新垣さんからのメール
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ご無沙汰しております。新垣です。
> 実は、本の商業出版が決まりそうです!
> 4月1日、明日香出版から「教え上手になる!」というタイト
ルで本を出す予定です。
おめでとうございます!
目標めざして、頑張ってください!!
> 本日、発行のメルマガ「学び方」でもお伝えしますが、
> 下記に関して、ご意見を頂戴できませんでしょうか?
>
> ●「教えるのが下手な人」は、どんな人か?
> ●「教えるのが上手い人」は、どんな人か?
> ●人に教える「難しさ」や「楽しさ」には、どんなものがあるか?
>
> 全部でも結構ですし、どれか一つでも結構です。
> 皆さんのご意見を頂戴できませんでしょうか?
私にとっても興味のあることですし、
できるだけ、ご協力させていただきたいのですが・・・
私にも分かりません(^^;)
(掲示板にはお答えするつもりですが)
と申しますのも、関根さんが「教える」という事をどう捕らえ
ているかが、この質問からは見えてこないからです。
そこで一つお伺いしたいのですが、
関根さんは「伝える」と「教える」の違いは何だとお考えでしょうか?
「教える」とは、一般に「他の人に、新しい知識を知らしめること」と
思う方も多いかと思いますが、新聞やニュースキャスターが伝える
ニュースもまた、この条件を満たしています。
ですが、新聞やニュースキャスターはニュースを「伝える」の
であって、ニュースを「教える」とは言いませんよね。
では、「教える」って何なんでしょうか?
「伝える」や「知らせる」との違いは?
教えることに関して、社会人のセミナーなどで多数の経験を
お持ちでいらっしゃる関根さんならば、きっと一家言おありかと存じます。
それをお教え願えないでしょうか。
「教える」ことが何なのか、はっきり分かれば、どうやったら
上手になるのか、その方法も見えてくる、と考える次第でございます。
(これを掲示板のほうに書かないのは、教えが上手い人の具体例を
ブレーンストーミングすることで、「教え」の本質が見えるかも、
と思っているからです。上のような事を書いてしまうと
皆様の自由な発想が妨げられるのでは?と危惧するからです。)
長文になってしまいましたが、お答えを頂けましたら幸いです。
それでは失礼致します。
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私からの返信
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新垣さん
メールありがとうございます。関根です。
> おめでとうございます!
> 目標めざして、頑張ってください!!
ありがとうございます!頑張ります!
また、ブログ掲示板へのコメント、ありがとうございました。
> 「教える」とは、一般に「他の人に、新しい知識を知らしめる
> こと」と思う方も多いかと思いますが、新聞やニュースキャス
> ターが伝えるニュースもまた、この条件を満たしています。
>
> ですが、新聞やニュースキャスターはニュースを「伝える」の
> であって、ニュースを「教える」とは言いませんよね。
> では、「教える」って何なんでしょうか?
> 「伝える」や「知らせる」との違いは?
さすが、新垣さんは考えさせる質問をされますね〜。
私は、いわゆる”成人教育”を行っているので、
その分野から、私の考えを伝えます。
私が今回の本「教え上手になる!」で伝えたいこととも重なるのですが、
「教える」とは、「本人が上手に学ぶことを支援する」ことだと考えています。
「上手」に学ぶ
つまり、「上手な学び方」
(例えば、良書の紹介や、やるべきことのアドバイスなど)
を「教える側」は、ある程度知っていて、それを相手に提供する。
それも、上から「こうやりなさい」と「教え込む」のではなく、
本人がそれを自ら学ぶようにもっていくといったイメージです。
また、成人教育の場合、「教える」という言葉はあまり使わず、
「伝える」「知らせる」という言葉を、相手に対して使っています。
なぜなら、大人に対する教育の場合、Educationの語源(ラテン語)
にあるような「引き出す」といった側面が強くなるからです。
「教える」という言葉は、どうしても
「私、教える人。あなた、教わる人。」という上下関係のイメージが強いため、
こちらが意図する「本人が上手に学ぶことを支援する」が伝わりにくいためです。
ですから、企業内研修では、
「これから、皆さんに営業に関して、色々”お伝え”したり、”お知らせ”したり
しますが、それらを現場でどう活用するかは、皆さん自身に考えて頂きます。」
といった言い方をしています。
「皆さんに、営業のやり方について、”教え”ます。」とは言わないですね。
つまり、
「本人が上手に学ぶことを支援する」ために、
「伝えたり」「知らせたり」(その他色々な手段)することが
私が考える「教える」です。
「教え上手」は「学ばせ上手」をキーワードに
今回の本は書きます。
> 「教える」ことが何なのか、はっきり分かれば、どうやったら
> 上手になるのか、その方法も見えてくる、と考える次第でござ
> います。
もし「教える」とは、「本人が上手に学ぶことを支援する」ことだとしたら、
「本人が上手に学ぶことを支援する」ために、
私達「教える側」はどうすればよいのでしょうね。
やっぱり、
・本人の学ぶ意欲を引き出す
・本人が上手に学べるような方法論や技術を持つ
ことなのでしょうか。
このたびは考えさせるメールありがとうございます。
新垣さんのおかげで、またいい案が浮かんできました。(笑)
今後ともよろしくお願いします。
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新垣さんからのメール
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関根さん
出版、本決まりおめでとうございます!
いよいよ引き返せないところに来ましたね、頑張って下さい!!
> また、ブログ掲示板へのコメント、ありがとうございました。
いえいえ、端的に書いただけですので、他の方に比べたら恥ず
かしい限りです。
> > 私は、いわゆる”成人教育”を行っているので、
> その分野から、私の考えを伝えます。
お返事頂き、ありがとうございます!
関根さんの熱い思いが伝わって来ますね〜!
メールを拝読させて頂いて、私の考えとは少し違うようなので
(立場も違いますから当然ですよね)、私の方の考えを先に
述べさせて頂きますね。
私は「伝える」とは「情報を提示する」ことであり、
「教える」とは「相手を変えること」だと考えております。
つまり、ニュースや新聞などでは情報が提示されているだけな
ので、「伝えた」だけに過ぎませんが、
「教える」場合には、相手がそれによって何かできるようにな
る(=変化する)わけですから、相手を変えている訳です。
逆に言うと、「教えた」結果、相手に何も変化がなければ、
何も教えたことにはならないかと思います。
というわけで、関根さんの「教える」は私の「伝える」という
感覚にちかいのかなぁ、ということで(関根さんも「教える」
と言わずに「お伝えします」という表現でお書きになってまし
たし)、出来るだけ関根さんの感覚に合わせた形で、書き連ね
ていこうかと思います。
> もし「教える」とは、「本人が上手に学ぶことを支援する」ことだとしたら、
> 「本人が上手に学ぶことを支援する」ために、
> 私達「教える側」はどうすればよいのでしょうね。
> やっぱり、
>
> ・本人の学ぶ意欲を引き出す
> ・本人が上手に学べるような方法論や技術を持つ
>
> ことなのでしょうか。
まずは、「教える」にせよ「伝える」にせよ、「誰に」という
のが重要かと思います。
例えば、子供の場合には、周りに本を置くなど、環境を整える
ことによって、本人が学ぶことを支援することが出来るかと思
いますが、大人の場合、本があっても、「忙しいから」といっ
てなかなか手をつけなかったりします。
つまり、相手を知ること。これが教えの第一歩になるかと思います。
(他の方のコメントで共通言語を持つこと、噛み砕いて話すこと、
とあるのがこれに当たるのでしょうか)
これが大きく外れていた場合、釈迦に説法になってしまうかも
しれませんしね(笑)。
そして次に、伝える段になるのですが、
「教える」とはコミュニケーションだ
と言わせていただきます。
つまり、相手の反応があって初めて成り立つものだと。
どんなに素晴らしい内容でも、誰もいないところで話したら、
話に勢いがなくつまらなく感じてしまうのではないでしょうか。
多くの方があげている、「教え方が下手」というのは、この相
手の反応を見ないで、自分だけで話をしてしまっている状態の
ことかと思います。
良い教え手は、上手く相手の反応を引き出しながら、話を進め
ていくように思います(これが難しいんですけどね)。
そして最後に、「自分で上手に学ぶように」相手を変化させる
わけですが、自我の確立していない子供の場合には、叩き込む
といった方法も通用致しますが、自我が確立している大人の場
合には反発されてしまいます(このあたりは関根さんのほうが
良くご存知かもしれませんね)。
こう言った場合に有効になるのは「自分でそれを選ぶ」よう誘
導することでしょうか。
このあたりは心理学のスキルなども必要になってくるかと思います。
以上、簡単ですがまとめてみました。
お役に立ちましたら幸いです。
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私からの返信
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新垣さん
おはようございます!関根です。
貴重なご意見ありがとうございます。
> 私は「伝える」とは「情報を提示する」ことであり、
> 「教える」とは「相手を変えること」だと考えております。
> 逆に言うと、「教えた」結果、相手に何も変化がなければ、何
> も教えたことにはならないかと思います。
なるほど!
> まずは、「教える」にせよ「伝える」にせよ、「誰に」という
> のが重要かと思います。
> つまり、相手を知ること。これが教えの第一歩になるかと思い
> ます。
おっしゃるとおりですね。
> そして次に、伝える段になるのですが、
> 「教える」とはコミュニケーションだ
> と言わせていただきます。
> 多くの方があげている、「教え方が下手」というのは、この相
> 手の反応を見ないで、自分だけで話をしてしまっている状態の
> ことかと思います。
確かに!
> そして最後に、「自分で上手に学ぶように」相手を変化させる
> こう言った場合に有効になるのは「自分でそれを選ぶ」よう誘
> 導することでしょうか。
なるほど。
そうすると、「教える」とは、
1)相手を知る
2)相手に伝わるようコミュニケーションをとる
3)相手の変化を促す
といった感じなのでしょうか。
貴重なご意見本当にありがとうございます!
非常に参考になります。
このたびはありがとうございました。
今後ともよろしくお願いします。
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