2016年秋 東大授業「経営組織論」(8)管理職育成

授業

2016年12月14日(水)13時~14時45分@東大
中原先生の授業「経営組織論」(8)管理職育成 に参加。

(・印象に残った個所の要約 -授業での意見交換)
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『LEAN IN リーン・イン 
 女性、仕事、リーダーへの意欲』 サンドバーグ(2013)
・LEAN IN 一歩ふみだせ
・複数の役割をこなす女性の方が、悩みは少なく精神的充足感は高い。
・「まずはチャンスを掴み、チャンスの方を自分にフィットさせる。
  学ぶ能力こそ、リーダーが備えるべき一番重要な資質だと思う」
・人間はステレオタイプ(性別、人種、国籍、年齢など)に
 基づいて他人を判断する。
・メンターはアドバイスをくれる人。
 スポンサーは影響力を行使して、紹介や推薦をしてくれる人。
・自分の真実を語り、個人的な事業を正直に話し、感情は切り離せない
 ものだと認めるほうが、総合的に見てメリットが大きいのでは。
・両親が子育てにかかわると、子どもに多大な好影響があることは、
 世界各国の調査で明らかになっている。
 父親が積極的に育児参加した子どもは、そうでなかった子どもに比べ
 精神的充足感が高く、認知能力も豊か。
 父親がごく当たり前の世話をするだけでも、違いは顕著に表れ、
 成長した子どもの教育水準と経済的水準はともに上昇する一方で
 非行に走る率は下がる。
 また思いやりがあり、社会的適性を身に付けた子どもに育つ傾向がある。
・夫が家事や育児を担当するようになると、妻のストレスは減り、
 夫婦喧嘩も減り、満足度は高まる。
・女性に過大な期待をかけるので、それに相手が応えてくれないと、
 怒ってしまう。
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『女性マネジャー育成講座』 高田(2016)
・「しなやか」こそ、女性管理職に対して、無意識に周囲が求めている期待。
・「しなやかに振るまえ(かつ、結果は出せ)」というのはダブルバインド。
・ロールモデル形成の5段階
 1)対象を見つける
 2)観察する 3)ロールモデルとして採用する 
 4)「ああなりたい」と動機づけられる 5)行動の変化
 1)のみ、企業は介入できる。 2)以降は、本人の裁量。
・3世代に分かれる企業内女性
 1)パイオニア世代:ほぼ1986年ぐらいまでの入社
 2)雇均法世代:男女雇用機会均等法(1986年)以降の入社
 3)第3の世代:ほぼ21世紀入社
・男性のロールモデルは、部分を見る「合体ロボ型」
 女性は、完全主義の「女神渇望型」
・「スカートを履いたオジサン」として、組織に同化することで、生きやすくなる。
・すべてのマネジメント能力の根幹にあるのは「観察力」
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●中原先生のイントロ
・M字カーブ 妊娠、出産を機に、女性が仕事を離れる。
 参考:http://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/h25/zentai/html/honpen/b1_s00_02.html
・女性のリーダーシップ発達に影響を及ぼす要因
 1)個人の資質:「一歩前に出ない」←社会的影響もあるのでは
 2)制度、雇用慣行:長時間労働
 3)職場:「女王蜂効果」「男性のやっかみ」
 4)組織:女性が昇進するという文化がない
・なぜ、女性の就労が求められているのか
 国家:労働力不足 企業:多様性経営 個人:女性のキャリア観
・女性のリーダーシップに関する学術研究はほぼない。
・女性を取り巻く「関係の輪」
 
 1)配偶者の労働時間と性別役割意識
 2)自分の親の支援
・早期のリーダー経験を積ませたいが、
 出産で仕事を離れる時期と重なりやすい。
・マミートラック 育休後、オペレーショナルな仕事が中心になる。
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●クラスでの意見交換 (さし障りのない範囲で)
‐中国は「一人っ子政策」の後、2人目が産めるようになり、
 1人目を産んだ母親は「二人目を産むのでは」と見られ、
 より就業が難しくなってきた。
‐地域では女性が強い。横のネットワークを作る。
‐「自分が今の性と違う性に産まれた場合、
 今と同じような人生を歩んだか?」
 早めによい配偶者を探す。
 一人で生きていける力をつける。
 大学には入ってなかったかも。
‐一人で稼げるのか。配偶者の稼ぎも必要では。
‐企業に雇用されるという形態は、20世紀から。
 工場により、生活と仕事が分離した。
‐大企業よりも、中小企業のほうが、
 女性活躍は進みやすいのでは。
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どうもありがとうございました。

投稿者:関根雅泰

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