「経営・戦略」本

小さな会社の経営本

7月上旬の一人合宿に向けて読んだ「経営・戦略」本で、
印象に残った言葉を記録しておきます。

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『良い戦略、悪い戦略』 R.P.ルメルト 2012
・良い戦略は、単純かつ明快。
・打つ手の効果が一気に高まるようなポイントを見極め、
 そこに狙いを絞り、手持ちのリソースと行動を集中する。
・リーダーの仕事は、効果的にがんばれる状況を
 作り出すことであり、努力する価値のある戦略を立てること。
・ポジティブシンキングの源流は、プロテスタント流の
 個人主義にある。
・足場を固めて選択肢を増やす。
・これと決めたことを長期にわたり一貫してやり続ける。
  それが容易にまねのできないリソースを築き上げる。
・同じ業界にいながら違うルールでゲームする。
・持続的な成功を収めている企業には、まずだいたいは
  良い戦略がある。
・戦略の要諦はフォーカスにあるが、多くの大企業は、
  リソースをフォーカスできない。
・どんなとき、どんなところで優位にたてるのか。
・変化のうねりがやってくるときには、戦略がものをいう。
・戦略とは、仮説である。
・バーチャル賢人会議。師匠ならこんなときどう言うだろうか。
○この本は、土井英司さんのメルマガ「ビジネスブックマラソン」
 で紹介されていたので読んだ。やはり目利きのお勧めは良い。
  http://eliesbook.co.jp/review/2012/07/04
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『カテゴリー・イノベーション:
 ブランドレレバンスで戦わずして勝つ』 D.A.アーカー 2011
・過去に効果的だった経営スタイルは、今後も勝ち続ける能力を
 失いつつある。
 「自分の得意領域で」「集中し」「力を分散させないで」といって
 既存の戦略に盲目的に従うことは、これまでになく危険な行為。
○ここは疑問。少なくとも、弊社は「フォーカス」戦略。
・エスノグラフィー調査:
 1)いつもと何かが違うことに気がつく能力
 2)人が何を感じているかを理解する能力
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『成熟市場の2ケタ成長戦略 伸びない市場で稼ぐ!』
  A.スライウォッキー R.ワイズ 2007
・「ディマンドイノベーション」
 顧客が日々奮闘している問題は何か、
 夜も眠れないほど悩んでいる問題は何か
・「隠れた資産」
 顧客関係資産、事業ネットワーク資産、情報資産
・徹底したリサーチと開発費を考えれば、
 値段が高いのも納得してもらえる
・より大きなニーズへのアクセスを作りだすのが
  コアビジネス。
・TSUTAYAの関心は、ライフスタイル情報からの膨大な持続可能性。
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『リアルフリーのビジネス戦略』高橋仁 2012
・成功の要素
  1)人間の本能に訴える(リピートにつながる)
  2)時代遅れの業界
  3)顧客と直接接点をもてる
・リアルフリーの最終目標は、巨大な顧客集団を対象に
  各種のビジネスを仕掛けること「データベース化」
・株式上場を避ける。シンプルに考えられる。
  顧客と従業員を幸せにするためには、
  どんな経営方針を立てたらいいか、
・会員組織が大きくなれば、広告費が極限まで下げられる。
  これが「全無料化」が実現する理由の一つ。
・会員組織に対してお金を払う第三者企業の存在。
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『小さな会社こそが勝利する ポーターの競争戦略』 今瀬勇二 2011
・集中化:特定地域や特定顧客に競争の範囲を限定することで、
  限定的に競争優位に立てる
・次につながる仕組み。リピートにつながるかどうか。
  リピートの仕事には、習熟効果が期待でき、コストも低減できる。
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『ランチェスター戦略の教科書』矢野新一 2012
・ロスト顧客は、一般的に年間5~20%発生する。
  このロスト顧客をゼロに近づける。
・ロストゼロのために:
 1)次世代対策 2)幹部対応 3)未訪問ゼロ 4)複数パイプ
 (+スイッチングコストの増加)
・地域、市場で細分化し、弱者はなるべく競合企業の
  少ない所に力を注ぐ。
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『儲け続ける会社のシンプルな経営』 志村勉 2012
・経験を積めば積むほど、知見が蓄積され、独自性が際立つ。
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『社長のお金の残し方』 吉澤大 2012
・節税対策:いつでもルールを変えられる相手と戦うのは相当大変
・平均的な会社は何もしないと、毎年10~20%の顧客を失っている。
 この顧客離れを5%防ぐと、利益は25~85%も増加する。
・仕事の満足度と利益率 反比例の法則
  仕事は楽しいけれど、手離れが悪くてあまりもうからない時期から
  仕事は楽しくないけれど、段取りが良くなり、結構儲かる時期へ。
・個人で残したお金(役員報酬-所得税等)は、
 個人でも会社でもどちらでも使える。
 会社で残したお金(利益-法人税等)は、
 個人で使うには制約がある。
・手元のキャッシュの厚さ:選択肢を増やし、戦いを有利にする。
・少数にすることで精鋭にする。
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『あえて小さく生きる』 鈴木達雄 2012
・銀行はお金を借りるより、経営相談相手として活用すべき。
・多くの人が失敗するのは、お金が余った時に、個人の資産として
 もってしまうこと。
 企業の資産として剰余金を増やすのであれば、このお金は
 経営者家族間の相続でも税金を取られない。
 会社を安全に継続させるには、会社に資産を持たせること。
・企業として体力を強化するには。
 ローコストを推進し、営業力と財務力をつけること。
 そして剰余金を積み増してキャッシュを増やしていくことに尽きる。
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『ビジョナリーカンパニー③ 衰退の五段階』 J.C.コリンズ 2010
・教育で効果をあげたいなら、正しい答えを示そうとしてはダメ。
 良い質問をすることに集中するべき。
・中核事業は、人間の基本的なニーズを満たすものであって、
 世界一になっているのであれば、陳腐化することはめったにない。
・厳しい現実を直視しない
・黒字でも倒産することはある。「現金」が大事。
 組織が大きくなり、成功を収めるにつれて、
 現金が重要だという意識はだんだん薄れていく。
 企業は利益不足で倒れることはない。現金不足で倒れるのである。
・適切な人材の条件
 1)会社の基本的価値観にあっている
 2)厳しく管理する必要が無い
 3)「肩書き」ではなく「責任」を負っていることを理解
 4)約束したことは達成する
 5)会社と仕事に情熱をもっている
 6)「窓と鏡」の成熟した思考様式をもっている
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○やっぱり経営関連本は面白い!

投稿者:関根雅泰

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