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2010年11月29日

中原ゼミ 英語文献 輪読 2

2010年冬学期 中原ゼミの英語文献輪読は、

The SAGE Handbook of Management Learning, Education, and Development です。


私の理解の範囲で、どんな内容なのかをシェアします。

今回は、私が担当した第14章

「Mentoring Ph.D. Students within an Apprenticeship Framework
  徒弟制の枠組みを使った博士課程学生のメンタリング」の要訳PDFです。

ファイルをダウンロード

(素人が訳したものですので、間違いも多いかと思います)

≪ゼミで出た意見≫

・メンタリングでは、権力関係を意識せざるを得ない。

・「ベテラン→新人」というメンタリングは、少し古い概念となってきているのかも。
 今は「双方向による影響」が言われている。

・複数のメンターを持った方がよいという研究あり

・政治スキルは、アカデミックな世界、構造化された世界では、必要になる。
 誰が力を持っているか分かれば、物事は進めやすい。

・文系のポスドクの場合、大学のなかに残るキャリアパスが多い。

・メンタリングは公式な制度となったときに、ひかれる可能性がある。
 今までは自主的に教えてきたのに、制度になった途端、周囲が関わらなくなる。

・メンタリングをすることが評価のなかに入ると、逆にやりづらくなる?


≪ツイッターでのコメント≫

「今日の発表」
 http://twitter.com/nakaharalab/status/4454624228540416

「お役立ち度が高そう」
 http://twitter.com/fumituki85/status/4462371523268608

「教員がいない方が盛り上がる」
 http://twitter.com/nakaharajun/status/4471656810553344


(皆さん、ありがとうございました!)


 

2010年11月09日

中原ゼミ 英語文献 輪読 1

2010年冬学期 中原ゼミの英語文献輪読は、

The SAGE Handbook of Management Learning, Education, and Development です。


私の理解の範囲で、どんな内容なのかをシェアします。

≪英語文献≫

 Ch18 Problem-Based and Project-Based Learning Approaches:
Applying Knowledge to Authentic Situations


・PBLもProjectBLも、本質は一緒。
 現実の問題やプロジェクトに参加して「為すことによって学ぶ」

・「Learning by Doing」「探求」「内省」がカギ。

・知識を得る前に問題にぶち当たらせ、その解決を協働的に行う。


・PBLは、Action Learning、Constructivist(構築主義)と関連が深く、
 ProjectBLは、Work based learning、Experiential learning、Adult learning、
 Pragmatic learning とも関係している。

○「やってみてふり返る」という学び方


・PBLとProjectBLの違い

 ProjectBLには、最終成果物がついてくる。
 PBLは、教師主導で問題を設定できるが、ProjectBLの場合、難しい。


・従来の学習とPBL/Project学習の違いは、
 後者は「知識の応用」を目的としている点。

 後者を行う学生は「ダブルループ学習」を行っており、
 より反省的実践家に近付いている。

・しかし、PBLとプロジェクト学習の効果を評価、検証した研究は少ない。


・教師の役割は、知識の伝達者ではなく、そばに寄りそうガイド。

 時に学習者がのめりこみすぎないよう「脱文脈化」を図り、
 知識/スキルの獲得を支援する。


・PBLとプロジェクト学習に対して、ポストモダニストは
 「何のためにこのプロジェクトをするのか」
 「企業に学生が利用されているだけではないのか」といった批判を行った。


・PBLとプロジェクト学習に参加する学生は、
 多様な役割を果たさなければならない。


○中原研の場合、ラーニングバー、サーベイ研、合宿等が、プロジェクト学習と
 なっているのかも。


・eラーニングやオンライン議論により、
 PBLとプロジェクト学習は変化している。


(Fさん、資料ありがとうございました!)

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≪英語文献≫

 Ch26:Rethinking the Role of Management Development in Preparing
  Global Business Leaders


【本の内容】

・マネジャーにGlobal mindsetを身につけさせる

・それを個別文化や国について事前に時間をかけて学ぶと言うよりも、
 異文化交流の中で「やりながら」学ぶ方法論について述べる

・今までのimmersion method(浸らせる?)は、これからは合わない。

・本章のintercultural interaction learning(異文化間相互作用学習)modelは、
 経験学習理論が基盤となっている。
 interdependent learning(相互依存学習)が上記モデルの基。

・いくつかの学習活動例


【ゼミでの議論】

http://twitter.com/nakaharajun/status/28772680425
・相互にリフレクションさせるための学習活動、エクササイズとしては弱いのでは。

・異文化に対して、リアリティーショックを受けないようにする 異文化トレーニングと
 異文化の中で、仕事ができるようになる為の 異文化トレーニングは違うのでは。

・本当にこの内容で、異文化の中で仕事をやりながら対応できるようになるのか

・1つずつルールを合意していくのは大変 ビジネスでは非現実的

・結局、パワーバランスで強い方の文化に合わせているのが現実では

・経験学習を便利に使いすぎでは

・経験学習という概念に違和感
 http://twitter.com/nakaharajun/status/28773440512
・経験軸とピープル軸
 http://twitter.com/nakaharajun/status/28773674712
・「海外派遣とグローバルビジネス」という本は参考になるかも
   http://tinyurl.com/2ecz4zy
・本章は「言いっぱなし」の感がある 
 理論、モデルを好き勝手に提示し、その検証をしていない。

・ここがビジネス(の人たち)が、ラーニングを語る限界かも。
 この検証にアカデミックの力が必要。
  http://twitter.com/hakonyan/status/28775635682

○う〜ん、これはあるかもなー。
 俺もビジネス書を何冊か書かせてもらっているから耳が痛い。

 経験や寄せ集めで、理論やモデルを語らず、
 しっかりと検証したものを提示したい。

 今後の課題だし、こここそ、俺が大学院に入った理由。

(Sさん、資料ありがとうございました!)

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2010年11月08日

「職場学習論 〜仕事の学びを科学する」

東大大学院での指導教員である中原淳先生の「職場学習論」

アマゾンに注文してから、届くのを今か今かと待ち望んでいた。


届いたその日に、森林公園で子どもたちと遊びながら読む。
(奥さん、すみません)


今まで、ゼミや授業で断片的に学んだこと、読んできた論文がつながってくる。
自分の研究(新入社員に対するOJT)にも大きなかかわりを持ってくるであろう本。

大事な本なので、自分なりにふり返り、内容を整理しておきたい。


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(・内容の要約  ○関根の独り言)


●序章 職場の中の学習をとらえる


・人に起こる行動、認知、情動の変化 = 学習

・個に焦点「経験学習論」 他者に焦点「職場学習論」

・OJTとは一般に「上位者-下位者間における一対一の教育訓練」をさす
 (小林2000)

 しかし必ずしも学習はOJTが想定する垂直的な関係に
 限定されているわけではない(中原・金井2009)


・企業組織の成立運用原理の根幹にあったものは「管理」
 異なったパラダイムとして提唱されているのが「支援」(小橋2000)

・1990年代後半以降の認知科学、学習科学では「情報処理アプローチ」に
 異が唱えられ、人間の認知がいかに外界の道具や他者によって制約を支援を
 受けているかを探求するアプローチが主流になっている


●第1章 「職場における学習」の背景をさぐる

・1990年初頭以降のバブル崩壊、景気後退に従って、企業と労働者との関係、
 あるいは労働者の雇用関係の変換が余儀なくされることになった。

・日本のお家芸と言われたOJTの衰退に関して、加登(2008)はOJTは(たまたま)
 「意図せざる整合性の結果として機能」したに過ぎないと看破。

・公式の制度として教育を企業において実施することの必要性は失われてきている
 反面、社員個人が高い業務能力を獲得するニーズは増している。
 ここが最大の矛盾と葛藤。

・企業の内部資源こそが競争優位につながるという考え方
 (Resource based view)


・社会化研究の課題 

 1)上司、上位者に限定されない
   同僚、同期あるいは部下からの学習を考慮しない傾向
 2)定性的な研究が多く、実証的な量的データをともなうものが少ない

○これは俺の研究にとっても大きなヒントになる


・経験と学習をめぐる研究は、デューイを中心としてショーンに
 受け継がれ今に至る。
 企業の人材開発論に導入され始めたのは、2000年代になってから。


・組織学習には、3つの理論的系譜が存在する(安藤2001)
 1)アージリスとショーンの理論群(ループ学習)
 2)レヴィットとマーチの理論群 (ルーチン)
 3)ヘドバーグの理論群 (アンラーニング)

・組織学習研究との差異は、研究の分析単位(組織→個人、職場内)と
 時間的スパン(中長期→短期)

・ワークプレースラーニング研究は、組織学習研究同様、
 理論的、定性的研究が多い。


・学習に対して他者が果たす役割を理論の中心に捉えたのは、
 ロシアの心理学者ヴィゴツキーである。

 最近接発達領域(Zone of Proximal Development)とは、個人が独力で達成
 できる水準と他者の支援があれば達成可能な水準との差を指示する概念

・他者が行う教育的な方向付けや働きかけのことを、
 スキャフォルディング(足場かけ、支援)と呼ぶ


・本書でのヒアリング調査データの位置づけは、定量データでは伝わり
 きらない職場の学習の実態や具体像を描くためのものとする。

○これはいいなー。俺もこのやり方ができるようにしよう。

 基本は定量データ、それを補足する定性データ。 

 研修内での参加者の声集めと、職場インタビューは続けていこう。


●第2章 職場における他者からの支援

・職場において人々が他者から受けている支援(かかわり)を3種類に分けた:
 「業務支援」(5項目)「内省支援」(3)「精神支援」(6)

・p57 確認的因子分析のモデル図 

○こういうのを今後の調査で作りたいなー。


・「業務支援」を最大に行っているのは上司
 「内省支援」は、同僚、同期の方が、上位者、先輩を上回っている
 「精神支援」を最大に行っているのは、同僚、同期。上司は最も少ない。

・「職種」を独立変数、3支援を従属変数とする分散分析

 「内省支援」を最も受けることができるのは、営業職。
 研究開発、技術、SE職は「精神支援」を受けることが少ない。

・営業職において、SFAにより職場のコミュニケーションが減り「内省支援」が
 受けにくくなっているという現状。

○営業職は「内省支援」を最も受けるというのは、自分の経験からもわかるなー。

 顧客との面談を移動時間中にふり返る、報告書の記入を通してふり返る、
 先輩、上司への報告、相談を通してふり返る

 実際、ふり返ることが、次の面談をスムーズに進め、受注につながることも
 わかってくるので、よりふり返りをするようになる。結果につながるから。

 売れていない営業は、効果的なふり返りをしていなかったように思う。


○自分のやってきたこと、やっていることである
 「営業」「研修」「起業」を、上手く研究に織り込めないか。

 自分独自の「視点」として。


●第3章 職場における能力向上

・「能力向上」の6次元、17項目

 「業務能力向上」「他部門理解向上」「他部門調整能力向上」「視野拡大」
 「自己理解促進」「タフネス向上」

・「視野拡大」は、一定の業務能力を向上させた後に発達する。

○「一人前以降」の成長を支援する際のキーワードは「視野拡大」なのかも。


・「能力向上」は、企画営業職で実感しやすく、研究開発、
 技術SE職では実感しにくい。

 研究開発、技術SE職に対する仕事の内省や能力向上を実感しやすい
 仕事の割り振り、ジョブローテーションの機会が試みられるべき


●第4章 誰からのどのような支援が能力向上に資するのか?

・上司の「内省支援」と「精神支援」は、「能力向上」に対して
 正の影響を与えている

・上位者、先輩の「内省支援」だけが、「能力向上」に対して
 正の影響を与えている

○これはちょっとショッキングな結果かも。

 OJT指導員による新入社員の指導も、もしかすると「内省支援」のみが有効で、
 おもに行われている「業務支援」はそれほど影響を与えていないのかも。

 でもこの調査は「28歳~35歳の正社員」対象だから、
 新入社員に対する上位者、先輩からの支援を調査したら違う結果がでるのかも。

 これは明らかにしてみたい。


・同僚、同期からの「業務支援」「内省支援」の2つが能力向上に
 正の影響を与えている

 分からないことがあったら、まず同期に聞く。


・部下からの支援に関しては、全てが「能力向上」に
 正の影響を与えていなかった

 しかし、インタビューでは、下位者からの学習効果が「少ないない」という
 意見もある。

○これは確かにそう。OJT指導員の声として、
 新人を指導することで自分が学ぶという意見は多い。

 これはおそらく、新人からOJT指導員に対して
 「内省支援」が行われていると考えることができる。

 後輩に指導することで、自分の仕事を棚卸し、ふり返る機会となっている。

○これは、次の研究テーマになるかも。

 先輩指導員が、新入社員からどのような支援を受けているのか。
 新人を指導することで、先輩社員にはどのような効果があるのか。


○ p103の図 
 この上位者による支援に「ネットワーク(人脈)構築支援」も入るかも。

 これは調べてみないと分からない。


・上司からの「業務支援」は量は多いが、「能力向上」には結びついていない。
 上司からの「精神支援」は量は少ないが、「能力向上」に結びついている。

・一般に職場における人材育成は、上司や上位者が単独で担うものというよりは、
 「職場の中の人間関係」あるいは「職場の人々のネットワークの中」で
 達成されるものとして把握することが重要。

・異なるタイプの支援を、異なる人々が分散して提供し、職場全体で
 育成に取り組んだ方が効果的。

○これは指導員にとって福音だよなー。

 まさに「ネットワーク型OJT」で、支援を分散、役割分担した方が
 新人育成につながるかもしれないということ。


・「ブラザーシスター制度」「チューター制度」と呼ばれる人事施策を導入し、
 職場に擬似的かつ人口的な上位者-本人間の育成支援関係を構築する企業もある。

 これは、Kram(1985)の言うメンタリングを導入する試み。

 しかし、メンター一人が個人の成長支援を抱え込んでしまうと、
 満足な効果を期待できない可能性がある。


・職場学習風土を分析するために「互酬性規範」「オープンコミュニケーション」
 「学習資源」の3尺度を使用。前者2つが有意であった。

・各支援が可能になるかどうかは、職場内のメンバーの間に「互酬性規範」が
 認知されているかどうかが重要。

・現場の「互酬性規範」を高めるためのエージェントとして最も有力なのは、
 現場のマネジャーの振る舞い(仕事の割り振り、人の組み合わせ方の工夫)にある


●第5章 職場コミュニケーションと「能力向上」:業務経験談に着目して

・職場には、n×nのコミュニケーションが存在する

・「業務経験談」=知識創造(SECI)サイクルの「表出化(Externalization)」


・社会関係資本≒人脈

・社会関係資本には、「信頼感」「規範意識」「ネットワーク」が含まれる

・職場内のコミュニケーションと社会関係資本に関する先行研究は存在していない


・「成功経験談」「失敗経験談」は、個人の業務遂行能力の向上に資する
  組織レベルの「信頼」がその効果を押し上げる

・経験を「語り合うこと」が重要


・チーム内の「信用」を作るのは、チームを統括するマネジャーの力量に
 依存するところが大きい。

・マネジャーが短期的な成果を重視するあまり職場内のメンバー間の信頼を
 傷つけたり破壊してしまうと、短期的には仕事のパフォーマンスに、
 中期的には個人の能力開発に影響が出始める。

○1社目の学習教材の訪問販売会社の時に、これは経験させてもらったなー。


●第6章 「職場における学習」を振り返る


・「業務支援」とは、業務に関する助言、指導をさし、榊原(2004)などの
 従来のOJT研究においては、「現場指導」とされていたものにあたる。

・かつてのOJT研究では、部下育成において上司が行うべきことは「職場指導」と
 「権限委譲」とされてきた。このうち「職場指導」は「業務支援」にあたる。

 しかしこれらの「能力向上」に対する効果は、本分析結果においては
 見いだせなかった。

○榊原(2004)では「権限委譲」こそが、業務遂行能力に寄与した唯一のOJTである
 という結果が出て、「職場指導」の効果は無かったことが明らかになった。

 今回の分析結果も、それを裏付ける形になったということかな。


・上司には、客観的に意見を言ったり自己の仕事のあり方を促すような
 「内省支援」と精神的な安息を保証する「精神支援」が求められることが分かった。

・これらはまさにサーバントリーダーシップのそれ(上司の部下への働きかけ)に近い。


・内省を促すのは、職場の中の誰か一人というわけではなく、
 職場の中の全ての人なのである。

・「業務支援」に関しては、同僚、同期による水平的な発達支援が
 能力向上に結び付いている。

・「互酬性規範」が、これらの1×1の支援行為に影響を与えている。
 n×nの職場内の情報共有は、職場メンバー間の「信頼」が重要になる。

・能力向上に社会関係資本が果たす役割は大きい。


≪理論的貢献と今後の課題≫

・組織社会化研究に対する本研究の理論的貢献は、上司、上位者に
 限定されない同僚、あるいは部下からの学習の効果を実証的に研究しえた
 ことにある。

・従来のOJT研究においては、OJTの定義が「上司、上位者による教育指導」で
 あったがゆえに研究の焦点は垂直的な発達支援にあてられていた。

 しかし、水平的な発達支援関係が、成人の職場における学習に果たす役割は
 少なくない。

・課題として、同僚、同期からの様々な支援がいったいどのようなタイミングで
 どのような形で行われているのかについてはアプローチできていない。

・本書が明らかにしたのは、あくまである時点における支援の在り方と
 能力向上の関係についてである。

○ここが、俺が研究したい「新入社員の能力向上」つまりある程度の
 時間の流れの中での支援(OJT)の在り方や能力向上(変化)について
 見る研究との差異になるかも。


・SL理論に照らし合わせると、部下の成熟度に応じて、周囲からの支援も
 全て変化する可能性が残されている。


・「支援を提供した側」に生起する学習。
 いわゆる「教えることによって学ぶ(Learning by Teaching)」も存在するだろう。

 そう考えるならば「支援する側とされる側」は一方向的な関係と
 捉えるのではなく、相互影響し合っているペアと捉えるべきである。

○ここは見たいなー。「OJT指導員」が新人に教えることで得ている学び
 とは何なのか。新人を教えることで、OJT指導員は何を得ているのか、
 明らかにしたい。


・本研究は、全ての従属変数を個人の主観による能力向上、
 すなわち知覚された能力向上をデータとしていた。

 今後はより客観的な基準すなわち業務における個人の行動やパフォーマンスを
 従属変数とする研究が施行されるべきである。


・階層線形モデルは、職場のどのような要因が、個人の行動に対して影響を与え、
 それがどのように個人のパフォーマンスにつながっているかを分析するための
 パワフルな手段。


≪越境学習≫

・研究を行うことは、なんらかの問題を解決すると同時に「新たな問題領域」を
 発見することでもある。

・企業、組織というバウンダリー(境界)の内外でなされる学習
 (バウンダリーレスな学び)について接近することが、今後求められるように
 なるだろう。

・「職場の人」「社外の人」を1名ずつ回答している人の方が「視野の拡大」が
 進んでいることが明らかになった。

・大きな仮説として、職場内外の人と出会い様々なかかわりを取り持つことは
「視野拡大」につながり、さらにはイノベーションや知識創造に
 つながるのではないか。


・働く成人の学びは、社内外を問わず広がる。
 今後は成人の「学びの生態系(Learning Ecology)」を描きたい。


≪結び≫

・本書で主張したかったことは、人間の学習や成長に対する「他者」の
 重要性である。人間の学習は他者の媒介を必要とする。

・「個として独立」するがゆえの「他律」を回復することこそが
 今求められているのでは。

・日々、他者とともにある「職場」の役割がクローズアップ
 されてもよいのでは。


●あとがき

・企業は教育学の「辺境」人材育成、職場の学習は、経営学の「辺境」

・学問には二つのオリジナリティが必要「探求したい領域」と「探求する視点」だ。

 中空の領域をどのような「まなざし」で見つめるか。

○俺の場合はどうか。

 オリジナリティある「領域」はどこで、
 そこをどんな「まなざし」で見つめるのか。

 そのためには、先行研究を通して、隙間領域とまなざしのヒントとなる
 学術用語を学ぶ必要があるのかも。

 今の時点では、

 −「新入社員への先輩社員へのOJT」
   (組織社会化の社会化エージェント研究、OJT研究の中の一つ)
 
 この分野(中空とはいえない?)に対してどんな「まなざし」を向けるか。
 どうやってオリジナリティをアピールするか。 今後の課題だな。


○こういう方のそばで学べるのは本当に幸せなこと。

 その分、世の中に還元できるよう、俺にできること、俺がすべきこと、
 俺にしかできないことを俺はやる。


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