○Kazuma企画の読書会議の課題本。LF林さんのお薦めがきっかけ。チャップリンの魅力に出逢えました。
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『ビジネスと人生に効く 教養としてのチャップリン』 大野裕之(2022)
・何か辛いことがあった時には、人びとはチャップリンを求める。
・「現代」と呼ばれる時代がスタートしたのが、第一次世界大戦が勃発した1914年だった。
・悲劇がかえって笑いの精神を刺激。笑い飛ばすという行為が反逆精神を示すから。
・現代の恐ろしさとは、自分の働きや個性が、社会にとって、どんな役に立っているのかが実感できないところではないか。
・「刑務所を見れば、その国のことが分かる」というチャップリンの持論。
・目先の利益のために、財産を切り売りせずに、本質を守り通すこと。
・本業と無関係な投資には慎重。
・「もし明日無一文になれば」が、チャップリンの口癖。
・「差別では笑えない」
・どの国の人にも、どの個人にも共感できる「多様性」
・戦争における敵国であっても、その国の人々や文化には尊敬を保ち続けること。
・最悪の状況を笑うことで、人は生き延びることができる。
・「今以上に、世界が笑いを必要としている時はありません。このような時代においては、笑いは狂気に対しての安全弁となるのです」
・映像には必ず毒がある。
○大野先生監修のBlue-ray、買おう! チャップリンをちゃんと観てみたい。
○購入! 「キッド」「街の灯」を鑑賞。ラストシーンに涙。
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『ディズニーとチャップリン エンタメビジネスを生んだ巨人』大野裕之(2021)
○LF林さんのお薦め本。
・娯楽を芸術にし、コンテンツを産業にした二人。
・地域によって笑いの嗜好に大きな差がある。
・日常の困難をユーモアに変える。
・チャップリンは、芸術的自由と同時に、作品の権利の大切さに、早くから気づいていた。
・ディズニーは、他人の才能を使いこなすプロデュースにおける天才。
・「誰もが見て分かる」
・世界中で理解される。なぜなら喋らないから。
・1977年12月25日 チャップリンの生涯は幕を閉じた。「仕事をすることは生きること。私は生きたい」
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『チャップリンとヒトラー メディアとイメージの世界大戦』大野裕之(2015)
・マルクスがユダヤ人だったこともあって、ユダヤ人は共産主義と結びつけられた。
・ヒトラーの職業は、演説家、扇動家とでも言ったほうがよい。
・理解者が限定される言語よりも、パントマイムこそが普遍的な表現方法。
・ナチスは「笑い」こそ人間が生きていくために必要不可欠なものであり、「笑い」なしには、国家の統治がままならないことを知っていた。
・チャップリンは、ファシズムの恐怖の本質とは、「リズム」の存在であると看破している。
○日本だと「空気」かも。
●参考:
『「空気」の研究』 山本七平(1977、2007)
・戦争において恐ろしいことは、戦争と向き合うことなく、他人事と決め込む皮肉屋の存在かもしれない。
・全体主義に対しては、笑いこそが武器。
・「茶化す」という尖ったナイフ
・「今以上に、世界が笑いを必要としている時はありません。笑いは、狂気に対しての安全弁となるのです。」
・日和見的態度が、ナチスを増長させた。
・「私は50歳だ。自分の映画を好きなように作って、見せる、そういう独立性が得られないとすれば、今までの生涯、何のために働いて、何のために成功してきたのか?」
・「どのような状況の中でも己をあやまたず、毅然として自分の言葉を言う」
・こんな立派な映画を作った国と戦うことになるのか。
・ヒトラーは、イメージという武器を失い、「独裁者」によって世界中で笑いものにされたことで、メディアという戦場からの撤退を余儀なくされていた。
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『チャップリン自伝 若き日々』チャールズ・チャップリン 中里京子(訳)(2017)
・齢75歳にして、チャップリンは、ついに自分の人生について口を開いたのだった。それも気前よく。
・本書は、驚異的な記憶力の産物だ。
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・髪は、子どもたちにとって、まさにその人となりを表す重要な体の一部だ。
・(ヒツジの件こそ)悲劇と滑稽さが組み合わさった映画の土台を築くきっかけになったのかも。
・母には戦うべき自分のいくさがあった。
・わたしには商売っ気があり、金が儲かる計画を立てることに常に心を奪われていた。
・アメリカ人は、人をだまして金をかすめとることしか頭にない楽天家で、やめることを知らない不屈の挑戦者である。
・あっという間に大儲けして(Make a quick killing)大当たりをとり(Hit the jackpot)状況を切り抜け(Get out from under)売り尽くし(Sell out)金をこさえてトンずらし(Make the do and run)ほかのヤバい商売に手を出そう(Get into another racket)!
・ロバート・インガーソルの無神論は、旧約聖書の恐ろしい残虐性は、人類の精神を貶めるというわたしの確信を裏付けてくれた。
●参考:
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『チャップリン自伝 栄光と波瀾の日々』チャールズ・チャップリン 中里京子(訳)(2017)
・アイデアは、それを一心不乱に求め続ければ訪れる。
・アイデアはどうやってひらめくのか?その答えは、気も狂わんばかりに我慢し続けること。長時間にわたって不安感に押しつぶされながらも熱意を持ち続けられる能力が必要。
・人生のテーマが、対立と苦悩であること。
・ユーモアとは、一見正常な行動に見えるものから感じ取れる微妙な食い違いだ。
・思考の習慣を取り戻そうとした。
・考えることにも日々の練習が必要。
・俳優には自制心が必要。
・外側は興奮状態、中身は冷静。
・演技というものは、教えられて身に着くものではない。
・偉大な俳優の必須条件は、演技をしている自分を愛せる事。
・H.ダグラス「社会信用論」を読んでいた私は(株価暴落の)被害を免れることができた。
・あらゆる利益は、賃金から生じる。よって、失業とは利益の損失と資本の縮小を意味する。
・アメリカがの失業者数が、1400万人に達した1928年に、すべての株と債券を売り払って、資本を現金化していた。
・私が社会主義に興味を抱いたのは、A.シンクレアに出会ってからのこと。
・彼に「利潤システムを信じるか」と訊かれたのである。
・政治を、歴史ではなく、経済的な問題として考えるようになった。
・日本文化の傑出した特徴となっている、日々の暮らしにおける素朴な瞬間を楽しむ風習。
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