○6月8日(火)15時~16時30分に、書籍『オンライン採用』の伊達さん、『対話型OJT』共著者の林さんと、JMAMさん主催でセミナーを実施することになったので、事前勉強。
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『オンライン採用』伊達洋駆(2021)
・対面からオンラインになることで「非言語的手がかり」が少なくなる。
・オンラインだけで、採用の工程全てを完結させるのは難しい。
・企業は訓練可能性を見ればよかったため、厳密に採用時点での人材要件を定める必要が無かった。
・日本において、若者の育成を担う機関の一つが企業。
どの機関が若者の育成に投資するのか。
○育成側なら、どういう採用をしていくか? どういう人を採用したら、育成しやすいのか? 採用側なら、どういう育成をしていくか?
男子バレーボールを世界一(1972年ミュンヘンオリンピック)に導いた松平康隆監督は、選手を「見つけて(役柄)育てて(強みを伸ばす)使う(手柄を立てさせる)」と表現。 野球で言えば、スカウト(採用)した人が、育成まで責任をもつとしたら?
・要所要所でリアルの場を設ける。
・紹介行動を引き出すためには、従業員の職務満足度をあげることが重要。
・説明会がオンライン化することで
1)非言語的手がかりが減少する
2)言語化できる情報は伝わりやすくなる
3)他の候補者の観察が難しくなる
4)「伝達感」は下がるが「伝達度」は上がる
・オンライン面接での評価は、仕事のパフォーマンスや定着と相関がある。
・感情やお互いの「伝わった感」を高めたい時は、対面面接をすべき。
・ダイバーシティがパフォーマンスに直接与える影響は有意ではあるが小さい。
・セルフスクリーニングで、候補者自らが「この会社は自分には合ってない」と気づかせ、選考を受けないようにしてもらう。
○比企起業大学の「診断テスト」は、セルフスクリーニングの機能をはたしているかも。https://hiki-kigyo-college.com/college-exam/
・採用と育成担当者が協力することで、候補者が適応しやすい採用を実現することができる。さ
採用と育成は別物と分けてしまわず、お互いのコミュニケーションをとること。
○これほんとそうだよな~。でも大企業だと難しい?事業部採用なら可能?
・オンライン面接は、構造化が肝。
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『就職白書 2021』就職みらい研究所(2021)
・新卒一括採用に代表される日本的な雇用慣行は、企業に対して「完成に基づく楽観主義」を生み出してきた。
・Web面接では、対面よりも表情の変化に注意が向き、緊張や動揺が見えやすく、その採用可否への影響を取り除くべく、面接担当者を指導。
・オンラインでは、言語化が難しい情報の受発信に課題。
・オンラインでは、言語的な手掛かりによる意思伝達がむしろ正確に伝わる。
・対面だと無意識にできたこと(例:雑談、相手の緊張感を解く)を、オンラインだと意識的に行う必要がある。
・新入社員の意識調査により「競争よりも助け合ったほうがいい」というマインドの変化がみられる。
・RJPは、好不況の両局面で効果を発揮する。RJPの伝え方は、とにかく上手な人から学ぶことである。
・すべての選考に各部署から現場の選ばれた社員が関わり、自分の後輩を決めるという視点でチェックする。自分達でちゃんと育てる。そういう覚悟をもって採用するのが、採用側の責任感。(株楓工務店 社員数86名)
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『新卒採用の実務』岡崎(2014)
・新卒採用130年の歴史
・1875年 慶應義塾の卒業生が、三菱に入社(新卒就職の第一号?)
・1992年 売り手市場が完全に崩壊。
・1994年 バブル崩壊による採用手控え
・2005年 景気回復と共に採用意欲が増す
・2008年 企業の採用意欲が高止まり
リーマンショックによる景気悪化へ
・早期退職と関係する2つの不適応「職務」「職場」
・中途採用は「お見合い結婚」新卒採用は「恋愛結婚」
説明選考会は「婚活パーティー」
・人事担当の役割は「優れた上司のもとに新人を置く」こと。
新人を配属したら、その上司と新人の長期的業績の関係性をデータ化してみるもの有効。
・気持ちが不安定な新入社員に対しては、メンタルケアを意識する。
・採用選考で「してはいけない質問」
「お父さんはどんな仕事をしているの?」「兄弟は何人?」「祖父母とは同居?」
「著名人で影響を受けた人は?」「普段どんな本を読んでいるの?」「新聞をとってる?」
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『なぜ7割のエントリーシートは、読まずに捨てられるのか?』海老原(2015)
・企業は何を考えているのか、手の内をしっかり見せた方がいいのではないか。
・キャリアには、3つのタイプがある。
1)長期間経験を積み重ねることが大切な、奥の深い仕事(例:エンジニア、大手メーカー、大手商社)
2)経験は1~2年で十分。個人のキャラや特性が重要な仕事(例:外資系生保営業、人材サービス)
3)個人の能力も経験もそれほど求められない仕事(例:販社、ルートセールス、士業)
・企業は学歴(偏差値ランク)で選考を行っている。
・企業が見ているのは
1)仕事がきちんとできるか 2)仲間とうまくやれるか の2点だけ。
・適性検査の結果と職務別の業績の関係には、弱い相関しか見られない。
・基礎能力(算数と国語)と業績には、高い相関関係がみられる。
・心の機微を理解し、それを原因、結果の関係で論理的に考える力が、仕事でとても重要になる。
・面接とは、質疑応答ではない。大人同士の「会話」だと心得よ。
・就職ランキングの人気企業は、その時がピークである可能性が高い。
・女性を採用すると、ライフイベントと共に、長期間にわたり戦力から外れてしまう。
この背景には、家事育児のほとんどが、女性に任されているという事業がある。
・ライフイベントに対するコスト(出産、育児休業)が少ない男子の採用を優先する。
・大卒の就職氷河は、高卒採用の激減により起こった。
高卒就職の受け皿となる領域の産業が壊滅的な打撃を受けている。
高卒では思うような仕事に就けないから、大学進学者が増えた。
・なぜ新卒採用を安定させているのか。
1)若い人は後輩を教えることによって育つから
2)仲間となる同期が必要だから
・会社という大家族になじめるかどうかが選考の唯一の基準。
・大家族的雇用関係=メンバーシップ型
・5つの軸がずれていると「合わない」と感じ、退職する。
・「私はこういう人間だから、御社に合っているのかどうか、判断してください」と情報を渡すことが、面接でやるべき行為。
○こう言われたら、学生さん達も気が楽になるだろうな~。
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『雇用の常識 本当に見える嘘』海老原(2009)
・ワーキングプア→若年失業→熟年悪玉論は、実態と乖離している。
・多くの企業は、成果主義(というまやかし)を用いて、実質的に熟年の賃下げを行い、役職定年制を導入し、名前だけの管理職を減らしていった。その結果、中高年の給与は、働き相応に近くなり、企業の人件費問題はやや改善した。
・日本では首を切れない分、首を切らなくてすむ仕組みを作った。
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『若者はかわいそう論のウソ』海老原(2010)
・新卒採用を長期にわたってストップした企業の多くは、若手社員の成長の遅さに悩むことになる。
・日本は、20~35歳くらいまでに1~2回転職をして、その後定着する「準終身雇用社会」なのだ。
・大卒側が、大企業でホワイトカラーをと思い出す。企業側の受け皿が不足し、若年未就業者が増える。
大学生が増え過ぎたことが、第一の問題。
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『日本の雇用』大久保(2009)
・後輩の入ってこないバブル期採用(1987~1992)の世代が、成長の機会を逃してしまったことのダメージが今なお残っていて、当時の採用抑制を後悔しているという結果。
・ミドルになったら学び方を変えて、知識を吸収する学習から「考える」学習へと転換していく。
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『就活って何だ 人事部長から学生へ』森(2009)
・15社の人事部長、人を見るプロが、口をそろえていたのが、マニュアル通りに面接に臨む人はいらないということ。
・理想の人材像は、根源的なところではシンプル。「人として信頼でき、仲間としてやっていけるか」
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『就活廃止論』佐藤(2010)
・大学と企業社会を異質な断絶したものと考える習慣から抜けきれないから「就職活動の早期化」を問題視する見方が出てくる。
・生まれた時から「就職活動(ステップ0)」=社会で責任を果たせる人になるための活動は、始まっているのだ。
・「結果を出すことができる人」は、自分自身で常に学んでいる。
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『就活のバカヤロー』石渡・大沢(2008)
・企業も学生も大学も、三者三様に不満を抱えながら行っているのが就活という茶番劇。
・親以外に接点のある社会人が少ない。
・学生も企業も「ありのままをさらけ出す」ことが、互いの幸せへの近道なのでは。
・成果が見えにくい、直接的に価値を生み出していない、ことが、新卒採用担当の仕事の悩み。
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参考:
東大授業「経営組織論」(4)採用(2016)
https://www.learn-well.com/blog/2016/11/2016.html
「トランジション(移行)」本(2016)
https://www.learn-well.com/blog/2016/10/post_476.html
ACC:Academic Chemistry Camp 服部先生の採用学(2015)
https://www.learn-well.com/blog/2015/03/accacademic_chemistry_camp.html
The Oxford Handbook of Recruitment 研究会(2013)
https://www.learn-well.com/blog/2013/12/the_oxford_handbook_of_recruit.html
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