ラーンウェル代表の関根です。
現在、新卒社員と、彼・彼女らの指導育成を担当する先輩社員(メンター、OJTトレーナー、指導員等)の現場OJTを支援するツールを開発中です。
2006年から、各社様で新人育成、現場OJT支援を行ってきました。2010年から東京大学大学院 中原研究室 修士に通い、学術の観点から、OJTの研究と実践を続けてきました。
その中で見えてきたことがいくつかあります。
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まず、指導育成する側の先輩社員は、半年~1年間のOJT期間の間、次の3つに苦労するということです。
1)業務との両立 2)理解度の把握 3)教え方・任せ方
これらの苦労を解消するために「配属前の受入態勢づくり」として「上司との打ち合わせ」「職場メンバーの協力確保」「新人にやらせる仕事(OCB含め)の用意」が必要なことが分かってきました。
実際、それらを、研修の「事前課題」として準備してもらうだけで、新人配属後の職場適応がよりスムーズに進むようになりました。
組織社会化論でいう所の「適応:なじむ」が促されるということです。
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ところが、配属3~6か月ぐらいたってくると、前述した苦労のうち、3)教え方・任せ方の難しさを、先輩社員は、より感じるようになってきます。
先輩社員としては「どこまで教えて、どこから任せればよいのか」分からないという状態に置かれるのです。
これは、2)理解度の把握 とも関係するのですが、新人が「どこまで分かっているのか」が分からないので、「どこから任せていいのか」も分からないのです。
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この問題を解消するためにも、新人との密なやりとりが必要になります。しかし、先輩社員の多くは、1)業務との両立 で忙しく、つい新人を放置しがちです。しかも、配属直後とは違い、3~6か月たってますので「もう大丈夫だろう」と、目を放してしまいがちになるのです。
ところが、この配属3~6か月の時期こそ、その後の新人の手離れに向けての大事な関わりの時期なのです。
そこで、その時期の先輩社員と新人との関わりを促し、その後の手離れを促していくための「現状把握」と「フィードバック」を行ってもらいます。
その手助けとなるのが、「現場OJT支援ツール:個別フィードバック」です。
新人の入社半年後(配属3~6か月後)に、新人と先輩、双方に「質問紙調査」を行います。
その結果を「個別レポート」にまとめ、先輩社員にフィードバックします。新人との関わり方や、これまでのOJTのやり方、そして今後の指導について考える機会を、90分のZoomミーティングや、半日の集合研修(オンラインも可能)で持ってもらいます。
そのうえで、上司にも報告、相談後、新人と1オン1の面談を行ってもらいます。新人の回答結果を基に、これまでのOJTや、現状の不明点、今後の関わり方等について、お互いの合意形成を図っていくのです。
1年後(3月頃)には、再度、新人、先輩双方が「質問紙調査」に回答します。これには、次年度の新人や先輩指導者にとっての助言も含まれていて、来年度の新人、先輩指導者へも、情報共有を行います。
更に、先輩社員にとっては、新人指導をしてきたことで、自分の「プレマネジメント能力」が、どのくらい変化したのか、その度合いを見ることもできます。
「新人を教えることで、自分も成長する」とは言われますが、実際どうなのかを、半年目、1年後の2時点で測定するのです。
若い先輩社員に、新人育成を担当させることで、のちのマネジャー候補を育てたいと考えている組織にとっても、参考となるデータが得られることになります。
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