『Beyond Transfer of Training』(Broad 2005)
○「Beyond」に惹かれる。研修転移の「先」。
○システム思考を基に、多様な利害関係者を巻き込みながら、
組織への働きかけを進めていく方法論を提示。
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・Performanceパフォーマンス
=Behavior行動+Accomplishment達成・成就
・Performersパフォーマーズ:介入の対象者
・Performance Consultantパフォーマンス・コンサルタントが、
重要なStakeholder利害関係者であることを示すのが本書の狙い。
・Gilbert(1978)を元にしたRummler & Brache(1995)の枠組み。
複雑なシステム内で、パフォーマンスを支援する要素:
↓p41と、P171を元にした意訳(パフォーマンス・ギャップ分析に使用)
1.明確なパフォーマンスの定義
従業員は、自分たちに何を期待されているかわかっているか?
2.必要な資源と支援
従業員は、期待されていることを行うために必要な
資源と支援を得られるか?
3.適切な結果
従業員が、期待されることを行ったら、次に何が起こるのか?
4.適宜の関連あるフィードバック
従業員は、期待されていることを行えているかどうかを
どうやって知ることができるのか?
5.個人の能力
従業員には、期待されていることを行える能力があるのか?
6.必要なスキルと知識
従業員は、期待されていることを行うためにどんな知識が必要か
わかっているのか?
・Rummler & Brache(1995)は、パフォーマンス問題の80%は、
1~4の職場環境に関係があり、
15~20%のパフォーマンス問題は、6のTraining研修で解決でき、
1%弱が、5の個人の能力に関係していると主張した。
・HPTプロセスと、利害関係者の関与
・仮に、研修のみ単体が、解決策として提供された場合、低いレベルの
転移しか起こらないことを明らかにした先行研究の一覧(p82~84)
・Kirkpatrickの4レベルフレームワーク(1959、1998)において、
レベルの間には、因果関係があるという前提があった。
しかし、そこには因果関係はないことが明らかになった(Holton 1996)
・L3は、Effectiveness of Training研修の効果を測るものと考えられて
きたが、それは、Effectiveness of workplace support職場支援の効果
を測るものといえる。
・L1の反応を測る研修直後評価において、以下の項目は、
職務パフォーマンスを支援する情報として有益である:
-仕事に適応できるという受講者の自信
-学習を職務パフォーマンスに転移させる受講生の行動計画
-想定される職場での障害
-他の利害関係者による研修前と研修中の支援の報告
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