ラーンウェル代表の関根です。
2024年7月17日(水)14時~15時30分@Zoomで、増田昌幸先生と「企業内での若者育成について考える」セミナーを実施しました。
増田先生は、書籍『ゼネラリストの人材育成・能力開発』の著者であり、現役大学教員でありつつ、比企起業大学23秋の卒業生でもあります。
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私が、増田先生の本を読み、「これは、面白い!」と、セミナーを依頼しました。
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企業内での若手育成と、地域での起業家育成をしている立場として、私自身、とても勉強になりました。
特に印象に残った点を、記録に残しておきます。
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●増田先生の講話
・産業革命以降、ずっとジョブ型であった。
・1970年中盤~1990年中盤のみ、日本型メンバーシップ型の礼賛期。(清家、濱口、中村 2022)
・メンバーシップ型で得をしたのは、若者。
・経験がない人が就職するのは難しい。
・最も損をしたのは、女性。
・メンバーシップは、男性の正社員を想定している。
・未経験の若者を、一人前に育てる指導者の不足。
・無限定な働き方は、海外で見られない。
・組織が伸びている時は、手が足りないので、挑戦と失敗の機会がたくさんあった。
・昔もOJTは回っておらず「結果として人が育っただけ」(青島2008)
・「何もしない方が得」な日本
・修士号を取ると、専門分野を名乗れる。
・若い内は、色々な仕事をやって面白い。
・年をとるときつい。
・ランダムな異動によって、若手よりも、年長者のほうが、専門性が低くなる。
・メンバーシップ型雇用におけるゼネラリストの養成は、中高年以降が課題。
・今の仕事に役立たなくても、若者は「自らの専門性」を確立する努力をした方が良い。
・自信がもてるようになる。一分野を深めることで、他でも応用が効く。
・専門性は、後から、本で勉強できる。
・大学院に行っていることを、職場に隠している人が多い。
・そんな暇があるなら、もっと仕事しろよと、職場で言われる。
・人と違う、目立つことをすると、足を引っ張る、頭をたたく人も出てくる。
・量的なトレーニングをさせづらい。
・入社後初期(入社3~5年)の上司が重要
・近年のOJTは難しくなっている。
・第二新卒や院卒など、全くの新人ばかりではなくなった。
・徒弟制のような育成がなじまない
・指導者から支援者への意識変換
・上からの指導ではなく、横からの伴走者に。
・若者育成は、本当に、上司や先輩の義務なのか?
・若者育成にコミットすることで、自分にメリットがあるのか?
・かつては、後進の指導は、上司、先輩の当たり前の業務だった。
・ジョブ型になると、より若者育成を義務とは考えにくくなる。
・若者は、教えてくれる人を選びたい。若者は、自分から言わない。見かけ上は素直。
・若者は、日ごろの振る舞いを良く観察している。
・「ああいう風にはなりたくない」と思ったら、若者は転職する。
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●質疑応答・意見交換
・会社の中で、起業部を作っても良いのでは。週1日には、起業部で活動する。
・他部署とも仲良くなるのでは。
・指導者から支援者への意識転換をどう促せば?
・上下関係ではなく、伴走関係。ずらして考える。
・育つも育たないも、本人次第。
・色々な専門家がいると、組織が強くなる。
・学生に対しては「将来、自分の専門分野が無いと、買いたたかれる」と伝えている。
・学生は、ぽかんとしている。意味がわからないよう。
・大学で、(専門性につながる)芽をもって出てほしい。
・副業、複業は、絶対やったほうが良い。
・メンタル面でも救われる。
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ご参加下さった皆さん、増田先生、ありがとうございました!
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