研修転移本『The Six Disciplines of Breakthrough Learning』

お薦めの本

○良著。これは、研修転移まで踏み込みたいと思っている担当者にとっての教科書になると思う。
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Introduction
・70/20/10は、Formal training公式な研修が効率的であることを示している。10%もの影響力があるともいえる。
・研修転移は、受講者の「Can I ? できる?」 「Will I ? やる?」という質問に対する答えによって決まる。
・研修終了の90分前に、トップからのビデオメッセージが流れ、行動への呼びかけがなされる。
・「奇跡を期待しない」
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・The Six Disciplines 6つの規範
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D1:Define Business Outcomes
・Whyから始める
・常に、事業目標との連動を考える
・「成果計画」車輪 4つの質問
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 1)目標 2)行動 3)測定 4)結果
○経営陣や現場マネジャーへのインタビューの仕方も細かく載っている。
・全ての学習が、同じ価値を持つわけではない。
・研修が適切な解決策ではない場合もある。
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D2:Design the Complete Experience
・我々は、「学習=イベント」パラダイムから抜け出さないといけない。
・パフォーマンス向上に向けた学習転移の4段階
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・受講生自身の問い「Can I ? できる?」 「Will I ? やる?」に、Yesと答えてくれるよう設計する。
・学習者の背景を参考に、彼らが好む学び方で教える。
・最終的なゴールは、パフォーマンスの向上である。
・学習経験全体のプログラム
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・変化の5段階モデル
参考:TTM
https://www.learn-well.com/blog/2020/02/_200211.html
・学習の新しい最終ラインは、「達成」である。
・学習者とくっつくことを想像して、学習プログラムを設計する
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○これ、いいな~。このぐらいの気持ちで、研修を作っていかないと。
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D3: Deliver for Application
・ガニェの9教授事象モデルを参考に。
・SMEに話を聞くときは「彼らに、仕事で何をしてほしいか」と聞く。「彼らに何を学んでほしいか」とは聞かない、。
・学習は、練習とフィードバックを通じて起こる。
・学習者の理性だけではなく、感情にも配慮する。
・常に「Why」から始める。学習者は、なぜ学ぶ必要があるのかを知りたがる。
・直後アンケートでの肯定的な「反応」は、研修転移も、パフォーマンス向上も予測しない。
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D4: Drive Learning Transfer
・「学習転移」とは、the process of putting learning to work in a way that improves performance パフォーマンスを向上させるよう学習を仕事に活かすプロセスである。
・Learning × Transfer = Results
・たくさんの練習が、より良い結果を生む。
・学習転移は、No-man’s land に落ちてしまう。人事も現場も関与しない。
・学習転移システムの16要因
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・Eメールのリマインダーは、今も有効である。
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D5: Deploy Performance Support
・学習転移に関しても、移行問題と同じ「Sink or Swim」状態になっている。(浮くか沈むかは本人次第)
・人間の記憶力に頼らない。チェックリストはパワフルな手段。
・早い段階の小さな成功が、大きな力となる。
・Job aidsのようなPerformance supportがあれば、研修の必要性を減らすことができる。
・まず、Job aidsを作り、それの使い方を研修で教えるという流れにする。
・人間(同僚、上司、メンター)でしか提供できない支援もある。
・シニアリーダーたちの「do as I say, not as I do 俺が言う通りにやれ。俺がやることをマネするな」は、中間管理職をしらけさせる。
・研修が終わると講師との関係性は切れる。講師は、参加者にとって信頼できる学習資源であるにも関わらず。
・E.Weberが提唱する電話コーチングによるサポート。
参考:Turning Learning Into Action
https://www.learn-well.com/blog/2015/02/turning_learning_into_action.html
・過去の受講者は、新しい受講者にとってのコーチになれる。
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D6: Document Results
・学習施策を、続けるべきか、広げるべきか、修正すべきか、やめるべきかを判断するためにも、結果の評価が必要。
・Prove and Improve 研修の価値を証明し、将来の研修を向上させる
・評価の目的は、意思決定に必要な情報を提供することである。
・学習施策の価値に疑問符がつけられる前から、学習施策の貢献を示す証拠を集め始める。
・研修評価を求められる前に、既に動き出しておく。
・PDCAは、シンプルだが、パワフルなツールである。
・「すべての複雑な問題には、たった一つの明快で単純で間違った解決策がある。」
・評価において重要な4つの基準:関連性、信頼性、説得力、効率
・レベル1の反応は、証拠にならない。エンターテインメントなら別だが、組織は、従業員を楽しませるために、教育投資をしているわけではない。
・「受講者は、我々のことが好きである」といった評価を、CEOは聞きたいわけではない。
・カークパトリックのレベル1は、行動にもビジネス結果にも、何の関係もないことが、多くの研究で示されている。
・D1で合意したビジネスゴールと、D6で測定されるものは、一緒でなくてはならない。
・データ収集方法
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・学習施策のROIまで求めない経営者もいる。スポンサーとの合意が重要。
・すべての評価は、政治的である。
・評価は、行動可能である場合、役に立つ。
・Outputs(プロセス指標)とOutcomes(事業成果)は違う。
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・レベル2の学習は、事業目標ではない。
・評価は、プロフェッショナルの技術なので、全て自分でやろうとせずに、専門家の助けを借りることも必要。
・「どう測るか」よりも「何を測るか」が重要。
・カークパトリックのNewモデルでは「Return on Expectation」に焦点を当てている。
参考:J.カークパトリック氏の「4段階評価法セミナー」
https://www.learn-well.com/blog/2015/10/j4.html
参考:Kirkpatrickの本
https://www.learn-well.com/blog/2015/02/transferring_learning_to_behav.html
・BSCの「先行指標」 行動変容は、パフォーマンス向上の先行指標である。
参考:BSC本
https://www.learn-well.com/blog/2015/03/bsc.html
・評価は、何かとの「比較」が必要。前と後、他集団。
・Brinkerhoffのサクセスケースメソッド
・評価は、学習施策設計の最初に考えておくべきことである。
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Afterword by Will Thalheimer
・職場学習領域は、変化の真っただ中にある。
・本書の提言通り行おうとすると、抵抗が組織のあちこちから出てくるだろう。
・味方を作り、自分に今できることをやりなさい。
参考:Thalheimer教授の本 
https://www.learn-well.com/blog/2020/01/post_503.html
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この本もおススメ!

/blogsekine/2020/01/_200128.html

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●講師ビジョンの島村さんからのメール(いつもありがとうございます!)
関根さん、おはようございます。メルマガの感想遅れてしまいましたがお送りさせていただきます。
・研修転移は、受講者の「Can I ? できる?」 「Will I ? やる?」という質問に対する答えによって決まる。
(感想)いかにしてWILLやると言わせるのかが重要というのはとても納得です。それを研修前の段階で上司を巻き込んで醸成させておくのも大切ですし、研修中で研修内容と自身の成果イメージをリンクさせ、やります!といかに言わせるのかは研修デザインそのものですし、問いの設計も大切になると思います。
・我々は、「学習=イベント」パラダイムから抜け出さないといけない。
(感想)これは、考えさせられますね。従来は、管理職登用段階で、ご褒美的な要素で洋上研修などがあった時代もあります。もちろん、メリット、デメリットあるのですが、成果を示すことからは逃れられない時代になったと思います。イベント的な要素で研修を行える余裕のある会社は少なくなっていると思いますし現場がそれを指摘し始めています。
・常に「Why」から始める。学習者は、なぜ学ぶ必要があるのかを知りたがる。
(感想)どうしても教育サイド、講師サイドは、WHATに意識が行きがちですよね。何を話したら役立てられるのかに意識が行きがちです。その前のWhyはどうしても抜けがちになってしまうので、相当な意識が必要だと感じます。WHYが明確になれば学習意欲も高まると思いますし、研修転移も進むと感じます。
・学習施策を、続けるべきか、広げるべきか、修正すべきか、やめるべきかを判断するためにも、結果の評価が必要。
(感想)なかなか難しいなと感じるのは、レベル1の結果評価をベースに、広げ行くべきと判断して広げていくと本当の意味で成果が出ているのかを問われたときに、返せない状況が生まれてしまいます。ですのでレベル3での評価をベースに結果の評価をすることを前提にすると、続ける、広げるなどの判断がより正しい方向に行くと思います。
・学習施策のROIまで求めない経営者もいる。スポンサーとの合意が重要。
(感想)意外と多いものと思います。評価を示すには、相当な労力がかかるからだと思います。そこに人件費を割くのが妥当なのかを問われます。現場の責任者が満足することが大切だという面も多分にあるものと思います。
以上、感想でした。
この書籍は関根さんがおっしゃるようにとても参考になると思います!
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講師ビジョン株式会社
代表取締役 島村 公俊
〒135-0063
東京都江東区有明3-7-26
有明フロンティアビルB棟9階
TEL.03-5530-8069
Mobile.090-6479-6300
Email.shimamura@koushi-vision.co.jp
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投稿者:関根雅泰

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