皆さん、こんにちは。関根です。
さて、「成果につながる営業教育」創刊号のテーマは
「成果につながる営業教育とは?」です。
皆さん、こんなことありませんか?
営業研修を苦労して企画する。今までやってきたこと、現場の声、研修会社の営業の話や、 人材開発関係の書籍などから、営業研修を考える。何とか上司を説得し、開催にこぎつけても受講者や現場のマネージャーの反応は今イチ。「この忙しい時期にまた研修か」「こんなのやっても売れるようにならないよ。」営業現場の為にと思って実施した研修が喜ばれない。
会社からは「研修やってどんな効果があるんだ。成果を見せろ」とせっつかれる。アンケート結果から「受講者の反応を見て下さい」など苦しいながらも成果を見せようとする・・・。
結論から言いますと、営業研修(いわゆる営業スキル研修)だけでは成果につながりません。
私たち研修会社や企業の研修企画者が「研修は気づきが与えられれば良い。それが研修の成果だ。」などと言いますが、それはあくまで短期的な成果であって、本来の目的である中長期的な成果、会社の売上・利益貢献にはつながっていないケースがほとんどです。
では、売上や利益といった「数字」という結果を出すためにどうしたら良いのか?成果につながる営業教育とは何なのか?それについて考えていきたいと思います。
成果につながる営業教育は、次のシンプルな公式で示すことが出来ます。
成果(Result)= 量(Quantity)× 質(Quality)
これは営業で成果を出すために必要でシンプルな考え方です。
「なんだよ、当たり前の一般論か」と思われた人もいるかもしれません。ただ、現場で営業活動をしながら、また営業研修を通して様々な業界を見ながら「この公式は営業の真理だ」と 私は感じています。
営業で成果を出すためには、営業活動の量(面談件数)と質(面談内容)を管理する。面談すべき顧客と良い面談をする、そうすれば売上は必然的にあがる、という考え方です。そのためには「面談すべき顧客」は誰なのか?そして「面談すべき」顧客と面談しているのか? (面談件数:量の管理)と、「面談すべき顧客」と質の高い面談が出来ているのか? (面談内容:質の管理)を見る必要があります。
営業研修では一般的に「質の高い面談」を実現する為の「営業スキル研修」がほとんどです。お客様の心をつかむトーク、質問の技法、効果的なプレゼンテーション、反論応酬話法、など「会ってからどうするのか?」に主眼が置かれています。
これらの営業研修は正直どんぐりの背比べです。どの研修会社の研修も本質的には同じような内容です。ただ、これら営業活動の質を高める研修も、現場では実践されずに終わる、というケースがほとんどです。
また、営業活動の量を管理する、「面談すべき顧客」の見極めや面談件数の管理は、営業研修ではカバーされていないのが現状です。「それは研修企画の仕事ではない」と現場任せにしている。あるいはマーケティング理論的な研修でお茶を濁し、結局現場で使えないといった ケースも見られます。
つまり、成果につながる営業教育とは、「営業活動の量と質の管理」を実現させる営業教育のことなのです。
管理と聞くと言葉が強く聞こえるかもしれませんが、「行くべき先に行っているのか?」 (面談件数の管理)「やるべき事をやっているのか?」(面談内容の管理)この二つを見ることと考えて下さい。
その為に、成果につながる営業教育では「行くべき先の見極め方」を教え、行くべき先に 行っているのか「面談件数の管理」手法を伝え、営業スキル研修で「面談内容の質的向上」を図る、ことが必要になります。今までの営業研修では「面談内容の質的向上」のみに重点が 置かれていたため、成果につながらなかったのです。
そこで、次回からはもう少し詳しく営業活動の「量の管理」と「質の管理」を見ていきます。
ところで、皆さんの会社の営業研修は「質の管理」「営業スキル研修」中心ですか?
「量の管理」はどうですか?
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