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2012年02月26日

雑誌語録 2012年2月26日(日)

最近読んだ雑誌で印象に残った言葉を残しておきます。

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●到知 2012年1月

・本当の指導者は、自分の不得意な所で誰が優秀かが分かり、その人を
 登用することができる。そして自分が不得意だと分かっているから、
 他人や部下が優秀に思えて敬意を払うわけです。

 人を導く立場の人は、すべからく人の長所を見るよう努めなければ
 ならないと思います。

  (JFEホールディングス相談役 すど文夫氏)

・教師としてやるべきことは、自分の情熱、学問に対する愛情そのものを
 学生に伝えることであって、本の中の事実をただ受け渡すことでは
 ありません。

 私は近松も芭蕉も大好きですから、講義で語るうちに自分で興奮し、
 その興奮が学生に伝染するのを感じました。

  (日本文学研究家 ドナルド・キーン氏)

・だから(挫折や失敗が)来たときにね、“これはこれで肥やしになる”
 と思えばいいんですよ。

 困難に毅然と立ち向かうことが最高度の価値をもつ、というフランクル
 の主張に最も共感を覚える

  (福島智 東大先端科学技術研究センター教授 18歳で全盲ろう者に)

・多くの荒れた学校の立て直しで指針となった言葉。

 「一、時を守り 二、場を淨め、三、礼を正す。
  これ現実界における再建の三大原理なり。」

 足元のゴミ一つ拾えないで何が実践かと。

 「一眼は遠くの歴史の彼方を、そして一眼は脚下の実践へ」

  (寺田一清氏 「森信三一日一語」編著者)

・唯一緊張をとく方法は、そこで開き直れるかどうかにある。
 しかし、普段から自分が決めたことを毎日きっちりできていない
 人間にはそれができない。

 ここぞという局面において、どうすれば緊張せずにすむのか。
 それは、自分でどれだけの準備してきたかに尽きる

  (鈴木尚典 元プロ野球選手)


・苦しい拘置所生活の中でもひたすらこの国の復興を考え続け、そこで
 彼の得た結論は「道路の整備」「水力発電所の増設」「中小企業の新興」
 の3つが不可欠であるというものだった。

  (鮎川義介 日産グループを一代で築き上げる)

・大量線量の一気の被爆は有害だが、低線量の長時間の被爆は健康にいい。
 いまではこれが科学の世界の常識になっている。
   
  (渡部昇一 上智大学名誉教授)

・毎日6時間の睡眠を確保できれば、眠気もなくパフォーマンスは落ちない
 ということは長年の研究で実証済みです。

  (医療法人社団・快眠会理事長 遠藤拓郎氏)

・日本人には「何を言っているかだけではなく、誰が言っているか」という
 いわゆる内容論よりも、いい手論がまかりとおる場合が多いのだ。

  (連載「儒の人 水戸光圀」童門冬二)


●日経ビジネス(2012.2.6、2.13、2.20)

・公務員の能力は民間が考えている以上に高い。彼らに流れている価値観や
 カルチャーが、変化のスピードが速い時代にそぐわないだけのこと。

・県庁の職員は、ベンチャー企業で苦しんだ僕から見れば、すごく優秀な
 人々なんです。

 カルチャーを変えれば、かなり大きなことができる集団になる。
 そのためには、僕が彼らを信じるしかないと思うんです。

  (湯崎英彦 広島県知事)

・不況は事業を拡大させる絶好のタイミング。「好況充実、不況拡大」
 
 不況時は社員は手もち無沙汰。そこで新しい店を出して社員に仕事を作る。
 不況時は不動産価格などが下がりますから、出店コストが抑えられる。

  (加藤修一 ケーズホールディング会長兼CEO)

・悪名高きマラッカ海峡を通らずして、東南アジアからインド、中東への
 物流網が通る。

 ミャンマーを活用した新物流ルート(バンコク→ダウェイ)

・徳島県神山町。田舎で起業ラッシュ。場を作る神山モデル。

・護送船団方式はやめるべきだと思います。日本はもう一回「海洋国家」
 にならないといかんと思っています。
  
  (三木谷浩史氏 楽天会長)


●The Economist Feb.25th 2012

・ルワンダは、アフリカのシンガポール(Business friendly)を目指す


●到知 2012年2月

・大卒の若者に対して、ちゃんと初任給が払えるレベルになれば、
 日本の農業はもっと活性化します。

  (ナチュラルアート社長 鈴木誠氏)

・経営者として、百の判断をしたら、百間違えないつもりで、私は
 やっています。絶対間違えないぞと。

 組織のナンバー1とナンバー2の一番の違いは責任の重さです。

  (富士フィルム社長・CEO 古森重隆氏)

・新人の頃にマンツーマンで仕事の基本から、技術的なことから
 ものの考え方からキッチリと教える体制を作ることは非常に大切。

  (アサヒビール相談役 福地茂雄氏)

・「教育とは自己改革」ということです。生徒たちは私たち大人の言葉
 ではなく、姿を見ています。結局は己を磨き、高めていく以外、生徒に
 勇気、感動、希望を与える道はないのだと思うようになりました。

  (海陽学園ハウスマスター統括 佐藤修一氏)


●人材教育 Feb. 2012

・日本企業の中でBクラス社員が力を発揮するために、寄与してきたのは
 OJTである。

 OJTでは、補助的、定型的、非定形的、判断企画的な仕事と
 職能を4段階にランク付けし、3段階目以降でマニュアルにない、
 想定不能な問題に対応できる力を現場で育ててきたのである。

 しかし、技術の陳腐化等によってこのOJTが崩壊した結果、現場において
 自分の頭で考えるためのシステムが失われ、マニュアルで仕事をするしか
 能がない社員を増大させる仕組みが出来上がってしまった。

   (慶応義塾大学 花田光世教授)


●JSHRM Insights 日本人材マネジメント協会 会報

・学生はどんどん焦り、どこでも良いからプレエントリーする。
 このような集団パニック状態とでもいえる状態はしばらく続く。

 大手企業にとって、現状の問題は「薄い意識の母集団」にどう対応
 するかということ。

・約7割の学部生が正規雇用の職についている。日本は社会全体で
 若者の雇用を支えようとしている仕組みを実現しているとも言える。

・大学生をひとくくりにせず、上位層、中位層、下位層と違った捉え方
 をして施策をうつ必要があるということ。

・企業側からすると、就職ナビで学生全体に広報してやみくもに母集団を
 増やすことをせず、求める大学中心の採用活動をすること。

   (HRプロ 代表 寺澤康介氏)


・女子学生の強みは「思わず共感してしまう力」「とどまることを知らない
 発想力」「すぐに変化できる柔軟性」

 そんな強みがある一方で社会との接点が少ないせいか、視野がせまい。

・就職活動で制度が整った企業を一生懸命探す学生が少なくありません。
 でも、それは先輩たちが切り開いてくれたもの。

 ハナジョブ、ハナラボの卒業生たちには、自ら道を切り開く存在に
 なってほしい。

    (NPO法人 ハナラボ 代表 角めぐみ氏)

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2012年02月20日

フィールドノーツ研究会(勝手にウメサオタダオ研)

2012年2月20日(月)@東大 福武ホール スタジオ1〜3

フィールドノーツ研究会(勝手にウメサオタダオ研)が開催されました。

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元々のきっかけは、指導教員の中原先生のブログでした。
 http://www.nakahara-lab.net/blog/2011/05/post_1783.html
 

そして、大学院冬学期の授業「基礎3」で、梅棹忠夫先生が取り上げられ、
 http://learn-well.com/blogsekine/2011/12/2011iii.html

 
本を読み始めたことで、ますます「ウメサオタダオ」に興味がでてきました。

 ウメサオタダオ本(1)
  http://learn-well.com/blogsekine/2012/01/post_354.html
 
 ウメサオタダオ本(2)
  http://learn-well.com/blogsekine/2012/02/post_358.html


「ウメサオタダオ展」には、1月の正月休みに行ってきました。
 http://learn-well.com/blogsekine/2011/06/post_359.html

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そこで、中原研の裏方代表として、Ust担当のWさんと共に、
東京都市大 岡部研の学部生の方々との共同プロジェクトが始まりました。
 https://twitter.com/#!/masahiro_sekine/status/126986438435815424


といっても、ほとんど岡部研メンバーと、そのつながりで法政大学の学部生が
準備やワークショップ案、ケータリング、Ust配信を仕切ってくれました。

私は裏方として、お申し込み者とのやりとりや、受付を担当しました。

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当日は、寒い中、受付やケータリング準備に、法政大学長岡研のKさんと、
東京都市大岡部研のMさん、Oさんが頑張ってくれていました。

Kさんは、朝の10時から会場で準備を手伝ってくれ、受付も気持ち良い笑顔で
対応してくれていました。

Mさんは、「情報こんにゃく」を朝早くから作ってくれ、飲み物のセッティング
や片づけなど、テキパキとこなしてくれていました。

Oさんは「隠密」として目立たないよう買い出し等、神出鬼没の活躍でした。

私は受付が主担当だったので、この3人と一緒にいる時間が多かったのですが、
3人とも素晴らしかったです。

こういう方々となら、一緒に仕事をしても楽しいだろうなーと思いました。


会場では、ワークショップの進行は、岡部研のFさん、Yさん、Kさんが、
参加者の皆さんに温かく見守られながら、大役を果たしていました。

進行は自然体で、とてもよかったと思います。

Ust配信では、法政大のBenkeiさんとその仲間たちが、
まさにプロの仕事をしてくれていました。

(もちろん、その陰には、中原研のW氏のサポートがあったことは言うまでもありません)

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会場前の案内板
http://instagr.am/p/HNvVAKzUNm/


会場内の様子は、Ustreamでも見ることができます。
http://www.ustream.tv/recorded/20575108

ハッシュタグ #katte2umesao

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私は、会場を出たり入ったりしていたので、
断片的に印象に残った点を列挙すると・・・

●グループ発表

・編集がカギ
・遊び
・バラバラ、つなげる、まとめ直す
・不幸になろう、読み終わってモヤモヤ

●登壇者とのトークセッション
  https://twitter.com/#!/nakaharajun/status/171499057771065344
 

・自分の県の偉人を、子供たちが紹介する 博物館展示
 (これいいなー。ときがわでもやってみたい)
・「こざね」は直線的。今ならハイパーテキスト的。
 文章、テキストには合っている。アウトプットしたいものによって、
 情報のまとめ方も変わるのでは。
・ウメサオさんだけがクローズアップされるのには違和感がある。
・ウメサオさんは、当時の東大の左翼的なマスコミュニケーションに対して、
 「情報」という言葉を使った。反東大。
・ミュージアムは、19世紀的。古い。

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私自身は、「経営者」としてのウメサオタダオに、現役研究者の先生方が
どのような想いを抱くのかを聞いてみたかったです。

多くはテニュアに守られた研究者たちに、「ちゃんと研究しろ」と、
民博で様々な取り組み(講座制の廃止=競争の導入、業績評価の実施)を
されたウメサオ先生をどのようにとらえるのか。

既存の大学システムを批判し、一研究者(担当者レベル)ではなく、組織の長
(経営者レベル)として、1つの組織(民博)をモデルケースにしようとした試み。

その後、大学はどれだけ変わったのか。
あるいは今後どのように変わっていくのか。

興味があります。

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今回、このプロジェクトに関わらせて頂いて、梅棹先生に対する興味が
更に増してきました。

せっかく買った本があと何冊かあるので、
この機会に一気に読んでおきたいと思います。

おそらく大学院の授業で受けなければ、
興味をもって学ぼうとも思わなかったかもしれません。

そういう意味で、直接仕事とは関係がないことも、学ぶ機会をもてることが
大学院にいる良さですね。

大学院を卒業した後も、何らかの形で、このような学びは維持していきたいと
思います。(とはいってもよほど意識してないと、日々の仕事に追われますが)

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今回、貴重な機会を作ってくださった中原先生、岡部先生、
ゲスト登壇者の長岡先生、水越先生、染川さん、
学部生スタッフの皆さん、そして、ご参加下さった皆さん、ありがとうございました。


ウメサオタダオ本(2)

2012年2月20日(月)「勝手にウメサオタダオ研」に向けて、
梅棹忠夫先生の本を読んでいます。

印象に残った箇所を記録しておきます。


(・引用 〜省略 ○関根の独り言)

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「研究と経営」(梅棹忠夫著作集 第22巻)

・一般に研究という業務には、経営ということばはそぐわないように
 思われているが、じつはこれは、はっきりと経営の問題なのである。
・歴史は、だれか他人がつくるものではなくて、わたしたち自身が
 つくるものだ。わたしたち自身が、いまやっていることが、
 すなわち歴史である。わたしたち自身でそれを
 かきとめておかねばなるまい。
・人類学という学問は、いわば「おとなの学問」であって、
 人間についての深い洞察力を必要とする学問である。
・「今西流学問のすさまじさ」高名な学者の説にたよって
 意見をのべてもこの研究会ではまったく通用しない。
 経験した事実が最高に重んじられ、それにもとづいて
 さまざまな仮説が提出され白熱的な議論が何時間も続く。
・創業とは、じつは、未来の改革を先どりすること。
・研究生活の安定それ自体が、退廃の要因。
・学問の世界ではじつに巧妙に競争が回避されているのである
・研究者は同時に経営者でなければならないのである。
・研究の仕事は、ちょっと登山に似ている。
・学問の世界では、論文、報告書をたくさん書く事によって
 腕があがるのである。
・学際的研究の効果は、知的怠惰へのゆさぶり
・学者はいつでも、自分のやっている学問がもっと大きな問題
 とどうつながっているのかという自覚がなければいけない。
・研究者にとって学位とは、運転免許証のようなもの。自分で
 研究を遂行できるだけの能力をもつものという証明書。
・情報検索のネットにひっかからなければ、その論文は、
 そもそも必要な人に読んでもらえない。そのためには、
 ちゃんと検索にひっかかる形にしておかなければならない。
 それが論文の形式ということなのだ。
・標準的な形式:1)問題設定 2)問題解決の方法
 3)結果 4)考察 5)結論 6)謝辞
・わかりやすくするということは、一言でいえば、
 論理的に書くということ。
・自覚にもとづく自発的努力だけが研究者の自己崩壊を防ぐ。
・公務員として国家からうけた給与を、業績の総ページ数で
 わると、1ページあたりの単価がでる。
 もっとも研究成果をあげた個人では、1ページあたり
 1万7774円となり、もっとも生産性の悪いケースでは、
 153万4256円となった。
・学問というものはおそろしく高くつくもの。
・情報について意味のあるストックとは、いつでも検索可能な
 情報のこと。
・戦後、大学のあり方が変化:
  大学における教育的要素の肥大、学術研究の高度化
・大学の研究室は、いわば零細企業の集合体。
・現在の大学教官のはたすべき社会的任務は、4項目:
 1)研究 2)教育 3)組織運営 
 4)市民に対する知的サービス
・内容の妥当性を、いつでも細部にわたって検討、吟味、
 批判できる形が必要。そのために印刷物が必要。

○大学への批判と民博での実践。

 この人の下についた研究者は大変だったろうけど、
 鍛えられただろうなー。

 N先生を始めとして、最近の研究者(自分が知っている範囲は
 狭いけれど)は、研究を経営と捉えている人が多いように感じる。

 逆にいうと、そういう風に考える研究者じゃないと、
 これからは生き残っていけないんだろうなー。

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「裏がえしの自伝」

・フロンティーアインテリゲンチャ(野外型知識人)は、
 ホモファーベル(工作人)でなければならない
・目が見えなくなってからは、すべての女性がおそろしく
 チャーミングなものにおもえるのである。
 目が見えないことは、ほんとうに不自由で困るけれど、
 女性に関する限りは、私はかえってよかったのかも
 しれないと思っている。
・わたしの人生は、けっきょくはあそびの連続だったのだ。

○自分にとって「なりたくてなれなかったもの」は何だろう。 

 野球選手、パイロット、考古学者・・・

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「夜はまだあけぬか」

・医師と宗教家のあいだには、はっきりと一線が画されて
 いるのだ。医師は境界をこえようとはしない。わたしは
 心の問題については、宗教家にすがるべきであったのだ。
 あるいは、だれにもすがらずに、自分自身の力で解決
 すべきであったのだ。けっきょくわたしは後者の道を
 えらばざるをえなかった。
・整理の良さ。秘訣はものの置き場所をきめておくこと。
・人間にもにおいがある。すれちがうひとで、ほのかに
 あまいかおりをのこしてゆくひとがある。
・わたしは比較的情緒が安定しているほうだと自分でも
 思うが、それでも目が見えないということは、ともすれば
 心情の不安定をまねきやすい。

○自分が視力を失った時に、その体験を記録に残しておこう
 と思えるだろうか。絶望せずに。

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「情報の家政学」

・この本は、私の著作の系列からいうと、3つの流れの交点
 に位置している。
 1)情報論 2)家庭論 3)知的生産の技術論 
・家庭を「情報の場」としてとらえる
・時代の動きを敏感にとらえて、新しい情報をもたらすのは、
 しばしば子どもである。
 子どもこそ親にとっての情報源であり、情報そのものである。
・ボスざるや親父連中が死んで、いままで周辺部にいた若者
 ザル達が、むれの中央に登ってきた時、この猿の一群の文化
 が変わるのである。
・今日では「もったいない」という思想は非常に具合の悪い
 思想なのです。捨てられなくなる。
・食事に対して「性事」
・文化とは、価値の体系、偏見の体系
 よしあしはない。それぞれに違う。
・日本の食事は絶縁型。神人共食の料理に、手が触れる訳には
 いかない。だから箸をつかう。ケガレの思想。

○整理:置き場所を決める 整頓:決めた場所に戻す

 若者が中央に登ってきた時、がらっと変わるのかも。


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 ウメサオタダオ本(1)
  http://learn-well.com/blogsekine/2012/01/post_354.html