○汐中よしきさん(比企起業大学21秋生)に勧めてもらった本や論文。
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『高業績チームはここが違う』青島・山口・縄田(2016)
・チームとは「共通の目的・目標に向かって役割や責任を分担する2人以上のメンバーが、相互に協力しながら課題や作業に取り組む組織」といえる。
・レベル1:安心チーム レベル2:自律チーム レベル3:創発チーム
・答えは多分にメンバーの中にある。
・他の知恵を引き出す、同じ方向を向かせる、まとめる、創発させる
・チームの成果と、チームの活き活き度は、非常に関係が深いことが、データからも検証された。
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・メンタルヘルスが、チームの売上実績との関係性が強かった。
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・精神疾患になる原因の多くは、過重労働だけでなく、職場の人間関係だと言われている。
・4つのタイプ
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・チームワークの基盤は、日常場面でのあいさつや雑談も含めた気軽なコミュニケーションである。
・チーム学習の全部を管理者が一人で背負い込むと大変である。チーム・リーダーシップの備わった仲間を一人でも多く育てることが、これからの管理者にとtって、とても重要な課題になる。
・チームの中に成果を下げる職務特性をもつメンバーが一人でもいると、チーム全体の成果が下がってしまう。
・「腐ったリンゴ」説。
・日本の多くのリーダーは、達成基準が自分基準となっているため、そこに到達しないと、なかなかほめることができない。
・「自律してほしい=教えない」ということではない。
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・高業績リーダーに共通して見いだせた3つの基本的な心構え:
1)メンバーに興味をもち、信頼する
2)メンバーが主役(自分が主役になろうとしない)
3)多様性を認める(自分のみが正しいと思わない)
・成果に結びつく行動の積み重ねで、業績は向上する
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・トレーニングの語源は、Train(汽車)であり、線路上を進んでいけるようにする訓練。
・コーチングの語源は、Coach(馬車)であり、必ずしも決まりきった道を行くわけではない。
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竹下・山口(2016)チーム学習の先行研究と今後の方向性‐応用課程への示唆
・チーム学習を「チーム目標達成のための成員のチーム・プロセス、心理的要素、結果としてのチーム能力向上」と定義する。
・March(1991)は、組織学習がもつ2つの特性を弁別している。
1)Exploitative搾取的学習は「単ループ」「漸増的」学習
2)Exploratory探索的学習は「複ループ」「抜本的」学習
・Wong(2004)は、搾取が効率性、探索が革新性を向上すると考え、局所学習と遠隔学習の概念を定義した。
・チーム学習が革新能力に及ぼす影響は未解明である。
・ものぐくり現場への応用力は不明である。
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田原・三沢・山口(2013)チーム・コミュニケーションとチームワークの関連に関する検討
・頻繁で緊密なチームコミュニケーションは必ずしも優れたチームワークを保証するものではない。
・チームとしての発達段階や、遂行する課題の特性、課題の習熟度などによって、チームコミュニケーションとチームワークとの関連が変化することも示唆された。
・「ビジネス顕微鏡」を使用して、日常的な職務遂行中の自然なチームコミュニケ―ションを客観的に測定。
・「暗黙の協調(Rico et al.2008)」が、常にチームコミュニケーションの理想ということではない。
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秋保他(2016)メンタルモデルを共有しているチームは対話せずとも成果を挙げる:共有メンタルモデルとチーム・ダイアログがチーム・パフォーマンスへ。
・共有メンタルモデルが調整効果を持つか検討。
・暗黙の協調の実現における共有メンタルモデルの重要性を示唆。
・メタ分析の結果から、共有メンタルモデルはチームパフォーマンスと正の関連性があることが実証されている(DeChurch & Mesmer-Magnus,2010)。
・チームダイアログは、目標売上達成度と主観的成果の双方に効果を持っていることが分かった。
・メンタルモデルの共有度が低いチームは、チーム内でダイアログを行わなければ、チームパフォーマンスが下がってしまう。
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