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2012年夏「経営学習論」(1)組織社会化

2012年夏学期は、中原先生の「経営学習論」の授業をとっています。

http://www.nakahara-lab.net/blog/2012/03/post_1842.html

さし障りのない範囲で、授業の内容をシェアします。


●2012年4月25日(水)14時50分〜16時20分

第一回目は、私が文献発表担当でしたので、
あとに続く人のハードルを上げるために、迷惑なくらい気合をいれました。

Ashforth, B. E., Sluss, D. M. and Harrison, S. H.(2007)
 Socialization in organizational context.


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【授業メモ】

・Transition(移行)研究に注目が集まっている。キャリア移行論。
  高大連携、STW、組織から組織への移行、等

・Bridges(1980)―えん期 中立期(どっちつかず)再統合
 Turner:通過儀礼 (離期 過渡期(宙ぶらりん)E合期

 過渡期には「リミナリティ(境界)」が発生。不確実で曖昧。
 そのため「コミュニタス(社会的統合)」が起こりやすい。
 人を結び付ける。(例:同期、同じ釜の飯を食った仲間意識)

・最近の組織社会化研究では、「適応」はあくまで手段であり、
 その先の「革新行動」へのつながりまで視野に入れたものがでてきている

・新人によって組織が変わる(組織個人化)
 Feldman(1985)でも提示されたが、最近また流行ってきた。

・E.Scheinの研究者としての遍歴は興味深い

 1)洗脳 Brainwashing 
     解凍(物理的強制、選択的人間関係)→変革→再解凍

 2)洗脳されても長期には続かない
    個人の中にぶれない何かがあるのでは ⇒ キャリアアンカー

 3)組織の中にもぶれない何かがあるのでは ⇒ 組織文化

・採用において、全社的にほしい人材の明確化は難しい
  大きい組織ほど、配属部署に影響されやすい

・組織適応の後、革新行動といっても、
  あまりに適応しすぎると革新はできないのでは

・組織適応 → 革新行動 このパスは無いのかもという議論も起こっている

・高木晴夫「組織能力のハイブリッド戦略」
  仕事ベース(Job description)と人ベースをハイブリッド化していく

・学習可能性 Learnability が、求められるのかも

・どのタイミングで、どんな働きかけをしたらよいのか

・年をとると、社会化されにくくなる

・子供は無限の可能性 社会にとってポジティブな方向に社会化していく

・社会化と教育

・学校でやるべきことは 企業でやるべきことは

・企業は学校でやってこいといい、
  大学は企業に行ってやるこことは、今やらなくていいといい

・誰が社会化を負担するのか

・社会化の成功が、人生の成功ではない時代
  学んだことの意味が無くなってしまう恐れ

中原先生のツイッター
 https://twitter.com/#!/nakaharajun/status/195030558554861568

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●第2回目は仕事の関係で欠席


●第3回 5月16日(水)14時50分〜16時20分

 Critical Incidents in Communicating Culture to Newcomers:
The Meaning is the Message (1994)  Gundry & Rousseau

○新人は、組織で出会う「決定的な出来事」を通じて、その組織の
  行動規範(満足志向、安全確保志向)を学ぶ。


・RJP=ワクチン 薄めて与える

・過剰期待をさせない

・幻滅体験につながる

・出来事の経験「○と思っていた組織が△だった」

・個体⇔環境 相互作用 デューイは「経験」と呼んだ
  森有正は「体験」と呼び、内省したものを「経験」とした。

・Schein(1985)組織文化の「Onionモデル」

  基本的前提(Assumption):Invisible、Unconscious
   →価値(Value)
    →人工物(Artifacts):Visible、Conscious

 「組織文化を知りたければ、会議に出ればよい」

 一次的植え付け(リーダー) 
 二次的植え付け(ロゴ、物語、組織図等)

 Process consultation(会議の会話をコンサルする)
 Contents consultation(本来はコンテンツを自分で見つけさせる)

・組織ディスコース研究 J.Martin(1983)
 
  物語採集 組織規範 分類すると7パターン
 
 1)ルール破り 2)大物 3)出世 4)クビ 5)転勤
  6)ミス対応上司 7)障害克服

 こういう研究は日本では少ない

○これ面白そうだなー。


・ブルーマー?のシンボリック相互作用論

 「人は意味によって行動する」
 「意味は社会的相互作用によって作られる」

  出来事→Flaming、Sensemaking→Action

・ブラック企業も、上司や先輩からの意味づけによって
  受け止め方も変わる

・何故、勤続初期段階のCIは、前向きに捉えられ、
  それ以降は後ろ向きに捉えられるのか。

  なんでも新鮮だから。同化しよう!という前向きさがあるから。
  後輩と比較して、自分がやさぐれたかなーと思ってしまうから。

・後輩がつく2年目とつかなかった2年目の成長、変化の違い
 (これはあまりない研究)

・研究法(マネジメントラーニングに関して)

  米:定性→ラベル→カテゴリー→定量化 
  欧:フィールドワーク、エスノグラフィー

・2000年代は、Mixed approach

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皆さん、ありがとうございました。

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