「建築」本
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『非常識な建築業界 「どや建築」という病』 森山(2016)
・建築家の3つのタイプ
1)建築士
2)建築家
3)表現建築家 どや顔をした建築を生み出す
・建築の良し悪しを決める基準がないので、審査委員が気に入りそうな
設計案を出しておけば選ばれやすい。
・公共コンペに不可欠なのは、第三者的な視点をもつアドバイザーと
施設利用者も参加する、本当の意味での「計画の検討」
・一般の住宅建設は、主に町の大工さんが行うものであった。
・建物は、古ければ古いほど、価値を増す。
・本当に守らなければいけないものは、身近にある。
・業界基準のかっこいいは、その瞬間だけ。
業界で評価されるデザイン性により、雨漏りが発生しやすくなっている。
・表現建築家が、自己表現に邁進した建物では、
雨漏りのクレームが、いまだに日常茶飯事である。
・わが国の建設業を担っているのは、ゼネコンを頂点とする
元請け、下請けシステム。
・スーパーゼネコン5社
(清水建設、竹中工務店、鹿島建設、大成建設、大林組)
大手ゼネコン、中堅ゼネコン 10数社
・建設業への女性進出の支援を行うべき。
労働時間が決まっていて、残業がない。日給制。
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『なぜぼくが新国立競技場をつくるのか』 隈(2016)
・今、建築業界では、「日本的な工法」や「木を使うこと」に関して
積極的な追い風が吹いている。
・殺風景なスタジアムの課題を解くカギが、木にある予感があった。
「木」という素材のもつ温かな感じは、なぜか人間に大きく作用するから。
・今の複雑な社会を統合できるのは「木」しかない。
人間と自然とをつなぎ直してくれる素材が「木」。
・「コンクリートの時代」を「木の時代」に変えることが、自分の使命。
・高度経済成長時代には、木を切り出すことが、森を失うことにつながる
という誤った認識が流布した。
事実は全く逆。森から木を切り出し、そこにまた木を植えていくことが、
森に健康的な循環を作りだす。
・世界の建築のトレンドは「木」
・震災によって、人の意識が変わる。
・木は成長した後に、だんだんと腐っていく。
腐った部分を見つけて、丁寧に取り換える。部分更新が可能。
・木の建築は、半分だけ生きている。
・永続性を一番保てるのが、実は木という材料で、
逆に一番保てないのが、コンクリート。
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『あなたの家がカビる!腐る!』 秋山(2016)
・住まいづくりの材料は、
「ヒトと環境にやさしいもの」「調湿性能に優れたもの」
この2つの条件を満たす材料は、天然素材。
調湿性は、やはり自然界に存在する天然素材だけが持つ特性。
・無垢材とは、天然の木を切り出したままの木材。
無垢材は、伐採され建材となってからも呼吸し続けるという
驚異的な性質を持っている。
・構造材に無垢を使うことは実はあまり多くなく、
むしろ床板や壁の腰板、天井など、内装材として使うことが一般的。
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