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2011年06月28日

メンタリングに関する論文他のまとめ

ゼミや研究の過程で読んだメンタリングに関する論文や記事をまとめました。

新入社員の育成においても参考になる点があるかと思います。

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The more, the merrier?
Multiple developmental relationships and work satisfaction

  M.C.Higgins(2000)の論文を、ゼミで和訳しましたのシェアします。

 PDFファイルが開きます

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 上記論文でもたびたび引用されている

 K.E.Kram(1985)の「メンタリング」本を読んだ感想です。

   http://learn-well.com/blogsekine/2009/02/post_217.html

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 東京経済大学 経営学部 教授 関口和代先生の記事に関連して
 
  「メンターとOJTの違い」

   http://learn-well.com/blogsekine/2010/02/ojt_2.html   

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 Mentoring Research: A Review and Dynamic Process Model (2003)
 
1980年〜2000年代初頭に書かれたメンタリングに関する論文のレビューです。

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2011年06月27日

社会人で東大大学院を目指される方に

6月上旬に、東大大学院学際情報学府での入試説明会がありました。
http://www.gakkanfellows.com/?p=291

今年はゼミで独自の説明会も開きました。
http://www.nakahara-lab.net/blog/2011/05/611.html

以前から「仕事をしながら大学院に通えるでしょうか?」という
ご質問を頂いていますので、この機会に自分の考えを整理してみました。

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2010年4月から東大大学院 学際情報学府に入学し、1年ちょっとが過ぎました。

仕事をしながら、大学院に通う中で気づいたことが、3つあります。

(あくまで私が感じたことです)

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1.平日1日以上は、大学院で過ごすことが必要なり


社会人の方からは「夜の授業や週末の授業は?」と聞かれますが、
ほとんど無いといってよいです。

修士卒業に必要な必須授業ほど、平日の昼間にあります。

eラーニングも多少ありますが、1学期に2〜3の授業程度です。

結局は、平日昼間の授業をどこかで取らないと
必要単位を集めることができません。

(私はゼミがある火曜日に授業を入れられるよう調整してきました)


東大に通う社会人大学院生は、仕事を辞めるか休業している方が多いです。

私は自営業者ですので、比較的時間の自由がききますが、

勤めていらっしゃる方ですと、勤務を続けながらの大学院通学は
現実的には厳しいと思います。

やはり平日1日〜2日は大学院で過ごす必要があるからです。


社会人学生が多い当ゼミの経験範囲内ですが、一つの目安として・・・

・平日3〜4日 で 2年で卒業

(修士1年の時に集中して授業をとり、修士2年で論文を書く)

・平日1〜2日 で 3年かかる

(長期履修制度で、2年半かけて授業を少しずつ取り、論文を同時に書く)


長期履修制度に関しては、2年を最長4年間まで延ばせます。

私は気楽に「3年あるから余裕でできるべ」と思っていましたが、
修士2年目に入って「あせり」を感じてきています。

同期の修士2年生たちは、必須単位を取り終え、
着実に修論執筆に向けて動き出しています。

そんな中、自分だけ「足踏みしている、置いてかれる感」があります。

長期履修制度で、1年遅れで修論を書くということは、
こういう精神的負担とも戦う必要がでてきます。


あくまで私見ですが、東大大学院は「社会人には特に厳しい」かもしれません。

「社会人だから」という甘えや融通がきかず、

逆に「社会経験あるんだったら、それなりのもの(論文)書けますよね」
あるいは「社会人経験はあっても、研究では実績無いですよね」

というプレッシャーを感じます。


そもそも他大学院のように、
積極的に社会人に門戸を開放している訳でもないようです。

「優秀な研究者の育成」が目標でしょうから、
学生も社会人も関係ないというスタンスなのかもしれません。

あるいは「中途半端にしか大学院に通えない人なら、来なくてもいいですよ」
ということなのかもしれません。


1年ちょっと通って、東大大学院の厳しさを肌で感じています。


(別に冷たい人達が多いという意味ではありませんよ。
 後述するように、求めるレベルが高いので、厳しいという意味です。)


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2.「研究者養成の機関」であるという認識が必要なり


前述したように、東大大学院は「研究者養成」の側面が強くあります。

大学院は「教育志向」「研究志向」と分かれますが

(「社会人大学院へ行こう」山内祐平・中原淳編著
  http://learn-well.com/blogsekine/2009/04/post_227.html )

東大大学院は「研究志向」だと思います。


研究重視ということは「論文を書ける」ということです。

それに必要な基礎知識は「自分で身につけてください」というスタンスです。


社会人大学院生の多くが期待する「体系的な知識を身につけたい」
という要望に応えるのは、他の大学院(教育重視)かもしれません。


一から教えてくれるというよりも、

「え、そんなことも知らないんですか。自分で勉強して下さいよ」

といった感じです。


私は、学部を卒業した後、12年ほど社会人をした後に、大学院に入りました。

今まで論文を書いたことはありません。
(恥ずかしながら、論文を読んだこともほとんどありませんでした)

今は「論文の読み方」から始まり「研究の組立て方」「調査の仕方」
「論文へのまとめ方」等を、一から学んでいるところです。

(こういった研究の方法論を一流の先生方の身近で学べるというのは
 東大大学院の利点かもしれません。)


ゼミの社会人大学院生は、他の大学院で修士をとってから、
東大の大学院に修士1年から入りなおしています。

(いきなり博士課程に入らずに)やはりそれだけ厳しいようです。

つまり私の場合は、まず一般の大学院で求められる修論レベルに達し、
更に東大大学院(研究者養成機関)で求められる修論レベルに達するという
「2段階での追いつき」が必要なようなのです。


こうやって入学前は見えなかった自分の実力が、大学院に入って、

・授業で出会う他の学生さん達の優秀さに圧倒され
・ゼミで頂くコメントの鋭さや
・自分が有益な質問やコメントができない無力さ を通して

少しずつ分かるようになってきました。


○ツイッター 

 「ゼミ発表後は落ち込む」
  http://twitter.com/#!/masahiro_sekine/status/78079859963854848

 「その年で学ぶのってきつくないですか」
  http://twitter.com/#!/masahiro_sekine/status/78083579791425537

 「必死すぎて痛々しい」
  http://twitter.com/#!/masahiro_sekine/status/78227692620759040

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3.学生さんや周囲に相談することが必要なり


こうやって苦しい状況に追い詰められて感じるのは、

・先行研究の必要性 と

・周囲に相談する必要性 です。


私もそうですが、社会人は今までに壁を乗り越えてきた経験があるので、
「なんでも自分で解決しよう」としてしまうところがあるかもしれません。

しかし、自分だけでいくら考えていても、なかなからちがあかず
煮詰まるだけです。


年が近い学生さん達は、こういう時、気楽にお互い愚痴を言ったり、
相談しあったりしています。

社会人は変にプライドもあって(私もそうです)
なかなか素直に相談出来ないのかもしれません。

そもそも大学院にいる時間が短いので、接点が少ないのも一因です。


その点、当ゼミの他の社会人大学院生(女性)達は、学生さんとの
コミュニケーションが上手く、良く相談もしています。


私自身の課題としては、まず学生さん達やゼミの先輩達との接点を
増やすことと、気軽に相談することです。

(そのための時間をこちらも確保すること)


そういう意味で、社会人大学院生は、年若い先輩学生さん達に
素直に教えをこえる姿勢が必要になると思います。


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以上、東大大学院に通って1年ちょっと経って感じたことです。


そういえば去年も入学して2カ月たった時点でふり返りを行い
感じたことを書いています。


今読み返してみると、このころは、まだ厳しさを分かっていませんね(苦笑)

http://learn-well.com/blogsekine/2010/06/post_321.html


社会人で東大大学院を目指される方にとって、
何か役に立つ内容となっていましたら幸いです。


少し厳しめに書いていますが、社会人大学院生を応援しています!

お互い頑張りましょう!

2011年06月26日

「新しい公共支援事業」に関わることになりました。

2011年4月から2年間 内閣府の「新しい公共支援事業」の一つである
「新しい公共の場づくりのためのモデル事業」構築に関わることになりました。

モデル地域として選ばれた埼玉県寄居町(以前住んでいた町)の皆さんと
協力して事業を進めていきます。

事業名は「埼玉県企業人NPO体験研修・発信事業」で、最初の一年間で

1.NPO体験研修プログラムの作成

2.協働会議(寄り合い会議)の開催

3.事業情報の発信 

を行っていきます。


NPOの活動をより地域住民に知って頂くことと、
NPO同士の横のつながりを作っていくことを狙いとしています。

そのために、NPOの活動に「体験研修」や「社会貢献」といった観点で
企業の従業員の方々に参加して頂こうという趣旨です。

私の役割は「企業研修の専門家」という位置づけで、
企業の従業員が参加したくなるような「体験研修プログラム」を
NPOの方々と協力して作っていくというものです。


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昨年冬に埼玉県北部地域センターの職員の方からホームページを通じて
お問い合わせを頂きました。

http://www.pref.saitama.lg.jp/soshiki/b20/


最初は、御断りしました。

スケジュール的に厳しかったのと、私の本業(企業研修講師業)ではなかったので
お役に立てないと思ったからです。


しかし、その後も条件を変えながら何度もアプローチして下さる職員の方の熱意と
プロジェクトそのものの面白さから、お請けすることにしました。

「こういう情熱あふれる職員の人っているんだなー。
 この人と一緒にやっていくなら面白いかも。」


やると決めたからには、気合を入れて取り組みます!


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ただ、現時点でも2点課題があると思っています。


1.企業の従業員が本当に参加したくなるのか?

NPOの活動自体は興味深く、社会貢献に関心がある従業員の方なら
参加したくなるものもあります。

ただ、多くの活動が平日に行われていたり、元々一般の方の参加を
前提としていない為、企業の従業員が参加しやすいようにはできていません。

仮に参加しやすくなったとしても、例えば土日の休みにわざわざ参加するか
というと、それも正直考えにくいです。

少し一ひねりを加えないと「体験研修プログラムを作ったはいいけど、
誰も参加してくれなかった」という状態になるかもしれません。


2.NPOにとってのメリットは?

国や県としては、新しい公共を担う主体としてNPOの活動を
支援していきたいと思っていても、

NPO側は、これまで自分達で活動を続けてきた自負があります。

今回のプロジェクトもNPO団体によっては「余計なお世話」と
みている所もあるかもしれません。

実際こういったプロジェクトの多くは
「結局お役所の自己満足」的に見られている風もあるようです。

NPOにとって、今回のプロジェクトに関わるメリットが何かを
明確にしていく必要があります。


上記2点の課題を踏まえながら、色々考えていこうと思っています。


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プロジェクト自体は無事動き出し、第一回の「寄り合い会議」もスタートしました。

http://www.town.yorii.saitama.jp/uploads/koho-pdf/1106-1213.pdf

(ちなみに「寄り合い会議」という名称には
 「寄居を愛する会」という意味が込められているそうです)


NPOの方々に記入して頂く「寄り合い会PRシート」も配布して頂き
次は実際にNPOに訪問するという段階です。

7月中には、私が担当する5団体への訪問を行い、7月末に予定されている
第2回寄り合い会議で進捗を報告する予定です。


新しい取り組みなので、色々課題は出てくるかとは思いますが、
せっかくの機会なので楽しみながら関わっていきます。

2011年06月22日

組織社会化に関する論文(3)

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組織文化と組織社会化戦術の関連 2010 

 小川憲彦 大里大助


・日本企業の組織文化は、進取志向、成果志向、協力志向、自由志向、
 安定志向、精確志向の6次元から構成されうる

・組織文化次元は、組織社会化戦術に必ずしも大きな影響を及ぼしていない

・組織社会化戦術とは「役割から役割への移行における個人の経験が、
 その組織の他者によって構造化、組織化される方法」
 (Van Maanen&Schein 1979 p230)

・組織社会化は、組織文化を伝達する重要な役割を担う過程であるにも関わらず
 マクロ現象としての組織文化のとの関係において、自覚的な取り組みがなされた
 ことは極めて少ない

・Van Maanen & Schein(1979)の組織社会化戦術の6次元を修正し、
 3次元に集約したのがJones(1986)

      制度的    個別的

      集団的    個人的
 文脈的  公式的    非公式的

      規則的    不規則的
 内容的  固定的    可変的
      
      連続的    断絶的
 社会的  付与的    剥奪的

・1200人を超える大企業 279社に質問紙調査 2008年3月〜4月

・設立年数は、組織文化の全ての次元に対し5%以上の有意な関係を示した

・組織社会化のあり方を規定するのは、文化の内容よりも、むしろ文化の強さ、
 ここでは経営理念の浸透度であった

・文化の内容と社会化のあり方にはごく弱い関係性しかない

・今回の結果は、単純な刺激―反応関係を前提としたVan Maanen & Schein(1979)や
 Jones(1986)の仮説に、一定の見直しを迫る結果であったように思われる。


○添付されている質問紙も、とても参考になる。


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2011年06月20日

「ウメサオタダオ展」


2012年1月5日(木)午後、東京での「一人合宿」の後、

日本科学未来館の「ウメサオタダオ展」に行きました。


2月20日に開催される「勝手にウメサオタダオ研」の事前課題に従い、
京大式カードをもって見学します。

私自身が展示を見ながら、カードに書き込んだのは・・・

・カードはさわれることが大事なのかも 操作性 PCではできない
・キーワードのみの「こざね」 これができるためには頭の中に情報が必要
・アジテーター 人をその気にさせる人 
・カード=PC=忘却の道具 検索すればよい
・嫁と姑 悪いのは男 別居が一番 ←痛快な解決策 ウメサオ家は?
・世界地図と重ねるとぴたり合わさる 気持ちいい
・馬に乗れるとかっこいいな 背中が伸びて腰でのっている感じ
・ほんと何でも書きこむ人 Life Log
・戦争中でも好きなことをやっている 
  この人を見てると何でもやれそうな気がする

見終わって、会場を出てきたら、某先生とバッタリして、びっくり。

気があいますねー。