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2018年11月28日

立教大学 中原研 2018年11月 英語文献(2)

2018年11月29日(木)8時30分〜10時30分@立教大学大学院 経営学研究科 中原研 院ゼミに、特別参加させて頂きました。(その分、英語文献も担当します。)

さし障りのない範囲で、ゼミの様子を共有します。(・文献引用 -ゼミで出た意見)

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クリスマスモードの立教大学。

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1.M1 伊倉さんによる文献発表

●Problem-Based Learning: Lessons From Medical Education and Challenges for
Management Education

・PBL の本質的な特徴は「教授者が、実世界の問題を解決しようとする学生を支援し指導するファシリテーターとなること」
・著者らの誰も、PBL の正式な訓練を受けたビジネススクールの教員に出会ったことがない。
・効果的なマネジメント教育には、知識とスキルの開発が含まれる。

-「正解を知っている」授業に慣れている講義型の先生たち。
-立教では、学生が、SAを見て、自ら学んで、PBLのファシリテーションができるようになっている。
-学生自身が「PBLは学べる!」と言ってくる。
-PBLの授業を受けている学生を見た企業の人は、「自社の受入準備ができていない」と焦る人も多い。
-PBLを回せる教員をいかに育てるか。
-良いPBLとそうでないPBLの評価。
-巻き込むステークホルダーが多い。プロマネ的な進め方が教員に求められる。
-PBLを突き詰めた時、「じゃー、働けばいいじゃん」となるかも。単純に働いているだけだと学べない何かが、PBLで得られないと。
-企業がPBLに参加することで「リーダー育成」につながっているケースもある。
-学生は、企業人に「ゆらぎ」を与えてくれる。純粋なキラキラした目で、本質的な質問をしてくる。

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2.中原研OB 関根による文献発表

●Demystifying the genius of entrepreneurship: How design cognition can help create the next generation of entrepreneurs.

GARBUIO, Massimo; DONG, Andy; LIN, Nidthida; TSCHANG, Ted; and LOVALLO, Dan. (2018) Academy of Management Learning and Education. 17, (1), 41-61.

レジュメをみる

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◎関連文献

●The Need for Design Thinking in Business Schools

  Roy Glen, Christy Suciu, & Christopher Baughn(2014)
Academy of Management Learning & Education, Vol. 13, No. 4
https://journals.aom.org/doi/10.5465/amle.2012.0308

○上記Massimoら(2018)の論文で引用されていたもの。MBAにデザイン思考を入れるべきという主張。

・ショーン(1983)は、デザインを「状況と内省的な会話をするもの」と捉えていた。
・デザイン思考と合理的分析的アプローチの違い
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・デザイン思考を学生が学ぶことで、受動的な「読者」ではなく、彼ら自身の経験の「著者」となれる。

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●21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由
  https://booklog.jp/users/manabi8/archives/1/4844374214

●ビジネスのためのデザイン思考
  https://booklog.jp/users/manabi8/archives/1/4492521909

●発想する会社! ― 世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法
  https://booklog.jp/users/manabi8/archives/1/415208426X

●デザイン思考が世界を変える
  https://booklog.jp/users/manabi8/archives/1/4150504075

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-大学で、デザイン思考(観察、共感)を使った授業は行っている。
-高校でも2~3年前に、デザイン思考がブームになった。
-クリエイターの中には「デザイン思考中のあなたはクリエイティブなのか?」と懐疑的に見る人もいる。
-新規事業(0⇒1)を作る訓練として、お笑い芸人のネタの作り方から学んでいる企業もある。
-起業家は「自ら考え続けられる人」だと思う。

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ゼミの後、「1129の日」なので、焼肉屋へ。

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サッカー経験者Tさんからの教え。

・サッカーは「イメージする力」が大事。
・若者に「イメージする力」をつけさせる指導者と、試合に勝てば良いと若者を使い捨てにする指導者。
・サッカープレイ中、きょろきょろ周りを見て、スペースを探している。

(ゼミの皆さん、ありがとうございました!)

2018年11月13日

安宅和人氏の講演「AI×データ時代における日本の再生と人材育成」に参加してきました。

ラーンウェル&ときがわカンパニー代表の関根です。

2018年11月12日(月)17時〜18時@浦和ロイヤルパインズホテル

埼玉県議会議員 小久保憲一さんにお誘いいただき、自民党埼玉県連・政経フォーラムに参加してきました。(小久保さんは、埼玉県西第13区:ときがわ町・小川町・嵐山町・滑川町 選出の議員さんです。)

講演者である安宅和人さんの「イシューからはじめよ」を読んでいて、ぜひ一度話を聞いてみたいと思っていたからです。

ただ、政治家さんのパーティーみたいなのは、初めての参加で不安だったので、ラーンフォレストの林さんにも同行頂きました。

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まず、参加人数に圧倒されました。受付番号は、1〜6000番台まであり、私は3000番台、林さんは5000番台です。

2千人近くはいそうな感じで、講演会場に入れず、外の廊下でモニターを見ることになりました。

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講演で印象に残った点を、私の理解の範囲で、記録に残しておきます。

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安宅和人氏 「シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成」 

 ヤフー株式会社CSO

・古い産業(アパレル、小売り、農業)も、データ化、AI化し始めている。
・生命の本質は、デジタル情報。
・データサイエンスとライフサイエンスが融合。
・遺伝子操作したデザイナーベイビーも技術的には可能。あとはやるかやらないか。
・アジアに経済の中心が戻ってきている。中国が覇権国家になる。子や孫は中国語を学ぶ必要があるかも。
・中国の隣、アジアに位置し、アメリカの同盟国である日本には好機となりうる。
・人口は世界的に減少していく(インドとアフリカのみ人口増)
・スケール(規模)ではなく、未来を変える会社の時価総額が高くなっている(例:テスラ)

・日本のGDPは3位。人口8000万のドイツが4位。
・日本の一人当たり付加価値、生産性は、まだ伸びしろがある。特に、小売り、一次産業。
・科学論文の数も、インドに負けている。ゆゆしき事態。

・データ化に関しては、3つの勝負どころがある。
 1)データの取得 2)処理力 3)データサイエンティスト、エンジニア
・日本では、理系が少ない。分析の訓練を受けていない。統計の基礎も無い。
・データリテラシー、数学に基づく情報科学、分析的に考え伝える力が必要。
Middle層、Management層の「じゃまなおじさん」に若者が食い殺されないようにする必要がある。

・AIには入口と出口があり、日本は、出口で戦える。
・第1の波には乗れなかったが、第2、第3の波に乗れる可能性はある。
・ドラえもんの4次元ポケットの道具は、技術的に実現可能になってきている。
・未来をつくる「妄想」が大事。

・アメリカから優秀な人間が逃げ出し始めている。日本が受け入れるチャンス。
・10年たつとゲームがかわる。
・課題×技術×デザイン 全体を描く変人が必要。

・45歳以上のオジサン達は、坂本竜馬ではなく、勝海舟になるべき。
・培った信用、人脈、お金を使って、若い人を支援する。
・多くの偉人は、20代で世に出ている。
・日本ではシニア層にお金が使われていて、教育や研究等、未来に投資できていない。
・未来は予測できない。未来は目指すものであり、創るもの。

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安宅さんは、50歳。高校生のお子さんもいらっしゃるそうです。

私は、46歳。まだまだ若いつもりでいますが、「じゃまなおじさん」にならないよう、20代、30代の若い人たちが活躍できるよう、信用、人脈、お金を使っていく勝海舟を目指せたらと思います。

(懇親会は人数に圧倒され、参加せずに、お先に失礼しました。)

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補足資料 2019年2月10日追加

2018年11月09日

立教大学 中原研 2018年11月 英語文献(1)

2018年11月8日(木)8時30分〜10時30分@立教大学大学院 経営学研究科 中原研 院ゼミに、特別参加させて頂きました。(その分、英語文献も担当します。)

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さし障りのない範囲で、ゼミの様子を共有します。

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朝の立教大 池袋キャンパス。気持ちいいお天気です。

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まずは、D1辻さんによる文献発表。

Gatde and Perry(2003) Change the Newsroom culture: A four year case study of organizational development at the Louis Post Dispatch. Journalism and Mass communication quarterly. 80(2) pp327-347。

・分析方法としては、分散分析より別のモデルでも良かったのでは。
・経営者がやったこと、それによるアウトプットの関係も見るべき。
・ODというよりチェンジマネジメント
・専門職組織に対するODでは、医療系が進んでいる。
・新聞記者がウェブメディアに移ると、PV数重視に戸惑う。
 記事の質が変わる。
・記者はジャーナリズムに関して、業界の中で学習する。
・他社の人が先輩、後輩になる。
・自社の利益のために働いている感覚がない。
・以前はカネ勘定を意識せずに、記者は仕事ができた。

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休憩時間中、お勧め本を院生に紹介する中原先生。

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次は、中原研OBの斉藤さんによる文献発表。

Stouten, Rousseuau et al(2012) Successful organizational change: Integrating the management practice and scholarly literatures. Academy of Management Annals Vol.12. p752-788.

-本論文においては、計画された組織変革を「組織を現在の状態から、より理想的な将来の状態に変化させる計画的な行動」(Harigopal 2006)と定義する。
-組織変革の代表的な7つのモデルを分析し、共通する10ステップを抽出。

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-共有化されたビジョンは、最も高い影響がある(ten Have et al. 2016)

・ODは、Task orientedとHuman orientedを揺れ動く。
・ODの対話型、診断型等の区別は「どっちでもいい」と感じる実務家は多い。
・研究者は「ODとは何か」を考えるが、実務家は「ODで何ができるか」を考える。

・ODは、基本的に組織の枠の中で考える。
・地域活性にピタリとはまる理論は無いのでは。
・近い理論やルートメタファーを探すべき。

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次回(11月29日)は、私が「起業家」に関する英語文献を担当します。

(中原先生、田中さんを始めとする院ゼミの皆さん、ありがとうございました。)