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2020年05月23日

新型コロナ下_200523

○新型コロナの影響で、外出自粛、自宅待機していた時に読んだ本。

『第三の波』A.トフラー(1980)

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・公共教育の裏カリキュラムは、時間励行と従順と機械的な反復作業である。
・核家族プラス工場型学校は、若者を産業主義社会(第二の波)に適合させようとする大計画の一部である。

・第二の波が引き裂いた人間生活の二つの面とは、生産と消費である。
・生産と消費の分離から生まれた六原則。
 1)規格化 2)専門化 3)同時化 4)集中化 5)極大化 6)中央集権
・六原則は、仮借なく官僚主義を育てていく。

・農業主義(第一の波)の時代には、一度も最優先しなかった時間厳守という行動律が、社会の必然になった。
・それまでの人間の生活は「土地」が常に中心にあった。選挙制度においても、選挙区という「土地」の代表として選出される。
・選挙は平等幻想を育てる。選挙は大衆が参加する確認の儀式となる。

・第一の波:時間は、巨大な輪。第二の波:時間は、一本の線
・第二の波の諸体系は、危機にたっている。人にも制度にもひずみが溜まりに溜まっている。

・非マス化したメディア

・第二の波の産業の本質は、何百万という同一の規格品を、長期操業によって製造することであった。第三の波の産業は、一部または完全な注文製品を、短期操業によって製造するのである。

・誰が消費者で、誰が生産者かの区別さえ困難になるだろう。

・やがて、何百万もの人たちが、オフィスや工場へ通勤せず、家庭で過ごす。家庭が職場になる。
・第二の波の時代を支配した集中的大工場の生産をたとえ部分的にでも分散するのは、ますます利益につながるはずである。

・画一的社会でのみ、核家族は主流となりうる。家族形態も非マス化が進んでいる。

・配偶者と一日じゅう家庭で顔つき合わせて働く時代になると、単なる性的、精神的充足や社会的地位以外のものが問題になってくる。つまり「愛プラスα」が求められる。そして、それは「知力」ではないだろうか。

・今日、コンピューター会議に携わるコンピューター使用者が激増している。

・適正な規模が尊重される時代が来た。

・経済には、2つの部門(セクター)がある。自分のため、あるいは家族や地域社会のために行う無給の仕事から成り立つのがAセクター。一方、Bセクターの賞品やサービスの生産は、すべて市場を通じて交換される。

・生産=消費者(プロシューマー)の役割が復権しつつある。

・Bセクター経済からAセクター経済へ。交換セクターから、プロシューマー経済への移行。

・第三の波は、人類史上初の「超市場」文明になる。
・第三の波は、国家よりも大きい「地球意識」を育んだ。

・産業核名の時代、社会、政治、経済の発展には、道路が先決要件だった。今日では、それがエレクトロニクス通信システムである。

・多くの人々が必要としているのは、賃金を得る為のパートタイム雇用と、自分たちの生産=消費(プロサンプション)を、より生産的にするための想像力豊かな新政策の組み合わせだと思われる。

・現実期には「生産=消費用(プロサンプション)の主要道具」を与えることであろう。

・個人がもっと合理的に、生産=消費できるよう手助けすることは、在来のGNPで測られる生産と同じほど大切。

・教育は必ず教室でしなければならないという第二の波の発想に、第三の波は、真っ向から対立する。

・未来の中心として想定するのは「家庭」である。第三の波の文明において、家庭は驚くばかりの新しい重要性を帯びるだろう。

・満たされた情緒生活と健全な心理体系を作り出すためには、人間だれもに3つの基本的な必須条件がある。すなわち、共同体、構造、意味の3つである。

・通信は、多くの人間を通勤から解放する。
・1日のうち長時間、家庭でともに働いた夫婦は、きっと夕方になれば外出したくなる。

・自分がより大きな仕組みの中にどっぽりはまり込んでいるという意識を、たとえ不明瞭にではあっても、持たねばならない。

・第三の波の文明は、若者の性格特性をも一変させ、仲間との競争をさほど気にせず、プロサンプション(生産=消費)志向で、享楽的な自己陶酔にかつてほど陥らないようになるはずである。

・メディアの革命は、人間心理を革命せずにはおかない。

・政治制度と行政機構の形骸化こそが、唯一最高に重大な政治問題である。

・第三の波の政府を支える3つの原理:
 1)少数意見の尊重 2)半直接民主主義 3)決定権の分散

○今、読むと、ますます刺さる。まさに、予言の書。

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『ペスト』カミュ(1947)

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・ペストが、わが市民にもたらした最初のものは、つまり追放の状態であった。
・「ペストがあなた(リウー医師)にとって果たしてどういうものになるのか」「際限なく続く敗北です」
・「ここがずっと居心地が良くなったんです。ペストと一緒に暮らすようになってから」
・「ペストと戦う唯一の方法は、誠実さということです」
・絶望に慣れることは、絶望そのものよりも、さらに悪いのである。
・「ペストが終わったらこうしよう、ペストが終わったらああしようなんて。彼らは自分でわざわざ生活を暗くしているんですよ。黙って平気でいればいいのに。」
・「現に見た通りのものを見てしまった今では、もう確かに僕はこの町の人間です、自分でそれを望もうと望むまいと。この事件は、われわれみんなに関係のあることなんです。」
・「誰でもめいめい自分のうちにペストを持っているんだ。なぜかと言えば誰一人、まったくこの世に誰一人、その病毒を免れているものはないからだ。」
・ペストと生のかけにおいて、およそ人間がかちうることのできたものは、それは知識と記憶であった。
・ペストが、その語の深い意味において、追放と別離であったことを物語っていたのである。
・ペスト菌は決して死ぬことも消滅することもないものであり・・・

○最初、本を開くのが怖かったけど、読み終えてみたら、さわやかな読後感。人間賛歌の本なのかも。

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●講師ビジョンの島村さんから頂戴したメール

関根さん

おはようございます。今回のブログ、私も初めは少し怖いイメージを持ちましたが読んでみると未来を見通せて、また、人のあり方もイメージできとても参考になりました。以下、感想です。

<本文>
・第二の波の時代を支配した集中的大工場の生産をたとえ部分的にでも分散するのは、ますます利益につながるはずである。
・教育は必ず教室でしなければならないという第二の波の発想に、第三の波は、真っ向から対立する。

<感想>
・教育の提供者は、分散化を前提に各地の参加者が学びやすいオンライン教育を整えることで、今までお会いできなかった方の接点が持てそうです。学習で留めずに、オンライン学習で繋がった輪を継続させていけるような仕組みも分散化だからこそより大切になると思います。
・緊急事態宣言が解除された今、一旦、教室でのリアル研修も時期に少しずつ始まるとは思いますが、オンラインのオプション、ハイブリッドのオプションをより充実させ、どのような状況でも対応できる状態を作っておくことが大切だと思いました。

<本文>
・配偶者と一日じゅう家庭で顔つき合わせて働く時代になると、単なる性的、精神的充足や社会的地位以外のものが問題になってくる。
つまり「愛プラスα」が求められる。そして、それは「知力」ではないだろうか。
・未来の中心として想定するのは「家庭」である。第三の波の文明において、家庭は驚くばかりの新しい重要性を帯びるだろう。
・満たされた情緒生活と健全な心理体系を作り出すためには、人間だれもに3つの基本的な必須条件がある。すなわち、共同体、構造、意味の3つである。

<感想>
配偶者との関係において「知力」が出てくるのは意外でしたが、よくよく考えてみると納得です。家庭内でのともに過ごす時間が単純に増えるという捉え方ではなく、知力を加味することで、家庭での時間がより充実した質の高い時間に変えるには?とより積極的に考えていくことが大切なのではと思いました。

単純に時間が増える状態を待つのではなく、知力によってそれをよりポジティブな状態に持っていく積極的に関わりが大切なのだと思います。家庭だけでなく、関わる皆さんとの共同体意識もより大切になってくるなと感じました。

<本文>
「ペストが終わったらこうしよう、ペストが終わったらああしようなんて。彼らは自分でわざわざ生活を暗くしているんですよ。黙って平気でいればいいのに。」

<感想>
黙って平気でいることの難しさと大切さをヒシヒシと感じます。自分の会社を経営する、家族をリードする上では平気でいるマインド、胆力などリーダーとして立つ上で最も必要な力だと感じます。より鍛えていきたいと思った一文でした。

いつもの志向と異なる書籍もいいですね。参考になるブログをありがとうございます。

(島村さん、こちらこそいつもありがとうございます!)

2020年05月20日

研修転移本「Getting Your Money's Worth from Training and Development」

研修転移本「Getting Your Money's Worth from Training and Development」

○「6D」を考案した著者たちのワークブック。

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最初、届いた時、「え!?何これ、印刷ミス?」と、びっくりした。表紙が、さかさま。

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中も、半分ぐらいまで、上下が逆。

中身を見て、納得! 半分が「研修参加者用」もう半分が「上司用」だった。こういう遊び心、いいね〜。

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A Guide to Breakthrough Learning for Participants

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・How to get the most from training. 研修から最大効果を得るには。

・3つの鍵:
 1)Get Ready 2)Get Engaged 3)Get Results

・WIIFMを、決めるのは、あなただけ。

・研修前の上司とのミーティングは、研修成果に、正の影響を持つ。
・非協力的な上司に、あなた自身の能力開発を邪魔させるな。

・より能動的に本を読むことで、内容維持につながる。
・研修を「Attending その場にきちんといる」練習として使う。(「今ここ」を実践する)

・ハイパフォーマーの社会ネットワークを維持し広げる力が、平均的パフォーマーとの違いを生み出している。

・「6Dマインドマップ」
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・研修終了翌日に、他の人に、自分が学んだことを誰かに教えることで、更に学ぶ。
・上司とのフォローアップミーティングが、効果向上と強い相関を持っていた。
・学んだことは、できるだけ早く使い始めないと、忘れていってしまう。
・deliberate practice よく練られた練習の量が、エキスパートを作る。
・個人の能力開発は、実際の所、チームスポーツである。
・競合よりも早く学ぶ能力こそが、持続可能な競合優位性である。

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A Guide to Breakthrough Learning for Managers

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・ノウハウと専門知識が、事業成功の新しい動的要因である。
・競合優位性は、人的資源から発生している。
・研修単体では、パフォーマンス向上にはつながらない。

・マネジャー(上司)が、何をして、何をしないかが、多大な影響力を持つ。

・研修効果に対する上司であるあなたの関心こそが、成果に正の効果を持つ。
・上司であるあなたが、最も重要な決定要因なのだ。

・研修部門は、仕事のアサイン等に関われない。

・3つの鍵:
 1)Be more up-front 2)Be more engaged 3)Be more results-driven

・研修前のマネジャーの行動こそが、研修効果に多大な影響を持つ。
・部下の能力開発に興味を持たない上司の下では、離職可能性が5倍高まる。
・直属上司こそが、部下にとって、その会社の最も重要なリーダーである。
・単純に、興味を示すだけで良い。ただ、尋ねるだけで良い。

・研修前のディスカッションでは、部下に対して
 1)何が最も価値がある?
 2)学んだことを適用して得たい目標は?
 3)その目標を達成することで、部署とあなた自身のキャリアにどんなメリットが?
 4)その目標達成のために、必要な支援は?

・継続的なコーチングと練習こそが、成果につながる。
・「マルチタスク」能力を過信しない。マルチタスクは、生産性を下げ、ミスを増やす。

・ポジティブフィードバックのみで止める。Butと言わない。
・developmental or corrective feedbackは、個別に、別の機会に。
・CCLは、フィードバックを、SBIで行うことを推奨。Situation-Behavior-Impact

・Spacing Learningこそ、効果がある。間を開けて何度も復習する。
・本当の仕事は、研修が終わった時に、始まる。

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参考:「6D」本
 http://learn-well.com/blogsekine/2020/05/the_six_disciplines_of_breakth.html


2020年05月11日

「サーベイフィードバックの古典を読む」勉強会(4)

2020年5月11日(月)9時30分〜11時30分、Zoomで「サーベイフィードバックの古典を読む」勉強会(4)を行いました。(後半2回の内の2回目)

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中原研OB(同)あまね舎の斉藤さんとの共同企画です。(斉藤さん、いつもありがとうございます!)

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・文献の要約(発表者のレジュメから)
- 参加者の意見
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R.Blake and J. Mouton (1966) Some Effects of Managerial Grid Seminar Training on Union and Management Attitudes Toward Supervision.

関根担当

レジュメを見る

-最初に、トップとコミュニケーションを取っておく。あり得るシナリオを考えておく。
-人もトップも変わっていく。長続きさせるための仕組みは。
-その後の継続をどうするか。誰が役割を担っているか。
-リーダーシップを発揮するという名目で、前の担当者の仕事を否定し、新しいことを始めてしまう人もいる。
-組織風土の影響で、サーベイ時期にもよるのでは。
-目立ちすぎると批判され、つぶされる。弱者のゲリラ戦略。

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Clayton P. Alderfer(1977)Improving Organizational Communication Through Long-Term Intergroup Intervention

Sさん

・オープンシステム理論を基に、コミュニケーショングループを作り、8か月間の介入を行った。
・境界の透過性の低さ、高さ。最適な境界透過性があるだろう。
・境界透過性を最適にするために。

-組織の中の少人数グループで、壁ができた。権力が集中し、不満がたまっていく。言いづらくなってくる。役割分担で仕事を与えてもよかったかも。
-ウォーターフォール型だと、境界透過性のコントロールが難しい。
-クロスファンクショナルも一つの方法では。
-人は、自然に境界を作りたがる。自分の存在が不安になる。
-まずは、自分の境界を意識する。

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D.Hopkins(1982)Survey Feedback as an Organisation Development Intervention in Educational Settings: a Review

Kさん

・OD、特にサーベイフィードバックの有効性を示唆。
・ODは、産業組織で用いられてきた。
・教育機関は、組織内の調整と、境界管理の問題があるため、OD介入の対象となる。
・フォロースルー(問題解決→集団的意思決定)が、特に大事。

-学生に対して、サーベイフィードバックをしている。
-アンケートに答えてくれない。モチベーションが下がっている。
-ガチ対話に合う学問領域と、そうでないところがある。大学に、サーベイフィードバックは難しい。事実は一つというパラダイムを持っている教員たち。
-某大では、ODでは無く、IRとして提示。
-質問紙ではなく、インタビューで探っていってもいいかも。

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Ellen Fagenson-Eland, Ellen A. Ensher, W. Warner Burke(2004) ORGANIZATION DEVELOPMENT AND CHANGE INTERVENTIONS A SEVEN-NATION COMPARISON

Iさん

・国によるODの介入方法には違いがあった。
・ただし、文化的特徴から予測した結果にならない場合もあった。
・Hostede(1980)の4つの要素を利用。
・2つの介入:technostructual, Human prosessual
・日本は、男性性、不確実性の回避が高い

-アメリカ流の直接的な交渉術は日本では難しいのでは。
-下手に出て、後ろから刺す。
-「謝罪型リーダーシップ」「拝み倒しリーダーシップ」
-文化の話は、長期的で幅が広い。個人が、どう見たてているかに通じる。

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Boss et al.(2010)Sustainable Change in the Public Sector:The Longitudinal Benefits of Organization Development

Hさん

・1970年代の4年間のOD介入と、その後30年間のデータを基に検証。
・介入群は、上がった後、そのまま継続。比較群は上がらなかった。
・組織トップに組織変革への理解があり、後任者にもそれがhき継がれた。コンサルタントとの信頼関係もあった。

-30年間、信頼するに足るものさしとは。
-ODで良く使われる指標は? ギャラップ社のES指標。
-公共部門であったのが大きい。営利組織は、外の変化に対応せざるを得ない。
-中と外を見る。
-「ODはぬるい」という人もいる。外の売上作りに走り回っていたら、中を見る余裕を持てない。
-保安官のミッションが変わらない。医療も変わらない。
-4年間で成果が出たから、続いたのでは。
-調査を続けていること自体で、変化も持続したのでは。
-30年というタイムスパンのすさまじさ。とるべき数字をとっていた。

参考:中原先生のブログ
権力者のなかには「いじり屋さん」もいる!? : 組織のなかに「変えた感」を出すために、やたらめったら、細かいことをいじくりまわす人たち
http://www.nakahara-lab.net/blog/archive/11686

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Taylor & Bright(2011)Open-Mindedness and Defensiveness in Multisource Feedback Processes: A Conceptual Framework

Mさん

・受け手が、開放的か、防衛的かが、多面評価のフィードバックに影響する。
・評価を受ける側の気持ちの問題。
・受け手が、オープンマインドのほうが、自己防衛的になっている多面フィードバックより、効果が上がる。
・「他の人が、自分をどう見ているか、どう予測するか」(Prediction-Other-Comparison)

-受け手を「オープンマインド」にするには?
-Carol Dweck のfixed/ growth mindset のTEDが参考になるのでは。
https://digitalcast.jp/v/21991/

-リモートだと、多面観察がやりづらくなる
-部下が、他の人にどう対応しているのか見えない
-部下の困っていることが見えない、相手が聞いてくるか、相談してこないと。
-「〜について、聞いてます?」という耳打ちが無い。何が起こっているか見えない。
-抱え込む系の人が危ない。他の人が助けにくい。
-近くにいると、バタついているのが見える。
-リモートの環境で新たに現場に入ってくる新卒をどう育成するか
-新しい仕事を始めるのか難しい。どんな人か分からない中、仕事をする。
-新人は「成果が出せないなら、態度で示して」が、やりづらくなる。
-リモートワーク環境で、360度評価をどう行うか。
-自己防衛的な受け手への対応は、ODでは特に必要。
-Area of growth 成長領域=あなたの問題
-プロセスが見えないから、360度評価がしにくい。この時代に合ったOD、サーベイFBのやり方があるのでは。
-プロセスが見えないからこそ「成果を嫌味にならないようアピールする」ことも必要では。

参考:中原先生のブログ記事
「弱み」をゴリゴリ指摘されるよりも「Area of Growth」を伸ばしていきたい!? :フィードバックのときの重要ポイント!?

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●4回の勉強会が終わって

-一人では読めない、読まない量だったので、助かった。
-自社で起こっていることを、違う側面で見える。プロセスが見えないのは、人事の課題になる。
-リモート時代の評価:1)何をやったらいくらのJob型 2)自己アピールのやり方を個人が変えて、会社と交渉していく必要性もでてくるのでは。
-この研究会のお陰で、コロナがあったからこそと思える機会になった。
-オンラインでの研究会の進め方も参考になった。
-頑張って参加して良かった。
-うまく伝える技術が必要。オブザーブが難しくなってくる。「言葉の力」が、より求められるのでは。
-このグループとつながれて、前向きになれた。アントレプレナー的に、情報を得ている人たちもいる。オンラインでも繋がれる場があることを実感できた。
-色んなバックグラウンドの人と話せて面白かった。新しい学びに対する恐れを、どう軽減するか。どうサポートするか。
-「理論モデル」を使っていきたい。リモートでも変わらないことはあるのでは。
-深い学びは、対面でないとできないと思っていたが、十分、オンラインで出来た。
-変化があるときこそ、ビジネスチャンス。小さいからこそ動き回れるフットワークで、今回の危機を好機にしたい。今後のビジネスの可能性をたくさん考えられる機会となった。
-今までの研究会は、大学に集まってやってた。オンラインでも効果的に変わらない。境界の透過性を、上手く適切に保てると良いのでは。

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皆さん、ありがとうございました! 次は、また別のオンライン勉強会をしましょう!

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●講師ビジョンの島村さんから頂戴したメール(いつもありがとうございます!)

関根さん、おはようございます。ブログ拝見しました。
サーベイフィードバックについて自分なりの体験からお話しします。

組織に対する何某かの診断結果について上役から提示され、組織のみんなで議論していく対話は経験があります。

私が感じたことは、ただ一つで、本当に部下一人一人が、組織の課題を自分ごとで考えられているのかということです。

意見はするけど、自分がその課題をリードしていく気はないという場合が多いと感じます。組織の課題は、部下の問題でなく、上司陣のやるべき仕事だという考えになってしまうことが多いからです。

サーベイフィードバックをもとしたガチ対話を活かすためにも、上司が常日頃から組織や会社という視点で、部下一人一人に興味を持たせて考えさせるようなことをしていくような足元の取り組みが必要だと考えています。

その意味では、リモート環境下でも、オンライン1on1などを行い、一人ひとりを見て考えさせる努力が必要だと思います。

リモートで成果型になるからマネジメントを軽視していいという話しではないと思いますので、ますます個を把握する努力が、マネジメントサイドに求められますし、個の状況を自ら発信する部下側のセルフリーダーシップが大切になると思います。

いつも参考になるブログありがとうございます!

講師ビジョン
島村

2020年05月08日

研修転移本『The Six Disciplines of Breakthrough Learning』

○良著。これは、研修転移まで踏み込みたいと思っている担当者にとっての教科書になると思う。

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Introduction

・70/20/10は、Formal training公式な研修が効率的であることを示している。10%もの影響力があるともいえる。
・研修転移は、受講者の「Can I ? できる?」 「Will I ? やる?」という質問に対する答えによって決まる。
・研修終了の90分前に、トップからのビデオメッセージが流れ、行動への呼びかけがなされる。
・「奇跡を期待しない」

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・The Six Disciplines 6つの規範

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D1:Define Business Outcomes

・Whyから始める
・常に、事業目標との連動を考える
・「成果計画」車輪 4つの質問

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 1)目標 2)行動 3)測定 4)結果

○経営陣や現場マネジャーへのインタビューの仕方も細かく載っている。

・全ての学習が、同じ価値を持つわけではない。
・研修が適切な解決策ではない場合もある。

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D2:Design the Complete Experience

・我々は、「学習=イベント」パラダイムから抜け出さないといけない。
・パフォーマンス向上に向けた学習転移の4段階

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・受講生自身の問い「Can I ? できる?」 「Will I ? やる?」に、Yesと答えてくれるよう設計する。
・学習者の背景を参考に、彼らが好む学び方で教える。
・最終的なゴールは、パフォーマンスの向上である。

・学習経験全体のプログラム

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・変化の5段階モデル
参考:TTM
http://learn-well.com/blogsekine/2020/02/_200211.html

・学習の新しい最終ラインは、「達成」である。
・学習者とくっつくことを想像して、学習プログラムを設計する

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○これ、いいな〜。このぐらいの気持ちで、研修を作っていかないと。

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D3: Deliver for Application

・ガニェの9教授事象モデルを参考に。
・SMEに話を聞くときは「彼らに、仕事で何をしてほしいか」と聞く。「彼らに何を学んでほしいか」とは聞かない、。
・学習は、練習とフィードバックを通じて起こる。
・学習者の理性だけではなく、感情にも配慮する。
・常に「Why」から始める。学習者は、なぜ学ぶ必要があるのかを知りたがる。
・直後アンケートでの肯定的な「反応」は、研修転移も、パフォーマンス向上も予測しない。

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D4: Drive Learning Transfer

・「学習転移」とは、the process of putting learning to work in a way that improves performance パフォーマンスを向上させるよう学習を仕事に活かすプロセスである。

・Learning × Transfer = Results

・たくさんの練習が、より良い結果を生む。

・学習転移は、No-man's land に落ちてしまう。人事も現場も関与しない。

・学習転移システムの16要因

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・Eメールのリマインダーは、今も有効である。

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D5: Deploy Performance Support

・学習転移に関しても、移行問題と同じ「Sink or Swim」状態になっている。(浮くか沈むかは本人次第)

・人間の記憶力に頼らない。チェックリストはパワフルな手段。

・早い段階の小さな成功が、大きな力となる。

・Job aidsのようなPerformance supportがあれば、研修の必要性を減らすことができる。

・まず、Job aidsを作り、それの使い方を研修で教えるという流れにする。

・人間(同僚、上司、メンター)でしか提供できない支援もある。

・シニアリーダーたちの「do as I say, not as I do 俺が言う通りにやれ。俺がやることをマネするな」は、中間管理職をしらけさせる。

・研修が終わると講師との関係性は切れる。講師は、参加者にとって信頼できる学習資源であるにも関わらず。

・E.Weberが提唱する電話コーチングによるサポート。

参考:Turning Learning Into Action
http://learn-well.com/blogsekine/2015/02/turning_learning_into_action.html

・過去の受講者は、新しい受講者にとってのコーチになれる。


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D6: Document Results

・学習施策を、続けるべきか、広げるべきか、修正すべきか、やめるべきかを判断するためにも、結果の評価が必要。

・Prove and Improve 研修の価値を証明し、将来の研修を向上させる

・評価の目的は、意思決定に必要な情報を提供することである。

・学習施策の価値に疑問符がつけられる前から、学習施策の貢献を示す証拠を集め始める。
・研修評価を求められる前に、既に動き出しておく。

・PDCAは、シンプルだが、パワフルなツールである。

・「すべての複雑な問題には、たった一つの明快で単純で間違った解決策がある。」

・評価において重要な4つの基準:関連性、信頼性、説得力、効率

・レベル1の反応は、証拠にならない。エンターテインメントなら別だが、組織は、従業員を楽しませるために、教育投資をしているわけではない。

・「受講者は、我々のことが好きである」といった評価を、CEOは聞きたいわけではない。

・カークパトリックのレベル1は、行動にもビジネス結果にも、何の関係もないことが、多くの研究で示されている。

・D1で合意したビジネスゴールと、D6で測定されるものは、一緒でなくてはならない。

・データ収集方法

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・学習施策のROIまで求めない経営者もいる。スポンサーとの合意が重要。

・すべての評価は、政治的である。

・評価は、行動可能である場合、役に立つ。

・Outputs(プロセス指標)とOutcomes(事業成果)は違う。

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・レベル2の学習は、事業目標ではない。

・評価は、プロフェッショナルの技術なので、全て自分でやろうとせずに、専門家の助けを借りることも必要。

・「どう測るか」よりも「何を測るか」が重要。

・カークパトリックのNewモデルでは「Return on Expectation」に焦点を当てている。

参考:J.カークパトリック氏の「4段階評価法セミナー」
http://learn-well.com/blogsekine/2015/10/j4.html
参考:Kirkpatrickの本
http://learn-well.com/blogsekine/2015/02/transferring_learning_to_behav.html

・BSCの「先行指標」 行動変容は、パフォーマンス向上の先行指標である。

参考:BSC本
http://learn-well.com/blogsekine/2015/03/bsc.html

・評価は、何かとの「比較」が必要。前と後、他集団。

・Brinkerhoffのサクセスケースメソッド

・評価は、学習施策設計の最初に考えておくべきことである。

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Afterword by Will Thalheimer

・職場学習領域は、変化の真っただ中にある。
・本書の提言通り行おうとすると、抵抗が組織のあちこちから出てくるだろう。
・味方を作り、自分に今できることをやりなさい。

参考:Thalheimer教授の本 
http://learn-well.com/blogsekine/2020/01/post_503.html

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この本もおススメ!

http://learn-well.com/blogsekine/2020/01/_200128.html

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●講師ビジョンの島村さんからのメール(いつもありがとうございます!)

関根さん、おはようございます。メルマガの感想遅れてしまいましたがお送りさせていただきます。

・研修転移は、受講者の「Can I ? できる?」 「Will I ? やる?」という質問に対する答えによって決まる。

(感想)いかにしてWILLやると言わせるのかが重要というのはとても納得です。それを研修前の段階で上司を巻き込んで醸成させておくのも大切ですし、研修中で研修内容と自身の成果イメージをリンクさせ、やります!といかに言わせるのかは研修デザインそのものですし、問いの設計も大切になると思います。

・我々は、「学習=イベント」パラダイムから抜け出さないといけない。

(感想)これは、考えさせられますね。従来は、管理職登用段階で、ご褒美的な要素で洋上研修などがあった時代もあります。もちろん、メリット、デメリットあるのですが、成果を示すことからは逃れられない時代になったと思います。イベント的な要素で研修を行える余裕のある会社は少なくなっていると思いますし現場がそれを指摘し始めています。

・常に「Why」から始める。学習者は、なぜ学ぶ必要があるのかを知りたがる。

(感想)どうしても教育サイド、講師サイドは、WHATに意識が行きがちですよね。何を話したら役立てられるのかに意識が行きがちです。その前のWhyはどうしても抜けがちになってしまうので、相当な意識が必要だと感じます。WHYが明確になれば学習意欲も高まると思いますし、研修転移も進むと感じます。

・学習施策を、続けるべきか、広げるべきか、修正すべきか、やめるべきかを判断するためにも、結果の評価が必要。

(感想)なかなか難しいなと感じるのは、レベル1の結果評価をベースに、広げ行くべきと判断して広げていくと本当の意味で成果が出ているのかを問われたときに、返せない状況が生まれてしまいます。ですのでレベル3での評価をベースに結果の評価をすることを前提にすると、続ける、広げるなどの判断がより正しい方向に行くと思います。

・学習施策のROIまで求めない経営者もいる。スポンサーとの合意が重要。

(感想)意外と多いものと思います。評価を示すには、相当な労力がかかるからだと思います。そこに人件費を割くのが妥当なのかを問われます。現場の責任者が満足することが大切だという面も多分にあるものと思います。

以上、感想でした。

この書籍は関根さんがおっしゃるようにとても参考になると思います!

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