「60秒アクティビティー」で参加者の記憶保持を図る

ASTD 2007 参加報告

●Got a Minute? 60-Second Activities that increases retention.
  
 「60秒アクティビティー」で参加者の記憶保持を図る
    S.Bowman Bowperson Publishing and Training
    June 3, 2007 12:00-13:15
「10 minutes trainer」の著者である、
ブラウン女史のセッションに参加しました。
こちらも人気のセッションで、300名ほど入る会場で立ち見が出ていました。
彼女が推奨する「60秒アクティビティー」を随所に絡めた
「参加型」のセミナーでした。
以下に、私の理解の範囲で、セッションの内容をお伝えします。

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○60秒アクティビティーの意義
・参加者の興味、関心をすぐひける
・参加者を研修トピックに「コネクト」できる。
 参加者同士を「コネクト」できる。
・伝統的な「イントロダクション」で、事務連絡、
 アジェンダ、アイスブレークをするよりも、
 「Quick Starts」のような「60秒アクティビティー」をやった方がよい。
 (このときの「Quick Starts」は、
 「60秒でできるアクティビティーには何があるかを話し合って」というものだった)
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○レクチャー(講義形式)ではなく、双方向で。
・まず参加者が知っていることを言ってもらう。
 その上でトレーナーが知っていることを付け足す。
・「話している人が一番学んでいる」
 トレーナーが答えを言うのではなく、参加者に言わせること。
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○テレビからトレーナーが学べること。
1)Chunk your stuff 
伝えたい内容を大きな塊に分けること
2)Use the 10 minutes rule 
集中力は10分ほどしか持たない。レクチャーは、長くて15分。
3)Include 60 Second Activities every 10-20 minutes 
60秒アクティビティーを、10~20分間隔で入れる。
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○60秒アクティビティーの例 (60秒でやらせるもの)
1)Think-and-Write 考えて、書く 
 ・まずは個人で考えさせ、紙(Graphic Organizer)に書かせる
2)Pair-Shares ペアでの話し合い
 ・近くの人と話し合わせる
3)Action-Plans 行動計画
 ・学んだことのうち、どれを現場で使うかを言わせる
  例) I plan to use ・・・ (Useの後に続く言葉を考えさせる)
4)Standing Surveys 立たせて数える
 ・30分間座っていると、血流が下半身にとどまるので、脳の働きが悪くなる。
  立って話し合ったり、動くだけでもリラックスできる。
5)Micro-Macro Stretch ストレッチ
 ・指先や全身のストレッチをお互いにして、真似しあう。
6)Doodles 絵に描かせる
 ・学んだことを、絵で表現させる
7)Pop-Ups ふり返り
 ・学んだことを、一人一つずつ、ポンポンと言っていく
8)Reading Aloud 大きな声で読む
 
 ・スライドに書かれていることを、参加者自身に読ませる
9)Shout-Outs 叫ばせる
 ・好きな数を参加者に言わせ、その数を活かしてセッションをすすめる
  例)12! レクチャーがだめな12の理由
10)Signals サイン
 ・理解の度合いや、講師の話すスピードを、指で表現させる
  例)早口ならゆっくりと、理解度を0~5本指で表現
11)Celebrations 儀式
 ・大きな拍手で参加者自身をたたえさせる
12)Mark-Ups しるしづけ
 ・ハンドアウトに、しるしをつけさせる
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○感想
・参加者である自分たち自身が話すことが多く、楽しいセッションでした。
・「60秒アクティビティー」の多くは、私自身が「参加型セミナー」で
 実践していたものでした。
・もちろん、新たに使えそうなネタも得られたので、早速日本に帰ってから
 セミナーで使ってみます。
・彼女の本も買ったので、更に勉強します!

投稿者:関根雅泰

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