○師匠の中原先生の新刊 (ビジネス書1冊)
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関根雅泰さんはTwitterを使っています: 「燻り呑みしながら、師匠の新刊を読む幸せ。 #ときがわ暮らし https://t.co/GlrOCF2KKx」 / Twitter
・「書くことを通じて、他人のまなざしに晒すこと」が重要。
・ヒトという資源は、変わりやすく、コントロールしにくいという性質をもっている。
・扱いにくいが、「経営にとっては頼もしさを感じる資源」でもある(容易にコピペしたり、移動したりしにくい)
・人材開発、組織開発は、利益に対して「間接効果」をもたらす手段として必要不可欠。
・課題と解決策をすべて並べて、整理、概観することが重要。
・合理的に説明出来て解決可能なのは、3割ほど。
・科学知と臨床知。
・両利きのコンサルティング
・内部労働市場は、Make型。人に変わってもらう。
外部労働市場は、Buy型。人に替わってもらう。
・中途採用者の周囲には、様々な支援が必要。
・プラグマティズムとは「物事の真価とは、行動の結果によってこそ判断しうる」という思想。
・OJTの内部は、ブラックボックスであった。
・OJTを語る言葉がなかった。
・研修評価は、研修転移を測定するべき。
・せっかく採用した中途採用者を「誰一人取り残さない」。これがOnboardingの眼目。
・人々の中に、対話を紡ぎ出すことが、組織開発では最も重要。
・認知的信頼と感情的信頼。ステータスマネジメント。
・「社員面談の頻度が高い」事業部人事ほど、事業成長への貢献が高い。
・コンタクトクライアントを信じつつも、うのみにせず、意図をもって「エポケー」をする余裕を持ちたいもの。
○これだけ網羅的で、かつ深い内容が「入門」であるなら、今後この分野で出る書籍やセミナーのレベルが一気にあがるだろうな~。以前の「企業内人材育成入門」「研修開発入門」によって、研修業界のレベルが一挙に上がったのと同じように。
・組織の「過去、現在、未来」を聞き出す
・相手が思い描いている世界を聞き出し、自分の脳裏にも同じような光景を描く「インター・ビュー」
・人は、知識や経験を身につければつけるほど、共感力(Empathy)が、減少していく。
○中原先生の一部しか、もちろん知らないけど、自分が接している範囲だと、2007年に出会った当初から今に至るまで、この共感力の減少とか、全く見られないよな~。なんでだろう。やっぱり「自分を映す鏡」を意識的に作ったり、自己を顧みる内省をされているからかな。
●中原先生と、ばったり出会った2007年のASTD
・他人の著作物の利用というものは、「適切な引用」にかかっている
・現場とは
1)現在進行形で物事が動いている場
2)具体性こそ命である場
3)複雑な要因に満ちている場
4)予測不可能性がある場
5)常に変化し、即興性を持つ場 (小田博志2010)
・人材開発、組織開発の働きかけを用いて、変えることができるのは「行動」
・現場の人々の具体的な行動をクリアにイメージできることが、重要な資源。
・定量データは「クロス」して初めて意味をもつ。
・「行動データ」と「成果データ」を掛け合わせる。
・エビデンスとは、あくまでも「過去の経験」から生まれたもので、未知のものに対して適用することはできない。
・仮説の代わりになるのが、組織の見立て。
・帰納と演繹を繰り返すのが、知性。
・コミュニケーションとは、約束事の積み重ね。(三木那由他2019、2022)
・対話ありのサーベイフィードバックのほうが、高い効果が表れている。(Bowers1973)
・「間」とは、そこから何かが現れてくる、何かが生じてくることなのであり、間があるから、創造につながる。
・間のあるコミュニケーションでは、「しっとりとした時間」が流れる。
○この「しっとりとした時間」って、いい言葉だよな~。ほんと中原先生は、言葉選びのセンスが素晴らしい。
・少しずつ合意形成をしていくような「決め方」
・多数決ではなく、全員で少しずつ合意をつくっていく。
・話し合いが行き詰った時は、モードを変える。
1)個人と全体
2)感情と論理
3)手段と課題
4)数字と風景
○付け加えるなら、「短期と長期」「自分(自社)と相手(顧客)」とかもあるかも。
・研修転移までを測定することは、近年の人材開発、組織開発のトレンドになっている。
・「遅延質問紙調査」で、研修転移を測る。
○共著「研修評価の教科書」も時折引用くださり嬉しい!
・コンサルタントにとって、実践こそが最大の学びであり、経験こそが資本。
・背伸びの仕事を行った際は、必ず振り返りを行い、「事例としてまとめる」
・コンサルタントは、ラーニングとアンラーニングを繰り返すことを宿命として背負っている職業。
・「自分の影響力」を武器にして仕事をするということの怖さを認識しなければならない。
・日々、自分で自分のマインドを立て直す時間、自分で自分をケアする時間を持っておくことも必要。
○俺だと、日々の山歩きと、プールかな~。
・「泥臭い学問」とは、科学知と臨床知を往還しながら、ともに経営、現場の課題解決に資する学問であり、現場の生声と科学的知見の間で、ときに葛藤し、ときに矛盾する学問。
○いや~。いい本だったな~。折に触れて読み返すことになりそう。
○自分が学び続けるには、どうしていくか。まずは、まだまだ読むべき本や論文がたくさんあるから、地道に読み続けよう。さらに学ぶ世界の扉を開けてくださった、師匠に感謝!
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●参考:中原先生の他の本
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