The Training’s NOT the Thing: Getting Business Results From Training
大事なのは研修ではない:研修の成果を得るために
June 3,2008 10:00-11:15 Ms.Debbe Ball(Holcim,Inc) and
MS.Carolyn Laughlin(Advantage Performance Group)
(・はセッション内で印象に残った内容 ○は関根の独り言)
○席につくと、スピーカー(Carolynさん)が近づいてきて歓待してくれました。
こういう風にされるのは、やはり参加者にとって気持ちがよいです。
自分が尊重され歓迎されている気になります。
昨日、Jim Smith氏の講演で言っていた通りです。(実践しよう!)
○ハンドアウトは1枚もののみ。これだけかと思っていたら、一番最後に
スライドとして見せたものを渡すという。
参加者から「先にくれ」という声があがり、途中からハンドアウトを渡していました。
(これは途中で席を立つことを防ぐ狙いがあったのかもしれないが、逆効果かも)
○ASTDのセッションでは、セッションによっては途中退席が多いものがあります。
いかに人気講師のセッションでも途中退席はあります。
講師としてはあまりいい気持がしないでしょうが、半分聞いてハンドアウトを
もらったら、他のセッションに出たいという参加者の気持ちは分かります。
私は1セッションに出たら基本的に最後までいることにしました。
途中から別のセッションに参加しても、虻蜂取らずになるからです。
・セッションは、High Impact Learning というやり方を推奨する研修会社のCarolynさんと、
そのやり方で結果を出したHolcimというセメント会社のDebbeさんの二人で行われた。
(事例をお客様自身が話してくれるのだから、研修会社側としてありがたいことだろう)
・最初に、二人によるロールプレイがあった。研修参加者が研修室に入る前を呼び止める場面だ。
「なぜこの研修に参加したの?」と講師が聞くと
受講者(1)上司に言われたから
受講者(2)このテーマに興味があったから ←漠然とした答え
受講者(3)この研修で~を学んで、それを○○として職場で活かして、
●●という目標を達成したいから ←具体的な答え
「どの受講者が研修に参加して最も多くのものを得られるか?」
受講者(3)であろう。
「では、誰が(3)のような受講者を作り上げるのか?」
マネージャー、教育担当、受講者本人・・・
「Front line Manager(現場上司)とLearning Function(教育担当)の連携が必要」
・Training(研修)だけだと、職場へのImpact(影響)は、12~15%ほどしかない。
What causes failures of impact(影響を軽減させる要因)として、
1)Preparation & Readiness(準備) 40%以上
2)Learning Intervention (学習活動)20%
3)Application Environment(適用環境)40%以上 がある。
つまり研修「前」と「後」の働きかけが、
研修のインパクト(影響・効果)を増やすためにも重要である。
・参加者からの質問「現場のマネージャーを教育にからませるのは難しいのでは?」
「ビジネスゴールと結びつけて、マネージャーに働きかける。
それを実際に行ったのが、Holcimでの事例」
・Holcim(従業員数 90,000名以上のセメント会社)では、
2006年から High Impact Learningのパイロットを始めた。
通常の研修では、12-15%の受講者が、研修内容を職場で適用し
何らかの肯定的な結果を得ているが、
今回のHILでは、50%の受講者が、研修内容を職場で適用し何らかの成果を得た。
・研修「前」と「後」に、たとえ数分でも、参加者と上司が研修内容について話をするだけでも
職場での適用が2倍には増える。参加者が研修で学ぶ割合も2倍以上になる。
このような会話をもった参加者の75%-100%は、何らかの成果を得ている。
・これらを可能にするのが「Impact Map」というシンプルなツールだ。
1.What I will learn・・・(Knowledge & Skills 研修で学ぶ知識と技術)
2.What I will do with my learning・・・(Application 職場でどのように適用するか)
3.What results I will get・・・(Individual or Team results 個人やチームが得る成果)
4.Organization Goals(会社として得られるビジネスメリット 数値化できるような)
上記の質問に参加者が答え、マネージャーと会話をすること。
これによって「なぜ」この研修を受けるのか、
「どのように」研修内容を職場で活かすのか、に答えることができる。
・この「Impact Map」を研修前に、受講者と上司が「対話」を通して合意し、
研修中もこの「Impact Map」を達成できるように組立て運営し、
研修後もこの「Impact Map」を達成できるよう職場適用を促し、できたのかどうかを検証する。
・研修後の取り組みとして、マネージャーが質問を投げかけ、受講者がそれに答える
「Follow up meeting」が有効である。(1週間後)
○ある会社様で実施している「マネージャーへの研修内容説明会」
「OJT担当者がマネージャーにインタビューする事前課題」は、やはり意義がある。
足りないのは、研修後の働きかけ、マネージャーと参加者の会話を促す工夫かも。
○ただ、どうしてもマネージャーへの負荷がかかってしまう。
少し負荷を軽減させる方法はないか?
あるいはやはりマネージャーに負荷をかけざるを得ないのか?
○HILの考え方と、研修の効果測定を組み合わせると面白いかも。
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