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2010年07月30日

2010年度夏学期 「組織学習システム論」11

中原先生の授業「組織学習システム論」の授業11回目が終了しました。

さし障りのない範囲で「学んだこと・気づいたこと」をシェアします。


(以下は、授業参加者MLに送ったメールです)

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「組織学習システム論」参加者の皆さま

参加者の一人、M1の関根です。


毎度で恐縮ですが、2010年7月20日(火)の授業のふり返りをお送りします。

間違って理解している点がありましたらご指摘いただけましたら幸いです。
どうぞよろしくお願いします。

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2010年7月20日(火)13時〜14時30分
 (・講義内容/他者の発言 ○関根の独り言)


●事前課題文献「組織と学習の脱構築」

○一言まとめ (あくまで関根の理解です)

1)Learning in a network

 −学校と職場以外の第3の学習環境として「ネットワーク参加」
 −ネットワークで学習する際に重要な「5つのポイント」
 −「所属組織との連携」がネットワーク学習のキモ
 
2)New forms of learning in co-configuration work

 −顧客、製品、会社とのネットワークによる「協働構成的仕事」
 −「活用/搾取・探求」「新しい・古い」の2軸による「4つの学習タイプ」
 −協働構成的仕事を通じた「拡張学習」がもつ3つの特徴

3)“I don't think I am a learner"

 −研究者は「学習者」と見るが、本人たちはそう呼ばれたくない
 −「学習者」と見られることは「未熟者」と同義
 −職場での「力関係」にも目を向けるべき
 

○顧客と一緒になって、研修プログラム(商品)を作っていく。
 これは一種の協働構成的仕事を通じた学習なのかも。

○自分の研究で「OJTとは何だと思うか」を各社の従業員にインタビューしていっても
 面白いかも。各社で「OJT」という言葉を違うように捉えている可能性が高い。


●中原先生によるイントロダクション

・今回は「脱構築」ということで、既存にあるものを崩していく


●グループによる発表「組織と学習の脱構築」

 Sさん、Iさん、Fさん、お疲れさまでした。
 (特にIさんは、同日に3つの発表、大変でしたね。)

 
●中原先生による解説

・文系は、自省の学

・組織内の学習 
 1)本人の経験学習 2)周囲(上司、先輩)の支援 
 3)職場を離れてのCritical reflection≒研修

・組織外の学習 ネットワーク 越境学習

 個人にとってポジティブな面 

  −学びのイニシアチブが個人に 
  −多様な人 → 内省、Double loop learning(前提を問う)機会の増加
   →イノベーション/キャリア見直し

 社会にとってネガティブな面

  −常にLearningになるとは限らない
  −学習意欲、達成動機の高い人のみ → 格差を広げていく 
   Incentive divide やる人はやるが、やらない人はやらない
  −ネットワークを持っている人はより広がる


・第3の学習を模索
 http://twitter.com/nakaharajun/status/18967634337

・ネットワーク学習の光
 http://twitter.com/nakaharajun/status/18968505158

・ネットワーク学習の闇
 http://twitter.com/nakaharajun/status/18968723312

・エンゲストロームの「活動理論」 マルキシズム 1980年代

 「主体、道具、対象」ヴィゴツキーの考え 
 その下部構造に「ルール、共同体、分業」を置いた

 組織内のコンフリクトが変革の源泉。主体が下部構造に働きかけることで組織が変わる。


・活動システム理論
 http://twitter.com/nakaharajun/status/18968283397

・エンゲストロームは、別組織との間の
 「ノットワーキング」という考え方も提示した 1990年代?


・学習者とみなすことの政治性
 http://twitter.com/nakaharajun/status/18968819908

・ちゃぶ台返し
 http://twitter.com/nakaharajun/status/18969833559


●グループでの話しあい

・「Open Network」の時代に、組織学習はどうなるのか?研究は?個人はどうふるまうか?

・研究者は、新しい概念を世の中に提供する。学会という組織で評価される必要性。

・組織は無くならないのでは。

・組織もネットワークも、自分が活用できるリソースとして、個人が選ぶとよいのでは。


・ネットワークを活用する人ほど、根なし草にならないよう、自分がよって立つ足場が
 必要では。(それが自分の属する組織、地域、家族なのかも)

・組織に属することで生じる義務や責任感がないと、学習が難しいかも。


●クラスでの意見交換

・ネットワークは組織による把握が難しい。
 ネットワークをどう組織に活用させるかの提言は難しいかも。

・研究は、複雑化、多様化し、形態が変わっていくのでは。

・Accessibility 10年前は学閥があって、学閥外とのつながりを作りにくかった。


・組織は不定。

・組織外にいて、他組織とつなぐ「ブローカー」的な役割をもつ個人は、
 ずっと緊張し続ける。不安定な状態。

 だからこそ新しいことを生み出す源泉となる。

・越境学習者は幸せになれるのか(Fさんのつぶやき)
 http://twitter.com/fumituki85/status/18975775579


・組織学習は、自分に返ってくる。生きざま論。

・授業はサワリ、今後のとっかかりとして、
 ツールとなる文献を読んでいってほしい。


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以上です。今回も色々考えさせられました。ありがとうございます。


来週 7月27日(火)18時30分〜 @ 新橋、有楽町での打ち上げ
で、皆さんと飲めることを楽しみにしております♪

2010年度夏学期 「組織学習システム論」10

中原先生の授業「組織学習システム論」の授業10回目が終了しました。

さし障りのない範囲で「学んだこと・気づいたこと」をシェアします。



(以下は、授業参加者MLに送ったメールです)

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「組織学習システム論」参加者の皆さま

参加者の一人、M1の関根です。


毎度で恐縮ですが、2010年7月13日(火)の授業のふり返りをお送りします。

間違って理解している点がありましたらご指摘いただけましたら幸いです。
どうぞよろしくお願いします。

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2010年7月13日(火)13時〜14時30分
 (・講義内容/他者の発言 ○関根の独り言)


●事前課題論文「内省と組織学習」

○一言まとめ (あくまで関根の理解です)

1)Reflection as a core process in organisational learning

 −内省の種類(Reflection/Critical Refletion)とレベル(個人、相互、組織)を区別する
 −内省が組織学習といえるのか。4つの評価基準に照らして考える:
  (1)公式・非公式次元の密着(2)挑戦的仕事の存在
   (3)支援とガイド(4)越境と相互協力
 −今回取り上げた事例においては、内省は組織学習といえる(3つを満たした)

2)Organizing Refletion

 −Reflectionを「個人の省察的実践家」ではなく「組織的プロセス」と捉える。
 −Critical reflectionの特徴:前提を問う、個人よりも社会に焦点、力関係を分析、民主化
 −4つの組織的内省実践:(1)同僚コンサル(2)役割分析
             (3)実践共同体(4)グループ関係会議

3)Facilitating Management Learning

 −Critical reflectionのやり方をマネジャーは学ぶ必要がある。
 −それを支援する内省ツールが7つ:(1)ストーリーテリング(2)対話
  (3)メタファー(4)ジャーナル(5)クリティカルインシデンツ
  (6)レパートリーグリッド(7)コンセプトマップ


○自分の気持ちや考えを正直に他者に吐露できるか。
 そして他者の意見をうけ入れられるか。それが批判的内省ができるかのカギになるかも。


●中原先生によるイントロダクション

・Reflection 内省=省察(Schon)吟味する活動

・1900年代 J.Dewey 個体 → 環境 そのInterface(接面)が「経験」

 経験をふり返るのが、Reflective thinking 反省的思考 
 = Reflection on action (意味づけ、Sense making) 獲得するのは難しい?

・1970~80年代 D.Schon@MIT Deweyの研究でPhD取得
 研究テーマは「組織学習(wAgyris)」と「専門家の知恵」

 Reflection in Action(行為の中の省察)

 専門家の知恵といえば、専門知識と技術のことであった。
 しかしSchonは「内省できることが専門家」であるとした。(例:医者、マッサージ師)

 これは一歩間違えると「反知性主義」になるかも(はいまわる経験主義?)
 
  →参考 中原先生「研修も経験も」http://www.nakahara-lab.net/blog/2008/02/post_1139.html

・DeweyとSchonは「個人」の内省に着目

 「組織」の内省では、マネジャーの役割が重要になる。

・個人/組織の内省 と 内省の深さ(単なるReflection/Critical Reflection)


●グループによる発表「内省と組織学習」3論文

 Kさん、Kさん、Yさん、お疲れさまでした。

 「みんなで集合的な批判的内省をやってみよう!」という活動、楽しかったです。


●グループでの話しあい 「組織学習システム論の批判的内省」

○授業の良かった点

 −基礎文献の読み込みができた(しかも中原先生のお勧め論文)
 −他者の発表が参考になった(自分の考えとの違い)
 −グループでの意見交換ができた(口に出して言ってみる気づき)
 −中原先生の解説で全体像やつながりが見えた(ジャングルで迷わない)

 改善できるとしたら

 −発表時間を30分から、例えば15分にしてみたらどうなったのか
 −力を抜こうと思えば抜きやすい授業だったのかも
 −全体像を見失う可能性もあるので、一旦立ち止まって全体像を
  学生自身がまとめる作業をしてもよかったかも
 −専門用語を整理する機会を作っても(組織学習が専門でない学生も多いので)
 −各自が組織を一つ取り上げて、授業と同時並行で事例を分析してみてもよかったかも

○「批判的内省」といったとき、「授業の良かった点と改善点」という視点でつい考えた。
 が、他の視点もあったのかもしれない。

・後半のディスカッションがよかった。しかしグループによっては
 発言の出具合にムラがあったかも。

・組織学習論のジャングルを整理する枠組みが学べた。
 プレゼンのレベルがバラバラ。コメントシートをグループに
 フィードバックしてもよかったかも。

・1年目の授業は詰め込みすぎて、ジャングルに迷わせてしまった。
 2年目は熟達化を調べるプロジェクトをやった。職種を絞った方がよかった。
 3年目はより解説を増やしている。参加者が様々なので対象を合わせるのが難しい。
 誰に向かって語りかけるか。

○これは企業内研修では少ない悩みなのかも。
 ある程度、属性が似た人が同じような目的をもって参加してくる。


●クラスでの意見交換 「組織学習システム論の批判的内省」

・内省は難しい。そもそもストーリーテリングは本当に内省のツールなのか。

○個人の過去を内省する際には、ストーリーテリングは有効かも。

 俺も独立前のメルマガで「会社を辞めるまで」をストーリーにした時、
 自分の強みと弱みを客観視できた気がした。

・研究室という組織改善を実際にやってみて、その結果を内省すると面白いかも。

・メタファーは難しい。文学的素養がないと。

・授業をメタファーで表現すると
 
 「テニス」 自分にとって専門外だから面白い
 「お中元のカタログ」 入口、選ぶきっかけとなる
 「おでん」 ダシ:各人の組織経験 具材:にえすぎ、かたい 色々あって美味しい


・文系的な議論そのものが面白かった。


●中原先生による解説

・リフレクションの4c (Eyler 1996)

 継続的に(Continuous)、学問的知識と関連づけられながら(Connected)、
 自分のあり方・考え方を吟味するものであり (Challenging)、
 状況や文脈の中でなされうるもの(Contextualized)。


・Gibbsのフレームワーク

 1)Description 出来事を描く
 2)Feeling どう感じたか
 3)Evaluation 何が良くて何が悪いのか
 4)Analyze 状況を良くしているものは悪くしているものは
 5)Conclusion 明日から何をやるか
 6)Action 

・Reflelctionをいつどこでやるか

 1)Embeddedness 埋め込まれている 仕事のルーチンの中に 
   例:ANAのプリプリとデブリ

 2)仕事から離れた場 例:山籠り

・Reflectionの深さ
 
 ただ単にふり返る(Reflection)厳しく深くふり返る(Critical Reflection)

○Critical reflectionは難しそう。

 他者と一緒にやった時に「いや!そんなことはない」と自己防衛的に
 ならないよう気をつけないと。
 一人でやると、視点が固定化して多方面から見られないかも。


・人生いろいろ、内省いろいろ http://www.nakahara-lab.net/blog/2010/04/post_1679.html


●次回 7月20日(火)「組織と学習の脱構築」


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以上です。今回も色々考えさせられました。ありがとうございました。

次回(7月20日)もよろしくお願いします。