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2014年07月30日

AOM(米国経営学会)年次大会に行ってきます!

昨年に引き続き、今年もAOMの年次大会に行ってきます!

2014年度は、8月1日〜5日、
ペンシルバニア州 フィラデルフィアで開催されます。

http://aom.org/annualmeeting/

テーマは「The Power of Words」ですが、
正直、昨年ほどのインパクトは感じないテーマです。

(昨年のテーマは「Capitalism in Question」でした。
 http://learn-well.com/blogsekine/2013/08/academy_of_management.html )


まずは、参加申し込みをした上で、
自分の興味あるテーマを検索します。

・Socialization(社会化)
・Training(研修)
・Transfer of Training(研修の転移)

今回は、昨年に比べ、結構引っかかってくれます。


8月4日(月)〜5日(火)の Paper session では、

・Employee Socialization
・Analyzing Newcomer Socialization at Work
・Employee Training

といったドンぴしゃりのセッションタイトルもあります。

これらPaper sessionの論文には、PDFでダウンロードできるものと、
「Contact the author(s)(著者に問い合わせて)」というものがあります。


去年は、ハードルが高かったのですが、今年は興味ある論文の著者に
「論文面白そうなので下さいな」というメールを送ってみました。

8件送ったところ、その日のうちに3件、返信がありました。
ありがたいことです。


8月4日〜5日のPaper sessionに向けて、読むべき文献は、25本ぐらいです。

楽しみながら読んでいきたいと思います。

また、昨年知り合ったフランス人研究者とも、

http://learn-well.com/blogsekine/2013/10/post_389.html

「向こうで昼飯を食おう」とアポが取れているので、楽しみです。


アメリカには、7月30日〜8月12日まで行ってきます。

その間、メールでのご返信等が遅れることがあるかもしれませんが、
ご理解のほどよろしくお願いします。


AOM2014がどんな様子だったかは、追ってご報告します。

2014年07月29日

「Reflection研究会」を開催します!

*7月31日(木)午前8時、定員一杯となりましたので、
  募集を締め切らせて頂きます。
  お申込みくださった皆さん、ありがとうございました。

東京大学大学院の中原先生、そして研究室M1の田中さんと一緒に、
英語文献を皆で読む会を開催します。

今回は2回連続開催で、テーマは「Reflection」です。

ご興味のある方は、ぜひ!

(参加条件がきびしめなので、念のためご一読をお願いします。)

==================================================
Reflection 研究会:2回連続開催
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「Reflection に関する文献」を皆で読む会

 Part1:Reflection
 Part2:Critical Reflection


日時:Part1 2014年9月19日(金)9時〜18時
   Part2 2014年10月14日(火)9時〜18時

場所:東大 本郷キャンパス 情報学環 本館 6階実験室
    http://www.iii.u-tokyo.ac.jp/access

人数:10名程度(2回連続で参加できることが前提)

参加予定(敬称略):中原、田中、関根

費用:無料

事務局:関根(中原研OB)& 田中(中原研M1)

問合せ先:宛先 関根 info@learn-well.com
      CC 田中 tanakasatoshi0630(アットマーク)gmail.com

 (関根は、7月30日〜8月12日まで海外出張のため、
  ご返信等が遅れるかもしれず
  ご理解のほどよろしくお願いします。)


連絡:参加者が確定した時点で、連絡用のML(FreeML)を作成。

参加条件:

1)英語文献2本を担当。
  日本語にて要約・レジュメを作成し、15分程度で報告できること

2)要約した文献を各自がプリントアウトし、後日、PDF等で共有できること

3)大学院レベルのアカデミックな議論に参加し、
  多くの研究のバックグラウンドのある参加者に貢献できること

4)事務局もボランティアで行われていることを理解し、場に貢献できること

5)2回連続で参加できることが前提。
  1回しか参加できない場合、もう1回分のレジュメは作成し、MLにて提出。
  申し込み後、当日欠席する場合も、和訳レジュメは、MLにて提出。

===

今後の流れ:

 7月下旬 担当文献の選定

     (各自が担当したい文献候補 
      Part1から3つ、Part2から3つを選び、事務局あて送信)

 8月中旬 担当文献の確定
        (事務局が皆さんの希望を踏まえて、えいや!で決定)

      各自で担当文献の読み込み+レジュメ作成

 9月19日(金)研究会 Part1 実施
 10月14日(火)研究会 Part2 実施


===

当日スケジュール案:

9時〜

・勉強会の概要+自己紹介

9時30分〜

・1本約30分〜(10〜15分 説明+15分〜20分 意見交換)× 2本

10時30分〜 休憩

・1本約30分〜(10〜15分 説明+15分〜20分 意見交換)× 2本

12時〜 昼食

13時〜

・1本約30分〜(10〜15分 説明+15分〜20分 意見交換)× 2本

14時30分〜 休憩

・1本約30分〜(10〜15分 説明+15分〜20分 意見交換)× 2本

16時〜 休憩

・1本約30分〜(10〜15分 説明+15分〜20分 意見交換)× 2本

17時30分〜

・ふり返り

18時〜 終了

===

申し込み:下記フォームから申し込み(定員になった段階で募集を打ち切ります)
     http://ws.formzu.net/fgen/S15769963/

===

文献候補:下記Part1から3つ、Part2から3つを選び、申込フォームに記入。
     8月中旬ごろに、各自担当文献2つを連絡。


●Part1:Reflection 9月19日(金)下記から3つ候補を選定。内1つを担当。

Holman, D., Pavlica, K., and Thorpe, R. (1997), 'Rethinking Kolb's theory
of experiential learning: The contribution of social constructivism and
activity theory', Management Learning, 28, 135-148.

Pertier, J.W., Hay, A. and Drago, W. (2005), 'The reflective
learning continuum: Reflecting on reflection', Journal of
Marketing Education, 27, 250-263.

Yanow, D. and Tsoukas, H. (2009), 'What is refletion-in-action?
A phenomenological account', Journal of Management Studies,
46,8, 1339-1364.

Schraw, G. Sperling R. and Dennison, S.(1994) Assessing metacognitive
awareness. Comtemporary educational psychology. 19 pp460-475

Kolb, D. A. and Fry, R.(1975) Toward an applied theory of experiential
learning. Cooper, C. L.(ed.)(1975) Theories of group processes. Jphn
Wiley. Pp33-58

Hatton, N. and Smith, D. (1995) Reflection in teacher education ? toward
difinition and implementation. Teaching and teacher education. 11(1) p33-49
In Moon. J.(2004) A handbook of reflective and experiential learning :
Theory and practice. Routledge

Iain L. Densten, Judy H. Gray, (2001) "Leadership development and
reflection: what is the connection?", International Journal of Educational
Management, Vol. 15 Iss: 3, pp.119 - 124

G Ixer (1999) There's No Such Thing As Reflection. British Journal of
Social Work 29 (4): 513-527

Daniela M. Romano and Paul Brna. (2001) Presence and Reflection in
Training: Support for Learning to Improve Quality Decision-Making Skills
under Time Limitations. CyberPsychology & Behavior. April 4(2): 265-277.

Marilyn Wood Daudelin(1996) Learning from experience through reflection.
Organizational Dynamics. Volume 24, Issue 3, Winter Pages 36?48

Gilbert, Wade D.; Trudel, Pierre(2005) Learning to Coach through
Experience: Conditions that Influence Reflection. Physical Educator, v62
n1 p32-43 Winter.

Karina De Dea Roglio and Gregory Light(2009) Executive MBA Programs: The
Development of the Reflective
Executive. ACAD MANAG LEARN EDU June 2009 8:156-173;

D. Christopher Kayes and Anna B. Kayes(2003)
Through the Looking Glass” Management Education Gone Awry.Journal of
Management Education, December 2003;
vol. 27, 6: pp. 694-710.

Anders W. Johansson, (2004) "Consulting as story-making", Journal of
Management Development, Vol. 23 Iss: 4,
pp.339 - 354

Roland K. Yeo, (2007) "Problem-based learning: a viable approach in
leadership development?", Journal of
Management Development, Vol. 26 Iss: 9, pp.874 - 894

Jennifer Patterson, (2014) "Walking with intangibles: experiencing
organisational learning", Journal of
Management Development, Vol. 33 Iss: 6, pp.564 - 579

===

●Part2:Critical Reflection 10月14日(火) 下記から3つ候補を選定。内1つを担当。

S.Choy(2009) 『transformative learning in the workplace』
 Journal of Transformative Education January 2009 vol. 7no. 1 65-84

Isopahkala-Bouret, Ulpukka(2008)『Transformative Learning in Managerial Role Transitions』
 Studies in Continuing Education, v30 n1 p69-84 Mar 2008

R.Ciporen(2010)『The role of personally transformative learning in leadership development』
 Journal of Leadership & Organizational Studies May 2010vol. 17 no. 2 177-191

Sabra E.Block(2010)『measuring the importance of precursor steps to transformative learning.』
 Adult Education QuarterlyFebruary 2010 vol. 60 no. 2 122-142

Nancy K Franz(2005)『Transformative Learning in Intraorganization Partnerships: Facilitating Personal, Joint, and Organizational Change』
 Journal of Transformative Education July 2005 vol. 3 no. 3254-270

L. Wilhelmson(2006) 『Transformative learning in joint leadership』
 Journal of Workplace Learning, Vol. 18 Iss: 7/8, pp.495 - 507

G.M.Henderson(2002)『transformative learning as a condition for transformational change in organizations』 Human Resource Development Review June 2002 vol. 1 no. 2186-214

L.Closs.(2011)『Transformative Learning Integrating Critical Reflection Into Management Education』 Journal of Transformative Education December 28, 2011

K.Illeris(2014)『Transformative Learning re-defined: as changes in elements of the identity.』
 International Journal of Lifelong Education Published online: 30 May 2014


Cope, J(2003)『Entrepreneurial learning and critical reflection - Discontinuous events as triggers for 'higher-level' learning』MANAGEMENT LEARNING 巻: 34 号: 4 ページ: 429-450

Reynolds, M(1998)『Reflection and critical reflection in management learning.』MANAGEMENT LEARNING 巻: 29 号: 2 ページ: 183-200

Gray, David E.(2007)『Facilitating management learning - Developing critical reflection through reflective tools』MANAGEMENT LEARNING 巻: 38 号: 5 ページ: 495-517

Clare,R Kiran,T,(2008)『Critical reflection in the workplace: is it just too difficult?』Journal of European Industrial Training Volume 32 issue 5

Marsick, VJ(1988)『Learning in the Workplace: The Case for Reflectivity and Critical Reflectivity.』ADULT EDUCATION QUARTERLY 巻: 38 号: 4 ページ: 187-198

===

以上です。ご興味のある方はぜひ! 一緒に学んでいきましょう!

 
申し込みフォーム:http://ws.formzu.net/fgen/S15769963/ 

2014年07月27日

2014年夏学期 「経営学習論」

2014年夏学期、東大中原先生の授業「経営学習論」に
時折参加させて頂きました。

(文献選びにご協力したこともあり、無理を聞いて頂きました。
 先生、どうもありがとうございます。)

 http://www.nakahara-lab.net/blog/2014/04/2014_ojt.html


読んだ文献と、差しさわりのない範囲で、
クラス内でどんな話が出たかを共有します。

(・文献要約 −話し合いで出たこと ○関根の独り言)

===

●5月14日

 Support, Undermining, and Newcomer Socialization:
 Fitting in During the First 90 Days.

  Kammeyer-Mueller, J., Runenstein, A. and Song, Z.(2013)

・同僚と上司による新人の支援は、最初の90日間で減少していく。
 初期の支援と嫌悪が、90日後の成果に強い影響を及ぼしていた。

 新人の能動的行動は、支援と成果の媒介変数となっており、
 上司の嫌悪は、高い離職率と関係していた。

・これまでの組織社会化研究では「組織」と「新人」に焦点が当てられてきた。

 「Supervisors上司」や「Co-workers同僚」は、新人が能動性を発揮し
 情報を探索する際の「情報源」としてしか捉えられていない。

 しかし「Insiders内部者」は、適応を支援したり、あるいは逆に適応を
 難しくする存在ともなる。

 また「Time時間」も組織社会化において解決されていない問題である。

・本研究で着目するのは、
 1)上司のみならず同僚の支援
 2)新人の適応を妨げる上司や同僚の「Destructive behaviors破壊的行動」
 3)「Hedonic tone快楽調?(ポジティブな雰囲気、幸福感等)」と
   「Proactive behaviors能動的行動(職場に適応しようとする)」
   (↑雰囲気や感情に着目する)

・Social support 社会的支援
 Social undermining 特定個人に対する怒り、嫌悪、批判

・3ヶ月間の縦断的調査を実施 264名が14回の調査に参加。10の仮説を検証。

・「社会的支援」と「社会的嫌悪」が、新人の「快楽調」と「能動的行動」
 にどのように関係し、またそれらが組織社会化の結果変数にどのような
 影響を及ぼすのかを検証。

・新人の能動性は、最初の社会的環境が肯定的で、かつ社会的支援が
 継続して得られるときに発揮されやすい。

○新人個人の性格として「能動的」であるかというよりも、
 能動性を発揮しやすい環境であるかが大事、ということかな。

 
・最初に何が起こるか、第一印象は新人にとって非常に重要。
 第一印象で、新人はその職場全体の社会的環境を判断する。

・新人は社会的支援を継続的に必要とする。

・従来の研究は、上司の影響に焦点をあててきたが、本研究により
 同僚の支援や嫌悪が新人に影響を及ぼしていることが明らかになった。

・新人の最初の1週間がその後の適応に大きな影響を及ぼしている。

・最初の3カ月間の新人適応を調査した結果、初期の上司と同僚による支援の
 程度が、新人のポジティブな雰囲気と能動性を高め、支援の変化はそれら
 2つに影響を及ぼすことが明らかになった。

−組織社会化研究 1970年代から
 2000年代に大ブーム 人材の多様化 どうまとめていくあ

−デュルケーム「教育は、方法的な社会化」

−社会化=染める Schein 洗脳研究 →変わらない軸がある→キャリアアンカー

−業種により手離れ時期は違うかも

−丁寧な指導を解除する予告があったほうが、新人は心の準備ができるかも
−2年目で、いきなりスパルタはきつい

===

●6月25日

 Advances in leader and leadership development:
  A review of 25 years of research and theory

  Day, D. V., Fleenor, J. W., Atwater, L. E.
  and Sturm, R. E. and Mckee, R. (2014)

・LeaderとLeadership開発は分けて考えるべき。

・intra-personal(リーダー個人の内面)と 
 inter-personal(リーダーと他の人との関係)

・360度フィードバックは、組織が開放的、参加型、信頼し合える文化を
 もつならば成功する。

○俺は、自分の子どもに「リーダー」になってほしいかな。
 「リーダーシップ」は発揮してほしいかもしれないけど。

「リーダーシップ開発研究は数が限られる」
https://twitter.com/nakaharajun/status/481679435494871040

「2種類のリーダーシップ開発研究」
https://twitter.com/nakaharajun/status/481683120165363712

「リーダーシップ開発≒組織開発」
https://twitter.com/nakaharajun/status/481683170627047424

===

●7月9日

 A Methodological Review of Research on Leadership Development and
Social Capital: Is there a cause and effect relationship?

  Lawrence J. Van De Valk and Mark A.Constas. (2011).


・LDPへの参加と、SCの因果関係を検証。

 先行研究7つからは、明瞭な因果関係が示されなかった。

・LDPを通じて培われたSCは、プログラム終了と共に失われる(Fredericks 2003他)

・Shadish et al.(2002)因果関係があるとみなすために必要な条件:
 1)原因が結果に先立つ
 2)原因が結果と共変する
 3)代替可能な説明が難しい

・Maxwell(2004)は、規則的な因果関係モデルに依存するのではなく、
 質的な評価の可能性を提唱。

−Leader 個人的資質 Leadership 社会的現象
−Leadership 1)Performance 2)Maintenance 

−Social Capital 信頼、互恵性、ネットワーク

−リーダーを選定する時点で、ランダムにならない。
−比較統制群を作るのが、企業研究の場合、難しい。
 準実験となる。

−妥当性の判断は、学会による。

−Rigor(厳密さ)とRelevant(関連性)
−Schon 高地をさまようか、沼地をさまようか

「低地の沼沢地帯」
https://twitter.com/nakaharajun/status/469017832878260225

「実践家の選択」
https://twitter.com/nakaharajun/status/469017877014925312


○研究者ならどちらかを選ぶことになるだろうけど、
 ビジネスなら、この間をつなぐ役割があるかも。


「高地か沼沢か」
https://twitter.com/nakaharajun/status/486843316378816512

「ORを避け、Andの可能性にかける」
https://twitter.com/nakaharajun/status/486845665725526016

「プロフェッショナルとは」
https://twitter.com/nakaharajun/status/486843845238620160

===

●7月16日

 Leadership development in organization

  Maybey. C.(2013)

・リーダーシップ開発研究は、4つのディスコース(前提、枠組み?)に
 整理できる

 1)機能主義的(研究の大半はこれ)
 2)解釈主義的
 3)対話的
 4)批判的

「4つの言説」
https://twitter.com/nakaharajun/status/489291758103040000

・コンピテンシー、360度サーベイ、タレントマネジメントは、
 すべて機能主義的な考え方に基づいている。

・解釈主義では、リーダーシップを社会的に
 構成されたものとしてとらえる。

・対話的では、社会的、文化的状況に着目する。
 ポストモダン。

・批判的。フランクフルト学派を参考に。

○よくわからない。読んでいて、頭が閉じる。

 ただ「この研究は、〜という考え方に基づいている」と
 ひいて見るために、大事なのかも。

-ディスコース(言説)とは、
 暗黙の前提、理解の枠組み、意味付けの仕方

-その時に、支配的なものの考え方にからめとられている
 例)近代 構造主義 社会集団/属性により認識が異なる

-自分が依拠しているディスコースは何かは意外と気づけない

-ディスコース 4つぐらいのものの見方がある

-機能主義=実証主義 量的研究 法則定位学

 Input→ ・・・ →Output 説明・予測が得意

 社会的コンテキストは見ない 

-解釈学的アプローチ=文脈主義 質的研究
 
 1990年代に流行った 

 解釈主義:個人 対話的:間人

-批判主義 文脈の政治的妥当性 あばいていく 
 例)フレイレ 抑圧、意識化、解放 
   ランカスター大学

-研究の積分性 積み上げていく 
 量的研究でも積分性があるとは言い切れない

===

今年も刺激的でした。中原先生、ありがとうございます。

そして時折飛び入り参加するおじさんを温かく迎え入れて下さった
授業参加者の皆さん、ありがとうございました。


2014年07月19日

「研修開発ラボ」第1回目開催!

師匠である東大の中原先生が書かれた書籍『研修開発入門』を基にした
セミナーを、私がメイン講師として担当することになりました。

昨年秋ごろから、ダイヤモンド社の方々、中原先生と議論を重ねて、
作り上げてきました。

・企業内研修の「理想」「型」となれるようなものにしたい
・でも「研修」「セミナー」という名を使わないで
・初の実験的な取り組みとなるよう 等々

相変わらずの師匠の無茶ぶりもあり、開発過程は紛糾しました(笑)。


関わって下さった方々と、プレセミナーにご参加くださった方々のお蔭で、
何とか形にすることができました。

名称は「研修開発ラボ」

・素材(知見やツール)が一杯あり、試行錯誤ができる「実験の場」

という意味が込められています。


私自身、研修前、研修中、研修後に、
いくつかの実験をしていこうと考えています。

(今までやったことがないことをやっていくつもりです。)


場のデザインは、デザイナーの牧村さんにご支援をお願いしました。

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休憩時間中、参加者が「Tool Bar」のツールや
書籍に見入る姿が印象的でした。

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2日間のラボでは、

・経営に資する研修を企画するために
・自社の現状分析
・効果測定に関する知見
・研修の転移促進
・研修単発で終わらせないための働きかけ 

等について共有していきました。


自社の研修ニーズに基づき、研修を開発する過程においては、
パートナー講師の鈴木さんに、参加者の個別コンサルもして頂きました。


(ダイヤモンド社さんのブログ↓)

1日目
http://jinzai.diamond.ne.jp/blog/2014/07/%e3%80%8c%e7%a0%94%e4%bf%ae%e9%96%8b%e7%99%ba%e3%83%a9%e3%83%9c%e3%80%8d%e6%9c%ac%e6%97%a5%e9%96%8b%e8%ac%9b%ef%bc%81/

2日目
http://jinzai.diamond.ne.jp/blog/2014/07/%e6%9d%b1%e5%a4%a7%e3%83%bb%e4%b8%ad%e5%8e%9f%e5%85%88%e7%94%9f%e7%9b%a3%e4%bf%ae-%e3%80%8c%e7%a0%94%e4%bf%ae%e9%96%8b%e7%99%ba%e3%83%a9%e3%83%9c%e3%80%8d-%e7%ac%ac%ef%bc%91%e6%9c%9f-%e9%96%8b/


2日目の終盤には、中原先生にもご登壇頂き

「研修開発 7つの原理」をおさえた上での

・異業種研修
・400名へのワークショップ などの事例をご紹介頂きました。


懇親会では、フードコンサルタントの方々に
「誕生・デビュー」といったテーマでの食事をご用意頂きました。

(美味しかったです!)

su2.jpg


忙しい中2日間の時間をとってご参加下さった皆さん、
ありがとうございました。

皆さんのお陰で、私達にとっても楽しく学びの多い時間となりました。

そして、企画して下さったダイヤモンド社の皆さん、中原先生、
ご支援下さった牧村さん、鈴木さん、どうもありがとうございました。

===

(後日とどいた参加者からのメール:許可を得て掲載。感謝!)


●Sさま

関根雅泰様

研修ありがとうございました。

早速専務に感想やら内容やら聞かれました。

資料にもすべて目を通して、「面白そうだなぁ〜自分も出たいなぁ〜」と
盛んに言っていました。

(上司の理解、巻き込みはOkってことろですね〜)

今の私は飽和状態ではありますが・・・
少し頭の整理をしながら早速行動したいと思います。

まずはニュース作ろうかと思います。
参加者数や当日の写真など載せて作ってみます(早い!が良いと学んだので)

私もこれから「しつこいフォロー」していこうと思いましたが
先生からの(ラボからの)「しつこいフォロー」ちょっぴり期待し待っています。

===

●Tさま

関根様

2日間にわたり、大変お世話になり、本当にどうもありがとうございました。

関根さんのトークに引き込まれ、また他業種の方々とも色々と意見交換ができ、
とても充実した研修でした。

企画の重要性は認識しており、経営層や現場マネジャー等も巻き込んでいた
つもりですが、受講者の変化及びその維持を目指すためには、
まだまだ巻き込みが足りないこと、そして事後のフォローが全然不足
していたこと等を痛感致しました。

「どうしたら事業貢献に結びつくか」ということを今後も悩み続けると
思いますので、またご指導いただけると嬉しい限りです。

こちらこそ、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

===

●Aさま

株式会社ラーンウェル
関根 様

先般の研修では大変お世話になり、ありがとうございました。

研修立ち上げの際、コンテンツ作成などのカリキュラム作成、そして
研修デリバリを中心に担っていましたので、研修ニーズ分析は
とても新鮮な体験でした。

また、先般の研修で書き上げた研修企画が、規模は想定よりも小さくなりましたが、
実現の運びとなりました!

自分で想定していたよりも、関係者の協力を仰げることにもなり万々歳です。
ありがとうございました!

===

次回は、10月16日(木)〜17日(金)です。

ご興味のある方はぜひ!


http://jinzai.diamond.ne.jp/lab/

2014年07月10日

『自分ごとだと人は育つ』

『自分ごとだと人は育つ』

○学術知見と自社実践に基づいて書かれた
 新人向けOJTの良著。


(・要約 ○関根の独り言)

===

・博報堂の新入社員のOJT期間は、配属(5~6月)から3月末まで。
 
 育成の責任者であるOJTトレーナー(8年目以上の社員)と、
 実務指導者であるJOBトレーナー(3~6年目)の二人体制。

・新しいOJTがなぜ求められるのか?
 1)職場で起こっている変化への対応
   -仕事の内容や進め方の変化
   -職場のステークホルダーの変化と新人の仕事の空洞化
 2)若者の価値観や学習姿勢の変化への対応
   -指導スタイルの変化
   -新人世代の学習スタイルの変化
 3)新種類の仕事が全社員に同時に降りかかってくる変化への対応
   -職場での成長モデルの変化
   -個に求められる力や姿勢の変化

・見習い期間の際に任せていたような仕事が、職場にほとんど
 残っていない。

・今後は「職場で上から押さえつける」「新人だから職場のやり方に
 従ってもらう」そのうえで「受け入れなじんだ者を親身になって
 かわいがり育てる」といった徒弟制度的な発想は通用しなくなる。

・かつての成長モデルは「サークル型」
 今後は「サーチライト型」ロールモデルは複数。

・トレーナーの役割は、水先案内人。

・前半「任せて・見る」後半「任せ・きる」2段階の仕事の任せ方。

・前半(6~11月)のトレーナーの意識は「並走する」
 後半(11~3月)は、指導から支援へ。

・トレーナーには、新人に介入せずに任せ切る胆力も必要。

○白井さんのお話で、OJTトレーナーの役割の一つは、
 介入しがちなJOBトレーナーを引き離すこととのこと。

・前半、ルーティンワークが8~9割。「任せて・見る」仕事は1~2割。
 後半、任せて見る仕事を増やしつつ、1回だけ「任せ・きる」仕事。

・従来のOJTは、帰納的学習:経験してから学ぶ
 新人世代は、演繹的学習:学んでから経験する。

・出来/不出来のフィードバックと、任せる仕事の選定が、
 新人OJTで最も大事。

○ほんとその通り!研究知見でも同じような結論となっている。

・新人に「任せて・見る」仕事の例:
 -議事録の作成
 -ミーティングのアジェンダ作成
 -打ち合わせ用の企画、アイデア出し

・年末以降、新人が一気に伸びたと感じるトレーナーが多い。
 その要因は、新人を囲む非公式も含むサポートネットワークが
 形成されたためといえる。

○これはありそう!助けてもらえる人たちのネットワークができれば
 今までトレーナーに頼りきりだった状態から脱することができる。

・「任せ・きる」指導のキーワード:
 1)初めての背負う経験
 2)最初から最後まで一人で経験させる
 3)自分で考えさせる、判断させる
 4)成功体験で終える
 5)後期OJTで一回、最大の山場

・ゴールイメージで語り合うこと。

・トレーナー自身、支援者への切り替え、新人との信頼関係が必要。

○「任せ・きる」仕事をきちんと与えられるトレーナーは、
 実際は、2~3割とのこと。確かに難しい課題。

・最年少の若手メンバーとして、新人の存在感を確立する。

・「上手くいっている状態」は、新人の学生時代、あるいはオフの
 時の「素の顔」が職場で出せている状態。

・新人の成長課題を、トレーナーの育成課題と捉えなおす。

・フィードバックの積み重ねにより、トレーナーが大事にしている
 物差しを伝えていく。

・前期OJTで「できていないことに気づかせる」
 後期OJTで「意識してできる段階」に引き上げる。

・OJTの5つの軸:
 1)ゴールイメージの共有(6~7月)
 2)任せ方(ほぼ通年で重要)
 3)ティーチング(6~10月)
 4)相互理解(8月以降、11月以降更に重要に)
 5)傾聴(12月~2月)

○この流れ、いい!
 面白いのは、相互理解が中盤以降になっていること。
 仕事を通じてでしか、お互いのことはわからないってことかな。

・新人が求めている「計画性」には2つ:
 1)定期的に成長の進捗についてトレーナーがコメントをくれる
 2)任される仕事の質が高まり、量が増えて、
   求める水準が上がってくること

・トレーナーと新入社員は「社内最小のチーム」である。

○多くのヒントが得られる中身の濃い本。

「経験学習」入門

松尾先生の『経験学習入門』

読んだのは、2012年3月でしたが、改めて印象に残っている部分を
ブログに書いておきます。

○OJTの指導方法を、経験学習サイクルと結び付けて説明。

(・要約 ○関根の独り言)

===

・適切な「思い(価値観)」と「つながり(他者との関係性)」を
 大切にし、「挑戦(ストレッチ)し、ふり返り(リフレクション)
 楽しみながら(エンジョイメント)」仕事をするとき、経験から
 多くのことを学ぶことができる。

・成長の5段階モデル(割合は質問紙調査の結果)

 1)初心者
 2)見習い
 3)一人前
 4)中堅(30.5%)
 5)熟達者(10.8%)

・熟達者になるための「第二の壁」を乗り越えることが難しい。

・仕事の思いが、自己中心的なものから、他者や社会とのつながりを
 意識したものに変化していくことを、精神的成長と呼ぶ。

・哲学者の鶴見俊輔氏は「Unlearn」を「学びほぐし」と訳した。

・マネジャーの成長を決める経験:
 直接経験 70%
 他者の観察、アドバイス 20%
 読書、研修 10% (Lombardo & Eichinger 2010)

○これが、AOMのあるセッションで議論になった70:20:10。
 もうちょっと調べていこう。

・経験は自分でコントロールすることが難しいもの。
 
 クランボルツらは、どのような経験をするかは偶然によって
 左右されるけれど、その偶然を学習の機会として活用できるか
 どうかは、仕事に対する姿勢によって決まると主張。

・成長が止まってしまう営業担当者は、変なプライドがあって
 お客さんに素直に聞くことを恥ずかしいと感じる。その結果、
 ものを見るレンズが曇ってしまう。

・他者のために働くことが自分のためになり、自分のために働くこと
 が他者のためになっている状態を作り出すことが成長の鍵を握る

・キャリア研究者のヒギンズとクラムは、個人の成長に影響を与える
 啓発者との関係を「発達的ネットワーク(Developmental network)」
 と呼んだ。

・山岸俊男教授は、嘘をつかず正直であることが、信頼関係を築く
 上で最大の戦略であると述べている。

・OJT指導者調査を実施。その結果、育て上手な人ほど、若手の「経験
 から学ぶ力」を引き出していることがわかった。

・入社1~5年目の若手を指導している715名のデータを使用。

・育て上手の指導者は「目標のストレッチ」「進捗確認と相談」
 「内省の促進」「ポジティブフィードバック」を行っている。

・年次により指導方法を変える:
 
 1年目の新人を指導する際は「進捗確認と相談」を重視
 2年目以降の若手を指導する際は「目標のストレッチ」
 「内省の促進」を強化

 年次に関係なく「ポジティブフィードバック」を重視。

・「1年目の放置と2年目以降のスパルタ」の取り合わせが、
 人材を潰してしまう指導者の特徴

○この本には、なんだか「あたたかさ」みたいなものを感じる。
 書いた方の人柄が出るのかな。

2014年07月07日

「OJT研究会」を開催しました。

2014年7月4日(金)9時〜18時@東大

「OJTに関する英語文献を皆で読む会」を開催しました。

 http://learn-well.com/blogsekine/2014/06/ojt_4.html

どんな文献を読み、どんなディスカッションがあったのか、
さし障りのない範囲で共有します。

(・要約 ‐当日出た話し )

===

9時スタート。軽くお互いの自己紹介をした後、

私からレジュメを使って「OJT研究」の全体像について説明します。 ↓

PDFファイルを開く

「OJTに関する英語本」
 http://learn-well.com/blogsekine/2014/07/ojt_5.html


‐「OJTが機能する条件」が、整いにくくなっている。

‐仕事の分解ができない。できるものは、外注される。
 職務記述書に書けるものは外注されるのでは。

 そうとも限らない。トレーニングニーズは逆に増えるかも。

 色々な仕事ができる。すばやく学べる。
 異動や転職では、こういった点が必要になる。

‐OJTにおいては、教える側が「意図的」であるかが重要では。

 「こういうことを学んでほしい」と、意図を最初に明確にするのと、
 後からつたえるのでは、どちらがよいのか。

 Inductive(帰納的)とDeductive(演繹的)の違いはあるかも。

‐参考:博報堂での新人育成
 http://www.nikkeibp.co.jp/article/hco/20140530/400212/

‐時期は、業種によって違うかも。

‐新人が、前のめりすぎ、あせりすぎの場合、単純ルーチンではない
 重要な仕事を与えないと、離職につながる可能性あり。

‐R社では、10月までは「新人」と呼ばれるが、
 それ以降は「1年目」と言われ、意識転換を図らせる。

‐最初の3カ月は「組織適応」期間、それ以降が「スキル向上」期間と
 分けているマネジャーもいる。

‐縦断研究は、「鉄板尺度」を使わないと難しい。

‐入社8カ月後にインタビュー調査をしたとき、
 「仕事ができず、あせっている」新人が多かった。

 何らかの形で「貢献している感」が重要。
 「できることをもたせる」等。

‐キャリア教育も、専門性、早い自立といった
 あせりを生み出す要因となっているのかも。

===

●A study of the on-the-job training of production line operatives
  in manufacturing companies

 Riding, C.R. and Mortimer, J.(2000)

・製造ライン作業者に対する研修は、先輩社員によるOJTが中心であった。

・これらのOJTに、人事や研修の専門家はほとんど関与していなかった。

・詳細は、関根のレジュメで。 ↓

PDFファイルを開く

・中原先生ツイッターhttps://twitter.com/nakaharajun/status/484866429167337472

‐現場はクリエイティブ。よりよくする。あえて問題を出させる。

===

●Training, continuous improvement, and human relations:
  The U.S. TWI programs and the Japanese management style

Robinson, A.G. and Schroeder, D.M.(1993)

・日本的マネジメントとしてとらえられてきたものは、
 実はTWIにそのルーツがある。

・L.MellenとE.McVoyが、日本におけるTWI展開のキーパーソン。

・TWIは、1940年6月22日のフランス陥落後に、
 米国政府がとった最初の緊急サービスであった。

・レンズ磨きの不足に、TWIは最初に取り組んだ。

・TWIの研修プログラムは、乗数効果を狙っている。
 標準手法を教えることで、教わった人が、他の人たちを教えていけるように。

・TWIは、3つの標準的研修プログラムを提供した。
 JIT:Job Instruction Training
 JMT:Job Methods Training 
 JRT:Job Relations Training

・TWIの「4-step method」

・TWIは、展開した各国の中でも特に日本に対して大きな影響を与えた。

・1949年、占領軍は、日本において訓練された監督者たちの必要性を感じていた。

・トヨタは、自社流のTTWI:Toyota TWIを展開した。

‐「Toyota KATA」と「デザイン思考」の共通性

‐フレームワークが優れていることが大事。
 コンテンツは現場ごと。
‐TWIの良さは「人は学ぶと嬉しい」「知恵を出す喜び」という思想。

‐道場方式。 JMT,JRTはメタ。
‐Mindは変えられないが、Habitは変えられる。
 (参考:トイレ掃除の経営学 )

===

●Change in Newcomers' supervisor support and socialization outcomes
  after organizational entry

 Jokisaari, M. and Nurmi, J.(2009)

・新人が認識する「上司による支援」は、入社後6〜21ヶ月の間に低下していく。
 この低下が激しいほど、新人の「役割明確化」と「職務満足」が低下していく。

・新人は直属の上司とだけでなく、周囲のインフォーマルなつながりを作るべきで
 あり、 上司は職場メンバーに新人を紹介することでネットワーク構築を支援
 すべきである。

・職場における新人の「社会的統合」は、
 新人の「業務習熟」の変化に関係している。

・先行研究では、新しい知識やスキルの習得に2年程度を要することが論じられて
 いたり(例:Chao et al.,1994; Schein,1978)、仕事のアサインメントの変化、
 上司との葛藤といったイベントが、最初の2年間に生じやすいとの指摘がある。
 (Gundry & Rousseau,1994; Kammeyer-Mueller, Wanberg, Glomb, & Ahlberg,2005)

・本研究では、組織参入後、2年間までの組織社会化プロセスに着目する。

・「新しさの負債(liability of newness)」とは、外的要因によって形成された
 関係性は、時間とともに低下し、その傾向は新しい関係性においてより顕著
 であるとするもの(Burt,2000,2002)。

・「新しさの負債」研究でも、関係性の低下は、2年間程度の間に生じると
 されている(Burt, 2000)

・中原先生ツイッターhttps://twitter.com/nakaharajun/status/484887258982793216


‐役割が明確でない方が、モチベーションが上がる人と、
 明確なほうがモチベーションが上がる人がいるのでは。

‐「Dreyfusモデル」は、チェスやレントゲン技師といった
 領域固有な状況での熟達。それを企業人にあてはめる違和感。

 ただ、新人→一人前→専門家等、上に上がる楽しさはあるのかも。

===

●The role of goal orientation in leadership development

 DeGeest, D. and Brown, K.G.(2011)

・仕事のアサインメントによる経験学習こそ、マネジメントとリーダーシップスキルの
 開発にとって重要である。

・本研究では、Goal orientationを、リーダーシップ発達研究に統合するような
 理論モデルを提示したい。

・Goal Orientationには2種類ある:Performance GO、Learning GO(Dweck,1986,1989)

 (ドゥエックの『やればできる!の研究 能力を開花させるマインドセットの力』
   http://learn-well.com/blogsekine/2009/09/post_275.html
・Performance GOは、のちの研究で更に2つがあることが明らかになった:
  Avoid PGO(「できない人」と見られたくない)
  Performanc prove GO(「できる人」と見られたい)

・GOとリーダーシップ発達の関係を、仮説として複数提示。

‐上司が場を与えられるか。任せきれるか。
‐やる気に影響を与える、やる気に蓋をするものは何か。

‐ビジネスマンには「メタ」が足りないのかも。
 優秀な人ほど、目の前の問題解決にいそしむ。

 ここでは何がルールか、何が支配しているのか、
 メタな視点で考えることも必要では。

‐メタに考える力こそ、大学教育の守備範囲では。

===

●The relationship between individual and organizational learning:
  New evidence from managerial learning practices

 Antonacopoulou, E.P.(2006)
・3つの銀行でのマネジャーに関する事例研究

・「組織が学ぶ」のか?

 「組織記憶」(Cohen & Bacdayan, 1994等)

 組織は、脳みそは持ってないが、認知システムと記憶は持っている。

 (参考:「組織と技能〜技能伝承の組織論」
      http://learn-well.com/blogsekine/2012/07/post_370.html 

     「トランザクティブ・メモリー」
      http://learn-well.com/blogsekine/2013/08/post_393.html )

・銀行では「集合研修」こそが学ぶ手段であると捉えられていた。

・学習の背後には、組織の政治的圧力も潜んでいる。

‐マクロな組織と、ミクロな個人。人事は両方に対応しないといけない。
 (人事制度を作ったり、労務対応したり)

‐人を信用していないから、組織を作る。

===

●The synergies of the learning organization, visual factory management,
  and on-the-job training

 Aik, C.T.(2005)

・学習する組織、ビジュアル工場管理、OJTの相乗効果を検討し、
 4つの研修に対する原則を提示:
 1)科学的な研修を
 2)従業員は、活動的な学習者である
 3)従業員は、より良い仕事環境を創りたい
 4)公式と非公式な学習の場を

・学習する組織は、Total Quality Management総合品質管理とも関連している。

・ビジュアル工場管理は、5Sと関連(Tonkin, 1998)
  Sort, Set in order, Shine, Standarize, Sustain

・OJTは、novice-to-expert 新人から熟練者へというアプローチを使う。


===

●Access to training and its impact on temporary workers

 Finegold, D. Keck, Levenson, A., and Buren, M.V.(2005)

・Blue, white, and pink-collar temps ブルーカラー、ホワイトカラー、
 ピンクカラ―(看護師等)の派遣社員の25%程度しか研修を受けていない。

・ブルー、ホワイトカラーにとって、OJTでのスキル向上は賃金と正の関係。
 ピンクカラ―は、コンピューターでの教育訓練と賃金が正の関係。

・教育とりテンションの関係:
 ピンクカラ―は正。ホワイトカラーは負(離職を促進)。ブルーカラーは関係なし。

‐非正規社員と正規社員が混在する職場では 「見えないコスト」が発生しているのでは。

 お互い気を遣う、遠慮する。

===

●Structuring on-the-job training: Report of a multiple case study

 De Jong, Jan A. and Versloot, Bert(1999)

・7つのオランダ企業におけるOJT事例を3つのカテゴリーに分けて紹介:
 1)実際の仕事で、仕事を通じて指導
 2)個別学習
 3)実際の仕事で、その場で学習

・3つの次元で検討できる:
 1)学習者主導か、指導者主導か
 2)実際の仕事場か、準備的な学習か
 3)勉強のための課題か、応用するための課題か、経験させるための課題か

・OJTとOffJTのタイミングが重要

‐Preparatory Training 「現場に行く前の準備」研修 
 どんなに準備しても、現場での期待値とはギャップがある。

‐大人と組むことでどんどん学ぶ実習生。
 そういう子は、学べることを知っているから、色んなPJに参加する。

===

●Training and development of human resources at work:
  Is the state of our science strong? 

 Chen, G. andKlimoski, R.J.(2007)

・Training and development 研修と発達の領域は、
 ある程度科学的に適切であるといえる。

・研修と発達の領域は、Cognitive psychology認知心理学の理論に拠っている。

・研究としてのベンチマーク:
 1)内的妥当性、2)外的妥当性、3)User inspired ユーザーを勇気づける

・教育訓練研究は、内的妥当性を満たしているが、
 構成概念(ISD、効果測定、研修転移)が散漫している。

‐こうした批判研究は必要。

‐User inspired scienceを生み出すためには。 Userは誰か?

‐統計は平均値サイエンス。大ゴケを防ぐ。

 (参考: 実践者を「勇気づける」研究、「ゲンナリ」させる研究!?
   http://www.nakahara-lab.net/blog/2014/07/post_2250.html )

===

ご参加下さった皆さん、ありがとうございました!

今回も楽しかったです。またやりましょう!

2014年07月01日

「OJT」に関する英語本

7月4日(金)の「OJT研究会」に向けて読んだ本。

(・要約 ○関根の独り言)

===

『Structured on-the-job Training』 2nd.Ed.

  Ronald L. Jacobs(2003)

・多くの組織でのOJTは、Unplanned無計画に行われている。

・OJTは、Structured 構造的で計画的なものにできる。

・OJTとは、職場のリーダーや監督者一人が、他者に対して職務知識や
 技術を伝える過程である(Broadwell,1986)

・OJTにおいては、学習と仕事が同時に行われている。

・第一次世界大戦中に、C.Allenが、OJTを行うための4ステップメソッドを開発した。

・その後、TWIサービスを率いたC.R.DooleyとW.Dietzが、第二次世界大戦中に
 OJTを発展させた。彼らは、Allenのステップを参考に、7ステップを開発した。

・TWIが作ったJITプログラムには、次の有名な言葉がある。
 「もし従業員が学んでいないなら、それは指導者が教えていないからだ。」

・Unstructured OJT 無計画なOJTは、いろんな呼び方がされてきた:
 Joeに従え研修、沈むか泳ぐか研修、Nellieの隣に座れ研修、友達研修、
 Learning the ropes(迷路攻略?) DIY研修。

・S-OJTは、職場またはそこに近い場所で、仕事に関する能力発達を
 経験ある先輩従業員が、新人に対して指導する過程

・Unit of work 仕事をする時の一連の行動と結果

・S-OJTでは、指導は1対1で起こるものと考える。
 学習者が、指導者と直接コンタクトをとることが重要。

・The S-OJT System

img040.jpg

・The S-OJT Process

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 1)S-OJTを使うかどうか決める
 2)学習される仕事について分析する
 3)S-OJT指導者を開発する
 4)S-OJTモジュールを準備する
 5)S-OJTを実行する
 6)S-OJTを評価し、トラブル対応する

・ニーズ評価やパフォーマンス分析によって、S-OJTが適切であると判断できた
 場合に導入する。

・S-OJTにおいては、5つのTraining eventsが指導場面において展開される:
 1)受け手を準備させる
 2)研修を実施する
 3)受け手にやらせる
 4)フィードバックを与える
 5)パフォーマンスを評価する

・Units of workが、「固定的」であるか、「変動的」であるか
 Transfer of Trainingが、「近い」か「遠い」か
 (仕事への適応がしやすいか、かなり応用しないとできないか)

・Trainingは、External information 外的情報。
 Learningは、internal process 内的過程。

・S-OJTは、Competency-based training approachであり、専門家頼りである。

○ここは、OJTの弱いところかも。先輩も正解がわからない場合、教えられない。

・9つの仕事行動:
 手続き、トラブル対応、意思決定、検査、修正、計画、計算、ワークフロー?
 理解

・S-OJTの成功は、Trainer指導者にかかっている。

・Trainer-training 指導者研修プログラムを、彼ら自身に作らせる。

○これ面白いねー。

・指導者研修を受けたことで、Certification証明書を与えるよりも、
 長期に指導者のQualification資格を確認していったほうがよい。

・OJTは、テクニカル研修に向いていると言われてきたが、それだけではなく、
 ManagerialマネジメントやAwareness気づき研修にも合う。

・S-OJTの指導パターンとして、Whole-Part-Whole 全体-部分-全体 がある。

・S-OJTの 5 training events 5つの指導事象?は、
 Social learning theory社会的学習理論に則っている。

 注意喚起、記憶保持、記憶再生、記憶強化

・OJTを行う時間は、通常業務の後か、業務時間内なら、開始直後が望ましい。

・S-OJTは、Unstructuredと比べて、4~6倍の時間削減と2~8倍の
 金銭的効果を示した。

・S-OJTが上手くいかないときは、研修システムレベルか、
 組織レベルに問題がある。

○この本、いいな〜。2つの文献で引用されていたから読んでみた。
 もう少し早い時期に読んでおくべきだったな。


===

『Training On the Job』

  Diane Walter(2002)

・Team-driven structured OJT チーム主導の構造的OJT

・Unstructured OJT 非構造的なOJTは、
 degenerated buddy system 退化した友達システムとも言える。

・S-OJTは、designated trainers 指名指導者によって行われる。
 Team OJTと、S-OJTは、少なくとも8つの分野において違いがある。

・Team OJTにおいては、
 1)Skill←チームでJob task analysis 職務タスク分析 
 2)Knowledge←Job Instruction Training 職務指導研修 
 3)Attitude←Human factors principles 人間原理を尊重

・Team OJTの8ステップモデル 

img041.jpg

 .法璽些猟
 ▲繊璽狄μ格析
 プロジェクト計画開発
 じ修モジュールとカバーシートの作成
 ジ修実践計画の立案
 試行、評価、修正
 保持と評価計画の立案
 OJTの実践

・全ての従業員が、Team OJTプログラムに関与すべき。

・OJTの受け手も、初期段階から参加すべき。

○これも面白い!

・8ステップモデルの説明(ch3~10)

・S-OJTは、Task-level expertise タスクレベルの専門家育成が狙い。
 そこには、predefined job すでに定まった職務があることが前提。

・OJT展開時の15の障害(p42~44)

・Job task analysis 職務タスク分析では「2つの質問」テクニックを使う:
 1)その職務タスクができるようになるために、知るべきことは?
 2)そのタスクを、30分で他の誰かができるようになるか?

・On-the-job Trainerがカギ。良いトレーナーかどうかは、その人が
 Other-centered他人本位か、Self-centered自分本位かによる。

・OJTサイクルの5ステップ
 1)メンタルモデルの共有
 2)指導者による実演
 3)指導者によるコーチ
 4)指導者による観察とフィードバック
 5)相互報告

・他の従業員に邪魔させないようOJT実施中は席をはずしてもらう

===

『Improving on-the-job training』

  William J. Rothwell & H.C. Kazanas (2004)

・OJTは、小規模から中規模サイズの企業にとって非常に重要。

・計画的なOJTによって、従業員の不安を解消し、離職を防ぐことができる。

・研修は、職務満足に関係している(Kovach & Cohen, 1992)
・女性従業員は、OffJtよりも、OJTを提供してくれる会社に留まる(Lynch, 1991)

・The DAPPER model

img042.jpg

・OJTは、仕事場で、仕事中に行われる職務指導である。

・計画的なOJTは、アメリカの第一次世界大戦中の必要性によって生まれた。
 C.Allenが、4ステップとして開発
 
 1)Preparation:Show
 2)Presentation:Tell
 3)Application:Do
 4)Inspection:Check

・第二次世界大戦中、Allenの4ステップは、7ステップに拡大された。
 この7ステップは、JITとしてまとめられることになる。

・OJTに関する5つの神話(Levine 1996)
 1)OJTは無料
 2)OJTは生産と一致
 3)OJTは仕事の一部
 4)OJTは永遠に続く
 5)OJTは誰にでもできる

・OJTを阻害する要因として
 1)カギとなる利害関係者の意欲欠如
 2)時間不足
 3)専門家不足 

・OJT全体を統括する責任者が必要

・1989年と2003年の2回、サーベイ調査を行った。

 直属の監督者と、同僚が、ほとんどのOJTを行っていた。

・Train-the-trainer 指導者研修においては、Kolb(1984)の
 Learning style 4つの学習スタイルに関しても指導している。

・OJTの受け手である学習者にも研修が必要である。
 積極的な傾聴、Closed&Openといった質問が重要。

○受け手に対して「教わり方」を教えるのって、やっぱり大事。

・DAPPERモデル 6つのステップに関する説明(Ch5~10)

・Presenting OJT OJTの実施にあたっては、9ステップある。
 キーポイントを説明する際には、7‐H質問を使う。

・L4の評価をする際には、P.Brauchle(1992)の12ステップが参考になる。

・OJT aids 手助けするものはたくさんある。

・OJTプログラムを成功させるためには、カギとなる人々の関与が必要。

・OJTは、現在の職務要求に基づいて行われる。 
 将来の職務記述の準備もしていく必要がある。

===

○これら3冊を読む限り、次のような感じかな〜。


1.OJTのルーツ

・F.テイラーの「科学的管理法」がやはりルーツ。

・第一次世界大戦中のC.Allenの4ステップ

・これが第二次世界大戦中に、TWIのJITとして7ステップに


2.OJTのプロセス

・これら「4ステップ」や「7ステップ」は、OJTプロセスの「Do」にあたる。
 (例:S-OJTプロセス、8ステップモデル、DAPPERモデル)

・OJTプロセスは、「Plan、Do、See」となっている。

・Plan 準備:キーパーソンの巻き込み、職務分析、教育計画、
        TTT、受け手側への教育
 Do 実行:現場でOJTを行う
 See 評価: 現場OJT遂行がしやすいよう評価修正


3.OJTの課題

・Job description 職務記述できるような仕事のほうが、OJTはしやすそう。

・OJTは、やはり「教える側」の能力頼みになっている。
 (教える側に対して、最初のTTTだけでなく、日常でのフォローが必要。)

・OJTを行う上での資源(お金・人・時間)獲得が重要。

===