「起業教育」文献_200416

企業内教育担当者向け

2020年4月16日(木)立教大学院 中原ゼミで、英語文献の共有担当をしました。
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The role of entrepreneurship education as a predictor of university students’ entrepreneurial intention 大学生の起業意図を予測する起業教育の役割

●ゼミでの意見交換
・立教のBLPは、起業教育を謳ってはいないが、経営学部でBLPが始まってからは、起業する人が増えている。起業している先生たちとの接点、事業提案を通じてビジネスを作る面白さを実感、ちいさな段階を踏んでいる。
・ゼミから起業した学生は「提案をたくさん書いている」「インターンに行って、自分もできるかも」と感じたのかも。
・牧野先生のレビュー。事業計画とか書かせると、面倒くさくなり、起業意図が下がる。
・バブソン大学では、卒業生もおっている。学校がお膳立てせず、問題発見に時間を費やすプロジェクトワークを行っている。
・大学のキャリアセンターでは「上場企業への就職」が評価されている。
・リーンスタートアップ方式で「顧客開発」をしながら「商品開発」をしていく。
・「起業という幻想」 アメリカの状況、黒人と女性の起業は少ない。
・起業は「敷居が低い(初期投資が不要等)」ことを教えてあげるのも必要かも。
・本業→兼業・副業→起業 という道筋もある。
・A.グランド「オリジナルの時代」 本業を抱えながら、副業として起業する。
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●関連する他の文献
Entrepreneurship education: a systematic review of the evidence(2007)
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https://journals.sagepub.com/doi/pdf/10.1177/0266242607080656?casa_token=q-kOoEGAEIIAAAAA%3ATq_tirZj0maVPIvmh5iSGLzdPN1vg9-QFnDxATFlp0n_SOS7J77DZYRqIrmGmtvigfDdfdyGVsKQ&
・学生と起業家との相互作用がある起業教育(例:eメンタリング、小企業へのコンサルティング、インターンシップ)は、有効である。
・現実世界と触れる機会となっている。
・レビューの結果からも、起業教育は、起業意図に対して、正の効果を持っている。
・起業教育の手段としては、アクションラーニング、新規ベンチャーのシミュレーション、スキル獲得コース、ビデオロールプレイ、経験学習、メンタリング等がある。
・ケーススタディーに焦点をあてたアプローチも多い。
・卒業後の起業に関しては、ビジネスサポートや、構造的介入が、有効である。
・スタートアップにおいては、チームワークとメンターが重要なことも明らかになっている。
・起業教育と、SMEへの関りに関する研究は殆どなされていない。
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海外における起業家教育の先行研究レビュー(2018) ←新村さんが教えてくれた
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsrpim/33/2/33_92/_pdf
・米国のベンチャー学会
・一般論として、起業家教育は、起業意思を向上させるようだが、各論がよくわからないのが現状のようだ。
・事業計画を起業家に教えると、必ずしも起業後のパフォーマンスが上がらないという報告がある。
・起業家教育は、起業に関連した人的資本資産の形成と成果ともに、正の効果をもたらすことが示された。更に、アカデミック型の総合的な教育のほうが、研修型よりもアントレプレナーシップの成果と強い相関が有意に認められた。
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Prior family business exposure as intergenerational influence and entrepreneurial intent: A Theory of Planned Behavior approach (2006)
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http://citeseerx.ist.psu.edu/viewdoc/download?doi=10.1.1.457.4847&rep=rep1&type=pdf
・「過去の行動が、将来の行動を最も予測する」という格言
・世代間影響(IG) 家族内で社会化が行われている。
・ファミリービジネスを、自営業に必要なスキル、価値観、自信をつけさせる教育手段として活用している両親もいる。
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・4つの仮説は、すべて支持された。
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・過去のファミリービジネスとの接触が、世代間影響として、起業意図に影響を及ぼしていた。
・ファミリービジネスは、将来のスタートアップを育成するビジネスインキュベーターとして、訓練の場を提供しているのかもしれない。
○なんと!この研究者たちは、私と妻の母校 University of Southern Mississippiの方々でした!びっくりしましたし、誇らしいです。
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Family Background and the Propensity for Self-Employment(2006)
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https://onlinelibrary.wiley.com/doi/pdf/10.1111/j.1468-232X.2006.00429.x?casa_token=X2oi98Z3JakAAAAA%3AVjT2ZkAYmHCTgxGd59v-_RTsUF0rY47xUu8z4X3KONwL1ePXWuiMDnzBJqSeSdShOEzOjKbpnYt8yw
・General Social Surveyのデータを分析した結果、高収入の自営業の父親を持つ息子は、自営業になる可能性が高いことが明らかになった。
・これまでの研究でも「自営業の親を持つ子供は自営業になる可能性が高い」というのは言われてきた。
・「Are you self-employed?」or 「Do you work for someone else?」
○「自分に雇われているのか?他の人のために働いているのか」この問い、本質的だな~。
・低収入の自営業者の子供は、自営業にならない可能性が高い。
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●講師ビジョンの島村さんから頂戴したメール
関根さん
おはようございます。メルマガ拝見させていただきました。
起業家教育、とても興味深いです。以下、感想を記載しました。
<①驚いたこと>
>・大学のキャリアセンターでは「上場企業への就職」が評価されている。
<①感想>
考えてみれば確かにそうかもしれませんが、研修評価だけでなく、部署の評価基準はとても大切ですね。大学のキャリアセンターの評価基準が「上場企業への就職」だとすると、大学側はそのための教育が主になるので、起業家は育ちづらいのは当然だと感じます。
冷静にみれば、日本の学校教育の仕組みが、いわゆる大きな会社に入るための準備の教育といえるという側面もあるので、どのように起業家教育を行なっていくのかはとても興味深いテーマです。
このような混沌とした時代環境だからこそ、起業家教育は大変重要になってくると、個人的には思います。
<②参考になったこと>
>学生と起業家との相互作用がある起業教育(例:eメンタリング、小企業へのコンサルティング、インターンシップ)は、有効である。
>現実世界と触れる機会となっている。
・レビューの結果からも、起業教育は、起業意図に対して、正の効果を持っている。
・起業教育の手段としては、アクションラーニング、新規ベンチャーのシミュレーション、
 スキル獲得コース、ビデオロールプレイ、経験学習、メンタリング等がある。
・卒業後の起業に関しては、ビジネスサポートや、構造的介入が、有効である。
・スタートアップにおいては、チームワークとメンターが重要なことも明らかになっている。
<②感想>
起業家との接点は、起業という行動変容に向けてとても大切だと思います。私は、研修講師として起業するまでに、研修会社時代に独立している講師の方の話や、前職在職時に独立している外部講師の接点、そして、本ブログの著者で、独立起業されている関根さんとのご縁で、起業意思が高まり、起業への行動変容につながったとあらためて感じました。
スタートアップにおいて、チームワーク、メンターが重要とありますが、これはミニ起業家や個人事業主においてもとても大切だと思います。
私自身も関根さんを慕って集まっているメンバーの方々と一緒にいることで人とのつながりが持てているのは、起業後において、とても大切だと思いますし、また、関根さんや中原先生のようなメンターの存在はなくてはならないものと感じています。
起業家教育における、チームやメンター、起業家との接点などは、とても重要な要素だと思います。
<参考になった事③>
>これまでの研究でも「自営業の親を持つ子供は自営業になる可能性が高い」というのは言われてきた。
>「Are you self-employed?」or 「Do you work for someone else?」
>「自分に雇われているのか?他の人のために働いているのか」この問い、本質的だな~。
<感想③>
起業への行動変容は、家庭環境はとても大事な要素だと感じます。
1)中学〜社会人まで:父親が接骨院の自営業者でしたので、起業している姿をずっと見ていた
2)結婚後:妻の父親が自営業者で、独立企業した後の話をよく聞かせてもらった
起業について、大変なこともあるけど、良い部分の方がたくさん見えたというのが大きいのかなと感じます。家庭での教育と起業との関係に相関があるのはとても納得です。
以上、起業家教育についての感想ですがお送りさせていただきます。
関根さん、いつもありがとうございます!
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島村さん、こちらこそありがとうございます!

投稿者:関根雅泰

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