【木曜日25-8】神話本(9)図解

木曜日

○慶應MCC「神話学」の平藤先生の本を中心に(4冊)

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『世界の神様 解剖図鑑』(2020)

・神話の中で描かれる世界は、少しずれた時空。

・「太陽の神」 光が強い分、影も濃い神。

・「山の神」という言葉は、夫が自分の妻を指すときに使われてきた。
・民間信仰では、山の神は、女神としてイメージされることが多い。

・人間がすぐに反応し、知覚できる数字は、1,2,3.だという。
・伝承を後世に残していくには、3柱セットまでが確実だったのかも。

・巨人族の祖先、ユミルの死体から、世界が作られていった。

・笑いは、邪気をはらうもの。
・アメノウズメは、体を開くことで、まさに神々の心を開いたのだ。

・神に対する人間の慢心を「ヒュブリス」という。
・ギリシャの神々は、ヒュブリスに対して、極めて厳しい態度で臨む。

・オモイカネという名は、多くの神々の思いを兼ね合わせるという意味だろう。
・埼玉県の秩父神社は、オモイカネの子孫である、ちちぶひこが、オモイカネを祀るために建立した。

・人と人であっても異類だと感じることがある。だからこそ「あえて見ないことも必要だ」と教えてくれているのでは。

・斐伊川と同じ音をもつ氷川神社(埼玉)は、スサノオを祀る。

・天狗は、山中に住む。鞍馬山、比叡山、英彦山、大峰山、秋葉山がすみかとされた。いずれも修験の聖地である。

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『物語をつくる神話 解剖図鑑』(2024)

・神話、伝説は、新しい物語、作品を生み出し続けている。
・神話の「生み出す力」は、神話自身の生存戦略の一環だったのかも。

・「争い」「仲間」「嫉妬」「怪物退治」等、人々を引き付けるモチーフは、地域を越え、時代を超えて繰り返し物語に登場する。

・天皇家も異類婚(人間とワニ)によって起源を語られている。

・人間は3まではすぐに反応し、知覚できる。3人兄弟の話は覚えやすく、伝わりやすい。

・グレートマザー元型など、母イメージに注目したのが、ユング。
・エディプスコンプレックスという父に注目したのが、師のフロイト。

・神話学者 J.デュメジルは、インドヨーロッパ語族の神話の比較研究を行い、印欧語族が「世界は3つの役割から構成される」という世界観を持っていたと論じた。
・一つ目は、聖性、二つ目は、戦闘性、三つ目は、豊饒性である。

○お~。大学(Univ.of Southern Missisippi)時代の文化人類学(Cultural Anthropology)の師匠 S.Winn先生の説とも通じる。
 『Heaven, Heroes and Happiness: The Indo-European Roots of Western Ideology』
  https://www.amazon.com/-/zh_TW/Shan-M-M-Winn/dp/B01JXTQ2SW

・山の神は、酒の神。

○この本で描かれた「テーマ」「モチーフ」「アイテム」を参考に、比企ら辺で、100年以上、語り続けられるような「ストーリー」を作っていきたいな~。それが「比企ら辺まるごとキャンパス化計画」の継続につながっていくはず。

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『日本の神様 解剖図鑑』(2018)

・なぜ、似た神話が、離れた地域間に見られるのか。

・毎年1月9日、蛭子社祭(えびすしゃさい)が、八坂神社で行われる。

・古来、日吉大社では、猿を「神使(神猿:まさる)」として、聖なる動物として崇めてきた。

・道祖神(どうそじん) 男女和合を示す陰陽石が祀られていたりする。

・陰陽道の神に、土公神(どくじん)がいる。
・五行説の基礎知識

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『図解 眠れなくなるほど面白い古事記』 吉田敦彦監修(2018)

・古事記は、その物語の面白さゆえに、文学と呼ぶこともできるかも。

・古事記に描かれる神々は、まるで人間のように感情をあらわにする。

・新嘗祭は、皇室の最重要儀礼として、今も続いている。毎年11月23日に全国の神社で行われ、勤労感謝の日の由来にもなっている。

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投稿者:関根雅泰

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