ラーンウェル&ときがわカンパニー代表の関根です。
2020年7月3日(金)13時~17時、慶應MCC ラーニングイノベーション論 2020年度 セッション5「研修デザインの実践:現場を支える研修転移・経営を動かす評価」に、パートナー講師の島村さん、鈴木さんと共に登壇させて頂きました。
今年で、4年目のお手伝いです。
今回は、オンライン研修ということで、チーム企の栗原さん、Kazumaにも手伝ってもらい、島村さん、鈴木さんにも、東京から足を運んでもらい、ioffice@ときがわ町からお届けしました。
差しさわり無い範囲で、当日の様子をご紹介します。
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9時50分、武蔵嵐山駅に、お二人を迎えに。
10時半~11時40分、リハーサル。
昼食は「こぶたのしっぽ」のパン。
12時30分~、慶應MCC 事務局Hさん、Uさん、そして、立教大学 経営学部 教授の中原先生と打ち合わせ。
13時~ 研修スタート!
参加者から事前に頂いた「セッションへの期待」に応えられるよう、研修を進めていきます。
●セッションへの期待(抜粋)
1.経営
・L4まで求めてくる ・上が変わるごとに、方針も変わる ・見せ方、レポートの仕方
2.現場
・マネージャーの巻き込み ・巻き込みに対する現場の反発 ・転移しやすい仕事環境とは
3.研修
・自己効力感の高め方 ・スキルではなく、マインド系の場合 ・転移が起こるような研修設計の仕方
上記に関して、
・事例(アップデートされたもの) ・生々しいテクニック ・同期の実際の経験 が聞きたい、とのことでした。
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鈴木さん進行のオープニングで「研修転移の阻害要因」を、Google Jamboardを使って、BORで意見交換してもらいます。
それらの阻害要因を踏まえて、島村さんが「転移を促す研修設計」鈴木さんが「転移を促す研修運営」のパートを担当します。
合間に、栗原さんの「整体セッション」で、参加者の身体と頭をほぐします。
15時40分~ 私の担当パート「経営を動かす評価」に入っていきます。
事前動画をご覧頂いていますので、事例と意見交換を中心に
1.経営者の考え
2.ハコ(研修)の評価
3.現場実践度(転移)の評価
について、参加者の皆さんと考えていきます。
(事前動画:公開用は、こちらのページから)
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まず、私から「転移・評価研究」の推移について、軽く紹介します。
1950年代 D.カークパトリックによる「4レベル評価モデル」の登場
1990年代 J.フィリップスが「ROIモデル」で「L4、L5」まで追う重要性を提示
2010年代 「L3(行動=現場実践=転移)」に力点を置く研究者、実務家の増加
今回のセッションでは「L3(転移)」に焦点を当てて説明していきます。
・研修直後アンケートで「L3(転移)」を予測する「L1(反応)」を訊く。
(例:有用度、関連度、自己効力感)
・研修数か月後アンケートで「L3(転移)」の実践度を訊く。
(例:「職場で活用しましたか?」)
その上で、
・現場で「L4(結果)」を出していて「研修を活用した人」に、インタビューをしてみては?
という提案をしました。
なぜなら、中原先生がいつもおっしゃるように「答えは現場にある」からです。
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最後は、中原先生による「ラップアップ」です。
1.研修転移のコツ補足
・目的をおさえる(何をどう変えたいのか?伝えたい1メッセージは?)
・はくすうはく(Why are you here?)
・全てを一貫させ関連付ける
・Bestよりも、Better事例
2.研修評価のコツ補足
・研修が直接「儲け」に直結するなら、仕事しないで、毎日研修していればよい。
・研修は「儲けにつながる仕事」に間接的に良いインパクトを与えるものの「ひとつ」
・経営者は、厳密な実験計画に基づいて統計的有意な「効果」を出してほしいわけではない
・企業研修の教育評価に、ホームランは無い。ヒットを積み重ねて勝つ。証明ではなく説得。
1)研修では「L3」を高める要因(自己効力感)を問う
2)研修後、数問で良いので「現場実践度(L3)」を問う
3)研修転移のリアルを、ストーリーで示す(SCM)数字と物語で説得する
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17時半、終了後、皆で、玉川温泉に向かいます。
ぬるっとする「美人の湯」に浸かった後、「里山グリル」で、美味しい熟成肉を頂きます。
地元の若者 龍星も合流し、Kazumaと共に、大人達から色々助言をもらっていました。
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遠方から、ときがわ町までご足労下さった講師の島村さん、鈴木さん、ありがとうございました。いつも貴重な機会を下さる中原先生、慶應MCCのHさん、Uさん、そして、ご参加くださった皆さん、ありがとうございました。
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●参考:中原先生のブログ記事「研修満足度を質問する「直後アンケート」が研修評価としては「プチ残念」になりつつある件:研修評価は「行動の変化」まで追うのであーる!?」
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