09年7月9日(木)18時30分~21時30分
東京大学 中原先生がコーディネーターを務める
慶應MCC「ラーニングイノベーション論」
セッション6「ネットワーク型OJTのすすめ」のゲスト講師として
登壇させて頂きました。
今回は、事前の準備、先生との打ち合わせ、口頭リハーサル練習と
かなり時間をかけました。
(それでも時間を少し超過してしまいました。
参加者の皆さん、すみませんでした。)
1時間10分の持ち時間内で、
・現場の状況
・ネットワーク型OJTとは?
・各社の取り組み事例
という点について情報提供させて頂きました。
そのあとの参加者同士のグループディスカッションで
話し合って頂く材料、考えるネタを提供させて頂くことが狙いです。
参加者は少人数で話し合った結果を、ポスターに整理します。
「どんなポスターができるのか」
「どんなコメント、突っ込みが入るのか」
ハラハラドキドキしながら待っていました。
出来上がったポスターを張り出し「ギャラリートーク」という
中原先生の進行で、参加者同士が発表しあっています。
参加者の皆さんの発表の中で、
・OJT担当者という言い方に違和感を感じる
その人しかOJTをしないように聞こえる。
うちの会社では○○という言い方をしている。
・そもそもOJTって何?
・OJT担当者を任命しない方が、かえって良いのでは?
いや、やっぱり任命した方がいい。
ただ、その人を孤立させないように支援することが大事。
・やっぱり部門トップ、現場マネジャーがカギを握っている
という話が出ました。
中原先生のラップアップ(まとめ)では、
●OJTの再定義が必要なのでは?
「個人が仕事を教え、権限を移譲する(面倒を見る人)」から
「みんなで仕事を教え、みんなで任せるを
コーディネートする人(職場へ誘う人)」へ
職場のネットワーク参入を支援する人としてOJTを捉えられないか
●どうやったら職場の協力行動を引き出せるか
この「職場の協力行動」に関しては、事前打ち合わせで、中原先生から
「ネットワーク型OJTで、絡んでくれる周囲の人にとって、
そういう協力行動をとるメリットって何なんですか?」
と聞かれました。
「いや、メリットって言っても、皆教えたいからなんじゃないですかね。
新人が入ってきて嬉しいとか。」
といった答えしか、私には思い浮かびませんでした。
私自身は、性善説なのかもしれませんが、
「新人に頼られたり、教えたりすること自体が、周囲の人にも心地よいのでは」
と考えています。
ですから、特にメリットがあると明確に認識していなくても、
周囲は、頼まれれば協力してくれているのではないかと思います。
ただ、協力が得にくい職場も確かにあります。
更に、中原先生の言葉が続きます。
●問い直すべきことが結構多い
OJTとはそもそも何か? うちの会社ではどういう意味か?
OJTという手あかのついたラベルで育成をすること、
職場の人々の協力行動を得ようとすることは、本当に妥当なのか?
●もし新たに作らなければならないとしたら、なんというワンワードなのか?
これは、私自身、これから考え続けたい問いです。
ある参加者の方は
「OJTって言うと、現場の人間はひくけど、
次世代の育成って言うと、乗り気になってくれる」
今回のセッションを担当させて頂いて、改めて感じたのは、
「OJT」という言葉についてです。
・そもそも、OJTという言葉そのものを知らなかった
・うちの会社では、OJTは~を意味している
私自身も含めて、何気なく使っているこの言葉を、もう少し
考えて使った方がよいのかもしれませんね。
OJT・・・やっぱり追及し甲斐のあるテーマかも。
(ぜひ!東大大学院に入って、研究したい!)
改めて、そう感じさせてくれたセッションでした。
(中原先生、参加者の皆さん、事務局の皆さん、
ありがとうございました!)
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