フジサンケイビジネスアイ掲載記事(07年4月30日)
フジサンケイビジネスアイさんから、取材を受けました。
テーマは「新入社員研修」です。
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新入社員 辞めさせません
「3年3割の法則」。入社3年内で3割の若者が会社を辞める現状を言い表した言葉だ。
まもなく「五月病」の季節もやってくる。人手不足時代が目の前に迫るなか、
企業にとって新入社員の定着は重要な課題。
新人研修や福利厚生の充実などで若者の引き止めに躍起となっている。
教育コンサルタントの関根雅泰さんの4月は、各企業の新人研修に駆け回る日々だ。
テーマは「仕事の学び方研修」。現在の主流は、会社の業務を学ぶ研修ではない。
上司や先輩への質問の仕方や職場で摩擦が起きたときの対処の仕方、話し方、
仕事の心構えなど、「仕事以前」の社会人としての基礎を教え込む。
「多くの若者は学生時代までの受け身のまま会社に入ってくる。
しかも、転職に抵抗がないので、摩擦が起きるとそのまま辞めてしまう」と関根さんは話す。
最近は入社時の研修だけでは終わらず、半年後、1年後、3年後など
「フォローアップ型」の研修も増えている。
関根さんは、「早期離職の大きな原因が職場の人間関係。就職氷河期時代に
企業が採用を控えたため、近い年代が社内にいない。職場での希薄なコミュニケーションを
補う必要がある」と、フォローアップの重要性を指摘する。
2007/04/30, FujiSankei Business i., 15ページ,
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記事を書いてくださった滝川さん、ありがとうございました!
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「企業研修の先にある未来」 4月27日@東大
●「企業研修の先にある未来」 4月27日 @ 東大
「企業内人材育成入門」を編著された
東京大学の中原淳准教授主催のフォーラム
「企業研修の先にある未来」に参加してきました。
かなり奥深く、幅広いお話でしたので、あくまでも
私の理解の範囲内で、どんな内容だったのかをお伝えします。
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若手社員の早期退職を防ぐ取り組み
●若手社員の早期退職を防ぐ取り組み
若手社員の早期離職を防ぐ取り組みを、最近の新聞各紙から
取上げてみました。
1.管理職の育成
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社員の仕事ぶりについて上司だけでなく同僚や部下も評価する
「三六〇度評価」が再び注目されている。
かつては賃金や人事制度の基準の一つだったが、
近年は業務が多様化する管理職の育成に使う企業が増えている。
研修の前にあらかじめ本人に対する評価を部下や同僚から聞き取り、
それを本人に示し問題点を把握してもらったうえで改善策を提案する。
コーチ・トゥエンティワンの桜井一紀社長は
「管理職研修の成果として顧客企業から求められるのは
従業員離職率の低下」と明かす。
管理職が部下や同僚の声を意識し対話するよう努力することで、
職場の環境が良くなり離職率が減るのを期待しているわけだ。
2007/04/16, 日本経済新聞 朝刊
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「360度評価」を使い、管理職に部下との接し方をふり返らせ
職場環境に配慮させることで、若手社員の離職を防ぐ。
若手社員の離職率低下のカギは、職場の管理職ということでしょうか。
2.採用時の適正診断
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リンクアンドモチベーションは今年1月、就職希望の新卒者を対象に
ビジネスパーソンとしての基礎能力が適正かを診断する商品を発売した。
ワイキューブは、社員の定着率を高める目的で、上司と部下の相性度を判断し、
潜在的な退職理由を把握できるツールを開発し、今月から企業向けに提供を始めた。
2007/03/30, FujiSankei Business i.
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◆リンクアンドモチベーションさんのツールは、
採用時に、「学力」や「知識」だけでなく、
「数字」や「空気」を読む力を測定し、
ビジネスパーソンとしての基礎能力が適正かを診断するものだそうです。
つまり、「数字」や「空気」を読む力がないと
職場ではやっていけないということですね。
◆ワイキューブさんのツールは、
職場での人間関係を把握するもののようです。
若手が辞める要因の一つは「職場の人間関係」だということでしょうね。
3.新入社員と指導担当 双方への研修
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『エン・ジャパン、研修を代行――
せっかく採用、早期退職を防ぐ、新人と指導役を指導。』
ネット求人広告のエン・ジャパンは新入社員のつなぎとめを
目的にした社員研修を代行する事業を始める。
新人社員と指導する先輩社員の両方を対象にし、
お互いが快適に働ける職場環境づくりを助ける。
インターネットやテレビゲームの普及などにより子供のころから
対人関係が希薄な若年層が増え、ここ数年「会社になじめない」など
仕事以外の理由で早期退職するケースが目立つという。
2007/04/18, 日本経済新聞 朝刊
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これは、弊社ラーンウェルでもお手伝いしているやり方ですね。
◆新入社員に対しては「仕事の学び方」
「職場の先輩、上司は完璧じゃないよ。
自分で学んでいく力を身につけな。」
というメッセージと共に、
職場での具体的な「仕事の学び方」を教える研修です。
◆先輩社員に対しては「仕事の教え方」
「教え上手は、相手本位。
新入社員を成長させるような教え方について学びましょう」
というメッセージと共に、
職場での具体的な「仕事の教え方」を教える研修です。
これからも若手社員の早期退職を防ぐ取り組みについては、
このブログでも取り上げていきます。
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2007年の新入社員=「デイトレーダー型」
●2007年の新入社員=「デイトレーダー型」
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『生産性本部が命名、今春の新入社員、デイトレーダー型。』
今春の新入社員は入社後も転職先を物色し続ける――。
社会経済生産性本部は二十六日、二〇〇七年度の新入社員を
「デイトレーダー型」と命名し発表した。
「会社とともに育とうとは考えず、常に良い仕事を求めて転職を
もくろむ傾向が、ネットを駆使する個人投資家の意識に近い」という。
2007/03/27, 日本経済新聞 朝刊
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今年も興味深い呼び方になりましたね。
ところで、おもしろいのは、新入社員自身は、自分たちがこういう風に
呼ばれていることを、あまり知らないという点です。
4社、計200名ほどの新入社員に対して、
「2007年入社の新入社員は、●●型と、言われているのですが、
何と呼ばれているか知っている人いますか?」
という質問をしました。
各社で、1〓2名、知っている人がいれば、よいほうでした。
ということは・・・
「この中で、新聞を読んでいる人は、どのくらいいますか?」
という質問をしてみると、
やはり手を挙げるのは、1〓2名でした。
彼らは、ニュースをネットやTVで知るといっても、
それほどではないということのようです。
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逆成果主義
●「逆成果主義」
一橋大学大学院商学研究科 守島基博教授が、興味深いお話をされています。
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働く人は成果を出すことが、生き残る唯一の道であることを
この15年でしっかりと認識してきた。(中略)
その結果、働き手の多くは、企業にも「成果」を求める。
その企業で働くことの自分にとってのメリットが何か、その結果、
どういうキャリア上の成果が手に入れられるのか。
こうした点を重視して企業選択が行われる「逆成果主義」が
働くことの前提となりつつあるのである。(中略)
ではいったい何をすればよいのか?(中略)
なかでも新しい心理的契約のもとで重要なのが、
成長機会(チャンス、仕事)の提供である。
愛知経協 2007.1 p4〓6
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自分を成長させてくれる企業を、働き手が選ぶ。
企業は、成長の機会を提供する。
成長機会が提供できない企業は、選ばれなくなる。
「辞めて欲しくない」若手社員ほど、
こういう傾向が強いのでしょうね。
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なぜ、新卒採用にこだわるのか?
●なぜ、新卒採用にこだわるのか?
川崎のホテルに泊まったとき、手に取った無料情報誌
「セイリング・マスター:経営幹部を応援するメッセージマガジン」
に興味深い記事を見つけました。
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●なぜ、新卒採用にこだわるのか?
「経営の手ごたえを感じることができる」
ある経営者に新卒採用の理由を尋ねるとこう答えた。(中略)
理念やビジョンをストレートにぶつけ、どんな反応が返ってくるのか。
自らの経営の成果を試してみたいという気持ちがどこかにあるはずだ。
「自分たちの理念や想いを余すことなく伝え、その伝承者を作りたいわけです。
規模の大小を問わず企業が新卒採用にこだわる理由はそこにあります。」
株式会社マングローブの取締役・人材採用コンサルティング室長の
財田卓治氏は次のようにのべる。(後略)
セイリング・マスター November 2006 p10
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新入社員への期待は、
会社の理念、ビジョンの伝承者となってくれること。
経営者としては「伝承するに足る」と
新入社員に思ってもらえるような
理念、ビジョンを持つことが大事なのでしょうね。
その上で、新入社員に理念、ビジョンを伝えていく。
新入社員に求められるのは、
まずは、受けとる力、
次に、自分のものに咀嚼していく力、
そして、ゆくゆくは、次代に伝えていく力なのでしょうね。
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人材育成の復権
06年12月14日に、日経ビジネススクール主催
「2007年の経営戦略を読む」(武藤泰明 早稲田大学教授)
に参加してきました。
講演の中で、人材開発に関してどんな話が出たのかを
私の理解の範囲で、ご紹介します。
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●人材育成の復権
・仕事の面白さと将来の能力向上を目指す人材は、
賃金は安くても「×1以上の能力」を必要とする仕事がある会社を選ぶ。
(「×1の能力」しか必要としない賃金の高い会社よりも)
・「ここにいれば成長できる」と思わせられれば、人材を引き止められる。
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●即戦力と基準外人材
・新卒や中途など「即戦力」は、労働需給に余裕がなくなると
採用コストが上昇する。
・フリーターなど「基準外人材」は、比較的ラクに採用できる。
育成期間を短く出来れば、利益貢献の早期化を期待できる。
・多くの企業は、新卒か1社以上の経験がある中途を採用する。
・企業における基準「外」の人材である「大卒フリーター」を採用していない。
・「高学歴の非正規就労者」が、毎年20万人増加している。
・定員未充足大学では、大学の「基準外人材」を入学させている可能性もある。
・大卒者の質の問題もある。
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●採用と育成
・採用コストは、採れなくなればなるほど、幾何級数的に増加する。
・採用コストが急増する場合は、育成コストのほうが割安になる。
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「人材育成の復権」
人材育成に携わるものにとって、勇気が出る話でした。
武藤教授の話は、非常に勉強になったので、
定点観測的に、毎年参加しようと思っています。
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人事・教育担当者向け情報共有セミナーのご案内
2006年1月27日(金)13時30分〜17時 開催
●人事・教育担当者向け情報共有セミナー
「辞めない新入社員を育成するには?」
私たち人事・教育担当者にとって、コストをかけて採用し
教育した新入社員に辞められるほど、困ったことはありません。
「何故、辞めてしまうのか・・・」 「どんな対策を打てばよいのか・・・」
お悩みの担当者の方も多いかもしれません。
特に、新入社員導入教育の最終決定をせまられていたり、これから襲いくる
採用や春闘などの激務の前に、新入社員の受け入れについて考えをまとめたいと
思われている担当者の方々にとって、これは優先順位の高い課題の一つかもしれません。
「人事・教育担当者向け情報共有セミナー:辞めない新入社員を育成するには?」
では、同じような課題を抱える人事・教育担当者の方々に情報共有の場をご提供します。
同じ立場だからこそ共有・共感できる話も多いかと思います。
もちろん、ディスカッションを進めやすくするために、守秘義務の範囲内で、
呼び水となる事例の紹介や、進行上手なファシリテーターもご用意しています。
セミナー後は、自由参加の懇親会もございます。
おそらく今までになかったタイプのセミナーになるでしょう。
お忙しい時期とは存じますが、よろしければご参加ご検討ください。
お申し込みお待ちしております。
【セミナー内容】 2006年1月27日(金) 13:30〜17:00
1.イントロダクション
2.新入社員に関して人事・教育担当者が抱える課題
1)人事・教育担当者へのヒアリング結果紹介
2)人事・教育担当者同士のディスカッション
・現状の課題は?
・何故、新入社員が辞めてしまうのか?
・どんな対策を?
3.辞めない新入社員を育成する対策案
1)日経ビジネススクールでの取り組み
2)「学び方の上手い」新入社員の育成
3)導入教育+フォローアップ事例の紹介
4.質疑応答
終了
5.懇親会 (自由参加) 渋谷駅近辺 4〜5千円
【日程】 2006年1月27日(金) 13:30〜17:00
懇親会 17:30〜19:30(自由参加:4〜5千円)
【場所】 渋谷ティーズビジネスタワー2階ホールC JR渋谷駅宮益坂出口徒歩2分
target=_blank>http://www.tsrental.jp/map/index.html
【参加費】 10,000円(税込み) 当日現金お支払い (領収書をお渡しします。)
【主催】 ラーンウェル 代表 関根雅泰 (日経ビジネススクール講師)
【お問い合わせ】 090-8113-7269 info@learn-well.com 関根
【お申し込み方法】
下記フォームからお申し込み下さい。
target=_blank>http://www2.formzu.jp/formgen.cgi?ID=d7828118
最後まで読んで頂きありがとうございました。
当日お会いできることを楽しみにしております。
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