「学ばせ上手」をつくる
●「学ばせ上手」をつくる
学校法人産業能率大学総合研究所 次世代リーダー育成ソリューションセンター長の
杉原徹哉氏が、興味深いお話をされています。
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昨今若手の育成に悩んでいる企業は多い。
「最近の若手社員は言われたことしかやらない」
「マニュアル的で自分で考えない」といった声もよく耳にする。
一般にこうした問題は受け手側、つまり若手社員側の問題として
捉えられがちだ。しかし、実はこれは教える側の問題でもある。
つまり、教える側が学ぶ側の自律性や主体性を引き出せて
いないのである。
(中略)
技能伝承をスムーズに進めるためにも、「学ばせ上手」を
つくることが重要になる。
愛知経協 2007年3月号 p2〓3
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「教え上手は、学ばせ上手」
相手が上手に学べるよう手助けする。
人を教え、育てる立場にある人にとって、大事な考え方ですね。
(拙著「教え上手になる!」も、同じ考え方に基づいています。)
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離職率を抑える取り組み
日経MJに載っていたライフさんでの事例です。
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ライフ、「職場改善」研修、部下への指導法/話の聞き方…
――離職率抑える切り札に。
ライフコーポレーションが社員教育に力を入れている。
社員教育といっても以前から行われている刺し身の盛り方や
計数管理など技術向上のための研修ではない。
テーマになっているのは、コミュニケーションの向上や
部下へのよりよい指導方法など職場環境の改善だ。
即効性は期待できないものの、離職率を抑えるための
切り札になると期待が高まる。
(中略)
楽しく働くことができる環境づくりの一環である
この研修はすぐに店舗の生産性の向上につながるものではない。
ただ、四年をかけてやってきた取り組みは徐々に効果を表しつつある。
二〇〇〇年度前後には首都圏の店舗で働く社員のうち、
一年間で約一五%が退社していた状況だったのが、
〇六年度には約五%まで低下する見込みだ。
研修だけが離職率低下の要因ではないが、
ライフでは「一定の効果があった」とみる。
人材の確保が難しくなっているなか、
職場環境改善に向けた地道な取り組みが重要になってきている。
2007/03/02, 日経流通新聞MJ, 5ページ,
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楽しく働ける職場環境を作れば、離職率が低下する。
そのためにもお互いが気持ちよく働けるよう
コミュニケーションのとり方や仕事の教え方に関する
知識・技術を研修を通して学習する。
こういう地道で継続的な取り組みが大事なんでしょうね。
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若手社員に気づきを与える方法
●若手社員に気づきを与える方法
武田マネジメントシステムス代表取締役の武田哲男さんが、
日経産業新聞(2007年2月27日)で、こんな話をされています。
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特に劣悪なサービスを提供する店を見つけて、若手社員に行かせる。
観察させた上で「どんなことに気づいた?」と質問する。
自分のことには無頓着でも、他人のことは割りと見えるもの。
徹底的に気づきや問題点を挙げていくと、その後はわが身を
ふり返り、自身の行動に対しても配慮できるようになる。
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「悪い例」を観察させ、質問し、自身の行動をふり返らせる。
簡単にできて、しかも効果的なやり方ですね。
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新人指導は、若手がメインで、ベテランがサブ。
●新人指導は、若手がメインで、ベテランがサブ。
2月20日の日経産業新聞に、三世代で技能伝承の取り組みをしている
自動車用プレス金型大手の富士テクニカの事例が出ていました。
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富士テクニカは、一人の若手技術者が新入社員数人を
一年間専任で指導する仕組みを約四十年前に導入した。
(若手技術者は)この一年は通常業務を離れ指導に徹する。
河崎功生産本部副本部長は「毎年技量と人格から教えるに値する
入社七―十年目の若手技術者を抜てきする。教えることも勉強のうち」と話す。
(新人である)安田さんは「顧客企業に出向いて金型取り付けの最終調整が
できるようになりたい」と夢を膨らませ、(指導担当の)芦沢さんは
「教えることで自分の技能を見直せた」と自らを振り返る。
(二人を見守る50代のベテラン)満永さんは
「芦沢さんが指導を通じて一人前になってくれるのは楽しい」と目を細める。
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新入社員の指導を、1年間専任で行う20代の若手技術者。
若手技術者の指導振りを見守り、時折手を貸す50代のベテラン技術者。
40年以上続いているというこの制度。
技能伝承の一つの解決策を示しているのかもしれませんね。
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「はびこる“無常識”社員」
●「はびこる“無常識”社員」
日経産業新聞(2007年2月20日)に、面白い記事が出ていました。
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若手社員は「非常識」ではなく、常識そのものを
家庭や学校で教わっていない「無常識」である。
こうした若手社員を批判したり、犯人探しをしても
始まらない。
初めから常識がない、「無常識」だと認識することから
始めないといけない。
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初めから常識がない「無常識」だと考えれば、
腹も立たず、「教えてあげよう」という気になるかもしれませんね。
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