08年に大量採用した三メガバンク(三菱東京UFJ、みずほFG、SMBC)
に関する記事です。
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・四月一日午後。入校式を終えた三菱東京UFJ銀行の総合職570人が、
バスに分乗し、新潟県湯沢町の大型リゾートホテルに向かった。
スキー客を横目に二週間の配属前研修のスタートだ。
・みずほコーポレート銀行は、二週間ほどだった集合研修を
一気に半年に延ばした。
就職氷河期に新人が配属されず、指導したこともしかったこともない
上司や先輩が増えた。
「大量配属による現場の負担を軽減したい」(みずほコーポ)。
研修の長期化の裏には切実な事情がある。
(日本経済新聞 08年5月2日 朝刊 p1)
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・三井住友銀行は、リテール(個人向け)部門の新入社員を対象とした
“新人育成学校”を5月7日に開校する。
研修期間は10月末までの約半年間。施設での研修と営業店でのOJTを
2週間ずつ交互に実施する「サイクル型トレーニングプログラム」が特徴。
・今春が1800人、来春も2400人という高水準の積極採用に対応し、
人材育成のスピードアップと同時にこれまで新人教育を担ってきた
営業店の負担軽減を図るのが狙い。
バブル崩壊後の不良債権処理の過程で採用を抑制した結果、現場で
新人指導を行う20代後半から30代の社員が不足。ここにきての
大量採用で現場の負担が増大しているという。
(フジサンケイビジネスアイ 2008年4月30日 p1)
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SMBCさんの「サイクル型トレーニング」は効果がありそうですね。
2週間後に現場に出るとなれば、研修への参加意欲も高まりますし、
現場で分からないことは、研修で解決できる安心感ももてるでしょう。
おそらく、接客という1回完結型の仕事で、長期連続型の仕事ではない分、
2週間現場を離れるということができるのかもしれませんね。
新人を指導育成する20代後半から30代の若手社員がいない
(就職氷河期の採用抑制世代 1993~2004年ぐらい)
というのは、銀行だけでなく多くの企業に共通しています。
4月の研修が終わって、すぐ現場に預けられると負担感がある。
しばらく本社主導で研修してくれて、ある程度戦力としてから
現場に出してほしい、というのは現場の本音でしょうね。
メガバンクさんの取り組みの今後に注目したいと思います。
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