●地域と学校のかかわり
07年2月12日 日経新聞 朝刊で、
足立区立五反野小での取り組みが紹介されていました。
・住民、保護者が「授業診断」を行っている。
・春と秋の学校公開週間中に、自由に学校に来て授業を参観し、評価シートに記入する。
・12の評価項目「学習意欲を引き出す工夫」「児童の様子」など五段階で評価する。
・500枚以上集まるデータを「開かれた学校づくり協議会」が集計する。
・各教師の実名が公開され、それをもとに意見交換を行う。
・授業診断のねらいは、教師の合否判断ではなく、教師力の向上である。
非常に興味深い取り組みですね。
私は、公立小中学校での教育課題の解決は、
地域社会との連携にあるのではないかと考えています。
まずは自分の足元、地元寄居に関わっていきます。
=============================
●多様な人間との出会い
同じ日(2月12日)の朝日新聞では
「犯罪の稚拙化」に関して、
河合幹雄 法社会学教授の話が出ていました。
・犯罪の稚拙化、限度を知らない行動の原因は
「止める少年の不在」が指摘できる。
・同じような社会階層の同じような子供たちという
同質集団の病理。
・稚拙な若者を正すというよりも、
たくましい若者を育てるためにはどうしたらよいかを考えたい。
・多様な人物と出会った経験こそ人間形成の基盤となり、
たくましさを与えてくれる。
・とりわけ、年長者と出会い、良いことも悪いことも
教えられる経験こそ大切と考えられる。
世の中には色んな人がいる。
異質性を子供たちに理解させることが大切なのかも知れませんね。
私個人の話になりますが、私がアメリカの大学に留学し
人類学(Anthropology)を学んで得た
一番大きかったものは、
「人それぞれ様々な価値観がある」という気づきでした。
アメリカ人の教授(Shan Winn先生)は、ことあるごとに
「世の中には色んな考え方があるよ。
(アメリカ人の考え方が一番正しいわけではないよ)」
ということを、私達学生に伝えていました。
先進国、発展途上国。
白人、黒人、黄色人種。
正義、悪。
経済的“成功”者、社会的弱者。
「簡単にラベルづけすれば、人生はラクかもしれないけど、
世の中そんなに単純じゃないよ。」
「異質なものがある、複雑で混沌としているからこそいい。
皆が同じになる方が怖い。」
そういうことを、身をもって教えてくれたのは、この先生でした。
話がずれたかもしれませんが、
世の中に存在する多様な人間との出会いの場を
子供たちには作ってあげたいと思っています。
コメントフォーム