・それぞれの世代の特徴は、下記の通り:

1)Veterans 1922−43

  Direction, Order, Stability

2)Boomers 1943−60

  No authority, Interaction, Sharing

3)Gen-Xers 1960−80

  Self direction, Doing, Knowing why

4)Nexters 1980−2000

  Teamwork, Technology, Relevance


・21世紀の学習者(Xers&Nexters)は、次のような二面性を持っている。

 I am an individual, but I like teams.

Don't hassle me, but challenge me.

Give me direction, but leave me alone.

・21世紀の学習者(若者たち)は、講師に対して、次のような要求をする。

 I don't need your history.
I want relevant information.
I hate pointless activities.
Don't talk to me. Let me do it.
Make it quick.
Make it fun.

・21世紀の学習者を相手にする際に参考になるのが、Advertising(広告)である。

 Advertising Goals(広告の目標)
 1)Capture attention
 2)Maintain interest
 3)Move to favorable action

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○ADDIEの問題点と、付け加えるべきもの


・ADDIEの「Develop」の部分は、充分ではない。

・ここに付け加えるべきは、「5つのステップ」である。

 私は、それを「ADDIEmotion」と名づけている。

 Step1: Identify the Idea
Step2: Sequence the Segments
Step3: Mix the Methods
Step4: Add Learnertainment(R)
Step5: Script the Story

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○Step1:Identify the Idea (伝えたい点を明確にする)


・Concept = Pitch 伝えている内容、表現、手段

・Message = Meaning 伝えたい内容、意味、本質

 例)野獣が美女の愛を勝ち取る ← Concept

   真の美は内面にある ← Message

・研修で伝えたいコアとなるメッセージは何か?

 それをどのようなコンセプトで伝えているのか?

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○Step2:Sequence the Segments 部分をつなげる


・T-Quad Learning Preference Grid(学習嗜好を示す四分割法)

 Talk, Think, Test, Try

・T-Quadは、B.McCarthyの「4MAT」とも対応している


・映画の構成が、「部分をつなげる」際に参考になる。

 Three Act Structure を 研修に当てはめると

 1)Prologue: Why pay attention?

 2)Act One: What are the facts?

 3)Act Two: How does it work?

 4)Act Three: Where can I use it?


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○Step3:Mix the Methods 色んな方法論を使う


・参考になるのが、H.GardnerのMI(多重知能)理論である。

・自分の研修で、MIに対応しきれていない部分はあるか?

 どうしたら、各参加者の「学び方の違い」に対応できるか?

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○Step4:Insert Learnertainment(R)
     「楽習(意訳)」の手法を取り入れる


・Joke や Comedy を研修の中に取り入れる。

・ロジカルな流れから外れる「驚き」が、笑いにつながる。

・3番目に言うことを、ユーモラスなものにすると、面白い。

・事実を大げさに強調すると、面白くなる。

・演劇、比喩、手品も、研修に取り入れられる。

・音楽を研修に取り入れる。場面ごとに使う音楽を変える。

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○Step5:Script the Story! 台本を書く


・注意深く、研修の流れを、計画する。


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○所感


・この人のセッションは楽しかった。学ぶことが多い。

・自分のやり方と似ている点もある。多重知能理論や、4MATの活用など。

・今の課題である「ストーリー作り」のヒントももらえた。

・音楽は、自分の研修にもっと取り入れるべき。

・この人の本とCDを買おう!

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本と、著作権フリーのCDを何枚か購入しました。

早速、自分の研修で使ってみます!


(このセッションの講師のウェブサイト)

http://www.offbeattraining.com/

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「証拠に基づいた練習と職場学習」

●Beyond Fads, Fables, & Folklore:
  Evidence Based Practice & Workforce Learning

「証拠に基づいた練習と職場学習」


  Ruth Colvin Clark, CLARK Training & Consulting
   June 4th, 12:30-13:45


Eラーニングの書籍で著名なR.クラーク女史のセッションです。

以下に、私の理解の範囲で、印象に残った点をお伝えします。

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○Mythbusters(神話を壊す)


・次の設問について考えてみよう。
Fact or Fiction? 事実 それとも 作り話?


1.Visual(絵)があった方が、人はよく学べる。

2.Visual(絵)を説明するAudio Narration(声)とText(文)の両方があった方が良い。

3.Visuals(絵)とStories(物語)を付け加えた方が、人はよく学べる。

4.Practice(練習)が、Training Session(研修)全体にちりばめられていた方が、
  2〜3回の練習よりも、人はよく学べる。

5.Face-to-face classroom(対面学習)の方が、e-learningよりもよく学べる。

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○Critique the e-learning Samples 評価してみよう!


・2つのeleaningについて評価する。良いものだと思えば、A。だめなら、F。


○F2F(対面)vs Electric Distance Learning(eラーニング)


・つまらない対面学習もあれば、つまらないeラーニングもある。

・対面もeラーニングもそれほど違いはない。

・Media(対面or PC)が問題なのではなく、Method(手法)が大事。


・Media = Technology(技術)used to deliver the training
 
 例)PC、本、対面で説明してくれる講師

・Method = Techniques(手法)that promotes learning

 例)Visuals(絵)Examples(例)Practice Exercise(練習)


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○How People Learn 人はいかに学ぶか


・Learning Process(学習段階)

 1)Attention
 2)Activation of Prior Knowledge
 3)Rehearsal for encoding
 4)Retrieval
 5)Metacognition

・チェスボードに「無意味」に並べられたチェスの駒を
 覚えていられるのは、初心者の方が多い。

・チェスボードに「有意味(ゲームの途中)」に並べられたチェスの駒を
 覚えていられるのは、チェスの達人。

・経験がある人は、物事をChunk(塊)にして覚えている。

・Chunkのサイズは、Prior Knowledge(先行知識・前の経験)による。

・多くの場合、Working Memory(短期記憶?)は、7±2のチャンクで覚えている。

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○Do Visuals improve learning?


・Multimedia

関連した絵があったほうが、よく学べる

 言葉だけよりも、絵があった方が良い。


・Coherence

 しかし、多すぎる絵は理解を妨げる。

 情報が多くなりすぎると、Encodingの問題が起こる。


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○How to use Text and Audio to Explain Visuals


・Modality

 絵について、音声で説明されると理解が高まる。

 
・Redundancy

 しかし、絵に文章がついて、それを音声で読まれると、印象に残らない。

 文章、または音声、どちらかにしないと、記憶に残らない。

 情報量が多すぎる。


 Prior Knowledge が、学習に大きな影響をもたらす。

 ある事柄について、どの程度の「予備知識」があるのかが、

 学習に大きな影響をもたらす。


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○Interactions and Learning


・Context

 練習が、仕事に関連した状況で実施されると、効果が高い。


・Distribution

 練習が、研修全体にちりばめられていると、効果が高い。


 1日でぶっつづけで、研修をやるよりも、

 午前×2回と、2日間にわけて実施したほうが良い。


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○まとめ


1.Visual(絵)があった方が、人はよく学べる。

  ← Sometimes 絵があったほうがよいが、多すぎるとダメ

2.Visual(絵)を説明するAudio Narration(声)とText(文)の両方があった方が良い。

  ← Fiction どちらか一つ

3.Visuals(絵)とStories(物語)を付け加えた方が、人はよく学べる。

  ← Fiction 情報量が多すぎると、学べない。

4.Practice(練習)が、Training Session(研修)全体にちりばめられていた方が、
  2〜3回の練習よりも、人はよく学べる。

  ← Fact

5.Face-to-face classroom(対面学習)の方が、e-learningよりもよく学べる。

  ← Fiction メソッドが大事

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○所感

・「この人の本を読んで、もっと学びたい!」そう思わせるセッションでした。

・「人がいかに学ぶか?」を色々な実験結果(Evidence)を元に考える内容でした。

・更に勉強します!

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「60秒アクティビティー」で参加者の記憶保持を図る

●Got a Minute? 60-Second Activities that increases retention.
  
 「60秒アクティビティー」で参加者の記憶保持を図る


    S.Bowman Bowperson Publishing and Training
    June 3, 2007 12:00-13:15

「10 minutes trainer」の著者である、
ブラウン女史のセッションに参加しました。


こちらも人気のセッションで、300名ほど入る会場で立ち見が出ていました。


彼女が推奨する「60秒アクティビティー」を随所に絡めた
「参加型」のセミナーでした。


以下に、私の理解の範囲で、セッションの内容をお伝えします。

================================

○60秒アクティビティーの意義


・参加者の興味、関心をすぐひける

・参加者を研修トピックに「コネクト」できる。
 参加者同士を「コネクト」できる。


・伝統的な「イントロダクション」で、事務連絡、
 アジェンダ、アイスブレークをするよりも、

 「Quick Starts」のような「60秒アクティビティー」をやった方がよい。


 (このときの「Quick Starts」は、

 「60秒でできるアクティビティーには何があるかを話し合って」というものだった)


================================

○レクチャー(講義形式)ではなく、双方向で。


・まず参加者が知っていることを言ってもらう。
 その上でトレーナーが知っていることを付け足す。

・「話している人が一番学んでいる」

 トレーナーが答えを言うのではなく、参加者に言わせること。


================================

○テレビからトレーナーが学べること。


1)Chunk your stuff 

伝えたい内容を大きな塊に分けること


2)Use the 10 minutes rule 

集中力は10分ほどしか持たない。レクチャーは、長くて15分。


3)Include 60 Second Activities every 10-20 minutes 

60秒アクティビティーを、10〜20分間隔で入れる。

================================

○60秒アクティビティーの例 (60秒でやらせるもの)


1)Think-and-Write 考えて、書く 

 ・まずは個人で考えさせ、紙(Graphic Organizer)に書かせる


2)Pair-Shares ペアでの話し合い

 ・近くの人と話し合わせる


3)Action-Plans 行動計画

 ・学んだことのうち、どれを現場で使うかを言わせる

  例) I plan to use ・・・ (Useの後に続く言葉を考えさせる)


4)Standing Surveys 立たせて数える

 ・30分間座っていると、血流が下半身にとどまるので、脳の働きが悪くなる。
  立って話し合ったり、動くだけでもリラックスできる。


5)Micro-Macro Stretch ストレッチ

 ・指先や全身のストレッチをお互いにして、真似しあう。


6)Doodles 絵に描かせる

 ・学んだことを、絵で表現させる


7)Pop-Ups ふり返り

 ・学んだことを、一人一つずつ、ポンポンと言っていく


8)Reading Aloud 大きな声で読む
 
 ・スライドに書かれていることを、参加者自身に読ませる


9)Shout-Outs 叫ばせる

 ・好きな数を参加者に言わせ、その数を活かしてセッションをすすめる

  例)12! レクチャーがだめな12の理由


10)Signals サイン

 ・理解の度合いや、講師の話すスピードを、指で表現させる

  例)早口ならゆっくりと、理解度を0〜5本指で表現


11)Celebrations 儀式

 ・大きな拍手で参加者自身をたたえさせる


12)Mark-Ups しるしづけ

 ・ハンドアウトに、しるしをつけさせる


================================

○感想

・参加者である自分たち自身が話すことが多く、楽しいセッションでした。

・「60秒アクティビティー」の多くは、私自身が「参加型セミナー」で

 実践していたものでした。

・もちろん、新たに使えそうなネタも得られたので、早速日本に帰ってから

 セミナーで使ってみます。


・彼女の本も買ったので、更に勉強します!

ASTD2007に参加してきました!

●ASTD2007に参加してきました!


07年6月3日〜6日にかけて、アトランタで開催された

ASTD2007(研修業界の国際会議)に参加してきました。


目的は、大きく2つありました。

1.情報発信用ネタの収集(ブログ、セミナー、営業活動)

2.将来への投資(ASTD参加そのもの、海外提携先の発掘)

情報収集という観点では、ASTDの全体に参加するというよりも、

テーマを絞って、参加してきました。


私が興味を持っていたのは、次の2テーマです。


1)参加型研修の運営

 ・研修を更にカラフルに楽しく学べるものにするには?


2)若手社員への対応

 ・アメリカの状況は?日本と比較してどうか?


この2つに対応していたASTDの主要テーマは、

・Designing and Delivering Learning(学習の設計と運営)でした。


そこで、この分野に関するセッションに主に参加してきました。

それぞれのセッションの様子を、ブログ内でご紹介していきます。


「60秒アクティビティー」で参加者の記憶保持を図る

●Got a Minute? 60-Second Activities that increases retention.
  
 「60秒アクティビティー」で参加者の記憶保持を図る


    S.Bowman Bowperson Publishing and Training
    June 3, 2007 12:00-13:15

「10 minutes trainer」の著者である、
ブラウン女史のセッションに参加しました。


こちらも人気のセッションで、300名ほど入る会場で立ち見が出ていました。


彼女が推奨する「60秒アクティビティー」を随所に絡めた
「参加型」のセミナーでした。


以下に、私の理解の範囲で、セッションの内容をお伝えします。

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○60秒アクティビティーの意義


・参加者の興味、関心をすぐひける

・参加者を研修トピックに「コネクト」できる。
 参加者同士を「コネクト」できる。


・伝統的な「イントロダクション」で、事務連絡、
 アジェンダ、アイスブレークをするよりも、

 「Quick Starts」のような「60秒アクティビティー」をやった方がよい。


 (このときの「Quick Starts」は、

 「60秒でできるアクティビティーには何があるかを話し合って」というものだった)


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○レクチャー(講義形式)ではなく、双方向で。


・まず参加者が知っていることを言ってもらう。
 その上でトレーナーが知っていることを付け足す。

・「話している人が一番学んでいる」

 トレーナーが答えを言うのではなく、参加者に言わせること。


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○テレビからトレーナーが学べること。


1)Chunk your stuff 

伝えたい内容を大きな塊に分けること


2)Use the 10 minutes rule 

集中力は10分ほどしか持たない。レクチャーは、長くて15分。


3)Include 60 Second Activities every 10-20 minutes 

60秒アクティビティーを、10〜20分間隔で入れる。

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○60秒アクティビティーの例 (60秒でやらせるもの)


1)Think-and-Write 考えて、書く 

 ・まずは個人で考えさせ、紙(Graphic Organizer)に書かせる


2)Pair-Shares ペアでの話し合い

 ・近くの人と話し合わせる


3)Action-Plans 行動計画

 ・学んだことのうち、どれを現場で使うかを言わせる

  例) I plan to use ・・・ (Useの後に続く言葉を考えさせる)


4)Standing Surveys 立たせて数える

 ・30分間座っていると、血流が下半身にとどまるので、脳の働きが悪くなる。
  立って話し合ったり、動くだけでもリラックスできる。


5)Micro-Macro Stretch ストレッチ

 ・指先や全身のストレッチをお互いにして、真似しあう。


6)Doodles 絵に描かせる

 ・学んだことを、絵で表現させる


7)Pop-Ups ふり返り

 ・学んだことを、一人一つずつ、ポンポンと言っていく


8)Reading Aloud 大きな声で読む
 
 ・スライドに書かれていることを、参加者自身に読ませる


9)Shout-Outs 叫ばせる

 ・好きな数を参加者に言わせ、その数を活かしてセッションをすすめる

  例)12! レクチャーがだめな12の理由


10)Signals サイン

 ・理解の度合いや、講師の話すスピードを、指で表現させる

  例)早口ならゆっくりと、理解度を0〜5本指で表現


11)Celebrations 儀式

 ・大きな拍手で参加者自身をたたえさせる


12)Mark-Ups しるしづけ

 ・ハンドアウトに、しるしをつけさせる


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○感想

・参加者である自分たち自身が話すことが多く、楽しいセッションでした。

・「60秒アクティビティー」の多くは、私自身が「参加型セミナー」で

 実践していたものでした。

・もちろん、新たに使えそうなネタも得られたので、早速日本に帰ってから

 セミナーで使ってみます。


・彼女の本も買ったので、更に勉強します!

「Y世代を研修に参加させるには?」

●Wake me when it's over: Keeping Generation Y Engaged in the Classroom

 「終ったら起こしてくれ(つまらない研修に対する若手の声):
  Y世代を研修に参加させるには?」

  Kim Rowe, Agentive June 3rd 13:45-15:00

「若手世代への対応」というテーマのセッションでした。

東京大学の中原淳先生も聴講されたそうです。

 http://www.nakahara-lab.net/blog/2007/06/astd2007.html


以下に、私の理解の範囲で、印象に残った点をお伝えします。

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○Who is Generation Y ?  Y世代って?


・1980〜2000年生まれ Generation Y 

・1960〜1980年生まれ Generation X 

・1945〜1960年生まれ BabyBoomer 

・1922〜1945年生まれ Veterans


・1980年代うまれのY世代が、社会に出てビジネスの世界に入ってきている。

 彼らに対応するトレーナー(講師)たちの多くは、Babyboomer世代である。

 Y世代への対応の仕方を学ばないと、彼らに効果的に教えることはできない。


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○Generation Y's Formative Events & Trends  

Y世代を形作ってきた出来事と潮流


1.Information Revolution (情報革命)

・BBやXにとっては、「革命」だったかもしれないが、
Yにとっては「日常・現実」になっている。

・スピード、マルチメディア、双方向性を、Y世代は好む。

・彼らは、情報を「チャンク(塊)」で見ることを好む


2.Violence & Fear in the Media (メディアの中での暴力と恐怖)

・テロリズム、犯罪、虐待等が、日常茶飯事の世界

・BB世代は、守られた環境にいた


3.Child Focus & Self Esteem(子供中心、自己尊重の考え方)


4.Stress & Multitasking (高ストレス  同時並行作業)

・Y世代は、複数のことを同時に行うことが得意

 例)授業を受けながら、音楽を聞き、携帯を使う


・Multitaskingを行うために、Y世代は「Shortcuts」(近道)を好む
 それがために、近道してゴールを達成すれば、それ以上を望もうとしない。

 「Good Enough(これで充分)」と考えてしまう。


・勉強の内容も、BB世代よりも3年は早い段階で学んでいる。

 例)小学校6年生の内容を、小学校3年生で行っている。


5.Diversity(多様性)


上記のトレンドやイベントは、BB世代にとっては「新しいこと」であり、

X世代は「慣れてきたこと」だが、

Y世代にとっては、それらが「日常」であり「現実」である。

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○Adult learning styles reflect how we were taught in school 
 (成人学習は、学校時代の教わり方に影響を受ける)


・BB世代は、キチンと列に並んだ「教室形式」での学習に慣れている。
 先生は「Teacher」であった。

・Y世代は、「グループ形式」での学習に慣れている。
 先生は「Facilitator」である。


○BB世代のトレーナーに対して、Y世代は次のように感じている

・話しすぎ、進みが遅い、「段階ごとの学習」(Step by Step)が多すぎる、退屈


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○Tips for Gen.Y Training (Y世代にトレーニングする際のヒント)


1.Tell them why it matters (なぜ大事なのかをしっかり伝える)

・伝える内容すべてに理由をつける
・全体像を示す
・違う世代と一緒に参加させる。彼らは他人がどういうことを考えているかを知りたがる。


2.Show them what it means to them (彼らにとってどんな意味があるかを示す)

・キャリアゴールに結びつける


3.Engage them(彼らを巻き込む、参画させる)


4.Do it fast(ペースを早く)


5.Make it Interactive(双方向にする)


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○Tips for the Non-Gen.Y trainer (Y世代ではないトレーナーへのヒント)


1.Be who you are あなた自身でいること(ヘンに迎合しようとしない)


2.Set the ground rules early 決まりごとを早めに設定する


3.Respect who they are 彼らを尊重する


4.Explain your credentials 自身が信用できる人間であるということを示す


5.Get rid of tired cliches つまらない決まり文句は言わない


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○所感

・このセッションでも、自身の研修をチェックする場面があった。

 私のやっている研修は、若手には受け入れられる研修になっているようだ。


・他の国でも同じような世代の特徴があるのか?
 情報のひろがりが早い現在、他国も似たような状況になってしまうのか?


・「10分ルール」は、前のセッション「60秒アクティビティー」でも触れていた。

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「ビジョナリーカンパニー」著者 J.コリンズの基調講演

●「ビジョナリーカンパニー」著者 J.コリンズの基調講演

"Sustaining Greatness"

Jim Collins June 4th 8:25-9:15


「ビジョナリーカンパニー´◆廚涼者、
J.コリンズさんの基調講演を聞いてきました。


朝7時半、開場。8時スタート。

朝早いスタートにも関わらず、聴衆のテンションは高かったです。
皆、この講演を楽しみにしていたようです。


以下に、私の理解の範囲で、講演で印象に残った部分をお伝えします。


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○「Great to Good:
  Why do some great companies fall while others sustain their success?」

 「グレートからグッドへ:
  なぜビジョナリーカンパニーが普通の会社に戻ってしまうのか?」


・現在、リサーチ中の調査が二つある。

 一つは「Great to Good」、もう一つは「Turbulent Disruption」

 今回は「Great to Good」について触れたい。


・グレートが、グッドに落ちてしまう例が見つかっている。

・妻が癌にかかったときを見ていても、
 外見は健康、しかし内部では病気が進行していた。
 (もう既に奥さんは、健康体に戻っている)

・同じことが、グレートでも起こっているのかも。

・グレートにおける病気の進行具合を「6つのステージ」として表現できる。

・ステージ4から、右肩上がりのグラフが下がっていく。

・ステージ5までなら、まだ復活のチャンスはある。

 「Good to Great」も可能だし、「Great to Good to Great」も可能。

・We are not prisoners of circumstances.
 We can become Great with good choices.

・グレートが、自らをグレートと認めた瞬間から、落ち目が始まる。

・グレートからグッドに落ちた会社には、共通している問題点がある。

 それが、problem of succession(継承問題)である。

・レベル5のリーダーから、間違ったリーダーにバトンが渡されることがある。

 たったひとりの経営者によって、ビジョナリーカンパニーも傾いてしまう。


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○ビジョナリーカンパニーになるために、そして在り続けるために、
 人事・人材開発部門にできること


・できることは、3つある。

1)組織がレベル5のリーダーを選べるよう手助けする

2)充分なRight People(適切な人々)を開発する

3)Flywheel(はずみ車)を押し続けるよう人々を励ます


・「Right people on the bus」これが最も大事。
 
 ここに関わっているのが、人事・人材開発部門。

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○個人の側面


・86歳のドラッカーに会った。

 彼の偉大なところは、常に「学ぼう」とする姿勢である。

 彼は何かを「言う」人物ではない。「学ぶ」人である。


・「To Do List」(やることリスト)も大事だが、
 もっと大事なのは「Not To Do List」(やらないことリスト)である。

・「〜はやらない」と決めることが、Discipline(規律)になる。


・ドラッカーから、次のように問われた。

 「コリンズさん、あなたは
 
  “Idea”と“Organization"のどちらを後世に残したいのか?」

 自分は「Idea」であると言った。

 「ならば“Organization"は作らないほうがいいね」といわれた。

 すぐに自分の「やらないことリスト」に加えた。


・ドラッカーのようなメンターは大事である。

 自分は「Personal Board of Directors」を持っている。

 うちの奥さんも、その一人だ。彼女から学ぶことは本当に多い。


・メンターへの借りを返すとは、自分が他の人のメンターになることだ。


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○J.コリンズさんを、生で見た感想


・若い エネルギッシュ

・早口、だが間のとり方が上手い。

・聴衆を引き込む。

・時折はさむ冗談で、聴衆を笑わせる。

・奥さんは「鉄人レース」トライアスロンの1985年?チャンピオン。

 「こういう人は妻にしない方がいいよ。」(笑)
 
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J.コリンズさんの講演を聞きながら、私の頭の中で、次のような「疑問」

がわいてきました。


◎疑問


・レベル4のリーダーが、レベル5のリーダーになることは可能なのか?

 レベル4で「自己顕示の果実」を味わってしまったリーダーが、
 レベル5のリーダーとして「謙虚さ」を取り戻せるのか?


・「Right People」の見抜き方、獲得の仕方、適正な配置の仕方、

  ここが難しいところなのでは? どうしたらよいのか?


・「ANDの才能」で、両方を選ぶことはできないのか?

まだまだ理解が浅いので、更に勉強します。


(今回は、「Good to Great」の原著CDを買いました。

 こういうCDは「ながら勉強」ができるので、ありがたいですね。)

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「証拠に基づいた練習と職場学習」

●Beyond Fads, Fables, & Folklore:
  Evidence Based Practice & Workforce Learning

「証拠に基づいた練習と職場学習」


  Ruth Colvin Clark, CLARK Training & Consulting
   June 4th, 12:30-13:45


Eラーニングの書籍で著名なR.クラーク女史のセッションです。

以下に、私の理解の範囲で、印象に残った点をお伝えします。

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○Mythbusters(神話を壊す)


・次の設問について考えてみよう。
Fact or Fiction? 事実 それとも 作り話?


1.Visual(絵)があった方が、人はよく学べる。

2.Visual(絵)を説明するAudio Narration(声)とText(文)の両方があった方が良い。

3.Visuals(絵)とStories(物語)を付け加えた方が、人はよく学べる。

4.Practice(練習)が、Training Session(研修)全体にちりばめられていた方が、
  2〜3回の練習よりも、人はよく学べる。

5.Face-to-face classroom(対面学習)の方が、e-learningよりもよく学べる。

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○Critique the e-learning Samples 評価してみよう!


・2つのeleaningについて評価する。良いものだと思えば、A。だめなら、F。


○F2F(対面)vs Electric Distance Learning(eラーニング)


・つまらない対面学習もあれば、つまらないeラーニングもある。

・対面もeラーニングもそれほど違いはない。

・Media(対面or PC)が問題なのではなく、Method(手法)が大事。


・Media = Technology(技術)used to deliver the training
 
 例)PC、本、対面で説明してくれる講師

・Method = Techniques(手法)that promotes learning

 例)Visuals(絵)Examples(例)Practice Exercise(練習)


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○How People Learn 人はいかに学ぶか


・Learning Process(学習段階)

 1)Attention
 2)Activation of Prior Knowledge
 3)Rehearsal for encoding
 4)Retrieval
 5)Metacognition

・チェスボードに「無意味」に並べられたチェスの駒を
 覚えていられるのは、初心者の方が多い。

・チェスボードに「有意味(ゲームの途中)」に並べられたチェスの駒を
 覚えていられるのは、チェスの達人。

・経験がある人は、物事をChunk(塊)にして覚えている。

・Chunkのサイズは、Prior Knowledge(先行知識・前の経験)による。

・多くの場合、Working Memory(短期記憶?)は、7±2のチャンクで覚えている。

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○Do Visuals improve learning?


・Multimedia

関連した絵があったほうが、よく学べる

 言葉だけよりも、絵があった方が良い。


・Coherence

 しかし、多すぎる絵は理解を妨げる。

 情報が多くなりすぎると、Encodingの問題が起こる。


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○How to use Text and Audio to Explain Visuals


・Modality

 絵について、音声で説明されると理解が高まる。

 
・Redundancy

 しかし、絵に文章がついて、それを音声で読まれると、印象に残らない。

 文章、または音声、どちらかにしないと、記憶に残らない。

 情報量が多すぎる。


 Prior Knowledge が、学習に大きな影響をもたらす。

 ある事柄について、どの程度の「予備知識」があるのかが、

 学習に大きな影響をもたらす。


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○Interactions and Learning


・Context

 練習が、仕事に関連した状況で実施されると、効果が高い。


・Distribution

 練習が、研修全体にちりばめられていると、効果が高い。


 1日でぶっつづけで、研修をやるよりも、

 午前×2回と、2日間にわけて実施したほうが良い。


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○まとめ


1.Visual(絵)があった方が、人はよく学べる。

  ← Sometimes 絵があったほうがよいが、多すぎるとダメ

2.Visual(絵)を説明するAudio Narration(声)とText(文)の両方があった方が良い。

  ← Fiction どちらか一つ

3.Visuals(絵)とStories(物語)を付け加えた方が、人はよく学べる。

  ← Fiction 情報量が多すぎると、学べない。

4.Practice(練習)が、Training Session(研修)全体にちりばめられていた方が、
  2〜3回の練習よりも、人はよく学べる。

  ← Fact

5.Face-to-face classroom(対面学習)の方が、e-learningよりもよく学べる。

  ← Fiction メソッドが大事

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○所感

・「この人の本を読んで、もっと学びたい!」そう思わせるセッションでした。

・「人がいかに学ぶか?」を色々な実験結果(Evidence)を元に考える内容でした。

・更に勉強します!

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「学習戦略・ナレッジマネジメント戦略としての実践共同体」

●Communities of Practice as Learning and KM strategy

「学習戦略・ナレッジマネジメント戦略としての実践共同体」

  
  Eric Sauve, CEO & Co-Founder Tomoye Corporation
   June 4 14:15-15:30


「実践コミュニティー」に関するセッションです。


以下に、私の理解の範囲で、印象に残った点をお伝えします。

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○Importance of Informal Learning インフォーマルな学習の重要性


・more than 80% of adult learning takes place
 in informal settings outside the classroom,
leaving only 20% for formal learning situations.

 成人学習の80%以上が「インフォーマルな場」で行われ、
 残りの約20%が「フォーマルな場」で行われている。

・Learners as the next source of learning content.

 学習者自身が、「学習内容・学びのネタ」となりうる。


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○The Long Tail


・20%のフォーマル学習。80%のインフォーマル学習。

・80%のインフォーマル学習が、Long tail(長い尾)にあたる。

・このLong tailから、様々な「学習情報・学びのネタ」を拾い上げることができる。

・20%のフォーマル学習の意義は、密度の濃い、最大公約数的な
 Learning Content(学習内容)の提供にある。


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○Collective Intelligence (集合知)


・80%のインフォーマル学習で、間違った答えや考え方は出てこないのか。

 誰か(フォーマル学習の提供者)がコントロールしていない状態で大丈夫なのか。

・この疑問に応えるのが「Collective Intelligence(集合知)」である。


・Collective Intelligence が発生するためにも

 1)Aggregation
 2)Decentralization
 3)Diversity in perspective

  が必要である。

・Collective Intelligence の例として、ブログ形式を紹介

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○Connecting Communities


・Connecting communities to what your organization already does

 既に組織で行われていることに、実践共同体を結びつける。

 (「ために作る」実践共同体は上手くいかない)

・Rich complementary relationship of formal & informal learning
 
・Linkages between formal and informal learning

 フォーマル学習とインフォーマル学習の結びつけが重要


・Com of Practice には、2つのやり方がとられる。

 1)Facilitated by people (小集団活動・グループ討議)
2)Facilitated by technology (ブログ等)

 年長者に、テクノロジーを使わせるのは難しい。


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○所感

・Community of Practiceの意義を、
 Long tailを使って説明しているのが、面白かった。

 「なるほど!言われてみれば確かに!」と思えた。

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「研修をポップなものにするには?」

●「Hip Hop ADDIE:How to Make Training POP」

  「研修をポップなものにするには?」

   Lenn Millbower, Offbeat Training  June 4th 16:00-17:30

このセッションには、期待していた点と不安な点がありました。

「ヒップホップ?・・・なんか踊りでもやらされるのか?」

300名ほど入れる会場は、満席状態です。

私も立ち見でした。


会場には、ノリがいい音楽が流れています。

待ち時間すら楽しいものにしようという講師側の姿勢が見えます。


いよいよセッションが始まりました。

以下に、私の理解の範囲で、印象に残った点をお伝えします。

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○Content and Fun 内容と楽しさ


・Content or Fun 内容 または 楽しさ になりがち

 楽しい研修には内容がない。内容がある研修は楽しくない。

・Content and Fun 内容と楽しさの両立は可能。

・Train & Entertain at the same time


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○Learning Objectives このセッションの学習目標


・インストラクショナルデザインの基本である「ADDIE」に
 不足している点を理解する。

・ADDIEに付加すべき「5つのステップ」を理解する。

・Show Biz technique の研修への適用を探る。

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○21st Century Learners 21世紀の学習者


・それぞれの世代の特徴は、下記の通り:

1)Veterans 1922−43

  Direction, Order, Stability

2)Boomers 1943−60

  No authority, Interaction, Sharing

3)Gen-Xers 1960−80

  Self direction, Doing, Knowing why

4)Nexters 1980−2000

  Teamwork, Technology, Relevance


・21世紀の学習者(Xers&Nexters)は、次のような二面性を持っている。

 I am an individual, but I like teams.

Don't hassle me, but challenge me.

Give me direction, but leave me alone.

・21世紀の学習者(若者たち)は、講師に対して、次のような要求をする。

 I don't need your history.
I want relevant information.
I hate pointless activities.
Don't talk to me. Let me do it.
Make it quick.
Make it fun.

・21世紀の学習者を相手にする際に参考になるのが、Advertising(広告)である。

 Advertising Goals(広告の目標)
 1)Capture attention
 2)Maintain interest
 3)Move to favorable action

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○ADDIEの問題点と、付け加えるべきもの


・ADDIEの「Develop」の部分は、充分ではない。

・ここに付け加えるべきは、「5つのステップ」である。

 私は、それを「ADDIEmotion」と名づけている。

 Step1: Identify the Idea
Step2: Sequence the Segments
Step3: Mix the Methods
Step4: Add Learnertainment(R)
Step5: Script the Story

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○Step1:Identify the Idea (伝えたい点を明確にする)


・Concept = Pitch 伝えている内容、表現、手段

・Message = Meaning 伝えたい内容、意味、本質

 例)野獣が美女の愛を勝ち取る ← Concept

   真の美は内面にある ← Message

・研修で伝えたいコアとなるメッセージは何か?

 それをどのようなコンセプトで伝えているのか?

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○Step2:Sequence the Segments 部分をつなげる


・T-Quad Learning Preference Grid(学習嗜好を示す四分割法)

 Talk, Think, Test, Try

・T-Quadは、B.McCarthyの「4MAT」とも対応している


・映画の構成が、「部分をつなげる」際に参考になる。

 Three Act Structure を 研修に当てはめると

 1)Prologue: Why pay attention?

 2)Act One: What are the facts?

 3)Act Two: How does it work?

 4)Act Three: Where can I use it?


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○Step3:Mix the Methods 色んな方法論を使う


・参考になるのが、H.GardnerのMI(多重知能)理論である。

・自分の研修で、MIに対応しきれていない部分はあるか?

 どうしたら、各参加者の「学び方の違い」に対応できるか?

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○Step4:Insert Learnertainment(R)
     「楽習(意訳)」の手法を取り入れる


・Joke や Comedy を研修の中に取り入れる。

・ロジカルな流れから外れる「驚き」が、笑いにつながる。

・3番目に言うことを、ユーモラスなものにすると、面白い。

・事実を大げさに強調すると、面白くなる。

・演劇、比喩、手品も、研修に取り入れられる。

・音楽を研修に取り入れる。場面ごとに使う音楽を変える。

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○Step5:Script the Story! 台本を書く


・注意深く、研修の流れを、計画する。


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○所感


・この人のセッションは楽しかった。学ぶことが多い。

・自分のやり方と似ている点もある。多重知能理論や、4MATの活用など。

・今の課題である「ストーリー作り」のヒントももらえた。

・音楽は、自分の研修にもっと取り入れるべき。

・この人の本とCDを買おう!

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本と、著作権フリーのCDを何枚か購入しました。

早速、自分の研修で使ってみます!


(このセッションの講師のウェブサイト)

http://www.offbeattraining.com/

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「カークパトリックの4つのレベルの実践」

●Implementing Kirkpatrick's Four Levels

「カークパトリックの4つのレベルの実践」

  Dr. Donald Kirkpatrick, University of Wisconsin
  June 5th 10:00-11:15

「研修の効果測定」で有名な「4つのレベル」提唱者である

カークパトリック教授自身が話すセッションということで参加しました。


教授は、低い声でテンポ良く話す、ユーモアあふれる方でした。


以下に私の理解の範囲で、概要をお伝えします。

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○Requirements for an Effective Program

 効果的な研修に求められるもの


1. Based on Needs ニーズに基づいて
2. Aimed at Objectives 目的に向けて
3. Scheduled at the right time 適切なスケジュールで
4. Held at the right place 適切な場所で
5. For the right people 適切な相手に対して
6. Conducted by an effective leader 効果的なリーダーが実施し
7. Using effective techniques 効果的な技術を使い
8. Objectives are reached 目的が達成され
9. Participants are satisfied 参加者が満足し
10. Program is evaluated 研修内容が評価される

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○Why Evaluate? なぜ評価を?


・Should the program be continued? この研修を続けるべきか?

・How can the program be improved? どうしたら改善できるか?

・How can trainers justify their existence? 講師の存在意義を示すために

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○The Four Levels 4つのレベル


1.REACTION 反応

  satisfaction measure 参加者の満足度


2.LEARNING 学習

  change attitudes, increase knowledge, increase skill
  態度の変化、知識・技術の向上


3.BEHAVIOR 行動

  change in behavior 行動の変化


4.RESULTS 結果

  final result 最終結果


・「5つめのレベルはないよ。ジャック。」

 と、「5つのレベル」を提唱しているJ.フィリップを揶揄する言葉で、

 会場を沸かせていました。


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○Guidelines for Evaluating Each Level 各レベル評価の際の留意点


1.Reaction

・何を探りたいのかを明確にする
・あまり分量を多くしない
・文章でのコメントも書いてもらうようにする
・直後の反応を取る
・できれば、しばらくたった後の反応もとる


2.Learning

・事前と事後を測る
・測るのは「態度」「知識」「技術」
・紙ベースのテストで「知識」と「態度」を測る
・「パフォーマンステスト」(実際にやらせてみる)で、「技術」を測る
・研修参加者を「Experiment」、非参加者を「Control」として違いを測る


3.Behavior

・Change in Behavior requires: 行動変容に必要なのは

 1)Desire to change 変えたいと思う気持ち
 2)Necessary Knowledge and Skills 変えるの必要な知識と技術
 3)The"Right" Job Climate 適切な職場風土
 4)Encouragement and Help 励ましと手助け
 5)Rewards for Change 変えることに対する報酬


・Job Climate 研修で学んだ「知識」「技術」「態度」を、

 (1)Preventing 邪魔する (職場風土か?)
 (2)Discouraging 使わせない (職場風土か?)
 (3)Neutral 中立的な (職場風土か?)
 (4)Encouraging 励ます (職場風土か?)
 (5)Requiring 求める (職場風土か?)


・一定期間をおいて測る(3〜6ヶ月後)
・定期的に、測定する

・「研修の結果、あなたの行動はどのくらい変化しましたか?」

 もし「大きく変わった」「少しだけ変わった」という場合、詳しく説明してください。
 もし「変わらなかった」という場合、その理由はなぜですか?
 今後は「変えていこう」と思われていますか? といった設問


4.Result

・一定期間をおいて測る(6〜12ヶ月後)
・定期的に測定する
・「研修に参加していないグループ(Control)」ともできれば比較する
・Proof(立証)は難しくても、Evidence(証拠)はとれるようにする。

・営業、生産性など、数字が出るものは、数字で結果を示せる。
 リーダーシップなどは、数字で結果を出せない。

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○コメント


・行動変容の度合いを測るのも大事だが、

 「研修だけでは、多くの場合、行動変容しない」という前提で、

 「どうやって行動変容を、研修後に促すか」を考えた方がよいのでは?


・「研修」単独が、「結果」に結びつくとは考えづらい。

 参加者自身が、仕事で「結果」を出すための

 様々な「要素」の一つに「研修」があるだけ。

 
 営業という仕事に従事する参加者で考えてみれば、よく分かる。

 
 営業で「結果」を出すための要素には、

 参加者個人の知識、技術、態度(前向きな姿勢や行動量も含む)だけでなく、

 周囲の環境(上司や職場の雰囲気)客先の状況、競合の動き、業界動向なども含まれる。


 これらが密接に絡み合って、「結果」につながってくる。


・だとしたら、研修がいかに結果に結びつくかを測ろうとするよりも、

 研修で得た「知識」「技術」「態度」を、現場でも「継続」してもらう

 つまり「レベル3」の「行動変容→習慣化」を
 
 支援することに力を入れたほうがよいのでは?

 

 研修内容を、いかに現場で実践してもらうか?

 そして、いかに続けてもらうか?

 そのための支援(例えば、研修終了後の定期的なフォローメールなど)を

 研修提供者側は行う必要があるのではないか?


・研修が現場で実践されない理由は、次のように考えられる。

 1)研修内容を忘れてしまう 

 2)研修内容を現場で実践する「必要性」を感じない
   (上司や職場の雰囲気、実務との関連性)
   (「研修は研修、現場は現場」)

 3)研修内容を現場で実践することに「ためらい」を感じる
   (上司や職場の雰囲気)
   (わざとらしさ、違和感を感じる)

 4)研修内容を現場で実践してみたが「失敗」したので、やらなくなる。
   (上手くいかなかったら、懲りた)

 5)研修内容を現場で実践してみたが、「良否」がわからないので、やらなくなる。
   (講師が常にそばにいるわけではなく、上司も指導できないので、
    自分がやっていることが正しいのか、疑問も解消できないので、やらなくなる)


・だとすれば、研修提供者側にできるのは

 1)研修内容を思い出してもらえるような工夫

 2)会社の方針として、研修内容の現場実践を促してもらえるようにする
   実務と研修を連動させる

 3)研修を現場で実践しやすい雰囲気を作る
   職場の上司や同僚の多くが、研修を受けている
   研修に対する前向きな空気

 4)失敗に対するフォローを行う
   研修で学んだことの「使い方」が悪かっただけかもしれない

 5)講師が質問を受け付ける
   上司が指導できるようにする などが必要ではないか。

・色んな案が浮かんでくる、頭に刺激を与えてくれるセッションでした。


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「文化の違いが研修にもたらす影響」

●Do Cultural Differences Matter in Training?

  「文化の違いが研修にもたらす影響」
  
  Ms.Eva Lo, Langham Place Hotel Hong Konn
June 5th 13:45-15:00

主にアジア系の人々に対して、欧米人が研修を行う際の留意点について

述べたセッションです。

以下に、私の理解の範囲で、印象に残った点をお伝えします。

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○西洋人と東洋人の違い


・西洋人 

 ギリシャの哲学者にさかのぼることができる


・東洋人

 孔子、老子、仏陀にさかのぼることができる


・Trainer が質問したときの反応も、西洋人と東洋人では違う。

 西洋人は、Enthuasistic(熱狂的)東洋人は、Polite(丁寧・物静か)


・国柄の違いを表す調査がある。

 Risk(High/Low)
 Time
 Individual or Group
Collaborative or Competitive
Direct or Indirect

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○参加者からの質問


・東洋人は、答えを求めたがるのでは?
 (自分で考えようとしない、Immature 未成熟)

・アメリカ以外の国で、講師を務めるときのヒントを教えてほしい

・Eラーニングをやっているのだが、東洋人は反応がない。
 そこにいるのか返事もしない。

・東洋人のBehavior(行動)を変えればよいのでは? 
 (自分たちがあわせる必要はない)

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○所感

・Handout(手元資料)が無いのが、残念。

・欧米人のトレーナーは、東洋人に対して研修を行うことに対して、
 色々疑問や不安を持っていることがわかった。

・これは、英語ブログのネタになりそう。

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「専門家/熟達者になるまでの5段階」

●The Five Steps to Becoming Expert

  「専門家/熟達者になるまでの5段階」


  Dr. P. Schempp, Performance Matters, Inc.
 June 6th, 8:00-9:15

朝8時からのセッションでしたが、こちらも満員でした。

ASTD参加者は、本当に学ぶ意欲が高いですね。

以下に、私の理解の範囲で、セッションの内容をお伝えします。

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○Introduction


・Experts are made, not born.

 専門家/熟達者は、生まれついてのものではない。作られるものだ。

・3 keys to expertise

1. Experience 最低10年の経験は必要(10年ルール)
 
  2. Knowledge

3. Skill 

・専門家になるためには、5つのステップがある。
 それぞれのステップを通して、上記3つに磨きをかけていく。

・5つのステップは、Actions(彼らの行動)と、
 Preferred Learning Modalities(好む学び方)によって区別される。

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○Step1: Beginners 初心者


【特徴】

・初心者は、柔軟性がなく、ルールに縛られている。
・決まりごとがあった方がラクと感じる。
・彼らは、結果に対する責任をおわない。

【学び方】

・経験 まず経験させること。そこから学ぶ。
・Mentor(指導者・先導者)によるGuidance(説明)とDemonstration(実演)
・明確なルールの遵守
・必要なスキル意識的練習


・初心者に対しては、「職場のルール」(明文化されているもの、暗黙のもの)
 を明確にしてあげたほうが良い。

 例)新人は自分から挨拶をする。誰に対しても前向きに接する。  
   聴くことを学ぶ。少しでも綺麗にしてから立ち去る。

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○Step2:Capable 潜在有能者


【特徴】

・Capableになると、ある程度仕事は「できる」ようになる。
・様々な状況に対応できるようになる。
・ルールに縛られずに、ルールに従うべきときと、
 少しルールを曲げてもよい時を知っている。(お客様対応など)
・物事の共通性を見出せるようになる。

【学び方】

・経験
・上司、先輩、同僚から学ぶ
・必要なスキルの意識的練習

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○Step3:Competent 有能者 


【特徴】

・予期せぬ事態を想定して計画を立てることができる。
・重要なものと、そうでないものを区別することができる。
・全体像を見て、長期的なものの見方ができ、行動できる。

・組織には、このステップにいる人が多い。


【学び方】

・上司、先輩、同僚、+ 競合から学ぶ 
・仕事に関連した情報(本、雑誌、セミナー、ネット)
・必要なスキルの意識的練習

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○Step4:Proficient 堪能者


【特徴】

・合理的な分析よりも、本能に頼るようになる
・仕事の流れが出来上がっている。ムダな時間を使わない。
・適切なスキルを流れるように使う。

【学び方】

・周囲と外部の人々
・仕事に関連した外部の情報(本、セミナー)
・必要なスキルの意識的練習


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○Step5:Expert 専門家/熟達者


【特徴】

・Never stop learning 学ぶことを止めない

 初心者が、自身の現状の知識を、10段階中で平均8.5と評価するのに対して、
 専門家は、平均4.5と評価する。


・何が最も大事なことなのかを理解している。
 成果に結びつく活動が何かを知っている。

・多くの時間を、次のことに割く

 1)問題の定義 2)問題の要因把握 
 3)解決を阻害する要因理解 4)解決策の評価

・直観に頼る


【学び方】

・他人(職場の仲間、顧客、外部の専門家)
・多くの本を読む
・必要なスキルの意識的練習

・Self-monitoring 自己チェック

 どうすれば今よりもっと良くなれるかを常に自問している

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○所感


・「アメリカにも、自分と同じようなことを考えている人がいる!」

 仕事人としての成長における「学び方」の違いに着目している人がいる

 ということが嬉しかったです。


・専門家になるまでの過程を、5つのステップに分けるのは、
 分かりやすかったです。

 
・この方からは、これからも色々学んでいこうと思います。

・いずれは、日本で、弊社が新入社員向けに行っている「学び方」研修についても、
 
 情報共有できるようにしたいと思います。

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「新たに台頭してくる世代に対する研修のあり方」

●Are You Ready to Train the Emerging Generations?

「新たに台頭してくる世代に対する研修のあり方」


M.Cormetta-Brown, Cormetta-Brown Associates
June 6, 2007 13:15-14:45

若者への研修の仕方に関するセッションです。

ASTD参加者にとって、このテーマは興味深いもののようです。
こちらの会場も満員でした。

セッションは、グループディスカッションや体験ワークが中心の
参加型です。


以下に、私の理解の範囲で、印象に残った点をお伝えします。

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○Introduction


・The U.S. Bureau of Statistics reports that
over 45% of today's workforce is under the age of forty.

アメリカの労働人口の45%以上が、40歳以下である。

・40歳以下の若手世代が、教わる研修のトレーナーの多くは、
 彼らの親の世代の人間である。

・7万人いるASTDメンバーのうち、70%以上が40歳より上であり、
 そのうち50歳以上は、35%になる。

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○Who are the 4 Generations in the workplace today?


1)Millennials 新世紀世代 (Generation Y とも呼ばれる)

・1980−2000年生まれ

・楽観主義、市民活動、ネットを通じたつながり、達成感、自信


2)Generaion Xers X世代

・1960−1980年生まれ

・自己信頼、現実主義者、ワークライフバランス、楽しさ、テクノロジー


3)Baby Boomers ベビーブーマー

・1940−1960年生まれ 多くのASTDトレーナーが、この年代

・チームワーク、個人の満足、仕事=自己存在価値、平等、理想主義


4)WWII Generation 第二次世界大戦世代 (Veterans とも呼ばれる)

・1940年より前の生まれ

・リーダーシップに対する畏敬、遅れた褒章、法律と秩序、市民としての義務、献身


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○Who are the Emerging Generations?

 誰が「新たな世代」なのか?


・若手のGeneration X 世代と、新世紀世代である。

 1970年代後半〜1990年代前半生まれ

 このあたりの若手世代が、職場で働く「新世代」になる。


・これら「若手の学習者」のニーズは次のようなものである。

 Younger Learner Needs

1)Pick up the pace
2)Increase Interaction
3)Link to the learner
4)Offer options
5)Make learining fun

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○5 Training Needs of Emerging Generations


1)Pace: Pick up the Pace to Hold Attention

・ペースを早くする
・レクチャーをしすぎない
・同じ情報を違った方法で示す
・マルチメディアを使う

2)Interaction: Increase Interaction to Engage Learners

・ゲームやアクティビティーを増やす
・彼らにやらせる
・「発見」させる (←気づきの提供)

3)Link: Link to the Learner to make it Meaningful

・彼らの文化を理解する
・彼らにわかる例え話を使う
・テクノロジーを使う
・分からなければ、彼らの手助けを借りる。ごまかさない

4)Options: Offer Options for Nonlinear Learning

・学習者に選択権を与える
・カスタマイズする

5)Fun: Make it Fun to keep them learning

・楽しくさせる
・インセンティブを与える
・仕事以外のテーマを与える
・リラックスした雰囲気を提供する


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○コメント

・セッションの途中に、自分がやっている研修がどのくらい「若手世代」の
 興味関心をひくものになっているかチェックするアセスメントがあった。

 私がやっている参加型研修は、若手世代には受ける内容になっているようだ。


・今回のASTDで私が参加したセッションにおいては、若手世代の問題点を、
 「研修運営」の観点から見るものが多かった。

 研修に集中できない、興味をもたない、すぐ飽きる、・・・

 講師として前に立つことが多いASTDメンバーを対象にしたものだから、
 そういった観点が多くなるのだろう。


・私自身は、アメリカにおいて、若手世代に関してどんな課題があるのか、
 これから更に勉強する必要がある。

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トム・ラス氏の基調講演「日々のリーダーシップ:人がついていく理由」

●T. Rath氏の基調講演

  Everyday Leadership: Why People Follow You

「日々のリーダーシップ:人がついていく理由」

Tom Rath, The Gallup Organization
June 6th 15:25-16:10


「心のなかの幸福のバケツ」の著者、トム・ラス氏による基調講演が、
ASTD4日間の締めになります。


左目を失明し、癌が発生しやすい体質をもちながらも、

ポジティブさを忘れないという彼がどんな人間なのか、

そしてどんな話をするのか、とても興味がありました。

以下に、私の理解の範囲で、印象に残った点をお伝えします。

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○T.Rath氏を生で見た印象

・物静か、おだやか、「普通の人」っぽく見える

・「静」という雰囲気

○ギャラップ社の調査結果


職場においては、次のような人々にわかれる

 28% Engaged 積極的に仕事をしている。仕事に没頭している。

 54% Not Engaged 積極的に仕事をしていない。没頭していない。

 15% Actively Disengaged 積極的に「仕事に没頭しない」ようにしている。


  Disengaged な人は、会社にダメージを与える。


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○What followers want from everyday leadership

 日々のリーダーシップに部下が期待していること

1)Put me in the right job

・適切な仕事につけてほしい


2)Give me a great manager

・人種の問題よりも、従業員のEngagementの度合いの方が大事。


3)Focus on my strength

・強みに注目したほうが、投資効果が高い。

・強みに注目すると、仕事にDisengageする人が、1%に減る。


4)Help me build strong relationships

・一緒にいて楽しい相手の第一位は、友達である。

・一緒にいて楽しくない相手の第一位は、上司である。
 第三位は、顧客である。


5)Keep me engaged in everyday interactions

・Positive:Negative = 5:1

・否定的な言葉1に対して、肯定的な言葉5が、良い関係を長く続ける秘訣。


6)Measure my progress regularly

・「私の日々の成長を見ていないで、私を評価できないでしょ。」


7)Lead me toward a positive future

・リンカーンやキング牧師は、否定的な将来像を示さなかった。
 常にポジティブな将来像を示した。


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余談ですが、最初にトム・ラスさんやギャラップ社の本を

紹介してくださったのは

この本を編集された日本経済新聞社の伊藤公一さんでした。

(謝辞でもお名前が出てきています。)


(伊藤さん、ありがとうございました!)

人との出会い

●人との出会い


今回のASTDでは、セッションでの情報収集だけでなく、

「人との出会い」という点でも収穫が多かったです。


まず、東京大学の中原淳先生と、バッタリ出会って、
昼食をご一緒させて頂くことができました。

中原先生が以前参加されたASTDの様子や、
Workplace Learning(職場学習)という概念、
奥さんやお子さんのことなど、色々お話を伺うことができました。

中原先生のブログでもちょこっとご紹介頂いています。

 http://www.nakahara-lab.net/blog/2007/06/astd2007.html

(中原先生、ありがとうございました!)


また、以前から「何とか連絡を取りたい」と思いながらも、
なかなか連絡がつかなかった方とも、バッタリお会いできました。

人のご縁は不思議ですね。

(田岡さん、ありがとうございました!)

最後に、海外の研修会社の方との接点ができました。

イギリスの研修会社 MTa Internationalの代表のM.Thompsonさんです。

  http://www.mta-international.com/


彼が開発した「ゲーム」は、とても興味深いものなので、

これから少しずつ日本でも紹介していきたいと思っています。


(Martinさん、ありがとうございました!これからよろしくお願いします。)


ASTD2007に参加して

●ASTDに参加して


ASTDに参加して、改めて感じたのは、

「英語で情報発信する大切さ」です。


セッション内での情報共有や、何気ない会話など、

英語で自分の考えや活動、日本の状況について

説明する大切さを感じました。

そこで、英語のブログを始めることにしました。

 http://learnwelljapan.wordpress.com/


(文法や表現的には、「テキトー」なところがありますが(笑)
 まずは情報発信を優先することにしました。)


2008年6月に開催されるASTD2008に向けて、

内容を充実させていきます。


来年も、ASTDに参加します。