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2020年09月27日

ビジネス書_200927

○最近、読んだビジネス本。

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『雑草という戦略』

稲垣栄洋(2020)

・生物の世界で言えば、コアコンピタンスこそが、戦略で最も重要。
・ナンバー1になれるオンリー1の場所=ニッチ
・「自分の得意なところで勝負する」

・植物の戦略の要素
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・Ruderal 攪乱適応戦略で重要なのは「スピード」と「次への投資」
・弱者は逆境を歓迎しなければならない。強者が力を出すことのできない逆境こそ、弱者が勝利するチャンスがある。

・草取りをすればするほど、雑草は増えていく。
・安定した環境よりも、攪乱の起こる不安定な環境のほうが、多くのチャンスがある。

・植物も基本は、ポジショニング戦略である。
・どちらが正しいか分からないのであれば、両方もっておくことが正しい。

・日本人は、古くから「雑草」を見つめ「雑草」に学んできた。
・力で勝負するのではなく、力を受け流す。これが雑草の基本戦略である。
・「大切なことを見失わない」これこそが、本当の雑草魂なのだ。

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『観光ブランドの教科書』

岩崎邦彦(2019)

○渡辺町長のお勧め本。

・観光施策の目的は「観光客の数が増えること」ではない。「地域が元気になること」「住む人、訪れる人が、幸せになること」だ。

・「観光客に来てもらう国」より「観光に行く国」の方が、幸福度が高い。

・地域の引力が、その地域のホテル、旅館の集客力に直結する。

・ブランド力にもっとも大きな影響を与えているのは「明確なイメージ」である。
・「埼玉らしさ」は「とくにない」が最も多い。

・尖る。大の上に小が乗っている。小さな地域が、大きな地域を超えるには、尖りが欠かせない。

・シンガポールにあって、マレーシアに無いもの。それは独自のシンボル。
・ブランド作りのキーワードは「繰り返し」だ。

・食べるもの(食物)ではなく、食べること(食事)が大事。

・質の観光:滞在、リピート、地元消費
・リピート志向の環境客が重視するのは
 1)出会い、交流 2)リラックス 3)食・グルメ

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『コロナショック・サバイバル』

冨山和彦(2020)

・危機の経営の第一の指標は、生き残りである。

・過去の経済危機の歴史において、企業の生死を分けたのは、危機到来時における
 -手元流動性(現預金)の潤沢さ
 -金融機関との信頼関係
 -平時における稼ぐ力(特に営業キャッシュフローの厚み)
 -自己資本の厚み 以上である。

・短期的なPL目標は捨て、キャッシュを管理する。

・資金繰り経営、現金残高経営に関しては、中小企業経営者の方が、よほどセンスがいい。
・政策的に展開される緊急融資枠や各種補助金、公租公課の減免措置などは、とにかく臆面もなくとりに行くこと。
・Cash is King!

・戦時は独裁。トップダウンの経営しかない。
・大きな危機は、新しい時代の幕開け、新たなビジネスチャンスが生まれる時代の始まり。

・松下幸之助さん「好況よし、不況なおよし」

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『ホームページの値段が、130万円と言われたんですが、これって相場でしょうか?』

竹内謙礼(2020)

・ホームページの付加価値は、「お金を生み出す力」で決まる。
 −問い合わせ、アクセス数、注文が増える
 −良い印象をもってくれる
 −その会社で働きたくなる

・「伝えたい」という想いがなければ「知りたい」という相手に伝わるHPにならない。

・インターネットは強者のツール。

・「ブログを書き続けられるかどうか」は、ネットビジネスの成功と失敗の境界線。

・コンテンツは会社の資産。半永久的に、グーグルの検索結果の赤に保存され続ける。

・フリーランスが、3年でダメになる要因は「怒る人がいない」という環境にある。

・「知らない人」が、知ろうとする努力を怠ってくれるお陰で「知っている人」が永遠にもうかり続ける世界が、ネットビジネスの世界の本質。
・「知らない人」にならないためにも、
 1)ネットビジネスを自ら行う 2)新しい情報を積極的に学ぶ 3)失敗を恐れない

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『一倉定の社長学』

作間信司(2019)

・スタートアップ時点で、イグジット(出口)を考え経営することも否定はしないが、経営の主流になることはない。

・親父は「インフレ育ち、売上至上主義」VS 倅は「デフレ育ち、利益至上主義」

・同じ話でも、こっちの聴き方で、気づきが毎回違ってくる。

・「人間関係論」は「会社が潰れないことを前提にした平和な春の野のピクニック理論」

・中小企業は、社長の一つの決断ミスが、破綻の引き金になりやすい。

・貪欲な社長は、後輩の社長の困りごとを聴くことさえも、自らの勉強にしてしまう。

・アメリカで経営学と称される「内部管理学」「人間関係論」「大手企業の組織論」を、経営現場を知らない学者が、最新の経営学として紹介している現状に対して怒っている。

・社長定位置は、お客様のところ。

・緊急時には、収益よりも、資金が優先する。

・「次の事業」を創る力こそ、社長が備えなければならない経営力。
・経営数字は、社長にとっても通信簿である。

・リピート顧客に圧倒的に支持されている事業が一番強い。

・高価格戦略は、中小、小企業のほうがとりやすい。

・限られたお客様に、圧倒的に支持される会社を作り、小規模ながら確実に利益を出す体制を築く以外に道はない。

・「自分の性格に合わないと思ったら、やめろ」

・大手企業の協力事業をしている会社の事業定義は「高級サラリーマンの出世支援業」

・最強の販売戦略は、定期訪問。

・社長業は、一見派手に見えるが、本質的には極めて地道な作業の積み重ね。

・新しいことをやってみて、お客様に買って頂いて、売上利益が伸びれば正解。伸びなければ失敗、再挑戦である。審判はお客さまに、お願い。
・お客様が、会社の支配者である。

○やっぱり、一倉定先生の言葉を読むと、身が引き締まる。


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『マーケティング・ジャーニー』

神田昌典(2020)

・マーケティングは、人を成長させる。
・マーケッターは、失敗しなければならない。

・唯一の安定は、世界と共に、あなた自身が変化していくこと。

・専門家だけがもっているスキルを分析して、その一部でもプログラム化すれば、スキル継承や人材獲得が難しい中、全ての業界で喜ばれるはず。

・20年を細々とでも生き永らえた会社は、小さくても、事業の核と基盤が整っている。

・自社の中にある、他社が喉から手が出るほど、欲しいものは何か?
・IOT時代には、製造現場でのデータが価値を生む。

・一つに絞り込むというのが、デジタル時代にはピッタリ合う。
・複雑になったビジネスをシンプルに整理し、それとデジタルを組み合わせると、再び成長を始められる。

・非常につらい思いをしているお客様の声に誠実に向き合うことで、過去のパラダイムを壊すことができる。

・マインドの高齢化を防ぎたいなら、スマートテクノロジーを、一つ取り入れること。

・難問に直面したら、お絵描きから始めてみよう。

・細切れ時間で働ける仕事を創造する(例:3時間の介護)
・業界外の人が体験できる、一種のエンターテインメントに仕立てる。
・仕事にすると人が嫌がって担い手が集まらない作業を、学び化・遊び化する(例:樵)

・仕事で脳ばかり酷使する中、肉体の疲労感を感じさせるイベントが求められる。

・集客モデルを組み立てるためには、圧倒的に強い単品に絞り込むことが不可欠。

・集客に直結する、レビュー評価は何か?(どういうレビューがあれば、お客様が来てくれるのか)

・分野トップを目指すなら、○○フェスを準備する。

・顧客が当初期待した成果を得る、成功するまでお付き合いする。顧客が成功することが、企業が成功する条件になった。

・熱量の高いリーダーは「祭り」に関わり、コミュニティを形成する。

○神田さんの本を読むと、色々アイデアが浮かんで、動きたくなる。そういう力をもっているのが凄い。

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『ザ・マーケティング 基本編』

ボブ・ストーン&ロン・ジェイコブス 神田昌典(2012)

・ビジネスは、誰でもできる簡単なものである、ことがバレ始めている。

・決めるのは常にお客様。

・ごく一部の顧客(10%)が、利益のほとんど(90%)をもたらしている。

・ダイレクトマーケティングは、行動してもらうことを追求する分野。

・顧客こそが、企業の利益源。
・最重要顧客MVC、成長の可能性が最も大きい顧客MGC を管理する。

・NPS 「当社を、ご友人に勧めようと思われますか?」

・新規の獲得に力を入れる代わりに、今の取引先を「深耕」し、そこから得られた情報を活用して、顧客企業の基盤を広げることを目指す。
・新規ビジネスの一番のネタは、今の得意先。

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『ザ・マーケティング 実践編』

ボブ・ストーン&ロン・ジェイコブス 神田昌典(2012)

・LPをテストするのは、一度に一つの変数だけ。
・レスポンスこそ、ダイレクトマーケティングの第一目的。

・良いウェブデザインの基本原則は、シンプルであること。
・ネット上では、コンテンツではなく、顧客が主役。一貫した顧客体験を。

・DMが届くことを、消費者は期待している。
・見出しと、冒頭文の次に、レターで一番読まれるのが、追伸だ。

・過去の購入者を再活性化する。

・顧客の意見を知る一番いい方法は、相手にきちんと耳を傾けること。

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●講師ビジョン 島村さんからのメール

関根さん

こんばんは。ブログ拝見しました。
今回は、いつもと違う志向で新鮮でした。

落合さんの働き方5.0のクリエイティブクラスと言う言葉を改めて考えさせられました。

クリエイティブクラスは、ナレッジワーカーと対比されますが、よりその要素が時代的に求められるなと思います。自らがそれを目指す道と社外のCCとどう組むのかと2つの道があると思いますが、いずれにせよ他社に真似できないオリジナルの価値を出して行くのが大切だと思います。

ブログにありました専門的な暗黙知を持つクリエイティブクラスになるための視点が大変参考になりました。

・5つの問い(オリジナリティの説明:文脈)
1)それによって、誰が幸せになるのか?
2)なぜ今その問題なのか?なぜ先人たちはそれができなかったのか?
3)過去の何を受け継いで、そのアイデアに到達したのか?
4)どこに行けば、それができるのか?
5)実現のためのスキルは、他の人が到達しにくいものか?

これを自身の事業にあてはめて考えてみると色々見えてきますね。自分がやりたいと思うものを深めていく作業は、コンピューターには真似できないことですので、自分のオリジナルをさらに深めていきたいと思いました。

細谷さんの「問題発見力を鍛える」では、次の2つが印象的でした。
>「そもそもこれは解くべき問題なのか?」を疑ってかかり「解くべき問題はこちらである」と逆提案する能力
>問題発見型の人を活かすには。「育てるという他動詞」ではなう、「育つという自動詞」を重視すべき。

前提を疑うことは、上記、CCの発想と通じるところがあり、問題設定を大きく変えることになる可能性があるので大事だと思いました。また、育成を育てるから育つためにという発想はリモート環境が進む中でも求められるものと思います。

最後に、稲垣さんの「雑草という戦略」は、我々にはとても刺さるものですね。
>Ruderal 攪乱適応戦略で重要なのは「スピード」と「次への投資」
>強者が力を出すことのできない逆境こそ、弱者が勝利するチャンスがある。
>安定した環境よりも、攪乱の起こる不安定な環境のほうが、多くのチャンスがある。
>どちらが正しいか分からないのであれば、両方もっておくことが正しい。

次への投資への時間は、スピードがないとできないことですし、標準化も大切なので、今の時期にとても考えさせられるテーマでした。また、オンラインとリアルという選択や、内製化と外注という選択など色々考える選択があるわけですが、なにを尖らせるかはあれど、両方もっておく視点もあるのだなとよい気づきを得ることができました。

いつもブログでよいヒントをいただいてます。ありがとうございます。

島村

(こちらこそいつもありがとうございます!)

「複業・副業」本_200927

○「複業・副業」関連本。週末起業でお世話になった藤井さんの本も。

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『マルチプル・ワーカー 複業の時代』

山田英夫(2018)

・インターネットの普及によって、起業のコストは下がり、仕事の受注は、身体を移動させなくてもできるようになり、会社に在籍したまま、仕事を始めることも容易になった。

・現在の日本には、時給900円、9千円、9万円以上の仕事があると言える。
・代替可能性と報酬金額は、逆相関している。

・起業の前段階として、副業を行っていた人が、3割いた。

・スキルの向上を求めた潜在的副業希望者は、大手企業に多いことが分かった。

・多様性には、多様性でしか対応できない。

・ドラッカーが「明日を支配するもの」(1999)で「パラレル・キャリア」という考え方を提示した。

・グラットンらは、生涯に2〜3のキャリアを持つようにするマルチステージの人生を提示した。マルチの例の一つが、様々な仕事や活動を同時に行うポートフォリオワーカーえあり、これが副業、兼業に相当する。

・複業には、人材育成の機能もある。会社員のままでは、なかなか修羅場を味わえないから。

・複業により、収入を得るために支払った費用が、経費として認められる。

・新規事業の成功率は、28%(1995)

・伝統的日本企業において、突出を最も阻害してきたのは、同僚による妬み、やっかみである。

・複業は、現金流出のない人材確保政策とも位置付けられる。

・「滲みだし多角化」と同じようなシナジーを、起業した社員との関係を築ける。

・「縛り付ける」「囲い込む」という経営スタイルから「自立した社員が共通の目的で集う場」としての会社に変えていく必要がある。

・副業解禁は、いわば「放牧宣言」に近い。

・日本企業では「成果」よりも「頑張った代理指標であるプロセス」で評価していた。その最たるものが「勤務態度」や「勤務時間」であった。

・中途採用のような「外から中」への人材、ノウハウの流入は良くても「中から外」への人材の提供は禁止という考え方は、あまりにも自己中心的である。

・副業の問題が難しいのは、副業の経験のない経営陣が、副業解禁の意思決定を下さなくてはならないことにある。

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『インディペンデントな働き方』

藤井孝一(2018)

・国を挙げて副業をすすめる。実はこれは「これから先、〜今までのように国が生活を保障することは難しくなりますよ。自分の力で収入源を見つけておいてくださいね」というメッセージ。

・企業が副業を認めるということは「いつ首にしても文句をいうな」ということでもある。

・AIの当面の役割は「人間がやりたくないことをやる」という範囲にとどまる。

・「何をやっていいのか分からない」という状態は、「意思」という人間を人間たらしめている部分が欠落。

・起業で成功した人たちに共通することは「自分の好きなことを誰かに話し、アウトプットし続けた」ということ。

・稼ぎのネタ:
 1)好きなこと 2)得意なこと 3)必要とされていること
・好きなことファースト!

・受講者のほとんどは、週末起業を始めない。

・投資は「使った額以上のものを回収する経済活動」
 消費は「使ったら、使いっぱなしの経済活動」

・「自分棚卸シート」
・仕事に関しては「1か所ずらしてみる」のも起業のヒントになる。

○始めるのは簡単。続けるのが大変。

・本には先人の「知」が詰まっている。読めば読むほど、自分の血肉となる。
・立場が上になるほと「人から教えてもらう機会」が減る。(だから本から学ぶ)
・読書の量を増やすと、世の中の原理原則・パターンが見えてくる。

・朝いちばんで思いっきりアクセルを踏む。これがモチベーションとパフォーマンスを高めるポイント。

・生産的な活動を送るために最も必要なのは健康。

・ドリームキラーからは「距離を置く」

・起業家として独り立ちするために必要なのは「背水の陣」を敷くこと。
・週末起業としては上手くいっていたのに、サラリーマンを辞めて起業したとたんに失敗してしまう人の特徴、その最たるものは「天狗になってしまう」こと。

○独立当初(2005年ごろ)週末起業フォーラムでお世話になっていたころ、藤井さんに、「上手くいっている起業家の共通点は?」と訊いたら「請求書を早く出してくる」と即答されました。その時は「え!?」と思ったけど、今なら「まさにそう!」と思います。

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『会社を辞めずに、朝晩30分からはじめる起業』

新井一(2017)

・副業、起業が会社にばれる原因は「自慢話(身から出たさび)」。

・4つの切り口:
 1)知識の提供(ノウハウ系)
 2)ハコ・機会の提供(スペース・チャンス系)
 3)モノの提供(プロダクト系)
 4)技術の提供(スキル・サービス系)

・100の階段に分ける 無料公開は、1~20段目まで。

・商品構成
 1)低額フロントエンド
 2)高額バックエンド
 3)サイドメニュー的(クロスセル・アップセル)
 4)ストック型

・「雑所得」「事業所得」を得る副業をして、確定申告を行い、住民税を「普通徴収」で納税すれば、会社にはバレない。

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『サラリーマンを副業にしよう』

俣野成敏(2020)

・働き方改革の本質とは、自己責任の推進。

・巷で見かける3つの副業 アルバイト、ギグワーク、情報商材を使った副業は、上手くいっても、短期間しか稼げない。

・E+S→I(+B) ハイブリッド・クラドラント

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・個人事業主としての副業にお勧めなのは、SupporterとSales。

○Specialist から、Supporterとしての事例に、長谷川満さんが載ってる!

・メルマガ、ブログが、著者のマーケティング戦略の根拠。

・あなたの顧客になるべき人とは「あなたの話を聞いてくれる人」のこと。
・マーケティング活動の目的は「あなたの話を聞いてくれる人」を増やすこと。

・A:課題・恐怖 → C:商品・サービス → B:解決・欲

・コンセプトを決め、ペルソナに向かって、ひたすら語り掛ける。

・個人事業主になった際に、作成しておくべきもの:名刺、請求書、メニュー表
・できるビジネスパーソンは、お金の受け取り方も上手。

・副業の地雷:情報漏洩、顧客を奪う、勤務に身が入らなくなる

・利益が半分になってもいいから、売上を2倍にできないか。

・フィードバックの有効なルートは2つのみ
 1)既にそれを達成した経験者からのもの
 2)顧客や見込み客からのもの

・個人事業主の勝ちパターンは、自分の専門分野に特化すること。

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『身の丈に合ったシゴトづくりで、人生を切り拓く方法』

三宅哲之(2019)

・大事なことは「ずっとシゴトが続いている」こと。そのためには、お金と気持ちがまわっている状態を作る必要がある。

・身の丈シゴトづくりの5つのステップ
 1)起業家脳&同じ志の仲間づくり
 2)自分軸
 3)専門分野
 4)ビジネスプラン
 5)情報発信&テスト

・天職塾の定例会では「参加して、約束して、やりきる」この繰り返しだった。

・数は少なくても濃い関係をつくり、それを長く続けていく。新規のお客様を獲得するのではなく、リピーターで回していくようなビジネスモデルにしていきたい。

・ネットを作った集客の王道ノウハウ:
 ホームページで集め、メルマガで関係性をつくる。

・起業家とは、ある分野で専門家になること。「狭くて深いところ」を狙う。

・成功とは「ずっと続くシゴトをしている」こと。

・シゴトをするには「時間を守る」「約束を守る」といった基本が大事。

・考えつくして動く。答えはお客さまが持っている。

・塾は、自分で考えて、答えを出すトレーニングをするところ。

○三宅さんの2拠点生活の一つは、ときがわ町。こういう方が選んで住んでくれているのは、本当にありがたいこと。

https://faincu.net/working-base-kokko/

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『好きとネットを接続すると、あなたにお金が降ってくる』

立花岳志(2018)

・おススメは、MacBook系のノートPCと、iphone。

・ストック型メディアであるブログを中核にして情報発信をする。
・ブログは、1記事単位で、独立したURLを持ち、検索対象となる。

・「好き」を「得意」に磨き、「強み」に尖らせる。
・情報発信は「質より、量より、更新頻度!」

・誠実であること、本当のことを書くこと。
・隠すべき所は隠し、見せるべき所は、しっかり露出させていく。

・どうやって自分が受け取るお金を増やすか。
・「お金は使えばなくなってしまうもの」という価値観を離れ「お金は正しく使えばもっと増えて入ってくるもの」という価値観を身に着ける。

・自分の価値があがると、懐が深くなるので、お財布が大きくなり、流れから入ってくるお金も、ためることができるお金も、解き放つお金の規模も大きくできる。これを繰り返して、どんどん人としての器量、度量を大きくしていくことが、豊かにかつ幸せに、更に人に感謝されながら、お金を作っていくための絶対法則。

・「あながた支払うと、誰かが潤う」という循環。
・究極のお金の使い方「神社ミッション」
・お金を感謝と共に、先出しする。

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2020年09月25日

新書イロイロ_200925

○先を考えるために読んだ新書イロイロ

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『コロナ後の世界』

大野和基(編)2020

ジャレド・ダイアモンド

・日本の人口が、2050年の予測で、9000万人ほどに減るのであれば、それはむしろアドバンテージ。
・人口が減少すれば、それだけ必要とする資源が減る。

・問題は、高齢化ではなく、定年退職というシステム。

・人口の半分を占め、教育レベルが高くて、健康な女性が働ける環境を作れていないことが、日本の問題。

・日本の目の前にある危機は、1854年の開国や1945年の敗戦に比べたら大したことは無い。以前やったように、時代に合わない価値観を捨て、新たな価値観を取り入れればよい。

マックス・テグマーク

・パンデミックと闘うことは、情報戦。

・今後、AIのアルゴリズムが人間のレベルに近づけば近づくほど、膨大なデータを持つことのアドバンテージは消えていく。

・あらゆる職種において「AIで何ができるかを理解し、上手く活用できる人」が生き残り、そうでない人は負ける。
・今の段階で、2060年の労働市場がどうなっているかを考えるのは馬鹿げたこと。それよりも常に何が起きているかを把握し、新しいことを必要に応じて、学習し続けることが重要になる。

リンダ・グラットン

・労働時間や生産性で、他の先進国から遅れをとっていた日本が、パンデミックによって半ば強制的に「働き方改革」を成し遂げる絶好の機会を得た。

・副業制度はあまり生産的な方法ではない。それよりも、まとまった時間を与えられるほうが、社員はさらに多くの選択肢を持てるようになる。

・人生を通して、絶え間なく学び続ける姿勢が必要。

スティーブン・ピンカー

・我々の認知能力は、バイアスの影響をすぐに受ける。そうした限界を克服するために、データを理解する必要がある。

・原発は、皆さんが考えるより安全なエネルギー。原発ができてから約60年で、死者は、1986年のチェルノブイリ原子力発電所事故での31人だけ。

スコット・ギャロウェイ

・「つながり」を促す一番の要素は「怒り」

・GAFAの中で最も生き残る可能性が高いのは、アマゾン。

・アメリカにおける最も裕福な層は、スモールビジネスのオーナーたち。

・Big winnerとなるのは、時間を節約してくれる企業。


ポール・クルーグマン

・インフレ率が低迷している直接的な原因は、企業が賃金を十分に上げないことと、モノの価格をあげたがらないことにある。
・歴史的にインフレ率の低迷に悩む国が何をしてきかた、それは戦争。戦争は公共投資、財政支出にあたる。

大野和基

・新型コロナウィルスは、私たちに「深く考えるきっかけ」を与えてくれた。

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『働き方5.0』

落合陽一(2020)

・2016年からよく目にするようになった言葉に「Society 5.0」がある。科学技術基本計画で提唱。狩猟社会(1.0)農耕社会(2.0)工業社会(3.0)情報社会(4.0)に続く、新たな社会の姿。

・コンピューターには不得意で、人間がやるべきことは何か?
・コンピューターが得意にしているのは「総当たり戦」

・システムになくて、人間だけにある「モチベーション」
・システムには「これがやりたい」という動機がない。

・「魔法をかけられる側」ではなく、良心をもって「魔法をかける側」で生きる。

・これまでブルーカラーの労働者は、その仕事をマネジメントするホワイトカラーの搾取を受けてきた。

・自分の能力を活かすために、資本か組織が必要かどうか。
・これからは「専門的な暗黙知を持つクリエイティブクラス」を目指すべき。

・ロールモデルのないオリジナルな価値を持つ人間になろうとするなら、何らかの「魔術師」になるのが、一番。

・暗黙知の彫り込みとは、広い意味で「研究」のこと。

・5つの問い(オリジナリティの説明:文脈)
1)それによって、誰が幸せになるのか?
2)なぜ今その問題なのか?なぜ先人たちはそれができなかったのか?
3)過去の何を受け継いで、そのアイデアに到達したのか?
4)どこに行けば、それができるのか?
5)実現のためのスキルは、他の人が到達しにくいものか?

・「自分が解決したいと思う小さな問題」を探せ
・思考体力のある人間は、常にマジ。

・SNSは「他人が目立つ」メディア。
・レンジをある程度広くとった「変態性」が重要。

・「これがやりたい」というモチベーションのある人間は、コンピューターが手助けしてくれる。

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『問題発見力を鍛える』

細谷功(2020)

・不確実性が高い時代には「与えられた問題を上手に解く」のではなく、問題が与えられたら「そもそもこれは解くべき問題なのか?」を疑ってかかり「解くべき問題はこちらである」と逆提案する能力が重要。

・VUCAの時代や新型コロナ危機というのは、問題発見力がある人にとっては限りない機会を次から次へと提供してくれる絶好のチャンス。

・VUCAの時代には、曖昧な依頼が増える。
・現在のAIでは「適当にやっといて」とか「いい感じに仕上げといて」などというあいまいな問題では動き出すことができない。

・問題が問題だと認識されていないことが、最大の問題。

・5Wの中でも「Why」は特別。4Wへの回答は「名詞で一言」で終わるが「Why]への回答だけが「○○だから」となる。
・4Wは点、Whyは線。

・問題は常に、2つの状態の比較からくる

・問題発見型の人を活かすには。「育てるという他動詞」ではなう、「育つという自動詞」を重視すべき。

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『次のテクノロジーで世界はどう変わるのか』

山本康正(2020)

・これからの時代に必要なのは、テクノロジーの基礎的な教養。

・AI(人工知能)、5G、クラウドが、メガテクノロジー。

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・テクノロジーの土台の上に、あらゆるビジネスがある。

・外国のアカデミアが、日本企業とコラボレーションしたいと思っても、アカデミックとビジネスの間にはギャップがある。つながるための窓口もない。

・AIにできないことの内で、代表的なのは「善悪」「倫理」の判断である。

・中国に大量のデータが存在するのは、中国にはプライバシーと言う概念がないに等しいからだ。

・AIを担う業者は数多くいる。自社にとって、どのようなデータをどのような部分に使えば成長できるのか。アイデアさえあれば、外注できる。

・ハードウェア、ソフトウェア、サービスの内、顧客との接点や利益率がもっとも高いのは、サービスである。

・素人が撮影した動画でさえ、5Gで、4Kなみの高画質になる。

・恩恵を受けられずに損をするのは、テクノロジーの知識や情報に疎い人。

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『5Gビジネス』

亀井卓也(2019)

・5Gの利用シナリオ
1)高速大容量通信 2)超信頼・低遅延通信 3)多数同時接続

・ビジネスオペレーションを組みたてるにあたって、制御やデータの流れをそこに組み込むことが必須になる。

・5Gのメリットを実感できる一番のコンテンツは、動画。

・高度化したカメラが映像を送る先にあるのは、AI

・B(通信事業者)2B(センター事業者)2X(エンドユーザー:データ提供者)

・5G時代には、上り通信(端末側から利用者の情報を収集)が増える。
・プライバシーを確保する上で、重要なパーソナルデータが何か、誰に対して、どういう目的であれば提供するのか、各自が判断しなければならない。

・5G環境が充実するかどうかは、5Gへの需要を生み出せるか次第。
・能動的に、5Gを活用しようとするセンターB事業者が、新たな時代の勝者となる。

・センサー(カメラ)、クラウド(AI)、アクチュエーターが、通信を意識することなく、一体となって稼働することによってコネクテッドサービスを実現する。これが、基本的なアーキテクチャー。

・XaaS (X as a Service)

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2020年09月17日

「micro-entrepreneurs ミニ起業家」関連文献_200917

「micro-entrepreneurs ミニ起業家」関連文献_200917

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A REVIEW OF EVIDENCE ON MOBILE USE BY MICRO AND SMALL ENTERPRISES IN DEVELOPING COUNTRIES

JONATHAN DONNER and MARCELA X. ESCOBARI(2010)

・14の研究をレビュー。
・Micro and Small Enterprises(MSEs):従業員50名未満
・MSEの多くは、Informalな事業である。何が、Formalかの基準には疑問符が付くが(Esselaar et al.2007)。

・M.ポーター(1985)のValue chain modelと、Value systemを分析に使用。
・分析の結果、Mobile phoneは、顧客維持に最も多く使われていた。

・Mobile phoneにより、中間業者が不要になったという研究は無かった。また、Mobile phoneが、新規事業の立ち上げにつながったという実証も殆どなかった。

・Mobile phoneは、程度は変えたが、構造は変えなかった。

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/pdf/10.1002/jid.1717?casa_token=J-fqUxIyj8gAAAAA:S4MrRH6O0UYD2tepKlxRQfYbLPUXIxrLAV12iQGg_SRTcgpPATqQxaQtPveJDs6J-zDLeD14Of0n-mI

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Interest-Free Microfinance to Micro Entrepreneurs in Rural Bangladesh (A study based on an ‘Institutional-Network Approach’)

Mohammed Nurul Alam (2009)

・バングラデシュの地方零細事業者は、潜在的に利益の出るセクターである。
・Garmeen bank グラミン銀行は、バングラデシュでの著名なマイクロ金融機関である。

・Micro-entrepreneursミニ起業家は、地方の失業問題を解決するための重要な役割を担っている。
・彼らは、地方だけでなく、都会の失業者に対しても、仕事機会を作りだす重要な経済的役割を担っているのだ。

・質的調査によって、バングラデシュのミニ起業家に対する無利子のmicrofinanceマイクロ金融の状況を明らかにした。
・Islamic banks と、彼らの顧客であるミニ起業家360名にインタビューを行った。
・Institutional-Network(Alam 2002)の理論的枠組みを使って分析した。

・ミニ起業家は、5名一組のグループとなる。グループリーダーに対して、Islamic Bankのスタッフが研修を行う。
・入ったお金を、宝石等に使わずに、ビジネス投資とするよう教育していった。
・これまでミニ起業家は、仲介業者に搾取されてきたが、Islamic bankは直接融資を行い、彼らを守った。

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Business training and female enterprise start-up,growth, and dynamics: Experimental evidence from Sri Lanka

・Business trainingビジネス研修単体、または補助金との組み合わせが、自営業女性の収入をあげるのか?という問いを検証するため、2つのサンプル集団を基に実験を行った。
・一つは、既に事業を始めている628名の女性(Current business owner)。もう一つは、これから事業を始める628名の女性である(Potential business owner)。
・この2つのサンプルは、それぞれ3つのグループに、ランダムに分けられた。統制群、研修のみ受けた群、研修を受け、かつ補助金がもらえた群。
・補助金(US $129)については、研修最後まで、誰がもらえるのかを伝えずに、研修受講状態を同じにした。

・既に事業をしている女性に関して、ビジネス研修単体では、ビジネス実践には影響があったが、利益には影響がなかった。研修と補助金の組み合わせの場合、短期的なビジネスパフォーマンスの向上につながったが、2年後には無くなっていた。
・これから事業を始める女性の場合、研修と補助金の組み合わせが、事業開始のスピードを速め、長期的な影響を与えた。2年たっても高い利益率とより良いビジネス実践を行っていた。
・ビジネス研修は、これから事業を始める対象者にとってより有益であると言える。

・ビジネス研修は、ILOのSIYBプログラムを使用。
・1977年に東アフリカで開発され、95か国以上、150万人以上が受講。最も活用されている零細事業者向け研修。
・Start and Improve Your Business Programme
 https://www.ilo.org/empent/areas/start-and-improve-your-business/lang--en/index.htm
・実験対象者は、無料で研修(3日〜5日間)に参加。

・4回に分けて、サーベイ調査を実施。
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・ビジネス研修によって、新たに自営業を始めた個人(影になっている部分)
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・既に事業をしている女性に対して、研修単体では影響がなかった。
・おそらく、より集中的で費用がかかる1オン1の個別化されたメンタリングやコンサルティングが必要。Valdivia(2011)では、18%の売上増という結果も出ている。
・これから事業を始めようとしている女性に対しては、研修が役立つ。

https://www.econstor.eu/bitstream/10419/67188/1/72754571X.pdf

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○こうやって文献を読んでいくと、自分が知らなかったことを知ることができ、楽しいですね!(SIYBという起業家向け研修の存在を知りませんでした。)

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●講師ビジョン 島村さんからのメール

関根さん

おはようございます。ブログ拝見しました。自分もミニ企業家として活動しているので大変参考になります。

(気になった箇所)
・ミニ起業家は、地方の失業問題を解決するための重要な役割を担っている。
・彼らは、地方だけでなく、都会の失業者に対しても、仕事機会を作りだす重要な経済的役割を担っているのだ。

(感想)
ミニ企業家は、これからの新しい時代の重要な担い手になる地方や地域の問題を解決する役割をになっていくとは、まさに関根さんの仕事(比企起業塾)そのものなのかなと感じました。

私は地域支援で学校での読み聞かせの活動のみですが、誰かに対して仕事機会を作り出す担い手として、意識して活動していきたいと思います。このような変化の時代にこそ、仕事を出す、仕事を作り出すことは忘れないようにしたいところですし、ミニ企業家のあるべき姿だと再認識しました。

(気になった箇所)
・既に事業をしている女性に関して、ビジネス研修単体では、ビジネス実践には影響があったが、利益には影響がなかった。研修と補助金の組み合わせの場合、短期的なビジネスパフォーマンスの向上につながったが、2年後には無くなっていた。
・これから事業を始める女性の場合、研修と補助金の組み合わせが、事業開始のスピードを速め、長期的な影響を与えた。2年たっても高い利益率とより良いビジネス実践を行っていた。

(感想)
研修でいうところの、目的の打ち込みがしっかりされている、研修受講動機が高い人がその効果を享受できるのだと改めて感じました。転移魂が高いということだと思います。

そして、個別のフォローも必要との記載があったように、それは、企業研修でいうところの研修受講後のマネジャーの部下支援に該当すると感じました。

ミニ起業家向けの論文、まさに自分のことそのものなので、いろいろ考えさせられ、とても参考になります。

講師ビジョン 島村

(島村さん、いつもありがとうございます!)

2020年09月14日

「micro-entrepreneurs ミニ起業家」関連文献_200914

「micro-entrepreneurs ミニ起業家」関連文献_200914

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How micro-entreprenuers could change the world

Chandy,R. & Narasimhan,O.(2011)

・ミニ起業家は、先進国よりも途上国に多く存在する。例)ボリビア人は、アメリカ人の3倍以上、イギリス人の5倍以上、起業活動に従事している。

・なぜある種のミニ起業家が他よりも成功しているのかについて調べた体系的な調査は殆どない。

・ミニ起業家の経済的成功を阻む3つの障害:
1)彼らは、ビジネススキルを持っていない
2)彼らは、適切な情報源へのアクセスをもっていない
3)彼らは、資金源へのアクセスをもっていない

・Karlan & Valdivia(?)は、ペルーの女性ミニ起業家に対して、統制群を使った実験を行った。その結果、基本的なビジネス研修を受けた群は、収入が増加した。

・彼らミニ起業家が、公式な経済に入ってくれば、より国家の税金に貢献を果たすようになるだろう。

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Do interventions targeted at micro-entrepreneurs and small and medium-sized firms create jobs? A systematic review of the evidence for low and middle income countries.

Grimm,M. & Paffhausen,A.L.(2015)

・5つの政策領域での介入と、雇用創出への影響をレビューした。

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・micro-enterprises零細企業:従業員5名以下
・Small firms小企業:5~19名の従業員
・Medium-sized firms中企業:20名〜250名

・53の実証研究をレビュー。主にラテンアメリカでの研究が多かった。

・Entreprenuership training 起業教育

・Valdivia(2011)と、Calderon et al.(2013)は、business training ビジネス研修を受けたミニ起業家は、上手くいっていない事業を畳むことを明らかにした。ビジネス研修は、ミニ起業家により注意深く彼らのビジネスモデルを考えさせるようになった。また、起業教育は、利益が出なそうなビジネスには最初から手を出さないようにすることに役立っていた。

・Bruhn & Zia(2011)は、ビジネス研修は、ビジネス知識と実践には役立ったが、売上や利益には影響しなかったことを明らかにした。これは、ビジネス研修は直後のビジネススキルには影響するが、ビジネス全体を好循環化させていくには、不十分であったと言える。

・De Mel et al.(2012)は、起業教育と、Cash-grant 補助金の組み合わせが、効果的であることを明らかにした。

・それぞれ個別よりも、finance 金融と、Training研修の組み合わせが、効果的であり、研修は、よりintensive 集中して行うべきで、短期の介入では、影響が長続きしない。

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0927537115000044

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日本における自営業層の世代間移動

鄭賢淑(1998)

・江口(1980)は、自営業層の中でも下層である行商や露天商に注目し、流入の容易なこれらの分野に過剰人口が流れこんだ(ことを、1930年の国勢調査の分析から明らかにした)

・新規開業者の多くは、従来言われてきた失業型あるいは副業型ではなく、能力発揮のために独立した人であり、大企業からスピンオフした人であるという(清成1970)

・閉鎖性テーゼ:優越した地位にある親は、それを自分自身のために、子供のために維持しようとする強い動機付けがあるだけでなく、そうできるような資源をもっている(Goldthorpe 1980)

・戦後になってから「父自営」より「子自営」の割合が一貫して低くなっている。

・戦前から、農業者層は、縮小すると同時に、閉鎖的カテゴリーであった。

・農業者層の移動をもたらしたもっとも大きな要因が、雇用部門からの吸収であった。

・自営業層の子ではない人が、自営業に入ることが少ない。

・自営業層が縮小階層化しながら、自営W(ホワイトカラー)を中心に閉鎖性を高めてきた。

・自営B(ブルーカラー:技能職)は、自営W(販売職、専門職、管理職)よりも、職業維新が低い。

・自営Wの相対的に優位な地位が、継承の強化と結びついている。

・自営Wの世帯収入は、自営Bのそれを上回っている。

・自営業者は、自分の生産手段をもっており、労働力を売ることなく、自分のための労働を行う。

http://www.l.u-tokyo.ac.jp/~slogos/archive/22/jeong1998.pdf

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平成23年度 年次経済財政報告
https://www5.cao.go.jp/j-j/wp/wp-je11/11p00000.html

●起業活動と多様な就業形態

・Global Entreprenuership Monitor Report(GEM)では、起業理由を2つに分けている。

1)Necessity entrepreneur 他に仕事が無かったために起業した者
2)Opportunity entrepreneur 他の選択肢があるにも関わらずチャンスを掴もうとして起業した者

一般に開発途上国では前者が多く、先進国では後者が多い。

・起業活動が盛んなことは、生産性の上昇にとって有利な条件であることは疑う余地が少ない。

・失業者が就職先を見つけやすい国ほど、開業が盛ん。

・日本では、起業スキルを持っていると考える者が極めて少なく、このことが実際の起業の少なさを説明している。

我が国における起業の障害要因として、起業スキル、起業機会の不足が考えられる。

・開業者の年齢分布は、2010年時点では、30歳代が最も多い。

・扶養親族が多いほど、副業日数が増加する。

・副業収入が多い業種は、不動産、金融、情報。

・製造業や情報、通信を本業としている者が、独立のための副業がよりしやすい環境になれば、副業を通じた開業が今後増加することが期待される。

●企業経営と高度人材

・日本の大企業では、同期横並びの遅い昇進と、OJT中心の教育訓練が特徴的であるとされてきた。

・規模の小さい企業では、研究開発人材の確保が課題。

・海外進出企業は、様々なレベルで、教育訓練をより重視する傾向にあると言える。

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平成30年度 年次経済財政報告
https://www5.cao.go.jp/j-j/wp/wp-je18/index_pdf.html

●技術革新、少子高齢化を踏まえた労働市場の課題

・AI等の新技術の導入により、定型的な業務が代替され、結果として、労働市場が、低スキルと高スキルに二極化する可能性がある。

・Author et al.(2003) 3種類の業務
1)非定型 分析・対話型業務(Non-routine abstract:analytic and interactive tasks)(図表やレポートの理解など認知的な仕事や交渉など、他人と相互に関係する仕事)
2)定型業務(仕事の順番や方法が決められ、新たな知識の吸収を必要としない仕事)
3)非定型 肉体労働業務(Non-routine manual tasks)

・仕事でITを使う頻度が高いほと、定型業務が少ない。

・需要が減少する定型業務から、需要の増加が見込まれる非定型の業務への労働移動を迅速に行うことが非常に重要になってくる。

・実証分析の結果では、テレワークの導入や労働生産性の向上や女性活躍にも寄与する可能性が高い。

・近年では、一つの企業に就職するのではなく、プロジェクト単位で仕事を行う「フリーランス」としての働き方が注目されている。

・日本の女性は、読解力や数的思考力の能力が、英米より高いにも関わらず、女性(特に子供のいる女性)が、これらの能力を仕事で使っていない。

・IT技術を使いこなせるためのスキルを身に着けていくことは重要な課題であり、そのためには、学び直しができる環境整備が必要。

●人生100年時代の人材育成

・日本の15才における科学的、数学的リテラシーは、OECDトップである。

・企業の教育投資は「直接費用」(外部講師への謝金や施設の運営費など訓練を行う際に直接必要となる)と「機会費用」(訓練に参加する間、労働者が仕事に従事できないことから生じる)の2種類から構成される。

・離職率が高い企業において訓練時間が少ない傾向がみられる。

・従業員の自己啓発を促進するような訓練を行うことができれば、人的資本投資の収益性は、非常に高いものになることが考えられる。

・自己啓発の効果は、すぐには年収に現れないが、ある程度のラグを伴いつつ、効果が現れると考えられる。

・社会人の学び直しを促進するには、より最先端の内容を扱う科目をいれ、幅広く実務的な内容を取り入れることが重要。

●働き方の多様化が進む中で求められる雇用制度の改革

・WLBの取り組みは、生産性等にプラスの影響をもたらす可能性が高い。

・技術進歩等の変化が早い環境下や、多様なキャリア形成が求められる社会では、日本的な雇用慣行が十分適応しなくなっている可能性も考えられる。

・50代での管理職割合が上昇するなど、昇進がさらに遅くなっている傾向。

・副業を認めることは、企業にとってもメリット(人材育成、人材求心力、柔軟な組織体制、生産性向上、ビジネスの情報と人脈)につながると指摘する声もある。

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2020年09月07日

「研修評価」文献_200906

Kirkpatrick and Beyond: A review of models of training evaluation
P Tamkin, J Yarnall, M Kerrin (2002) employment-studies.co.uk

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https://www.employment-studies.co.uk/system/files/resources/files/392.pdf

○主に、1990年代〜2000年代初頭の「研修評価」論文のレビュー。

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・Kirkpatrick(1959)4レベルアプローチ
・元々は、Stepsとして表現されていたが、最近(1996)は、Levelsと表現されている。

・近年、4レベルモデルは、批判にさらされている。
・Bernthal(1995)は、このモデルは、評価と効果をごちゃまぜにしていると批判した。
・各レベルでの因果関係も実証されていない(例:Lee & Pershing,2000)
・Holton(1996)は、これはモデルではなく、Taxonomy分類であると批判した。

・Kirkpatrick自身は、こうした批判を気にせず、モデルでも分類でもどちらでもよい。研修の評価に使えれば、と考えている。

・Kraiger & Jung( in Quinones, 1997)は、Kirkpatrickは、How to evaluateは提示したが、What to evaluate何を評価し、How to link the result to strategy どう戦略と紐づけるかについては提示しなかったと述べている。

・このように批判も多いが、Kirkpatrickのモデルは、多くの研究者や実務家たちが、評価を考える際の基盤になっている。
・Kirkpatrickにプラスした、いくつかのモデルを紹介する

1)5レベル Hamblin(1974) L4に組織、L5に最終価値
2)6レベル Kaufman,Keller,& Watkins(1995) Organizationa Elements Model Micro,Macro,Megaの視点
3)6階級 Molenda,Pershing, & Reigheluth(1996) 最初に「活動説明」最後に「社会的影響」が入る
4)6ステージ Industrial Society(2000) 
5)5レベル ROI Phillips(1994) Phillips & Holton(1995)
6)4ステージ KPMTモデル Kearns &Miller(1997) 
7)4ステージ CIROアプローチ Warr,Bird,& Rackham(1970)
8)Brinkerhoff(1987)含むいくつかのモデル ←Brinkerhoff先生の扱いが小さい

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・その他のモデル

1)評価の目的に焦点
   Responsive evaluation Pulley(1994)意思決定者のニーズに合わせて評価を行う
2)異なる測定指標
   学習結果アプローチ Kraiger et al.(1993) 認知、スキル、情緒
   BSC Kaplan & Norton(1996) 組織内にこの概念を売り込む難しさがあるモデル(Spitzer,1999)
   Concept Mapping & Pattern Matching Anderson Consulting(1995) ROIモデルを否定 市場調査技術を活用 マネジャーは、従業員に求められるスキルと行動を知っているという前提

3)新技術の評価
   instructor-led-training 講師主導の研修は終わり、technology-based training 技術基盤の研修が増えてくる。
   Eラーニングは、リモートで開催されるため、フォーカスグループや直接観察と言う手法はとりづらくなる。

・評価の各段階において、影響を及ぼす様々な変数があると考えられる。
・学習モデル

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・反応の評価には、少しの価値しかないと言える多くの証拠が示されている。
・Kirkpatrick(1983)は、反応評価は重要であり、組織が顧客(受講者)に、将来も来てほしい、他者に紹介してほしいと思うなら、当然必要と述べた。
・Warr et al.(1999)は、反応は学習とは関係したが、職務行動とは関係しないことを明らかにした。
・Holoton(1996)は、反応と学習には、少しの関係しかないことを、多くの先行研究の結果から示した。
・先行研究から、組織は評価データの使用目的を明確にする必要があると言える。内容を改善する目的ではなく、研修の価値を評価する目的ならば、反応データは、適切とは言えない。

・Erikson(1990)は、operational knowledge手続き的知識と、theoretical knowledge 理論的・宣言的知識を区別した。
・Tamkin et al.(1998)は、スキルと知識は、External外的、Internal内的と分けられるとした。

・研修後の行動に対しては、状況的、個人的要因が影響してくる。
・組織要因:組織風土、マネジャーの支援、職務との関連性、コミットメント、職務の自律性
 個人要因:自己効力感、モチベーション、能力
 研修要因:目標設定
・研修直後の職場での働きかけが重要。マネジャーが、研修と関連した目標を、最初の1か月間に与えることが重要(Axtell et al.1997)

・現場での行動評価は、自己評価か、他者評価になる。
・Noonan & Sulsky(2001)は、行動観察訓練を行うと、行動評価の正確性が増すことを明らかにした。
・Axtell et al.(1997)は、研修直後の1か月間での転移の度合いが、1年後の転移の度合いを予測することを示した。
・ラインマネジャーが、行動評価に協力する必要がある。
・Twitchell et al.(2000)は、レベル3,4の評価は、研修スタッフが、より訓練され、経験があるほど、実施されていることを明らかにした。

・レベル4成果については、研修のみがその要因とは証明しづらい。しかし、組織が研修への投資を正当化するために、成果(例:生産性の向上、利益、安全性、エラーの減少、市場シェアの拡大)を示す必要性が増してきている。
・Abernathy(1999)は「ソフトスキルの研修に対して、レベル4の評価が適用できるとは思えない。研修以外に、パフォーマンスに影響を与える要因が多すぎるから。」と述べている。

・Kirkpatrickのモデルは、いまだ主要な研修評価の方法である(Bassi & Cheney,1997)。
・Twitchell et al.(2000)は、評価が行われていない最も大きい理由は、組織が評価を求めてこないからだという。

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●講師ビジョン 島村さんからのメール

関根さん

おはようございます。ブログ拝見しました。ラボの後の研修評価なので学びが深まります。
感想以下に共有します。

(学びになったポイント)
評価の目的に焦点 Responsive evaluation Pulley(1994)意思決定者のニーズに合わせて評価を行う

(感想)
私は、評価の目的に焦点をあてるのが最もしっくりきます。

レベル3が求められる時とそこまで求められない時と現場責任者のご意向でだいぶ異なるという印象があります。学習は行動に移さないといけないわけですが、企業側がその全てを追いかけるかどうかは社内の優先度に沿って意思決定がなされるので、すごく納得しました。

(学びになったポイント)
・Kirkpatrick(1983)は、反応評価は重要であり、組織が顧客(受講者)に、将来も来てほしい、他者に紹介してほしいと思うなら、当然必要と述べた。
・Warr et al.(1999)は、反応は学習とは関係したが、職務行動とは関係しないことを明らかにした。
・Holoton(1996)は、反応と学習には、少しの関係しかないことを、多くの先行研究の結果から示した。

(感想)
反応は学習とは関係したが、職務行動とは関係しないことがわかったという点が痛いところを突くなと感じます。

研修会社も教育のご担当者も、今まで積み重ねてきたレベル1の高い研修満足度を、レベル3で見せる際の数値低下による研修の効果自体が疑問視されてしまうのを恐れてしまうのはあるかなと思います。そのためにも、理論を武器に研修効果について社内説明ていくのはとても大切だと感じます。

いつも貴重な情報をありがとうございます。

講師ビジョン島村

(島村さん、いつもありがとうございます!)