【木曜日25-6】「研修転移と評価」につながりそうな本

木曜日

○積読になってたけど、この機会に読んで良かった(3冊)

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J.ドーア(2018)『メジャー・ホワット・マターズ』

・アイデアを思いつくのは簡単。実行がすべてだ。

・目標(O)とは、何を達成すべきかである。
・主要な結果(KR)とは、目標をどのように達成しつつあるかをモニタリングする基準。数字が入ってなければKRとは呼べない。

・目標とは進むべき方向のこと。主要な結果は、測定可能なものでなければならない。(OKRの父 A.グローブ)

・ドラッカーの「現代の経営」(1954)で示された「目標と自己統制による管理」が、A.グローブの出発点となり、OKRの起源となった。

・MBO vs OKR

・インテルのOKRのために生み出したキーワード。「以下の主要な結果を尺度として、この目標を達成する」

・OKRには、特別な注意を向けるべき事柄を書き出していた。
○この辺は、俺の目標設定とも重なるな~。

・質の高いOKRとは?

・すべての主要な結果を完了すれば、必ず目標は達成される。

・目標達成のための筋肉は、徐々に段階的に鍛えていくものだ。
○これ、ほんとそうだよな~。組織の中にいたときは、目標設定そのものができなかった。独立して徐々にできるようになってきた。続けてないと衰えてしまう筋肉だよな~。

・起業家とは、人々の想定を超えるアウトプットを、人々の想定以下のインプットで実現する者である。
○井上先生の「少ない資本で、いかに多くの利益を生み出すか」にもつながるな~。

・四半期OKRによって、形式的な年間目標が過去の遺物となった。

・報酬(昇給とボーナス)とOKRを切り離す。

・OKRが、目標達成のための筋肉を鍛えるとすれば、CFRは、柔軟性と反応をよくするための腱を強くする。

・OKR、CFR文化の最大の特徴は、透明性の高さだ。
○ここが、日本の企業内で、OKRをやってく時の難しさだろうな。本気のOKRを、皆に公開する勇気をもてない社員が多そう。

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A.ガワンデ(2011)『アナタはなぜチェックリストを使わないのか』

○帯にある言葉の通り「チェックリストなんて・・・」となめてたのが、どんどん引き込まれて読み進めた。すごい本に出会ってしまった。

・人間の限界を補ってくれるようなやり方が。チェックリストだ。

・現代は、超専門家の時代なのだ。
・超専門家でさえもミスを繰り返してしまうのならば、どうすればいいのか。

・世の中の問題は、3つに分類できる。1)単純な問題 2)やや複雑な問題 3)複雑な問題

・建築業界は、圧倒的な複雑さに対応するため、進化せざるを得なかった。
・医療は、いまだ棟梁の時代のシステムで動いている。

・事前にコミュニケーションの予定を入れておく。
・人は誤りやすい。だが、人々は誤りにくいのではないか。
○こここそ、まさに「みんなの意見は案外正しい」の主張とつながるよな~。

・2種類のチェックリスト
 1)単純な手順の間違いを防ぐチェックリスト
 2)話し合いをさせることで、予想外の困難も確実にすべて解決させるためのチェックリスト
○これ凄い! 2)の発想は全くなかった。こここそまさに、複雑な問題に対応するために必要。

・複雑な事態に対処するためには、権限をできる限り分散させる必要がある。

・ビジネス風に言えば「ROI投資利益率」が高い。アルキメデス風に言えば「てこの原理」
・シンプル、測定可能で、効果が拡散する。

・まず一分でもいいから、全員が必ず話し合うこと。これはチームワークを高める方策でもあった。

・いつチェックを行うか。一時停止点をはっきりと決めないといけない。
・「行動のち確認」か、「読むのち行動」のチェックリストか。

・重要な知識が、わかりやすく使いやすい形に変換されていない。

・(投資の)チェックリストを、実際に使ってみた者は一人もいない。
・チェックリストは手間がかかるし、面白くない。使うのは恥ずかしいことだと心の奥底で思っているのだ。
○これは手ごわいな~。使ってもらう(転移)のは難しそう。俺個人としては、皆がやらないなら、これはチャンス。チェックリストを作って、個人として使おう。(まずは、研修準備の抜け漏れ防ぎに使えそう)

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J.スロウィッキー(2009)『みんなの意見は案外正しい』

○ATD24の「ROIセッション」でも引用されてた本。

・専門家を追いかけることは間違い。集団に答えを求めるべき。
・一般的な利益に関わる意思決定を下すように、要請すると、集団や群衆が到達する結論は、一人の個人よりつねに知的に優るのである。

・賢い集団の特徴である4つの要件
 1)意見の多様性 2)独立性 3)分散性 4)集約性

・多様性そのものに価値があり、集団のメンバーを多様にするという単純なことだけで、より良いソリューションにたどり着ける

・意思決定者たちの世界観や考え方が似通っていると、集団思考に陥りがち。

・分散した情報を、集約しなければいけない。

・協力の基礎にあるのは、信頼ではなく、関係の永続性である。将来の重み。
・ろくに知らない相手と協力しようと思うのか。それは取引や交換というゲームは、参加者全員のメリットになりうると、私たちは長い時間をかけて学んだから。

・信頼の確立が、資本主義の歴史の核心にあった。

・多様性が、調整の問題を解決しにくくする場合もある。

・必要なデータをすべて共有し、毎朝意見交換をすることに同意したが、それ以外は参加者の自主性に任されていた。
○このあたりは、チェックリストの「コミュニケーションをとる時間を入れる」にも通じるな~。

・科学の発展に秘密主義は有害。
・知識は、広まれば広まるほど、その価値が増す可能性が高くなる。

・集団極性化 議論をした後は、前よりも極端な見解を採る。

・民主化=終わりのない議論 ではなく、=意思決定権を広く分散化させること

・民主的に、みんなの意見を聞くということに、集団の知恵が現れているのである。

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投稿者:関根雅泰

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