「The SAGE Handbook of leadership」読書会

東大大学院

2018年3月22日(木)9時30分~18時@東大
The SAGE Handbook of leadership」読書会」を開催しました。
(1月開催の予定が、雪で延期になって、3月に実施)
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私の理解の範囲で、印象に残った点を共有します。

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Ch.1:A History of Leadership
・本論文の目的は、「古代」「中世」「現代」という時代区分に分けて、
「リーダーシップ」がどのように考察されてきたのかを論じること。
・古典的リーダーシップ研究は、孫子(「孫子兵法」)やプラトン
 (「国家論」) やアリストテレス(「弁証術」)に代表される。
 ルネサンス的リーダーシップ研究は、マキャベリ(「君主論」)に代表される。
 現代的リーダーシップ研究は、カーライル「偉人説」を端緒とし、その後、
 個人アプローチと集団・環境アプローチを揺り戻しになる展開を論じている。
(田中さんのレジュメから抜粋)
●意見交換
・Max Weberの「支配の3類型」が出てこないのが不思議。
 人による支配からルールによる支配。カリスマによる支配。
・テイラーは、リーダーシップが無くても回る仕組みを考えた。
・ドラッカーは、マネジメントにテイラーの考え方を入れようとした。
・「何が真理か」を問う一般社会科学とは違う発展の仕方を、
 リーダーシップ論はしているように見える。
・「役に立つならいいじゃない」というPragmatism。
・社会的出来事が、リーダーシップのパラダイム論を変えている。
・「マネジメントの言説によるマーケット(人材ビジネス)」
・こうくくった方がマーケットが取れる。
・今何が求められるかで、リーダーシップ論も変わる。
・心理学から見ると、経営学には積み上げ感がない。
 時代の色を受けて、総とっかえになっている。
・PM理論ぐらいしか残っていない。
・心理学者は、リーダーシップを研究しない。
 科学になりにくく、手が付けにくい。
・経営学では、何がミニマムかが見えない。
・ミニマムとして、個人の関係性を、心理学者は見る。
・協力する、協調するでも、リーダーシップは変わるはず。
・人と人が交互作用する「ハコ」が見えない。
・階層線形モデルである程度見えるかも。
・結局「ケースバイケース」で終わる可能性あり。
・ハコをどこまで含めるか。ハコの何を見るかも課題。
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Ch.4 Leadership Development
・企業によるリーダー育成への投資額:16.5billion(Fulmer&Goldsmith,2001)  
 ~45billion(Lamoureux,2007)
・エグゼクティブ開発:年間 7millionをに費やしている。(2004年調査)
・リーダーシップ理論は、プラトー領域に差し掛かっており、
 次の段階に移行するべき
 リーダーとフォロワー、おかれている状況、など統合した理論構築が必要
・→リーダー育成は基本的には、経験学習モデルを使いこなし、
 日々の業務の中で育成する
(岩本さんのレジュメから抜粋)
●意見交換
・「リーダー育成」という領域でなくても良いのでは。
・「個人の能力開発」をしっかりやること
・シェアードリーダーシップの考え方だと、
 権限が無くても、リーダーシップ現象を発揮できる。
・「リーダーシップ開発」ではなく「能力開発」なのでは。
・偉くならなくても、リーダーシップは発揮できる。
・リーダーシップを発揮すべき立場の人が、リーダーシップを発揮していない。
 逆に、それによって部下が厳しい経験をして、能力開発が果たされていたり。
・独りの人のリーダーシップで無くていいんだ、という安心感。
・前で学級委員をするのが、リーダーという見方が日本人にはある。
・「リーダー研修」を受けたから「チームリーダー」になる。
 その権限付与の理由づけに使われている。
・実質的なリーダーシップ行動を捉えられてない。
・頼りないから、皆で何とかしよう!というリーダーシップ現象は確かにある。
・リーダーシップを持っていると「負」になる。
 目立ちたくない、出る杭を打たれる。
・学生のリーダーシップのイメージは「天下を取る」
・動かないものを動かすのが、アメリカ人の考えるリーダーシップ。
 日本人だと「部長になる」とかの話になる。
・「リーダーシップとれよ」と言われると「やだよ」という反応。
・「その辺のやっかいなものを触りたくない」
・「影響を与える」方法は様々(引っ張る、拝み倒す)
・「(みせかけの)謝罪型リーダーシップ行動」こそ、日本では他者を動かす。
・アイデンティティ(自分が何者か)を学生が探したがる
・仕事選びの基準は、自己にあるから、自己分析をする。
・前みたいに、大企業に入れば安泰ではない。
・選択肢が多いが、どこを選ぶかは自己責任。
・「仕事ができる自分をつくれよ」「周りを見ろよ」
 「上から見れる人間になれよ」といったアイデンティティ形成はある。
・「この企業に合う仮面」を被るばかし合いに、就職活動がなっている。
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Ch.11 Leadership and Organizational Culture
・「組織文化」と「リーダーシップ」における3領域と視点を検討する
  ①創造あるいは組織文化の変化としてのリーダーシップ 
  ②維持と文化の再生としてのリーダーシップ
  ③枠にはまった形式的なリーダーシップのような文化
・「リーダーシップ」と「組織文化」を結びつけることは、容易ではない。
 両者とも、根本的に違った考え方、見方があるから。
・たとえ主導権がリーダーにあるように見えても、他の人々は巧妙な方法、
 すみずみまで広がる方法で動くかもしれない。
・ある程度までの他の国でのリーダーシップ実践は、アメリカ合衆国の
 文化の足跡とその植民地化する効果を受け入れている」ことを意味している。
 (Collinson,2006;Ladkin,2010)
(村田さんのレジュメから抜粋)
●意見交換
・日本の女性は、旦那に尽くしているように見えるが、30年先を見据えて、
 妻がいないと何もできないようにして、自分のコントロール下に置く戦略。
・リーダーシップを文化と捉えてしまうと「文化」でないものが何かが
 分からなくなる。
・同じ現象を見ても、意味づけ方が、文化によって違う。
・ある時期に求められていたリーダーシップ像が、別の時期に変わる?
 同じ組織文化の中で。
・文化的価値観の合う人ほど、リーダーになりやすい。
・企業は、危機的状況に置かれると、変わる。
・R社は、分散型で、色々な所にリーダーがいる。
・危機を待っているリーダーは良くない。
・少しずつ変化を埋め込みながら、見えないリーダーシップで変化させていく。
・トラブルがあったら、外からリーダーシップある人を連れてくる。
・合わない人を出す。入れ替える。それによって文化を変えていく。
・Unlearnが、アメリカでは「取り除く」日本だと「再学習」
・大企業にいると、危機的状況を迎えているのかも分からない。
 トップが変わって、組織の文化が変わった印象は無い。
・創業時の文化が残っている会社が、継続している。
・ボトムの人がやっている「文化を変えよう」という運動は弱く、
 上の人の協力がないと続かない。
・「組織開発」の「開発」という言葉が悪い。「発達」のほうが良い。
 Development 組織メンバーの発達
・「開発」だと、主体と客体が別にあるように見えてしまう。
・ODもリーダーシップ開発も、「闇鍋」
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Ch.8 Gender and Leadership
・本章では、なぜ女性リーダーが少数派になってしまうのか、
 現状とその理由について考察する。
・リーダーシップのジェンダー差は、男性・女性という性差によって
 説明されることもあるが、むしろ人材投資が男性よりも女性の方が少ない
 という環境面の影響も存在する。また、ジェンダーのステレオタイプや
 差別が女性の影響力行使に対してネガティブな影響を与えていることもある
・女性リーダーは「ダブルバインド」に迫られる。コミュナルな女性リーダー
 は「Agentic」でないといわれる。他方、非常にAgenticな女性リーダーは
 「コミュナル」ではないと言われてしまう。
・メタ分析の結果によると、女性はコミュナルな力とエージェンティックな
 ちからの双方をもっていなければならないのである(Eagli et al 1992)
・近年のフォーチューン1000企業などの調査によると、上級役員、役員層に
 より女性が含まれている方が、企業業績がよいという結果が得られている
 (Carter and Simkins and Simpson 2003、Krishnan and Park 2005)
・暗黙のうちに、男性が有利に機能するように組織ができている場合があり、
 これらの組織的障害によって女性の昇進が妨げられる
(中原先生のレジュメから抜粋)
●意見交換
・「なんか古いな」と感じた。
・東大は女性比率が低い。「女の子は、東大に行かなくても」という教育。
 「女性で東大に行っても幸せになれないでしょ」
・差別より、家族要因ではないか。女性が仕事が続けられない理由。
・男性の転勤で、妻が仕事を辞める。
・男性の長時間労働で、家事育児に関わらないため、女性がせざるを得ない。
・女性は上に上がりたがらない、それは差別要因による。
・「できないふり」をする女性。
・管理職になった瞬間、女性はみんなと仲良くできなくなることを嫌がる。
・偉くなる女性は、未婚率が高い。男性は偉くなると、パートナーを持つ。
・組織に属していない方が、女性は輝けるかも(例:フリーランス)
・男性は、大黒柱を求められても、仕事に就けないという状況もある。
・男性は、経営で拡大路線を求めるのに対し、女性はそうせずに多機能化し、
 自らを後ろに下がり、他の人ができるようにしている。
・フィリピンは、女性管理職比率が世界一高い。肝っ玉母さん。
・女性は読み手を想定して文章を書く。
・採用をブラインドでやると、女性が殆どになる。
・「周りへの配慮」を子供のころから女性は求められて育てられる。
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Ch.10 Trust and Distrust in the Leadership Process:
    A Review and Assessment of Theory and Evidence
・リーダーシップを(個人の素質や行動ではなく)対人関係において
 社会的影響力が生まれるプロセスとして捉え、そこで信頼が果たす役割を
 明らかにする
・「リスクを伴う行動に踏み出すことを可能にする、関係者がしっかりと
 務めを果たすだろうという確信」(Lewis & Weigert 1985: 971)
・リーダーへの信頼性を高める3つの要素(Tyler & Degoey 1996)
 - 状況認識(status recognition)
 - (リーダーの)善意に対する信頼(trust in benevolence)
 - 中立性(neutrality)
・ダメなリーダー:心理的契約の不履行
(Leaders falling short: failing to fulfill the psychological contract)
・リーダー全般に対する信頼は、特定のリーダーの目立った行動をもとに
 つくり上げられる。また、当初の信頼が高ければ高いほど、期待が
 裏切られたときの信頼の低下が大きい(Zimmer 1979)
・置かれた組織階層や立場が異なれば、信頼が醸成される条件も変わる
 ということに気づいてもらう手法の一つが、360度調査。
(市瀬さんのレジュメから抜粋)
●意見交換
・「当然そうなんだろう」と思っていることがそうではないことに気づかせる。
・「しっかり務めを果たさない」と信頼がなくなる。
・企業だと、コンテキストがどんどん変化し、グラグラ揺れるので、難しい。
・コンテキストが揺れることで、信頼が築きにくい。
・Contextual intelligenceを、組織の中で使わない?
・約束を反故にされることで、失われる信頼。
・企業の中で必要な信頼は?
・信頼感をどう高めるか。声掛け?
・日本だと「自分を守ってくれるよね」という観点で上司を信頼する。
・無条件に人を受け入れるコミュニティ、としての職場?
・信頼も「闇鍋」的なくくりになっているかも。
・関わりある人は信頼するが、外の人を信頼しないのが、日本。
・上司がいい人だと、能力が低くても良い。「ニコニコ部長」
・あまり相手を期待しないことで、こちらを守る。
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この日、東大は、大学院の学位授与式でした。朝はあいにくの雨でしたが、
お昼ごろから晴れてきたので良かったです。ご卒業おめでとうございます。
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Ch.12 Cross-Cultural Leadership Revisited
・21世紀に入り、Hofsteadとその後継の量的研究の欠点が目立っている。
・Hofsteadのモデルは、洗練されたステレオタイプに過ぎないのでは。
・文化の違いが、言い訳に使われている。
・外から内へ、静から動へ、比較から変化へ、衝突から融合・創造へ
(瀧野さんのレジュメから抜粋)
●意見交換
・異言語の課題が、経営学では殆ど無視されている。
・日本国内に外国人が増えていて、彼らにどう教えるかのニーズがある。
・「〇〇人に、こう教えるといいですよ」というのはステレオタイプの強化と
 差別につながる可能性がある。
・中小企業のグローバル化の取り組みとして、留学生をまずは雇い、
 組織に外国人を慣らせていく。
・育ったら、元の国に、ディーラーとして戻し、市場開拓してもらう。
・中国企業に、日本企業が買収される。
 中国人マネジャーが、日本企業に来た時に、どう対応するか。
・中国と、中国以外(ここにアメリカが入る)
・多国籍企業では、Cross cultureというより、New cultureを造っている感じ。
・訥々とした英語で、グローバルボードメンバーが話している。
 アメリカ人的な英語のしゃべり方をしなくても良い。
・シンガポール人の部下が書いたレポートを、日本人マネジャーが
 そのまま本社に流してしまう。
・言葉が喋れなくても、職人としての能力があれば、それで信頼を得られる。
・友達になれるかなれないか、懐に飛び込めるか。キャラ落ちになるかも。
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Ch.21 Contingency Theories of Effective Leadership
・条件適応理論
・異なる状況では、異なるリーダーシップスタイルが求められる。
・初期条件適応理論への人気低下の理由は、感情や認知・多数リーダー・
 単独英雄型リーダーなどの影響についての実証的研究が不足したから。
(相馬さんのレジュメから抜粋)
●意見交換
・LPCがささった。外部の人間として、組織に入り込む際に
 この考え方を使っているかも。
・色々なモデルが提唱されているが、概念上の弱点も多い。
・条件適応理論では、実証研究が殆ど無い。
・集団で動くから、リーダーができないことを部下にやらせている。
・優秀な人がリーダーになると「なんでお前ら分からないんだ!」と
 自分で前を走っている。
・リーダーシップは、Contingentだと言った人はいいけど、
 そこから先は何を出せばよいかが難しい。
・変数が少なく、シンプルに表現できるのが、良い理論。
・SLは、教育学で言う「ATI」(子供の発達に合わせた教え方)
・TaskかRelation志向か、両方を持つ人は少ない。それぞれを
 発揮するリーダーは別の人。実験室研究でもそういう結果が出ている。
・管理職に、TaskとRelation 両方を求めていること自体が
 研究知見を活かしていない。
・リーダーシップは、一人の人の中に完結しなくて良い。
・自分の利き手でない方を、補完するサブを上手く使っている。
・フルスペックの人はいない。
・「ついてこないお前らが悪い」Pだけで、Mが出来てない人。
・Mができる日本人は多い。「コーチングおじさん」 Pも必要。
・Pだけで、ほんの少しでもMがあればうまく人もいる。
・Mだけで頼りないリーダーは、部下が勝手に動いてくれる。
 そうすることで部下が育つ。リーダーシップ現象が起こっている。
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Ch.23 Leader-Member Exchange: Recent Research Findings and Prospects for the Future.
レジュメを見る
(関根のレジュメ)
●意見交換
・部下の側に質問する。上司について聞く。
・何年か前から、上司にも聞くようになった。
・細かい交換の内容について見た研究はほとんどない。
・何が「交換」されているのか分からない。
・荒い研究が多い。
・LMX-7という指標が出来たことが大きい。良く使われている質問項目。
・若林先生の「垂直的交換関係」のほうが古い。LMXとは違う。
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Ch.26 Authentic Leadership
・ALは、個人の強みに基づくとされる。
・自分らしさの発揮。
(福島さんのレジュメから抜粋)
●意見交換
・Authenticは分かりにくい。自己×倫理×透明性=フォロワーが動く?
 自己が「邪悪」の人もいるのでは。
・自己認識で掘り込むと、いじめや親との関係等が出てくる事もある。
・ALの源流をたどると、Tグループに。「卒業」という映画では「正しい」と
 思われることをやってきたが、本当に「やりたいこと」だったのかを描いている
・邪悪でも良いというのが「時計仕掛けのオレンジ」という映画。
・その人にとって、Authenticであれば、OK?
・Authenticであろうと無かろうと、結果を出せなければ、辞めさせられる。
・「あなたらしくやってくれれば良い」というのがAL。
・マズローの自己実現を目指している。
・ALは個人のことで、組織は関係ないのでは。
・ALは、ごく限られた上の人たちだけを対象にしているのかも。西海岸の香り。
・心理的安全性は、グーグルだから機能する。
・ぶれない基盤を、自己に求めるのは、厳しいかも。
・真摯さ integrity は、アメリカ人にとって大事な価値観。
・日本だと、諸行無常。どれも自分だと、まとまりをもっている。
・強い自己論。
・管理者として役割演技しているので、自分らしくやっている訳ではない。
・人がいないのに補充されないから、リーダーシップを発揮せざるを得ない。
・研究より、実践のほうが先に行っている。
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東大中原研の保田さんは、博士号を取得。ガウンを着て、師匠に報告。
おめでとうございます!
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(写真は、保田さんのFBから)
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Ch.25 Team Leadership:A Review and Look Ahead
・チームの効果性を決定する上で重要だと主張されている一つの要因が、
 チームリーダーシップである。
・4つのテーマ:
 1)協働チーム 2)バーチャルチーム 3)マルチチームシステム
 4)シェアド・リーダーシップ
(保田さんのレジュメから抜粋)
●意見交換
・チームリーダーシップ=チームリーダーの行動
・チームワーク=リーダーシップ現象
・チームワークとチームリーダーシップの違いは?
・官僚制だけだと上手くいかず、人間関係の円滑さが必要。
 そこに、チームワークが必要。
・違う名前だけど、同じものを見ている。
・設計図だけだと上手くいかない。人による、チームによる違いもある。
・シェアドリーダーシップは、ある時はフォロワーがリーダーに、
 ある時は別の人がリーダーに。
・シェアドリーダーシップを生み出しやすい環境をどう作るか。
・「こいつに任せておいたら、うちの職場やばいかも」という危機感が
 シェアドリーダーシップを生み出しているかも。
・リーダーシップ研究では、概念を出した人間が勝ち、
 先に掟を破った人が勝ち、投げ込んだ者勝ち、なのでは。
・最後に責任を取るのがリーダーなのでは。
 それぞれの局面では違う人たちがリーダーシップを発揮していても。
・誰の言うことに、最後ついていくのか。
・最初の言いだしっぺじゃない人がリーダーかも。
・高ストレス環境を作ると、地が出てくる。そこでメンバーをまとめるのがリーダー。
○地域活性に関して、最後に責任を取りたかったので、会社(TC)を始めたのかも。
 最後は、社長である自分が責任をとると決めたから、好きなことができるのかも。
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Ch.5 Leadership and Organization Theory
・結論から言うと、以下の3つが現在のトレンド
 1)リーダーシップと組織研究は、ナレッジマネジメント、組織学習、
   イノベーションの分野で注目が集まっている
 2)リーダーシップの行動・特性について、組織の文脈込みで明らかに
   することが求められている(プロセスを明らかにするのも重要)
 3)そのために質的な研究方法が必要になる
・今後の課題は以下の3つ
 1)組織環境が変化しているのに、それに対応したリーダーシップ、組織論に
   まだなっていない部分がある
 2)組織論とリーダーシップの研究は、結局「リーダー」の研究になっていて、
   リーダーシップの研究になっていない(シニアマネージャーの研究)
 3)よりさまざまな研究アプローチを用いて、感情面のアプローチをしたり、
   さまざまな層の人たちを研究対象にする必要がある
(舘野さんのレジュメから抜粋)
●意見交換
・リーダーシップ論と組織論は近いけど、目指していることが違うかも。
 組織論は「ハコ」「制度」を見て、「ヒト」をあまり見ない。
 リーダーシップ論は「ヒト」を見る。
・組織論では、組織を構成するのは「ヒト」ですよねと言っても伝わりにくい。
・流派同士のダイアローグが無いのかも。
・経済学は「ハコ」「制度」を見ていたが「ヒト」を見始めた。
 しかし「ヒト」の個別性までは見ていない。
・知識が生まれる場ができればよい。知識創造理論では、ヒトを見ない。
・K先生は、もともと心理学。教育の人。
・組織論では、何人だと上手く回る組織なのか等、使える知識が少ない。
・ミクロ経済学でやっている研究は、実務家に役立つ内容になるかも。
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Ch.30 Creativity,Innovation, and Leadership:Models and Findings
・リーダーシップは創造性やイノベーションには重要であると
 データは示している。
(宮澤さんのレジュメから抜粋)
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Ch.31 Followership and Follower-Centered Approaches
・Meindlらの研究(1985、1987)が、最初にフォロワーシップの重要性を主張。
・9.11の後、ブッシュ大統領がよりカリスマ性のある特徴を有すると
 認知された(Bligh, et al.2004)
・フォロワーという用語を用いない方が良いのでは。
(今城さんのレジュメから抜粋)
●意見交換
・フォロワーがリーダーより先に反応する。最初の起点を握っているのは
 フォロワー。フォロワーの反応を見て、リーダーが行動する。
・政治が不安定になると、リーダーシップ研究が増える。
 世の中的に求められると、強いリーダーが出てくる。
・ミルグラム実験も、より権威のある人の命令であれば従う。
 そこでは、強いリーダーを、フォロワーは求めている。
・トランプ大統領は、貧しい白人のフォロワーが求めているのかも。
・フォロワーと見せかけて、コントロールする。
・リーダーシップのアンチテーゼとして、フォロワーシップが出てきたが、
 見ているのは、対人影響力なのかも。
・若い学生は、フォロワーシップに反応する。リーダーシップはいやだけど。
・「ここに行こう!」と言った時に、その人にかなりの責任がかかる。
・言い出したことを最後まで責任もってやるという経験をリーダーは
 積み重ねる。
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●ふり返り
・リーダーシップはとらえどころがない。研究として残っていくには、
 転換が必要かも。
・リーダーシップは人間社会の中心課題。何となく分かるけど、これ!という
 ものが捕まえられない。カチッとしたものが得られない。
・見取り図を広く持っていると、実務の中で適用しやすい。
・組織の中の様々なリーダーシップがどう生まれてくるのかを見るのが愉しい
・リーダーシップ研究があまり好きでない。研究としての洗練度合いがイマイチ。
 リーダーシップは、ヒトにとって必要なもの。
・研究と実践の場の接点を再認識。
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○私自身は、今回の「リーダーシップ研究会」に参加して、
 色んな局面で他の人がリーダーシップを発揮していも、
 最後に責任を取るのがリーダーという言葉に、スッキリしました。
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皆さん、ありがとうございました。

投稿者:関根雅泰

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