2016年秋 東大中原ゼミ「Personnel Psychology」(2)

東大大学院

『The Oxford Handbook of Personnel Psychology』
今回は、ときがわでの仕事がある関係で、ゼミは欠席。
(ゼミM2の斉藤さんに、議論の様子を教えて頂きました。
 斉藤さん、ありがとうございました。)

Ch.5 A Personality approach to Entrepreneurship
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(・要約 ○関根の独り言)
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・パーソナリティー(個人特性)アプローチでは、個人レベルの違いに着目して
 起業家行動を説明する。
・パーソナリティーアプローチへの批判として、起業家は「特殊な社会集団」
 なので、一般的な性格特性では説明できないというものがある。
・本章で提案するフレームワーク
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・一般的性格特性(Big Five)
 「神経症傾向」「外向性」「開放性」「協調性」「誠実性」
 「誠実性」が起業家行動に対して、最も影響があった(Barrick & Mount 1991)
・特殊的性格特性
 「need for achievement 達成欲求」「risk taking リスクテイキング」
 起業家は、そうでない人に比べ、両方を高く持っている。
・モチベーション
 起業家はより活動的で、自主性があった。
・プロセスビュー
 起業家は起業プロセスの中で、変化する課題に対して異なる働きをする。
 事業化前、事業化中、事業化後の3つの段階で、起業家行動は違う。
・「誠実性」「達成欲求」「目標設定」等が、起業家行動に影響している。
●中原先生のFB
   https://www.facebook.com/jun.nakaharajp/posts/10210070464010933
●斉藤さんのブログ
 http://blog.livedoor.jp/mitsuhiro_saito_lab/archives/1062614120.html
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○「conscientiousness 誠実性」が、起業家行動に影響するというのは納得。
 起業(事業化)=顧客の創造と維持 だとすると、お客さまから信頼を勝ち得、
 仕事を頂き、長く付き合ってもらうためにも、やっぱり「誠実性」が大事。
○組織を率いる経営者と、そうでない経営者の違いは多そう。
  (まず、俺ら零細企業は責任の範囲が、自分と家族、関係者ぐらいだけど、 
   組織を率いる経営者は、背負っている責任の範囲が、けた違い)
  ただ、組織を率いる経営者でも、創業経営者と違い、
  サラリーマン経営者の場合、その多くは起業家とはいいづらいのでは。
  起業家=事業を起こす人=顧客を創りだす だとしたら、
  サラリーマン経営者は、「他の人が、顧客を創りだすのを支援する人」かな?
  どっちかというと、マネージャー(Getting things done through others)に近い?
  だからこそ、研究の視点として、「プロセス」ビューは重要。
  組織の「段階」によって、経営者の行動には違いがありそう。
○自分自身が、起業し、事業を続けている中で、参考にしている本。
  「小さな会社の経営本」
   https://www.learn-well.com/blogsekine/cat39/cat94/ 
  

投稿者:関根雅泰

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