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2010年06月23日

2010年度夏学期 「組織学習システム論」9

中原先生の授業「組織学習システム論」の授業9回目が終了しました。

さし障りのない範囲で「学んだこと・気づいたこと」をシェアします。

(以下は、授業参加者MLに送ったメールです)

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「組織学習システム論」参加者の皆さま

参加者の一人、M1の関根です。


毎度で恐縮ですが、2010年6月22日(火)の授業のふり返りをお送りします。

間違って理解している点がありましたらご指摘いただけましたら幸いです。
どうぞよろしくお願いします。

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2010年6月22日(火)13時〜14時30分 
(・講義内容/他者の発言 ○関根の独り言)

●事前課題本


○一言まとめ (あくまで関根の理解ですので、間違っている所もあると思います)

 Schein 「組織文化とリーダーシップ」

 −リーダーは、文化の操作(創造、維持、変革)者
 −文化は創業者の個性の反映であり、従業員に共有された「基本的仮定」?である
 −組織現象を理解するためにも、組織文化を理解する必要がある。
  そのためには「内」と「外」の共同作業が必要。
 
 
 松尾 「学習する病院組織」

 −文化は、価値観/ルーチンの下にあるもの?
 −「ルーチン」に手を入れることで、文化を操作する。
 −文化の操作は一人のリーダーではなく、複数のリーダーが連携して行う。
 −文化の操作=組織学習?


●中原先生によるイントロダクション

・組織文化論は、1980年代から http://twitter.com/nakaharajun/status/16746721422

 -Peters & Waterman 「Excellent Company」 
  企業業績 performance × 企業文化 culture

 -Deal & Kennedy 「Symbolic Manager」 文化の組織化、構造化。 
  象徴やフワフワ感をマネジャーが操作する
  英雄、儀礼、ネットワーク(噂を語り伝える吟遊詩人)について議論。

 -Kotter 文化の強度と業績の関係 
  強い企業文化がずっと好業績を維持するわけではない。Double edge sword
  外部環境が変化していても内部の価値観が変化していない。
  文化が企業の変革を阻害する可能性。

    http://twitter.com/nakaharajun/status/16747667423


●グループによる発表「組織文化とリーダーシップ」「学習する病院組織」

  Aさん、Oさん、Yさん、お疲れさまでした。

  (Yさん、ストレッチありがとうございました。)


 
●中原先生による解説

・Scheinの本 CultureとLeadershipの関係

・Scheinは、洗脳→組織社会化→組織行動論の流れで研究

・「一次植え付け」:リーダーが見たもの、リーダーの行動、リーダーによる指導、
          地位/昇進 (見られている)
 「二次植え付け」:組織/人工物のデザイン、神話 (第10章)

・1)解凍 2)学習 3)アイデンティティの確立? と続く

・「解凍」が特に重要

 解凍とは変化。そのためには「やばい!」という危機感/不安と
 「心理的安全 psychological safetyの保障」が必要。

 Survival Anxiety(生存不安)> Learning Anxiety(学習不安、変化への恐れ)
 となれば「解凍」が起こる。

・「強い文化」に「成功」が加わると「成功シンドローム」が生まれる。
 これが「成功の罠」
 成功シンドロームが起こると「自己正当化物語」が生まれ、変化しなくなる。

 例)「研究室がまとまってきたなー。成功してきたなー」という時ほど、
   変化のチャンス。変えるべき時。

   http://twitter.com/nakaharajun/status/16747810418

・英雄型 Heroic Leadership と 分散/連携型リーダーシップ


●グループでの話しあい「こういう問題が、今まで属していた組織で起こっていたか?」

・「基本的仮定」とは何か? これが「文化」? 
 「ルーチン、価値観」の下にあるもの?

 →「基本的仮定」はアクセスしにくいもの。
  無意識の領域、価値観の下にあるものでは。


・「基本的仮定」は、前回授業(6月15日)で出たメジロ−の「準拠枠」
 (視座、モノの見方)と同じもの?

 (前回出た「前提を問え Critical Reflection on Assumption」
  がここでも当てはまるとすれば、
  文化変革には「内省」が重要になるということ?)

 「結局、この二人の言っていることは同じことだよね」と違う概念をくっつけて
  考えることは良いこと?(私は良くやりがち。その方が分かりやすいので)

  それとも「組織行動論では○○で、教育では○○と言われている」と分けて
  考えた方が良いもの?

 →是々非々。論文では分けて書く。


・松尾先生の本では「ルーチン」を見れば良いということが何となくわかったが、
 Scheinの本では結局何を見れば組織文化が見れるのか良く分からなかった。

 見るべきは「基本的仮定」? それがインタビューや資料から現れてくるの? 
 そもそも見えないもの?


●クラスでの意見交換

・組織文化の変革をコンサルティングしてきた。変化の臨界点を超える。

・仕事コミット:仕事人、組織コミット:組織人

 「組織の目指すもの、ぶれないもの」と「個人の目指すもの、ぶれないもの」
 をすり合わせていくのが「キャリア」

 Scheinの研究は
 1)人はどう変化するのか=洗脳 2)組織側のリーダーシップ=文化 
 3)組織と個人のすり合わせ=キャリア

・連携型リーダーシップは、そんなに簡単にはいかないのでは。

 連携型では誰と組むかが重要。ボトムを動かせる中核人材でないと意味が無い。
 公式の組織図のトップが、中核人材というわけではないこともある。

・リーダーには矛盾する役割が求められる。外で刀をふる役割と、中をまとめる役割。 だからこそ連携が必要なのかも。

・組織行動論は、難しい。

・変化が良いとは限らない。守る所は守って、変える所は変える。

 金井先生に教わったラインホルト・ニーバーの祈り

  http://twitter.com/nakaharajun/status/16753263802

○「リーダーは文化の操作者」

 これは最近、経営コンサルタントの神田さんや「オタキングex」の岡田さんが言う
 「経営者の仕事は、物語を作ること」とも重なるのかも。
 
 自分で物語を作り、それに共感してくれる人と一緒に働く。
 それが経営者の仕事。従業員には出来ないこと。


 俺自身は小さな会社の経営者として「未来」を考えることは意識しているが、
 「文化」はほとんど意識していないかも。それは自社に従業員がいないからかな。

 ただ、会う人やネット上で、自分がこれから紡いでいきたい「物語」は
 語っているのかも。それに共感して下さった方がお客様となってくださったり、
 パートナーとして一緒に仕事をしてくれたり。


 多くの人はある程度「閉じた組織(決まった人と一緒に働く)」の中で仕事をする。

 その「閉じた組織」の文化は、他の「閉じた組織」とは違うものになる。

 ただ今後は、個人事業主が、他者と協働しながら、お客様相手の仕事をする形態
 (インディペンデントコントラクターやフリーエージェント)も増えるだろう。

 (前回授業の「コーチによる動的なネットワーク」のような)

 その時、異なる他者同士やお客様を結び付けるものの一つが「物語」であり、
 その「ゆるい集団」には他の集団とは違った「文化」があるのかも。

 それは「仕事、お客様、お金、生き方等に対する考え方」
 (=価値観/基本的仮定?)の合う人たちで組むからこそ生まれるもの?


●次回 7月13日(火)「内省と組織学習」


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以上です。今回も色々考えさせられました。ありがとうございました。

次回(7月13日)もよろしくお願いします。


M1関根

2010年06月16日

2010年度夏学期 「組織学習システム論」8


中原先生の授業「組織学習システム論」の授業8回目が終了しました。

さし障りのない範囲で「学んだこと・気づいたこと」をシェアします。

(以下は、授業参加者MLに送ったメールです)
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「組織学習システム論」参加者の皆さま

参加者の一人、M1の関根です。

毎度で恐縮ですが、2010年6月15日(火)の授業のふり返りをお送りします。

間違って理解している点がありましたらご指摘いただけましたら幸いです。
どうぞよろしくお願いします。

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2010年6月15日(火)13時〜14時30分 
(・講義内容/他者の発言 ○関根の独り言)


●中原先生によるイントロダクション

・日経記事「海外で幹部候補大量採用」の紹介
 2011年春 国内採用を減らし、海外採用、留学生採用を増やす

・留学生の組織社会化や、組織に与える影響
 外国人マネジャーが入ることで職場がどう変わるのか 今後の研究分野

・博士課程をとり大学にいるなら、留学生をゼミで教えることや
 海外で教えることを覚悟する必要がある

・いろんな人が職場に入ってくる中で、マネジャーの仕事の変容、
 マネジメントスタイルの転換が求められる。

・それが今回の文献にもつながってくる


●グループによる発表「マネジャー仕事と変容のプロセス」(資料は昨日メール済み)


 昨日は、Oさん、Kさん、関根の発表でした。

 Kさんは、38度5分ぐらいの熱が出ている中、来てくれました。
 ありがとうございます。(お身体お大事に)

 そんな状態のKさんに、仮面ライダーのコスチュームを着せたのは私です。
 すみません。

 劇とクイズは皆さんに温かく見守って頂き、かつご参加頂きありがとうございました。


 中原先生にも、ツイッターで「なぜかミニシアター付き」とご紹介頂きました。
  http://twitter.com/nakaharajun/status/16209104514 
 どうもありがとうございました。
 
 
●中原先生による解説

・組織学習の学会では、即興劇なども行う
 (中原先生、フォローありがとうございました!)

・組織学習(Argyris Shorn)=Formal Theory(学術的)
 学習する組織(Senge 1990)=Folk Theory(実務的?)

 学問的には、組織学習をひいた方がよい。
 Sengeは、アカデミック理論を上手に世間に紹介した。

・価値観(信念)Belief system, Value system ≒ Knowledge(長期的に学習されるもの)
 
 信念は、獲得に時間がかかる、1回獲得されると変えるのが難しい、
 信念と信念はつながっている(例:教師は〜だ、学校は〜だ)

・Hofsted(1980)Rousseau(1990)の「Onion model」

 人工物(他者)制度→行動パターン→価値観/前提

・いきなり価値観や前提は変わらない 制度や行動に多層的に働き掛ける

・企業の人事教育担当者は「価値観を変えたい」という人が多い
 彼らが一番問題に感じていること。

 ただ、本人に「あなたの価値観を変えられたいですか?」と問うと
 Noと答える人事教育担当が多い。

○今いる社員への対応(辞めさせることが難しければ)をするのが、
 人事教育担当者であれば「価値観を変えたい」というのは分かる気がする。

 実際は、価値観が変わった結果、社員の「行動」が変わればよいと思うけど、
 行動を変えるのは「価値観」と考えるのかな。

 価値観の違う人を採用していくという道もあるかも。

 研修をお手伝いしているある会社では、200名の従業員に対して、
 毎年10名ずつ新卒を5年間採用していくことで、組織の人員構成を変え、
 新しい価値観を組織に植え付けようとしている。


・Pedagogyに対する概念として、Andragogyを提唱したM.Knowlsは、
 超実務家。ワークショップ実践。
 識字、技術、知識の学び方が、子供と大人では違うと考えた。

・それに異論をとなえたのが、J.メジロー。

 (余談ですが、今「目白」のロイヤルホストで、このふり返りを書いています。
  目白でメジロー。

  ついでに、今目の前の席では、40代ぐらいの男性が、女性に
  「コミュニケーション、聴き方」などについてインタビューをしています。
  気になって、つい目がいってしまいますね。)


 
 メジローは、モノの見方、視座=準拠枠(Schema、思い込み、ステレオタイプ)
 を変えることが大人の学習と考えた。

 例)中原研メンバーがプレゼンで劇をやる → しかも2回も(強化される)
  →中原研は劇をやる集団という「前提」が生まれる(ほんとはそんなことないよ)


 大人の学習に大事なのが、Critical Reflection on Assumption 「前提を問え」

 前提を問う際には、いくつかのステップがあるが、特に大事なのが最初の3つ
 1)ジレンマ 2)ネガティブな感情(あせり、恥辱) 3)想定の揺らぎと評価

・大人の学びには「葛藤、痛み」がある


・価値観、モノの見方にゆさぶりをかけるために

 中)ゆらぎ、ゆさぶり、創造的葛藤 というやり方があるが、ゆるい。そこで今は
 外)Boundary チーム、越境、異質性 によるリフレクションの促進が
 キーワードとなっている

・学校教育 教員の力量養成のために、教員が外に出た方がよいのでは
 山形大の酒井先生の研究 今後伸びていく領域


●グループでの話しあい「モノの見方が変わった経験」

・中学の時、友人たちとは違い、音楽や本に興味がいった。
 自分にとって良い方向に変わった。
 ジレンマ、ネガティブな感情、揺らぎが確かにあった。

・オタクに対する見方が、徐々に変わっていった

・平和に対する海外の若者の考え方を知ったとき

・営業という仕事を「売り込み」から「問題解決」と捉えるようになったとき


●クラスでの意見交換

・他の見方を受容する 自分の価値観が変わる という2つがあるのかも

 新しい場所に行ったとき、変わりやすいかも。

・自分のコアよりも、離れたものであれば、変わりやすい。

 例)自分も詳しい「学者」に関しての価値観であればなかなか変わらないが、
   自分もよく知らない「SE」に関してであれば、すぐに変わるかも。

・この出来事によって変わったとは言いづらい。後から気づくかも。

・根本のものだと価値観を変えるのは難しい。

・価値観は、生得的なものなのか、組織の中で身に付いたものなのか。

・価値観とモノの見方は同じなのか? 価値観はモノの見方に内包される。

・海外に出ることで、モノの見方が変わった経験。

・大学院に入って変な人ばかりだと思っていたらそうでもなかった。
 これは組織社会化されたということ?

・同じ組織にいて、同じ前提をもつ上司が、他者のモノの見方を変えるのは
 難しいのでは。

○これは確かにそうだよなー。

 今、多くの職場のマネジャーには、様々な役割が与えられすぎている。
 
 今回の文献のように

 −学習する組織を作るファシリテーター
 −部下をケアする精神療法士
 −部下のモノの見方を変える変容コーチ
 −もちろん業績の維持

 マネジャー自身がつぶれてしまうかも。

 彼らこそ「動的なネットワーク」が必要なのかも。
 一人で職場の全てを抱え込むのは無理。


●次回

・組織文化 シャイン オニオンモデルも出てくる


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以上です。今回も色々考えさせられました。ありがとうございました。

次回(6月22日)もよろしくお願いします。


M1関根

2010年06月12日

中学校でのキャリア教育支援

2010年6月11日(金)13時30分〜15時30分

前に住んでいた寄居町 男衾中学校の校長先生からご依頼を頂き、
2年ぶりに中学校でのキャリア教育をボランティアで支援することになりました。

(弊社のCSR事業の一環です。 
 2008年の様子 http://learn-well.com/blogsekine/2008/11/post_122.html 


今年は、東大大学院 研究室仲間の吉村さんにメイン講師をお願いしました。

http://socialinnovationdialogue.jimdo.com/about-sid-1/代表者プロフィール/

彼女は、ファシリテーターとしても一流ですので、今回は企画運営まで
全てお任せしました。

期待以上の内容で、先生達もとても満足していました。

DSCN01750001.JPG

100名強の中学校1年生が、数名ずつのグループで「ワールドカフェ」形式で、
意見交換をします。

DSCN01770001.JPG

生徒達が書いた模造紙を見て微笑む先生方。普段見えない一面もみえたようです。


「ワールドカフェ」に関して

・答えが決まっていないことをやるのは大事
・自由に考えさせるのはよい
・「1+1=2」ではない世界を垣間見れる
・「わからない」といえることは大事

といったコメントが先生方から出ました。


吉村さんの

「学校でのキャリア教育の多くは、カタログから仕事を選ばせるようなものに
 なっている。そうではないキャリア教育をしたい。」

という言葉に、先生方もうなっていました。


確かに、そういうキャリア教育が多いのかもしれませんね。


(男衾中の先生方、参加してくださった生徒さん、見学に来られた保護者の皆さん、

 そして企画運営に尽力くださった吉村さん、Iさん、N君、ありがとうございました)


2010年06月09日

2010年度夏学期「学際情報学概論II」中間発表

2010年6月8日(火)10時15分〜11時45分
「学際情報学概論II」の中間発表がありました。

さし障りのない範囲で、どんな内容だったかお伝えします。

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私達のグループ「天皇とメディア」班も中間発表をしました。
各自の進捗状況を報告します。

・アメリカ人男性「英語圏における日本天皇の人気度」
・台湾人女性「台湾メディアでの皇位継承に関する報道」
・中国人女性「中国メディアでの昭和天皇と今上天皇のイメージ」
・日本人女性「ネット上での皇位継承問題に関する議論」

・関根「天皇について親子で考えるきっかけとなるメディアツールの開発」


私は、今回のミニ研究を進めていく中で、いかに自分が天皇や皇室について
不勉強であったかを知りました。

子供に尋ねられても答えられないのです。「天皇って何?」

調べていくうちに、主要メディアによる天皇関連報道には、若干の偏りがあると
思うようになりました。

ネット上の情報は、子供に見させるには難しく、また天皇について子供に
分かりやすく伝える本も少ないと感じました。

今回のテーマは「天皇とメディア」ですが、メディア=媒介 と捉えるならば、
われわれ親も子供にとっては、社会を理解するためのメディアとなりえます。

(親を通じて、社会を知る)

そこで、親子で天皇について考えるきっかけとなるようなもの(例:絵本)を
作りたいと考えました。

特に、宮中祭祀とも関係がある祝祭日に、お父ちゃんが子供に読み聞かせ、
一緒になって、天皇やそれを通じて日本について考え、話ができるきっかけと
なるようなものを作りたいと思います。

そのためにも、まずは自分自身が勉強し、理解を深めた上で、まずは
うちの子供達に分かりやすく伝えられるようなものを作っていきたいと思います。


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他のグループの発表も興味深く「すごいこと考えるなー」というものが多かったです。

あまり公にはできないと思いますので、一つだけ、
「歩行者事故を減らす高度交通システム」というのが、とても魅力的に映りました。

グループ内には、私と同じように、子供を持つ父親大学院生がいました。

実社会で感じている疑問を、研究を通じて解決する。
社会人大学院生の強さを感じました。

2010年度夏学期 「組織学習システム論」7

中原先生の授業「組織学習システム論」の授業7回目が終了しました。

さし障りのない範囲で「学んだこと・気づいたこと」をシェアします。


(以下は、授業参加者MLに送ったメールです)
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「組織学習システム論」参加者の皆さま

参加者の一人、M1の関根です。


毎度で恐縮ですが、2010年6月8日(火)の授業のふり返りをお送りします。

間違って理解している点がありましたらご指摘いただけましたら幸いです。
どうぞよろしくお願いします。

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2010年6月8日(火)13時〜14時30分 
(・講義内容/他者の発言 ○関根の独り言)


●グループによる発表 

 Kさん、Kさん、Yさん、お疲れ様でした。

 (同じ研究室のYさんは、発表が色々重なっていたので大変でしたね)


●中原先生による解説

・レベル0「個人」による「経験学習」 
  経験し内省する GibbsのReflection Cycle

・レベル1「集団」による「職場学習」 
  上司や同僚によるコミュニケーション、やりとり

・レベル2 n個の職場が集まった「組織」による「組織学習」

 以前は「組織が学ぶ?個人が学ぶ?」という議論が多かったが、今は言われない。

・1999 Crossan「組織の中で人々が学び、組織にルーチン、ツールが蓄積される」

 「ルーチンが残る」= 学習 (ルーチン:ドキュメント、制度、ルール等)

・(1)知識獲得、創造 →(2)知識共有 →(3)知識制度化

 一般的にこの3つが組織学習と呼ばれるが、中原先生は

 (4)Unlearn を加えている。(Hodberg?に基づき)

・組織においては「やめよう!」と言い出すことも大事だが、なかなか言われない。

 硬直化、ポジティブリスト化が起こり、やるべきことがどんどん増える。
 「集団皿回し状態」になり、多忙化する。だからこそ「Unlearn」が必要。

・Unlearnができないのは、権力、リーダーシップ、既存勢力など、
 組織学習を阻むものは、いくつかある。

・野中先生は「学習」という考え方に反発。(学習=モノ的に考えている)

 学習ではなく「知識創造」であると新しい言葉を作った。

 今までは、知識=通常業務、デイリーオペレーション であったが、
 今後は、知識=破壊的、イノベーションであり、
 プロフィットを生みだすものが必要とされるとした。

 (ただ、以前は「組織学習を回すマネジャーのあり方」という論文も書かれている)


・ここまで見てきた組織学習の考え方の前提は

 「知識=モノのように移動できる Transferできる」マルクス流にいうと「物象化」

・これに対するラディカルな考え方が「Network Utility」

 Orr,1996のゼロックス社での研究「Talking about Machines」
 (○買ったけど、まだ読んでない。今度読んでみよう)

・カフェテリアで、客先でのトラブル=敵について語る「War story」

 話が終わった後は、詳細な内容は覚えていないが、
 「誰が何に詳しいか」は覚えていることが明らかになった。

・知識は個人が持っているモノではなく、ネットワークが持っているとした。
 つまり、ネットワークを保持していれば、問題解決ができる。

・ポストモダン的な組織学習論。

・組織学習論は、もうメチャクチャ。


●グループでの話しあい

・知識はビットで表現できる「モノ」

・知識はネットワークに存在するから「ヒト」

・知識をより細分化する必要がある。モノ的な知識もあれば、
 ネットワーク的な知識もある。

・学習=残る、説明できる 授業で学んだことを、親に説明できれば学んだと言える。

・「あなた何を学んできたの?」と問われ「○○さんに聞いて」では困る。

(この問いに対しては、知識=モノ 的な答えをする必要がある)

・Network Utilityの考えだと、人がいなくなったら知識が無くなってしまうのでは。

・知識創造が上手くいっている企業の事例は?

●クラスでの意見交換

・マネジャーによる組織学習サイクルで一番難しいのは「Unlearn」

 既存事業への遠慮もある。「やめよう!」とは言えない。

・Network Utilityは、その場の問題解決にとっては、パワフル。だが消失しやすい。
 また、前提として(1)各人がExpertiseを持っている(2)分散協調できる場が必要。

 東大前総長の「自律分散協調」は、まさにこれ。

・大きな組織では、一人辞めても仕事が回る。

 公務員も一緒かも。サイクル(1)→(3)までは回せる。
 形式知化された仕事なら。ただ、Unlearnできない。

・Unlearnできない理由:権力、マインドセット

・事業仕分けも、Unlearnの一つでは。


・イノベーションには、2種類ある。
 (1)Sustainable(従来知識の活用、改善)
 (2)Disruptive(土俵が違う、新しい土俵へ)

 大企業が新規事業を行う際は、Unlearnが必要。
 イノベーションは、既存事業を脅かす可能性がある。
 
 だからこそ、新規事業をShelteringしてあげる必要がある。
 (既存事業の場から、物理的にも遠ざけて、守ってあげる)


・今後は「捨てるリーダーシップ」が必要かも。
 何を残して、何を捨てるか。

・自信がなくて、不確実な時代は、やるべきことが増えてしまう。

・「大学は何が無くなったら、大学ではなくなるのか?」深い問い。
 自分は「教育」と答えた。

・「4Iプロセス」が実践されている組織はあるのか? 
 個人の直観が組織の制度にまでつながるような。


○野中先生と妹尾先生の「知識経営実践論」に出ている
「セブンイレブンのブラブラ社員」制度は、4Iプロセスを実現させる
 一つの手段になるかも。

 http://learn-well.com/blogsekine/2009/12/post_312.html


○うちの会社「ラーンウェル」は、何が無くなったら
 「ラーンウェル」では無くなるのか?

 もし、私から誰かがこの会社を引き継いだ時に、残しておきたいものは何なのか?

 捨ててしまっていいものは何なのか?


 簡単に答えが出ない、考えさせられる問い。
 考えることがきつくなるような、できれば考えずに済ませたい問い。でも、考える。

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以上です。今回も色々考えさせられました。ありがとうございました。

次回(6月15日)もよろしくお願いします。
(次回は、Oさん、Kさん、関根が、発表します)

今日は午後から名古屋に移動し、南山大学の高橋先生
(組織社会化のレビュー論文筆者)とお会いしてきます。

後日さし障りのない範囲で、どんな様子だったかシェアします。


M1関根

2010年06月04日

中学校と商工会

2010年6月、今年も寄居町の中学校のキャリア教育を
支援することになりました。


昨年は、引越と大学院受験等で時間が取れなかったのですが、
中学校の校長から、春にお電話を頂いたことがきっかけで、お手伝いすることになりました。

今年は、

・中学校1年生向け「仕事について考えるワークショップ」(仮称)

・商工会との接点作り

を支援します。


ワークショップは、院生さんに実施してもらいます。

(ワークショップ運営のエキスパートであり中学校での教育に興味を持っている方です。
 こういう方と出会えたのも、大学院に入ったお陰ですね。)

私は、商工会さんとの接点作りを支援します。


寄居町の中学校では、毎年中1が夏休みに数日間の職業体験をしています。
その時に、協力してくれる事業者を探すのが大変だという話を、校長から聞きました。


そこで、寄居町商工会の方にお願いして、
一度学校側とのミーティングをすることになりました。


その際に、学んだのが、

・学校→町の教育委員会指導班→役場産業振興課→商工会

という流れだと話がスムーズだということです。


商工会さんの立場としては、一つの学校のみを支援するのは難しく、
やるなら、他の学校との連携が必要なようです。

そのため、今後のミーティングでは、町の3つの中学校の担当者が
集まることになりました。

給食を一緒に食べながら、まずは顔合わせの場を作ります。

楽しみです。


2010年06月03日

大学院に入って2カ月

 大学院に入って、2カ月が経ちました。

 ちょっとここまでをふり返ってみたいと思います。

 もしかすると、社会人の方で、大学院への入学を検討されている方もいるかも
 しれませんので、少し詳しく書きます。

 私の場合、仕事である研修事業は続けたまま、大学院に通っています。

 今学期は、毎週火曜日を大学院に行く日にあてています。

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●火曜日のスケジュール

 7時30分 埼玉出発! 本郷三丁目へ

 10時15分〜11時45分「学際情報学概論II」

 13時〜14時30分「組織学習システム論」

 15時〜16時30分

  「授業」「ゼミ」「夏合宿」に関する院生さん達とのミーティング。

  (ミーティングが無いときは、プールに行っています。
     http://www.undou-kai.com/goten/shisetsu_pool.html )

 17時〜20時 中原研究室でのゼミ(研究発表2つ、英語文献発表1つ)

 20時〜21時 勉強会 

 21時すぎ 議事録の入力 


 翌日は、だいたい企業様での研修が入っているので、移動かホテルに入ります。

 21時過ぎぐらいになると、頭が痛くなってきます。(一晩寝るとすっきりします)
 やっぱり1日フルに頭を使わせてもらっているのでしょうね。


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●仕事、勉強、家族 との時間

 
 研修参加者やお客様からも良く聞かれます。

 「どうやって両立しているんですか?」

 
 やっぱり朝の時間を大事にしています。

 だいたい3〜4時におきて、勉強か仕事をしています。
 (その分、夜寝るのは早いです。子供と一緒に9時には寝ています。)


 研修がある日も、朝の最低1時間は、勉強に使えるようにしています。
 
 以前は、研修当日の朝は、なるべくゆっくり寝ていたのですが、
 今は、前日のお酒を控えめにすることで、早起きをするようにしています。

 
 長期履修制度(2年→4年)にして、1学期あたりの単位数を少なめにしている
 ことも大きいと思います。

 私は、今学期3つの授業のみですが、他の院生は、5〜7つ授業をとっています。
 それだけとると、相当大変だと思います。


 次の冬学期(10月〜1月末)は、毎週火曜日の午後〜水曜日1日を、
 大学院の授業にあて、それ以外の日に、研修やお打ち合わせを入れて頂けるよう
 お客様にお願いしている状態です。


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●院生さん達とのコミュニケーション


 指導教員の中原先生からも「社会人こそ、学生たちとの
 コミュニケーションは大事にするように」と言われています。

 あくまで、私の主観ですし、自分で言うのも何なのですが
 何とかコミュニケーションはとれているかなーと思います。


 気をつけているのは、当たり前のことですが

 ・素直に謙虚に前向きに学ぶ (知ったかぶりをしない、分からないことを認める)

 ・授業やゼミに一生懸命参加する(予習と復習をしっかりやる)

 ・自分にできる貢献をする(人を紹介したり、機会を提供したりする)

 といった点です。

 
 若い院生さん達にしてみると、年が離れた社会人大学院生は

 ・何を考えているか分からない
 ・若い学生を「経験が無い」とバカにしているのでは
 ・授業も適当に参加してお茶を濁す気では

 などと見えるかもしれません。

 だからこそ、そんなことはないという姿勢や、こちらが何を考えているのかを
 なるべく表に出すことにしています。

 あとはやっぱり「言ったことはやる」「それを続ける」ことで、
 少しずつ信頼を得られたらなーと考えています。


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夏学期も半分を越え、あと2カ月です。

身体には気をつけて、楽しみながら、授業・研究を続けます。


次の山場は、6月15日(火)です。

「組織学習システム論」でのグループ発表と
 ゼミでの「研究発表」が重なります。


終わったらグッタリくると思いますが、今できることを精一杯やります。

頑張るでー!

2010年06月02日

2010年度夏学期「学際情報学概論II」

 この授業は、グループでミニ研究をやります。

 私は「天皇とメディア」というテーマを選びました。

 担当教授からは

 「この授業の狙いは、友達を作ること。
  学生さん同士、横のつながりを作ってほしい。」と言われました。


 グループメンバーは、多様です。

 ・アメリカ人 (博士課程の男性 理系 社会人 弓道が趣味)
 ・中国人  (若い女性 日本語ぺらぺら)
 ・台湾人  (若い女性 寡黙)
 ・日本人 (若い女性 バンドもやっている)
 ・関根 (ちょっと老けた学生 一番年上)

 ミーティングやMLで連絡を取り合いながら、お互いに調査を進めていきます。


 先日(6月1日)は、私の知り合いで、宮家と関わりのあった方のお話しを
 聞かせて頂く機会を作りました。(どうもありがとうございました!)


 調べれば調べるほど、自分がいかに皇室について
 理解していないかが分かってきます。

 来週(6月8日)は、私たちのグループが中間発表をします。
 今、できることを精一杯やります。