○Robinson夫妻とPhillips夫妻の共著(1冊)
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Dana Gaines Robinson, James C. Robinson, Jack J. Phillips, Patricia Pulliam Phillips, and Dick Handshaw (2015)
『Performance Consulting: A Strategic Process to Improve, Measure, and Sustain Organizational Results』 Berrett-Koehler Publishers, Inc.
○研修営業の目を開かせてくれた「パフォーマンス・コンサルティング」の著者、ロビンソン夫妻と、フィリップス夫妻の共著! 読むのが楽しみだった。
・J.フィリップスから、2013年のISPIカンファレンスで「PCの第3版を、一緒に書くのはどう?」と誘われた。
・第3版に追加された新たな項目は、PCイニシアチブ効果の測定である。
・Jump-to-solution approachには、警鐘を鳴らし続けたい。
・測定は、プロセスの初期に考えるべきことである。
・PCは「人々と組織のパフォーマンス(行動)を最大化することで、事業成果を生み出す戦略的プロセスである」
・Solution-neutral manner 解決策には中立的立場で
・3つの種類の仕事:
1)Transactional 事務的
2)Tactical 戦術的
3)Strategic 戦略的
・パートナーとなるClientsとは、直接接点が必要
1)Sustained clients 2)Project clients
・Stakeholdersは、説明責任をもってない
・PCプロセス
・Mental modelは、行動を導く
・PCにおけるメンタルモデル:
1)Need Hierarchy 2)Gaps Map(Should-Is-Cause logic)
・Star employee と Typical employeeの違い
・Do more, better, or differently
○この質問いいな~。
・P.Block(2011)『Flawless consulting』が示す3つのアプローチ:
1)Expert 2)Pair-of-hands 3)Collaborator
○この本、2013年5月に読んでたけど、抜き書きしてなかった。
・Clientを、自分のコーチにしていく。
・PCは、常に、継続的に学習していく。
・質問例
・Fiscal yearが、1月~12月なら、計画プロセスは、6月~7月に始まる。
・11月か12月が、クライアントとのミーティングをする良い機会。
○外部コンサルだと、この時期だと遅そう。予算づくり段階で入れると尚よし。
・質問例
・ミーティングの前の準備こそが成功のカギ
・Begin with the end in mind. S.Covey
・あなた(クライアント)が考える成功の指標は何ですか?
・スター従業員がやっていて、一般従業員がやってないことは何か?
・Key behavior、Set-apart practice
・SHOULD resultsは、Finish-linesとなる。
・パフォーマンス(現場行動)のIS(現状)を知る
・頻度とスキルレベルを測る尺度
・Causes(原因)に焦点を当てるべきで、Symptoms(症状)ではない。
・「時間がない(症状)」「なぜ、時間がないのか(原因)」
・根本原因を探る3本脚の椅子
・Skillは、パフォーマンスではない。仕事で実際に何をするかがパフォーマンスである。
・CAUSEを探っていく
・漏斗
・クライアントが、結論に飛びつかないようにする。
・What gets measured, gets managed. P.Drucker
・このモデルが、Is と Should と測定を結びつける。
○これは、いいな~。これを示したくて、Phillips夫妻は、Robinson夫妻にアプローチしたのかも。
・研修から半年たって、レベル4の指標を測定した。
・レベル5 ROIを測定するなら、下のレベル(1~4)のデータを取っておく必要がある。
○これは確かにそうかも。仮に、ROIが低かったり、ネガティブだった時に、どこに問題があったのかを知るために。おそらく、レベル2,3,に問題がありそう。
・客観的な量的指標(Output,Quality,Cost,Time)は、金銭換算しやすい
・主観的な指標(顧客満足、職場雰囲気、職務満足)は、金銭換算しにくい。
・0%ROIは、Break-even(収支トントン)な結果。
・50%ROIは、1ドル投資すれば、1ドル+50セントが戻ってくるということ。
・1977年、フィラデルフィアの銀行で、研修担当をしていたDanaは、DDIのコンサルタントだったJimと出会った。1982年、彼らは結婚した。
・レベル4成果が、研修後、1年間モニターされた事例。
・ROIを出すためには、金銭換算された便益と費用が必要。
・解決策の効果を単独化、分離(Isolation)するための方法として、Control groups統制群を使うのが、最も信頼性が高い。
・ROI測定で、ランダム化した実験モデルは、30%ほど。
・Experimental group実験群を、Pilot groupと呼び、Control group統制群を、Comparison group比較群と呼ぶほうが、受け入れやすいかも。
・Trend line analysisは、シンプルで低いコストで実施可能。
・人々によるEstimate推定は、手間暇を減らす。
・このアプローチは、意外と正確さと信頼性がある。
・そのためには、保守的アプローチをとる必要がある。
・研修効果の分離ができたなら、その効果を金銭換算していく。
・データの金銭換算の例
・Pattiは、1997年に友人の紹介で、Jackと知り合った。
・1時間のミーティングの予定が、4時間となった。
・Pattiは、Jackの1983年の本を読み、その手法のとりことなった。
・D.Kirkpatrickの4レベルももちろん学んだが、Jackのほうがより信頼性が置け、経営陣に刺さると感じた。
・1999年9月11日に、彼らは結婚した。
・Jackの会社は、Franklin Coveyに売却されたが、その後、彼女たちは、ROI Instituteを立ち上げた。
○そうだったんだ~。
・ROI目標は、北米では、25%である。(1ドル投資に、1ドル25セントのリターン)
・データが集まり、分析したなら、クライアントとのミーティングを設定する。
・何もしないのが最悪。
・初期の小さな成功を、クライアントとステークホルダーと共有する。
○これ大事だよな~。
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●参考:
○言ってみると、Robinson夫妻のモデルは、研修「前」の情報収集に強く、Phillips夫妻のモデルは、研修「後」の評価に強い。
(これは、PCの第2版の目次を見ると明らか)
Jackさんが、Danaさんに、共著の声掛けをしたのも、ここをつなげたかったからなのかも。
○こうやって、どんどんノウハウを進化させていくのは、アメリカの研修業界の素晴らしい点。俺らも、彼らから学ぶだけでなく、日本発のノウハウ発信をしていきたいね。比企大100年計画は、その一環になるかも。
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